2020/8/1 アオバズク Brown Hawk-Owl
青葉の頃に飛来し、夏が本格的な暑さを迎える頃、雛の巣立ちが見られるアオバズク。今年もアオバズクの元気な姿を見たくて青葉の森に何度か足を運んでみた。
早ければ5月の末、6月に入れば、大抵アオバズクの姿を確認出来るのだが、今季は、二度空振り。7月に入ってようやくアオバズク雄の姿を観察することが出来た。その後、7月半ばに雄と雌の姿を確認。巣立ちに大いに期待を膨らませていた。
いつもの年であれば、小中学校が夏休みに入る頃、巣立ち雛の姿を見られるのだが、なかなかその兆候が見られず、早朝には、洞の入り口に2羽が並んだとか3羽が並んだとか、色々な噂話を耳にしていたが、実際に1羽の巣立ちが確認出来たのは、7月末のことである。
何とも気をもませるアオバズクの巣立ちであった。
2020/8/2 アオバズク Brown Hawk-Owl
大いに気をもませたアオバズクの巣立ちであるが、情報を頂いて、現地に赴いてみると、閑散としている。カメラマンの姿があまりにも少ない。もしや、また洞に戻ってしまったのだろうか。不安が胸をよぎる。
カメラを向けている方にお尋ねしてみると、ご親切にアオバズクの居場所を教えてくださった。何とも分りにくい場所であったが、何とかアオバズクの居場所が分かり、レンズを向けることが出来た。久しぶりに見るアオバズクの巣立ち雛。嬉しい嬉しい出会いであった。
心待ちにしていたアオバズクの巣立ち。このシーンを見るに至るまで細やかな情報をくださったA氏に心から御礼申し上げます。
2020/8/3 アゲハ・クロアゲハ
昨年の夏は、好んでチョウやトンボを追いかけていたが、今季は、出会いが少ないこともあり、かなり消極的になっている。チョウやトンボを追いかけるには、それなりの体力が必要なのだと改めて思っている次第である。
散歩道で思いがけず出会ったのは、オニユリにとまったアゲハ。オニユリの花を眺めていると目の前に飛んで来た。さらに別の場所では、ノウゼンカズラにクロアゲハが飛んできた。これも一瞬のことで、すぐに飛び去ってしまった。野鳥にしても同じことが言えるが、出会いは、一期一会。同じ日の同じような時間に2種のチョウに出会えて大満足の一日であった。
2020/8/4 カワラヒワ Oriental Greenfinch
数年前までは、田んぼで出会う鳥の代表格であったカワラヒワ。そのカワラヒワに出会う機会が、めっきり少なくなってしまった。時折、あのカワラヒワの鳴き声を耳にするが、撮影までには至らない。スズメも少なくなったが、カワラヒワは、それ以上に少なくなったようだ。
嬉しい出会いが巡って来た。聞き覚えのあるカワラヒワの声を聞き、草むらをじっと眺めていると2羽のカワラヒワが飛んで来た。揺れる草の先端にとまり、ゆっくりその姿を見せてくれたのである。久しぶりの嬉しい出会いであった。
2020/8/5 ツミ Japanese Sparrowhawk
葉月の語源は諸説あるが、稲の穂が張る月「稲張り月」「張り月」から「葉月」になったという説が、一番しっくり来るような気がする。今年は、あまりにも梅雨が長かったので、太陽がさんさんと輝く「葉月」を期待したいものである。
例年より巣立ちが早かったツミの幼鳥。いつもなら狩りの練習に蝉を追いかけているが、冷夏で蝉の出現が遅れ戸惑っていたのではないだろうか。5羽の兄弟が、無事に育つのか気をもんだが、杞憂であったようだ。皆、それぞれ元気に林の中を飛び回っていた。
2020/8/6 ヨシゴイ Yellow Bittern
雨の多かった7月。それでも時折、車で田んぼや沼のほとりに足を運んでいた。その沼のほとりで出会ったヨシゴイ。いつもの年であれば、なかなか姿が見られない幼鳥が、結構近くで見ることが出来た。
しばらく観察していると色々な仕草をして、何とも楽しい。以前、都市公園の池で繁殖したヨシゴイは、親子の給餌シーンを見ることが出来たが、幼鳥1羽、1羽の行動をあまり注意深く観察していなかったように思う。給餌シーンが、あまりに鮮烈であったので、他のことの記憶が曖昧なのかもしれない。
