タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2022/3/1 アカガシラサギ

野鳥に関心を持つきっかけを作ってくれた沼のほとり。かれこれ2ヶ月近くになるが、冬羽のアカガシラサギが滞在中という。私も関心があるので、二度ほど、足を運んでみたが、タイミングが会わず出会いが叶わない。ちょうど10年前の冬にも、この沼のほとりで、冬羽のアカガシラサギが観察されたことを思い出し、写真を見直してみた。

その当時は、それほどにも思っていなかったのだが、一枚、一枚が、貴重に思えて来た。枯れた葦の間にクチバシを差し込み、上手に魚をとっている。何と、一度に2匹も!実に見事な漁師で驚くばかりである。

さらにアカガシラサギの大きさだが、アオサギと並ぶと、何とこんなに小さい。あの当時、そこまで考えていなかったように思う。過去の写真を改めて見直すのも大切だとしみじみ思った次第である。

2022/3/2 クイナ

ずっと気になっていた沼のほとり。都合で、なかなか出掛けられず、遅ればせながら足を運んでみることにした。太陽が真っ正面に眩しいほど輝いているので、本来なら曇の日を選んで訪れるべきなのかもしれないが、とりあえず、様子見ということで出掛けてみた。

前回、大分前になるが訪れたときは、たくさんのオオジュリンが目に入ったが、モズが一羽、飛んだだけで実に寂しい限りである。

少し遊歩道を歩いて元の位置に戻ってみると、何やら鳥影。久しぶりに見るクイナであった。もう少し光線が良かったらなあとつぶやきながら、それでもずいぶんシャッターを押してしまった。そろそろ引き上げようとしたとき、背後から、ヒクイナが飛んで来て、葦原の中に素早く入っていった。

また、ゆっくり訪ねてみたいと思っている。

2022/3/2 ヒクイナ

クイナに出会ったところに、ヒクイナも稀に姿を見せるという。ヒクイナには、今まで何度も出会っているが、いつも田んぼの中での出会いで、車からの撮影であった。 今回は、ヒクイナが出そうなところにジッと待ってみることにした。

何と嬉しいことに、ヒクイナが、全身姿を見せてくれた。すぐにゴチャゴチャの中に姿を隠してしまったが、しばらく待つと、水辺の枯れた葦の隙間から、ちらちらと姿が見えるようになった。何度会っても、ヒクイナとの出会いは、嬉しいものである。

2022/3/3 コガモ

私の鳥見の原点は、沼のほとりである。いつの間にか田んぼに飛来するシギチに関心を持つようになり、隣県の蓮田地帯にお邪魔させて頂く機会が多くなっていたので、沼のほとりは、遠ざかってしまっていた。

この冬、車の都合がつかず、近場の鳥見も足を運ぶことが難しくなり、改めて沼のほとりの魅力を思ったことであった。久しぶりに沼のほとりに足を向けてみると、コガモの姿が見える。少々距離があり、私のカメラでは、難しかったが、何とかコガモのディスプレイを撮ることが出来た。

のどかなのどかな沼のほとり。また、ゆっくり足を運んでみたいものである。

2022/3/4 アカガシラサギ

現在も沼のほとりに滞在中のアカガシラサギ。私は、縁がなくて、三度ふられているが、10年前に出会ったアカガシラサギの思い出の画像を見直してみると、いろいろ発見があって、なかなか楽しい。

あの当時、2月には、良く雪が降ったように思う。沼のほとりにとめられた小さな漁船に雪がつもり、そこにアカガシラサギが姿を見せてくれた。何やら魚を見つけたようで、その魚をくわえて飛び立った。そのシーンのひとこま、ひとこまが、懐かしく思い出される。

今は、体が思うように動かず、飛びものを撮ることが難しくなってしまったが、あの 当時の思い出に浸りながら、野鳥との出会いに感謝している次第である。

2022/3/5 ノスリ・タゲリ

今年の冬は、寒さが厳しくて、梅の開花も河津桜の開花もずいぶんゆっくりのようである。大好きな田んぼをぶらりと回ってみると、それなりに出会いがあって、心が弾んでくる。

電柱どまりであったが、2カ所で、ノスリの姿を見ることが出来た。ノスリは、おっ とりしていて、良いモデルになってくれることが、しばしばである。水の入った田んぼでは、タゲリが、ゆっくりと餌取をしている。

