タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2019/9/1 オジロトウネン Temminck's Stint

オジロトウネンの画像

早いもので、今日は、もう長月。1年の三分の二が過ぎたことになる。セミの声も、まだまだ賑やかに聞こえているが、夜には、虫の音が聞こえる季節となった。

そろそろ秋の渡りの先陣の姿が見られるのではとの淡い思いで出掛けた蓮田地帯であるが、収穫は、まだまだ先のようで、探鳥は、なかなか難しい。それでもいくつかの休耕田を見つけて丁寧に観察していく。

ひとつの蓮田に、コチドリがたくさん集まっているところがあり、その奥の方に2羽のトウネンらしき姿が見える。良く良く見てみるとオジロトウネンであった。久しぶりに見るオジロトウネンの姿に胸が弾む。距離があるので、証拠写真程度ではあるが、何とも嬉しい出会いであった。これから、秋の渡りのシギチとの出会いが楽しみである。

2019/9/2 メスグロヒョウモン

メスグロヒョウモンの画像

一頃のあの厳しい暑さも遠のいたようで、出掛けるのもずいぶん楽になって来た。あの暑さの中でも足を運んだ里山だが、色々な植物が、気になりまた足を運んでみた。

ワレモコウもアキノタムラソウもキツネノカミソリも秋を感じさせてくれる。こんもりした木立のところで、ヒラヒラ舞っている蝶がいる。とまるのを待って、何とか撮影。どうやらメグロヒョウモンの雄のようである。

もうひとつの木陰の方では、コミスジが元気よく飛び回っている。メスグロヒョウモンもコミスジも、久しぶりの出会いで嬉しい。すぐ近くには、ウバタマムシが、じっとして動かない。キンミズヒキの黄色を見ると、元気が湧いて来るような気がする。里山は、心落ち着くところである。

2019/9/3 イソシギ Common Sandpiper

イソシギの画像

大きな蓮の葉が一面に広がる蓮田。白い蓮の花があちこちに見える。淡いピンクの花もところどころに咲いている。一部収穫が始まったところもあるが、まだまだこれからのようである。

そのような中で、休耕田と思われる蓮田も、ごくわずかながらあり、イソシギの姿を見つけた時は嬉しかった。イソシギは、ごくごく身近なシギで、田んぼや川沿いの道で出会いの機会は多かったのだが、最近は全く見かけなくなった。尾をふりふりする姿が独特で、遠くからでもイソシギの存在が分ったものである。

広い蓮田に1羽のイソシギ。羽の模様が印象的であった。また会いたいものである。

2019/9/4 アシナガモモブトスカシバ

アシナガモモブトスカシバの画像

一頃の格別の暑さもいくぶん和らぎ、朝夕は、ずいぶん過ごしやすくなって来た。会いたかった青い蜂、オオセイボウに会え、続けてルリモンハナバチにも出会えた。きっと幸せを運んで来てくれることだろう。

野鳥だけではなく、昆虫にも目を向けるようになり、日々の観察がより楽しくなって来た。白いハッカの花のところには、ほんの少しだけ青みのあるアシナガモモブトスカシバが飛んで来た。ボンボンのようなものをつけていて、飛ぶ姿が、何とも微笑ましい。

近くの草むらでは、イトトンボにも出会えた。秋が少しずつ近づいて来る。

2019/9/5 カイツブリ Little Grebe

カイツブリの画像

一頃の厳しい暑さも遠のき、朝夕は、ずいぶん過ごしやすくなって来た。大好きな田んぼへ足を運ぶのには、嬉しい季節が近づいている。渡りの先陣の姿も見られるかもしれない。淡い思いで出掛けてみることにした。

青い藻がいっぱいの蓮田を通りかかると何とカイツブリの姿が目に飛び込んで来た。蓮田でカイツブリに会うのは、初めてである。良く見ると離れたところに、もう1羽。どうやら雄と雌のようである。

手前にいた雄が、飛び立って遠ざかり、2羽が仲良く並んで泳ぎ始めた。何とも仲睦まじいカップルに見える。蓮田での思いがけない出会い。嬉しいひとときであった。

2019/9/6 スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウの画像

あの厳しかった暑さも遠のき、里山を歩くには、嬉しい季節を迎えた。里山では、ワレモコウ、キンミズヒキ、ミソハギなど色々な花が優しく出迎えてくれる。

草むらの中をよく見るとセセリチョウが、いくつか目に付いた。チャバネセセリ、オオチャバネセセリ、キマダラセセリ、ヒメキマダラセセリなどである。どのセセリチョウも目が愛らしくて大好きである。