いずれにしても、沼のほとりでヨシゴイの幼鳥をじっくり観察出来たのは、ラッキーであった。
2020/8/7 散歩道のひとこま
長かった梅雨があけ、太陽の輝きと青空の何とまばゆいことだろう。蝉の声も一段と賑やかになって、盛夏を実感している。
少し涼しくなる夕方の時間を選んで、近隣の散歩に出掛けた。先月は、雨の日が多かったので、ほとんど散歩に出掛けず、近隣を歩くのは、久しぶりである。
あちこちに蝉の抜け殻を見かけたが、野の花を背景に見る蝉の抜け殻は、ひと味違って新鮮に見えた。ナツアカネやシオカラトンボなども見かけたが、何より、ヒグラシの鳴き声が、シャワーのように響き渡っているのが、印象的であった。環境に恵まれ、散歩を楽しめる幸せを思った。
2020/8/8 セミの羽化
昨年の夏、蝉の羽化を初めて見る機会に恵まれた。本来の目的は、鳥に会うためであったが、蝉の羽化を初めて目にして、撮影は、そちらに熱中してしまった。
今年もあの神秘的な姿を見たいと思ったが、雨の日も多く、蝉の声を聞くこともなく日にちばかりが過ぎて行った。たまたま早朝、鳥見に出掛ける機会があり、何とか蝉の羽化を見ることが出来たのである。長い間、土中にあり、やっと外の世界に出てきた蝉は、透明の美しい羽を見せてくれる。その姿の何と神秘的なことだろう。
1時間後、同じ場所に戻ってみると、あの透明な羽は、茶褐色に変わりつつあった。それは、命の煌めきを見るようで何とも美しかった。
2020/8/9 オナガ Azure-winged Magpie
♪ギューイ ギューイ♪オナガの声が聞こえて来た。電線にとまっていたオナガが飛んで、林の方角に飛んで行く。無理であろうと思いつつも、わずかに期待して林の方角に歩みを進める。林には、青い栗の実が、たくさんなっていた。
その栗の実を眺めながら、しばらく待っているとオナガが遠くを飛ぶ姿が見えた。さらに待つと、手前のすっきりした所にヒラヒラと飛んで来てくれたのだ。驚くやら嬉しいやら。少々暗かったようで、飛翔のシーンは、ブレブレであったが、何とかオナガを撮ることが出来た。
散歩道での嬉しいひとこまである。
2020/8/10 チョウトンボ
思いがけないところで思いがけない出会い。それは、胸弾む思いがする。特に野鳥の場合は、そうであった。チョウやトンボにしても感激の度合いは、同じなのだと思ったのがチョウトンボとの出会いである。
綺麗な水辺にたくさんのチョウトンボが舞っている光景を見たときは、思わず歓声を上げたくなった。おそらく20頭以上は、飛んでいるであろう、その光景は、あまりにも鮮烈であった。葉先にとまるのを舞って撮影する。あのドキドキ感が今、また蘇ってくる。
2020/8/11 コジュリン Japanese Reed Bunting
今年の梅雨は、何と雨の日の多かったことだろう。6月、7月合わせると一体、通算何日が雨の日だったのだろう。日照時間も短く、農作物の出来高が下がり、台所を預かる主婦としては、頭の痛いことである。しかし、8月に入って、真夏の太陽が、ジリジリと照りつけているので、これからに大いに期待したいところである。
まだ、雨が多かった頃、田んぼの一角にある草原を回ってみた。かすかにコジュリンの声を聞いたように思い、よくよく辺りを見渡すと、まずコジュリンの雌が視界に入り、その個体が飛ぶと、前方にコジュリン雄が囀っている姿が目に入った。嬉しい嬉しい出会いであった。
2020/8/12 ハグロトンボ
会いたいと願っていたチョウトンボ。その思いが通じたようで、背景も程よいところで、何度かチョウトンボを撮影する機会に恵まれた。そのチョウトンボに出会った近くで、今度は、ハグロトンボに出会った。
チョウトンボに出会ったところは、明るくて撮影しやすかったが、ハグロトンボは、かなり暗いところにいて、ブレブレ写真ばかり量産。何とか見られる数枚が残るのみであった。昨年は、別の場所であったが、もう少し撮影しやすかったように思う。
近くでは、スイレンの花が、美しい姿を見せてくれ、心和むひとときを過ごすことが出来た。