のどかなのどかな田んぼ。また足を運んでみたいものである。

2022/3/6 モズ

久しぶりに訪れた沼のほとりでは、モズにも出会った。最初、枯れた葦のところに飛んで来てとまったが、すぐに飛び去ってしまい、葦原は、もぬけの殻。あたりを見渡していると、先程のモズが戻ってきた。

今度は、枯れた葦にとまらずに、固い蕾の桜にとまってじっと前方を見据えて居る。春は、もうそこまで来ているよ。とでも言いたげな表情で、前方を眺めているモズを見ると、寒い冬とも、もうすぐお別れだなあとしみじみ感慨深いものがこみ上げて来る。桜の蕾も日毎に膨らんで来ることだろう。

2022/3/7 アオジ

鳥に関心を持つようになった機会を作ってくれたのは、沼のほとりである。当時、毎日のように沼のほとりに足を運んだのだが、蓮田で見られるシギチに関心を持つようになり、すっかり足が遠のいていた。

久しぶりに沼のほとりに足を運んでみると、私の行く手を塞ぐように、アオジが5羽ほど姿を見せてくれた。あまり近づくと飛ばれてしまうと思い、程良い間隔をあけて、観察していたが、枯れ草の中にご馳走があるらしく、夢中で何か小さな物を啄んでいる。その姿が何とも愛らしくて、胸がキューンとなってしまった。

だんだん自分の体も思うようにならなくなり、近場の探鳥を細々と続けらればと願う昨今である。

2022/3/8 エナガ

ゆっくり歩く散歩道。今年は、寒さが長く続いたためだろうか。河津桜の開花が遅れて寂しい限りである。近隣の梅林の白梅も、ずいぶんゆっくり時間をかけて咲いている。

いつもの道を歩いていると、♬ジュリジュリジュリ♬と大好きなエナガの声が聞こえて来た。近づいてくれるのをしばらく待ってみたが、なかなかこちらに向かって来る気配がない。少し移動して様子をみると、枝の込み入ったところに、エナガの姿が見えた。エナガに会えると、それだけで嬉しい。

道端には、オオイヌノフグリが、ひっそりと咲いて春を告げていた。

2022/3/9 コサギ

気持ち良く晴れ渡った沼のほとり。水辺に1羽のコサギが舞い降りた。コサギは、決して珍しい鳥ではないのに、何故か、出会いの機会が案外、少ない。

青空を映して、水の色がとても綺麗だったので、コサギの白色が一際美しく見えた。一歩、また一歩。ゆっくり歩を進めるコサギの足元を見ると、黄色いソックスが、何ともチャーミングで嬉しくなってくる。早春の沼のほとり。コサギの姿が眩しく輝いて見えた。

2022/3/10 ルリビタキ

久しぶりに出掛けた公園で、ルリビタキに出会った。行く手にピョンと飛び降りて、木立の中に姿が消えたのは、紛れもなくルリビタキのようであった。しばらく様子を見ていると、木立の中から、また姿が見えた。やはりルリビタキで間違いない。

動きが早くて、なかなかレンズで追い切れなかったが、何とか数枚撮れていて嬉しかった。実は、ここ数年、ルルリビタキに出会っていなかったのである。体に木の陰が写ったりして、なかなか思うような写真は、撮れなかったが、久しぶりの出会いに感謝である。

2022/3/11 アリスイ

10数年前に、良く足を運んだところに、アリスイが出ていると情報を頂いた。是非、会いたいと思い、いつもより早起きして、沼のほとりに向かった。

どの辺りにアリスイが姿を見せるか分からなかったが、10数年前には、この辺りでアリスイを見たなあと思い出にふけっていると、何と目の前にアリスイが、飛んで来た。もうビックリである。嬉しさと驚きで、夢中でシャッターを押した。

2022/3/11 アリスイ

私の鳥見の原点になった沼のほとり。実に、心落ち着くところである。ここのところ、しばしば足を運んでいる。大好きなシギチは、春の渡りが始まった頃、蓮田地帯にお邪魔させて頂こうと思っている。

その沼のほとりで、久しぶりにアリスイに出会った。一見、鳥とは思えない風貌で、初めて見た時は、大いに戸惑ったが、良く見れば、何とも可愛い顔をしている。懐かしい思い出に浸りながら、湖面を眺めていると、アリスイが飛んで来た。飛んで来たところを見ていたので、居場所が分かったが、背景の色と同化して、ちょっと目を離すと居場所が分からなくなってしまう。