すぐ近くに白っぽいチョウが飛んだ。モンシロチョウとは、ちょっと違う。どうやらスジグロシロチョウのようである。なかなか開翅してくれないので、じっと待つ。やっと一瞬、表翅をごく一部見せてくれた。

里山は、これから色々な出会いが待っているかもしれない。

2019/9/7 アオアシシギ Common Greenshank

アオアシシギの画像

秋の渡りのシギチに会いたくて、蓮田に時折、足を運ぶ。収穫の済んでいない蓮田がほとんどなので、限られた場所の探鳥になるが、ぐるっと一回りしてみた。

広い蓮田の奥の方に、何やら鳥影。おそらく100メートルはあるだろう。双眼鏡を覗いてみるとアオアシシギのようだ。最初、2羽が目に入ったが、よく見ると全部で4羽の姿を確認。今季、初めての出会いなので、証拠写真ではあるが、何枚か撮影する。

近くには、セイタカシギの姿も見えた。これからの出会いが楽しみである。

2019/9/8 タカブシギ Wood Sandpiper

タカブシギの画像

数年前までは、通年で見られていたタカブシギ。近頃は、ずいぶん数を減らしている 様子で、以前に比べると出会いの機会が激減している。とは言え、渡りのシーズンを迎えると一番目に付くのが、タカブシギだろうか。まだまだ出会いの機会に恵まれることは、とても有り難く感謝している次第である。

この日も、ひとつの蓮田に20数羽のタカブシギがいるのを観察することが出来た。警戒心の強いシギなので、基本的には、車からの探鳥となる。もうひとつの蓮田では、2羽のタカブシギをかなり近くで観察することが出来た。またの出会いが楽しみである。

2019/9/9 タシギ Common Snipe

タシギの画像

渡りのシギチに会いたくて、時折、足を運んでいる蓮田だが、なかなかタシギをはじめジシギ類との出会いに恵まれない。例年なら、オオジシギやチュウジシギとの出会いもあり、タシギは、あちこちで見る機会があるのだが、探し方が悪いのだろうか。

残念な思いで、田んぼ回りをしていると、開けた蓮田に1羽のシギらしい姿が目に入った。車でそっと近づいてみるとタシギである。何とか数枚シャッターを押すことが出来た。もう1箇所では、草陰にいるタシギを発見。こちらも無事、撮影出来、ヤレヤレである。今度は、オオジシギかチュウジシギに会いたいものである。

2019/9/10 アカアシシギ Common Redshank

アカアシシギの画像

秋の渡りが始まり、蓮田や田んぼにちらほらながら、シギチの姿が見られるようになって来た。数年前までは、もっと早い時期に秋の渡りのシギチの姿を見ることが出来たのだが、今は、遅くなって来ているような気がする。

アカアシシギを数人の方がご覧になり、私も出会いたいと探していたのだが、なかなか機会に恵まれなかった。偶然、大先輩に蓮田でお会いし、ポイントを案内して頂いて、やっと出会いが実現した。

それにしても、このアカアシシギ、かなり神経質で、ちょっとの気配ですぐに飛び立ってしまう。近づくのをじっと待ったのだが、人の気配ですぐに遠ざかってしまった。

2019/9/11 ツバメチドリ Oriental Pratincole

ツバメチドリの画像

今年は、梅雨が長かったので、稲の生育が遅く、従って収穫も例年より遅いように思う。それでも、ポツポツ刈り入れの始まった稲田があり、大分、見通しが良くなって来た。

その稲田に、ツバメチドリが旅の途中に立ち寄ってくれた。刈り入れの済んだ田んぼにポツンと佇むツバメチドリの姿は、何とも愛おしく思われて胸が熱くなって来る。私が見たのは、10数羽であるが、多いときは、20数羽観察されたと聞く。

久しぶりに出会ったツバメチドリ。ほとんどが若鳥で、幼さを感じ、余計に愛おしさが増してくるのだった。

2019/9/12 エリマキシギ Ruff

エリマキシギの画像

秋の渡りで見られるシギチの中で、一番出会いを楽しみにしているのが、エリマキシギである。蓮田や刈田を見て回って、何とかエリマキシギに会えないかといつも願っている。

その願いが通じたのだろうか。蓮田を見ていると目の前に4羽のエリマキシギが飛んで来た。このような出会いを今まで、経験したことがないので、その瞬間、かなりドキドキした。1羽は、かなり大きいので雄であろう。4羽の羽をじっくり観察すると、それぞれに違いがあり、その美しさに改めて惚れ惚れしてしまう。