2020/8/13 ツミ Japanese Sparrowhawk
夏を迎える度に出会いを楽しみにしている鳥のひとつがツミの幼鳥である。巣立ったばかりのツミは、何とも頼りなくて、ちょっと手を貸してあげたくなるが、数日で、たちまちたくましさを増していく。自然に生きるためのそれが知恵なのであろうか。
今年もツミの幼鳥に何度か出会う機会に恵まれた。ささやかな水たまりで水浴びをしたり、兄弟が多くて、なかなか給餌が行き渡らず、枯れ葉のようなものを突いていたこともあったが、元気に大きくなって林の中を飛び回る姿を見ることが出来た。
印象的だったのが、美しい羽を広げるシーンである。何度も何度も丁寧に羽を広げていた。来季も元気な姿を見せて欲しいものである。
2020/8/14 アオサギ Grey Heron
大好きな田んぼを、時折、回ってみる。干潟では、もう秋の渡りが始まっていると聞いているので、もしや田んぼでも、シギたちとの出会いはないかと淡い期待に胸膨らませながら。
田んぼによっては、稲穂がずっしりとして、もう1~2週間で収穫のときを迎えるのではないかと思えるところもあった。蓮田は、ほんの一部収穫を始めたとこもあったが、青々と大きな葉を広げていて、たとえシギチがいたとしても、見つけられるような状況ではなかった。
がっかりしている私を慰めるように登場してくれたのが、このアオサギである。「さあ!飛ぶよ!」と声をかけられたような気がした。
2020/8/15 スズメ Eurasian Tree Sparrow
探鳥会なども色々規制があり、大変な世の中になったが、人に会うこともない田んぼを選んで、車で時々出掛けている。以前は、群れで見かけたスズメだが、今は、ごくたまにその姿を少数見かけるだけである。
かなり距離があったが、嘴に黄色味が見え、幼さを感じたので、レンズを向けてみた。右を向いたり左を見たり。時には、目をつぶったり。何とも愛らしい。スズメは。大好きな野鳥である。
2020/8/16 ウグイス他
静かな沼のほとりが大好きで、時折、足を運んでいる。寒い時期には、数多く見かけるオオバンも、今は、ほとんど見かけない。それでも1羽、久しぶりに出会った。沼のほとりに立つ灌木に鳥影を見たように思った。双眼鏡をのぞいて見るとウグイスのようだ。羽がばさばさであったが、レンズを向けてみた。
用水路近くに行くとカルガモが隊列を組んで泳いでいる。1羽が、見守るようについて行く。多分母鳥であろう。天敵の多い世の中で、よくぞここまで大きくなったと思う。月見草が、そっと微笑んでいるように見えた。
2020/8/17 ウチワヤンマ他
昨シーズン、近くの公園で見かけたウチワヤンマ。今季も出会いの機会が巡って来るのを心待ちにしていた。静かな水辺公園に出掛けてみると何とタイミング良くウチワヤンマが3頭飛んで来て1頭が目の前にとまった。かなりゆっくりとまってくれるトンボである。
ここでは、コシアキトンボ、シオカラトンボ、アオモンイトトンボにも出会った。トンボは、夏の景色に良く似合っているように思う。今度は、ギンヤンマにも会いたいものである。
2020/8/18 カワセミ Common Kingfisher
水辺には、ネムノキの花が散って、あちこちに浮かんでいる。真っ赤な鯉も泳いでいる。とても静かな水辺である。さっと小さな鳥が飛んで、遠くて暗い森の中に入った。
目をこらして見ると、何とカワセミであった。田んぼや蓮田でもカワセミを見かけることがあるが、飛んでいる姿ばかりで、なかなかとまっている姿を見かける機会がない。無理かもしれないと思いつつ、レンズを向けてみた。帰宅後、PCに取り込んでみると何とか写っている。ちょっぴり嬉しいカワセミとの出会いのひとこまである。
2020/8/19 オオジシギ Latham's Snipe
例年、お盆を過ぎると吹く風が変わり、わずかに秋の気配を感じるが、この夏は、格別の暑さ。戸惑いを感じながら、日々過ごしている。
暑さを避けて、早朝、田んぼを回ってみた。稲穂は、すでに色づき、収穫の時を待っている田んぼも多数、見かけるようになって来た。