秋の渡り。これからどんな出会いが待っているのだろうか。期待で胸が膨らむ。

2019/9/13 チュウジシギ Swinhoe's Snipe

チュウジシギの画像

今年は、梅雨が長かったので、稲の生育が遅れ心配していたが、今では、かなり収穫が進み、すでに二番穂が出ている田んぼも多く見かけるようになってきた。7月の半ば過ぎから気になっていたのがオオジシギの飛来である。以前は、数は少ないものの7月半ば過ぎくらいになると田んぼでオオジシギの姿を見かけることが良くあった。しかし、昨年も今年も全く見つけることが出来ないまま、時間が過ぎていった。

刈り入れの済んだ田んぼを回っていると二番穂の間から、わずかに見える鳥影。どうやらジシギのようである。しかし二番穂の葉が顔を体を隠して撮影は、かなり困難である。しばらく様子を見ていたが、わずかに動いてなんとか草かぶりながら撮影することが出来た。帰宅後、画像をチェックし、詳しい方にもお尋ねしてチュウジシギであることが分かった。オオジシギには会えなかったもののチュウジシギとの久しぶりの出会いは嬉しかった。

2019/9/14 里山のチョウ

イチモンジチョウの画像

田んぼに飛来する秋の渡りのシギチに心奪われ、何度か足を運んでいたので、里山には、すっかりご無沙汰であった。少々気になっていたので、久々に出掛けてみるとチョウの姿があちこちに見られ何とも嬉しいひとときを過ごすことが出来た。

最初に出会ったのが、キタキチョウ。鮮やかな黄色が目に入り、辺りを明るくしてくれる。すぐ近くでは、ヒメウラナミジャノメ。少し歩くと目の前に飛んで来たのは、初めての出会いのイチモンジチョウ。一瞬、アサマイチモンジかなと胸を弾ませたが、残念ながらイチモンジチョウだった。少し木陰になって薄暗い所ではムラサキシジミ。何とか開翅してくれて嬉しい。

ススキも揺れる里山。また、ゆっくり出掛けてみたいと思う。

2019/9/15 コアオアシシギ Marsh Sandpiper

コアオアシシギの画像

秋の渡りのシギチに会いたくて、8月の末頃から、何度か蓮田に足を運んでいる。レンコンの収穫が進めば、見通しが良くなるので、シギチも探しやすくなるのかもしれないが、今は、まだごく限られた場所での探鳥である。

いつもの蓮田をのぞいてみると、嬉しいことにコアオアシシギの姿が見える。華奢な少女のイメージで、コアオアシシギは、私の大好きなシギのひとつなのだ。車でそっと近づいて、観察開始。おっとりとした動きで、ほっとする。ゆったりと採餌する様が目の前で見られ至福の時を過ごすことが出来た。また、近いうちに出掛けてみたいと思う。

2019/9/16 セイタカシギ Black-winged Stilt

セイタカシギの画像

スラリとした体型で、目を引くシギ。それは、セイタカシギである。以前は、干潟で良く見かけたが、ここ数年、蓮田や田んぼでも見られるようになって、何度か出会いの機会に恵まれた。

秋の渡りのシギチに会いたくて田んぼに出掛けてみると広い蓮田に1羽のセイタカシギの姿があった。いつもながらスラリとした体型。長い足には、心奪われてしまう。光線の具合が良かったからだろうか。羽の色が輝いて美しい。今までセイタカシギの羽の色は、黒色と思っていたが、メタリックな輝きを放ち、とても綺麗に見えた。嬉しい出会いであった。

2019/9/17 クサシギ Green Sandpiper

クサシギの画像

以前は、良く見かけたクサシギだが、蓮田にネットが張られるようになってから出会いの機会がずいぶん減ってしまったように思う。至る所にネットが張り巡らされている状況を目の辺りにすると何ともやりきれない。

そのような中でも、以前と変わらない蓮田を見かけるとホッとする。ちょっと水深があったが、奥の方でバンの動く気配を感じたので、しばらく待ってみるとクサシギが姿を見せてくれた。久しぶりの出会いに嬉しくなり、レンズを向けたが、なかなか思うようには撮れないものである。

2019/9/18 ホオジロ Meadow Bunting

ホオジロの画像

稲穂がずっしりと重く垂れ下がり、収穫の時を待つばかり。田んぼによっては、すでに収穫が進み、二番穂がかなり伸びているところもあり、田んぼによって様々な姿を見せてくれている。

カワラヒワが数羽飛び去った田んぼがある。車の気配に飛び去ったのだろうか。残念、カワラヒワを撮りたかったのにと心の中で思った。諦めきれずに振り返ると何やら1羽小鳥が稲穂にとまっている。何とホオジロだ!このような光景を見るのは、初めてであったので、少々ドキドキしながらシャッターを押した。嬉しい出会いであった。

2019/9/19 アカエリヒレアシシギ Red-necked Phalarope

アカエリヒレアシシギの画像

千葉県に大きな被害をもたらした台風。その台風が運んで来たのだろうか。台風が去った後に2羽のアカエリヒレアシシギが田んぼにいたという。すぐには出掛けられないので、少し間をあけて出掛けてみると蓮田に1羽のアカエリヒレアシシギの姿。どうやら台風の後から見られているようだ。

知人の話に寄ると全く警戒心がなく、すぐ目の前で休憩したり採餌したりするという。私の滞在中は、そのようなシーンは、見られなかったが、程よい距離で、泳いだり、遠くのあぜ道で休憩したり久しぶりにアカエリヒレアシシギとの出会いを楽しむことが出来た。

2019/9/20 ツルシギ Spotted Redshank

ツルシギの画像

田んぼや蓮田で見られる秋の渡りのシギチ。今季は、順調に色々なシギチが姿を見せているようである。春の渡りでは、お彼岸の頃、姿を見せ、真っ黒な夏羽になるまで滞在するツルシギだが、秋の渡りでは、幼鳥を見る機会が比較的多い。

今季もその出会いを楽しみにしていたが、やっとツルシギに会うことが出来た。遠くから見ることの多いツルシギだが、今回は、かなり近くで観察することが出来た。ツルシギの近くには、アカアシシギがぐんぐん近づいて行き、大きさの違いとそれぞれの特徴をはっきり見ることが出来た。貴重なシーンに巡り会えたことに感謝である。

2019/9/21 オグロシギ Black-tailed Godwit

オグロシギの画像

田んぼで見られる秋の渡りで、気になっていたのが、オグロシギである。枯れた蓮の葉の奥から、ごそごそと大きな体のオグロシギが、何羽も出て来てビックリした日のことが懐かしく思い出される。

ひとつの蓮田に5種のシギの姿が見られた日。オグロシギ4羽の姿を見ることが出来た。久しぶりに見るオグロシギの姿は、大きくて少々戸惑ってしまった。4羽のオグロシギは、休むことなく一心に採餌していたから、余程空腹であったのだろう。長い旅路に備えて、たっぷり栄養補給出来ただろうか。無事の旅路を願わずにはいられない。

2019/9/22 蓮田のにぎわい

コアオアシシギ と オグロシギの画像

田んぼや蓮田で見られる秋の渡りのシギたち。ひとつの蓮田に5種のシギが集まっていた。オグロシギ、ツルシギ、アカアシシギ、コアオアシシギ、セイタカシギである。久しぶりに見る豪華キャストに胸がいっぱいになった。

蓮田の手前に座り込み、シギたちの動きを双眼鏡でじっと観察する。こんなにゆったりとした気持ちで観察出来たことが、今までにあっただろうか。観察する方も少なくて静かにゆったりと過ごせたことが何より嬉しい。

蓮田の縁では、イトトンボが飛び、ギンヤンマの姿も見ることが出来た。秋の日差しが少々まぶしかったが、至福のひとときを過ごすことが出来た。

2019/9/23 アカアシシギ Common Redshank

アカアシシギの画像

今季は、比較的順調に秋の渡りのシギチを見ることが出来、何とも嬉しいことである。その中でもアカアシシギは、多いときには、8羽も観察されているという。私は、前回、3羽のアカアシシギを観察したが、今回、別の個体と思える2羽を観察することが出来た。

初めてアカアシシギを見たのは、茨城の田んぼであったが、真っ赤な脚にフラッグが食い込み、何とも痛々しい姿であったことが今でも鮮明に思い出される。あれほど鮮やかな赤い脚には、その後出会っていないように思う。

秋の渡り、もうしばらく楽しむことが出来るであろう。

2019/9/24 ツバメチドリ Oriental Pratincole

ツバメチドリの画像

長かった梅雨の影響で稲の生育を心配していたが、その後の猛暑で順調に実りの秋を迎えほっとしている。場所によって、稲の生育状況は様々だが、早いところでは、1ヶ月以上前から収穫が始まり、刈田が広がっている。