田んぼの一角で、遠くに鳥の姿を認めた。大抵、カルガモの場合が多いが、カルガモより小ぶりである。双眼鏡で見てみると嬉しいことにジシギである。どうやらオオジシギのようだ。少々厳しい距離であったが、夢中でレンズを向けていた。今季初めての嬉しい出会いであった。
2020/8/20 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
連日の暑さに音を上げて、エアコンの効いた部屋に閉じこもっていたが、干潟では、大分前から、秋の渡りが始まったとのこと。田園地帯でもそろそろ秋の渡りの片鱗でも見ることが出来るのではないかと重い腰を上げて出掛けてみた。
幸いなことに、心当たりの蓮田を訪ねてみるとシギの声が聞こえて来る。久しぶりに聞くシギの声に胸が弾んだ。見渡すとタカブシギが多数いて、その中に1羽のコアオアシシギの姿を認め、嬉しくなった。成鳥夏羽から冬羽へ換羽中のようである。
このようなステージのコアオアシシギに真夏に会えるとは、感激であった。
2020/8/21 メジロ Japanese White-eye
♬チーチー♬チーチー 1週間程前から、この声を良く耳にするようになった。メジロの声に違いないと思ったが、なかなか姿を確認出来なかった。ほぼ毎日、朝に夕に昼間の時間帯もこの声がする。メジロが巣立ったのだろうと思っていた。
夕方の時間帯にならないと逆光で、声の方角を見ても見つけられない。ようやくチャンスが巡って来た。少々厳しい光線のところもあったが、何とかメジロを撮影することが出来た。やはり幼い感じのするメジロであった。巣立った後、遊びに来てくれたのだろう。嬉しい出会いであった。
2020/8/22 タマシギ Greater Painted Snipe
厳しい暑さが続き、外出は、ためらわれるので、しばらく鳥見を見合わせていた。早朝、短時間の鳥見であればと思い、出掛けてみることにした。
朝早くの田んぼは、気持ちが良い。稲穂に水滴のついているところもあり、朝日を受けてキラキラ輝いている。車の前方を飛んだのは、ヒバリ。ハクセキレイの姿も見える。
あぜ道に鳥影を見て、車をとめた。逆光で鳥は、シルエット状にしか見えない。1羽は、クサシギ。2羽は、タマシギの雄のようである。以前は、一日に5組もタマシギを見られた時代もあったのに、今では、全く見られなくなり寂しく思っていた。
逆光で撮影は、厳しかったがレンズを向けてみた。久しぶりの嬉しい出会いであった。
2020/8/23 イソシギ Common Sandpiper
暑い間の鳥見は、早朝に限ると思っている。近くの田んぼを一回りするのに、ほぼ1時間。早起きして、田んぼに向かうと朝露がキラキラ光って、稲穂も草も野の花も美しさを増して見える。
あぜ道に動く鳥影。良く見るとイソシギであった。まだ幼さを感じる動きに、今の時期だからこそと嬉しくなる。成鳥であれば、こんなにゆっくりモデルになってくれないことだろう。出会いは、一期一会。嬉しい早朝の出会いであった。
2020/8/24 トウネン Red-necked Stint
干潟や河口の秋の渡りは、大分前に始まっている。田んぼで見られるようなヒバリシギやサルハマシギなども見られたようで、蓮田や田んぼの様子が気になっていた。
暑い日が続いているが、少し雲が出そうな予報を信じて思い切って出掛けてみると、久しぶりにシギチの声を聞くことが出来、胸弾む思いがするのであった。田んぼで見られるシギチに関心があり、折々に出会いを求めて田園地帯を訪ねていたが、ここしばらく足が遠のいていた。
この日、久しぶりにトウネンの姿を見ることが出来た。トウネンに会う度に、この小さな体で、長い旅路をどのように過ごすのだろうかと熱いものが胸にこみ上げて来る。ゆっくり羽を休めて欲しいものである。
2020/8/25 ヒバリシギ Long-toed Stint
田園地帯にも秋の渡りの先陣が入り始め、少数ながら、シギチの姿を見かけるようになって嬉しい限りである。シギチ特に田んぼで見られるシギチに関心を持ち、時間があれば田んぼ回りをしている。前回、田園地帯を回った時は、稲穂が頭を垂れている光景を見ていたのだが、今回、出掛けてみると収穫の済んだ田んぼをあちこちに見かけ驚いている。
収穫の済んだ田んぼで、タカブシギを見かけたが、蓮田では、今季初めての出会いのヒバリシギが待っていてくれた。最初は、かなり遠いヒバリシギにレンズを向けていたが、すぐ近くにも、もう1羽のヒバリシギがいて、結果、2羽のヒバリシギを観察することが出来たのだった。大好きなヒバリシギ。嬉しい嬉しい出会いであった。
2020/8/26 タカブシギ Wood Sandpiper
暑い日であったが、田んぼの様子が気になり、ひととき出掛けてみた。何と言っても気になるのは、秋の渡りのシギたちである。遠くからかすかにシギの声が聞こえて来たときは、胸が高鳴った。
近づくほどにそれは、タカブシギであると分った。その蓮田には、かなりの数のタカブシギの姿があった。換羽の状況も様々である。1羽が水浴びを始めた。元気いっぱいである。旅の疲れを癒やしているのだろうか。佇んでいるだけのタカブシギも水浴びをしているタカブシギもゆっくりと休養したっぷり栄養補給してもらいたいものである。
2020/8/27 ヒクイナ Ruddy-breasted Crake
少し前のことになるが、気になっていた田んぼを回ってみた。それほど広くない田園地帯なのだが、稲が伸び、鳥を探すには、なかなか難しい状況になっている。ひとつひとつあぜ道を見ながら、田んぼを見て回ると、やっと鳥影を見つけることができた。
逆光なので、シルエット状態であるが、何とか写真を撮ることが出来た。久しぶりのヒクイナとの出会いである。
2020/8/28 カワラヒワ Oriental Greenfinch
この夏の暑さは、格別で、40℃を越した地域もあるのだから、本当に驚く。我が家は、比較的風の通りが良く過ごしやすいのだが、流石にこの夏は、一日中エアコンのお世話になって過ごすことになったのだった。
鳥見の回数もかなり少なかったが、その折々に何かしら出会いがあり、嬉しく有り難く思っている。この日は、水浴びをするカワラヒワに出会った。何とも愛らしい2羽のカワラヒワ。その動きを見ていると嬉しくまた涼しくなってくるのだった。出会う機会の少なくなったカワラヒワだが、またの出会いを楽しみにしている。
2020/8/29 スズメ Eurasian Tree Sparrow
時折足を運ぶ田んぼ。稲穂は、日に日に色づいて、ずっしりと重そうに頭を垂れている。子どもの頃、稲田に行くとイナゴがたくさん飛び立ったが、今は、農薬の普及で見かけることはない。そう思っていた。ところが驚くほどのイナゴが飛び立つ田んぼが今もある。有機農法で作られている稲田である。農薬を使っている田んぼに比べれば、収穫高は、大幅に違うことであろう。
スズメは、そんなことには、無関心という風情で、田んぼで寛いでいた。
2020/8/30 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
暑い日であったが、思い切って出掛けてみると心当たりの蓮田からシギの声が聞こえて来て嬉しくなった。その蓮田で、タカブシギと共に姿を見せてくれたのが、1羽のコアオアシシギである。
前回、紹介させて頂いているのだが、このコアオアシシギ、水浴びも披露してくれた。暑い日には、何と言っても水浴びに限る。そう言っているようにも見えた。何とも心地良さそうなコアオアシシギの姿が目に焼き付いている。
2020/8/31 タカブシギ Wood Sandpiper
暑さは、いつまで続くのだろうか。そうぼやきながら、田園地帯に向かった。目指すのは、心当たりの蓮田である。近づくほどにシギの声が聞こえて来る。それは、タカブシギの声であった。
到着してあまり時間が経っていないのだろうか。それぞれに思い思いの行動をしている。さして広くない蓮田であるが、20羽弱のタカブシギがいたように思う。そのうちの2羽が、じっと向かい合っている。まるで、相撲のワンシーンを見ているようであった。差し詰め、ハッケヨ~イ、ノコッタノコッタ!というところだろうか。この試合は、引き分けに終わった。