その刈田には、二番穂が青々を元気よく伸び、そこに時折、ヒバリやタシギなどが姿を見せることがある。その刈田で出会ったツバメチドリ。上手にご馳走をゲットしたが、ぽとんと落としてしまい少々残念。長い旅路に備えて、たっぷり栄養補給して欲しいものである。

2019/9/25 エリマキシギ Ruff

エリマキシギの画像

収穫が順調に進み、刈田が広がる田園地帯だが、以前は、良く見かけたスズメとの出会いの機会がずいぶん少なくなっている。刈田には、二番穂が伸び始め、よく見ないと見落としがちであるが時折、シギチの姿を見かけることもある。

コチドリは、何度も見ているし、タカブシギやムナグロ、トウネンを見かけたこともある。この日、嬉しい出会いが待っていた。二番穂の陰で、最初良く分らなかったが、エリマキシギが姿を見せてくれたのである。蓮田では、見る機会が多いが、田んぼで見るエリマキシギは、私にはとても新鮮に思えた。嬉しい出会いであった。

2019/9/26 オグロシギ と コアオアシシギ

オグロシギ と コアオアシシギの画像

数年前には、ひとつの蓮田を埋め尽くすほどの渡り途中のシギチの姿を見る機会があったのだが、今では、激減し、シギチとの出会いの何と少ないことだろう。

そう嘆いても仕方がないのだが、ついつい過去を振り返ってしまう。ところが先日、ひとつの蓮田に5種のシギが集まっている現場を見る機会に恵まれた。その嬉しさが忘れられず、再び訪れてみると、この日は、オグロシギとコアオアシシギの2種であったが、勢揃いすると見応えがある。

まだまだ、これから出会いの機会があることだろう。また足を運んでみたいものである。

2019/9/27 タシギ Common Snipe

タシギの画像

7月の半ば頃からオオジシギを探し歩いたが、とうとう出会いの機会に恵まれることがなかった。9月に入って、オオジシギの幼鳥、あるいはチュウジシギに会えないかと思っていたが、嬉しいことに偶然、チュウジシギ2羽を目撃することが出来た。

まだまだ可能性は高いと思い、田んぼを回っているとチュウジシギに出会った場所にジシギの姿。これは、チュウジシギに違いないとはやる心を抑えて、レンズを向ける。思い込みとは怖いもので、チュウジシギと思って撮影して帰宅した。PCに取り込んで、良く良く見ると、嘴は、長いし、肩羽もタシギに間違いない。がっかりすると同時に反省しきりの出来事であった。

2019/9/28 キジ Common Pheasant

キジの画像

チュウジシギとの出会いを求めて回った田んぼは、スズメとの出会いもなくがっかりであった。しかし、嬉しいことに1羽の雌のキジが姿を見せてくれた。除草剤を多く使われるようになった所以だろうか、最近の田んぼは、鳥影が薄い。1羽のキジとの出会いが貴重である。

草陰に隠れるようにしていたキジだが、そっとそっと動き出した。回りの雑草が、良い雰囲気を出して1羽の雌キジが、名優に見えて来た。久しぶりの嬉しい出会いであった。

2019/9/29 コチドリ Little Ringed Plover

コチドリの画像

8月の半ば過ぎから時折、足を運んでいる蓮田や田んぼ。稲田では、収穫が順調に進み刈田が大半を占めるようになっている。蓮田も少しずつ収穫が進んで、見通しがずいぶん良くなって来た。

ひところ、あちこちで見かけていたコチドリだが、出会いの機会がずいぶん少なくなって来たように思う。いつでも、どこでも会えると言う気安さからレンズを向けることが少ないのだが、出会えるとホッとして心安らぐのを覚える。また、ゆっくり出会いたいものである。

2019/9/30 長月の田んぼ

チョウゲンボウの画像

梅雨が長かったので、稲の生育を心配していたが、順調のようで、収穫がずいぶん進んで刈田が多くなっている。しかし、場所によっては、まだまだ後1週間から10日くらいは収穫までにかかるのではないかと思われるところもあって少々気になる。

稲田の様子を気にしながら、田んぼ回りをしていると遠くに鳥影。どうやらチョウゲンボウのようである。飛んでいる姿は何回か見ているが、とまっている姿は、久しぶりである。いささか光線が良くないが、レンズを向けた。動く気配がないので、そのまま移動。次の田んぼでは、トビがゆったり待っていてくれた。