アリスイが、移動する前に、もう一度会いたいものである。

2022/3/11 アリスイ

鳥に関心を持ち始めて、まだ間がない頃。先輩の方にキツツキ科の珍しい鳥がいると教えて頂いたのがアリスイであった。当時、野鳥に関する知識がほとんどなかったが、アリスイという不思議な名前にも興味、関心を持って、沼のほとりに何度か足を運んだものである。

その沼のほとりで、今季、アリスイがしばしば姿を見せていると言う。あの当時を思い出しつつ、何度か足を運んでいる。その日によって、近くで観察出来たり、遠くて見え隠れする姿をやっと写真に収められたりと、様々であるが、アリスイの小さくて愛らしい目にいつも心惹かれている。

2022/3/12 ミソサザイ

久しぶりに訪ねた公園でミソサザイに出会った。この公園で、10年ほど前にもミソサザイに出会ったことがあった。ミソサザイは、動きが早くて、姿を見かけたと思ったら、すぐに枯れ草の下に潜り込んでしまったりするので、かなり手強い。ご親切な方に教えて頂いて、やっとミソサザイの位置が分かったと思ったら、もうその場所には、姿が見えない。

わずか数分の間であったが、何とか証拠写真が撮れたところで、ミソサザイは、全く姿を見せなくなってしまった。潜り込んだまま、移動してしまったのかもしれない。また、折を見て訪ねてみたいと思う。

2022/3/13 メジロ

ここ数日、朝の時間帯にメジロの声がして、ずっと気になっていた。すぐ近くの木から聞こえて来るのだが、声のする方角をいくら探しても姿が見えない。

そのメジロの姿をようやく見つけることが出来た。何とかなり近いところにいるのに、何故、見つけることが出来なかったのだろう。辺りをキョロキョロする仕草が何とも愛らしくて、見ていて心がほっこりしてくる。しばらくすると木の高いところに飛び移り、葉陰にいたもう一羽と飛び立ってしまった。

心和む朝のひとこまである。

2022/3/14 ホオジロ

1月、2月は、都合で、あまり鳥見に出掛けることが出来なかった。少し前の画像をやりくりして、何とかしのいでいたが、やはりフィールドに出たい気持ちは、強く、何とか短時間鳥見に出掛けられるようになってホッとしている。

私の身近なフィールドは、沼のほとりである。その沼のほとりを訪ねてみるとホオジロが、機嫌良く姿を見せてくれた。私ひとりだったこともあるのかもしれないが、警戒心もなく、実にフレンドリーであった。薄茶色の背景にホオジロ。心和むひとこまであった。

2022/3/15 アトリ

久しぶりに訪ねた公園で、アトリにも出会った。今年は、アトリの当たり年と聞いていたが、なかなか機会がなくて、いつか出会いの機会が巡ってくればと願っていたところである。

暗い湿地のようなところにいて、しきりに何か啄んでいた。帰宅後、パソコンに取り込んで、良く良く見ると、どうやらカエデの実を啄んでいたらしい。プロペラと呼ばられている実が、地面にたくさん落ちていたようだ。

木に止まった姿を撮りたかったが、今回は、叶わなかった。また、近いうちに訪ねてみたいと思う。

2022/3/16 メジロ

例年だと、2月の初旬に開花する近隣の河津桜。今年は、寒さが厳しかったからだろうか。なかなか開花せず、例年よりほぼ1ヶ月遅れで、ようやく満開となった。

河津桜は、ソメイヨシノに比べて、ずいぶん華やかで、見ているだけで元気になれそうな気がしてくる。河津桜が開花すると楽しみなのは、メジロが姿を見せてくれることである。青空が広がる日の午後、河津桜のところに行ってみると、メジロの姿がちらちら見え隠れしている。嬉しくなってレンズを向けたが、すぐにヒヨドリに追われてあっという間に姿が見えなくなってしまった。

また、日を改めて河津桜の様子を見に行ってみようと思う。

2022/3/17 雪割草

初めて雪割草の名前を知ったのは、友人からのメールに添付されていた写真を見たときである。その名前にも姿にも一目惚れ。是非、会いたいと願って来た。

思いがけず知人から、比較的近い場所で、雪割草が見られると教えていただき、早速、出掛けてみた。少し勾配のあるところで、私には、ハードルが高かったが、雪割草を見たさに、頑張って歩いた。少々オーバーな表現であるが、開けたところに着いたとき、ホッとした。

すぐに目の前に小さな花が、あちこちにあるのに気がつき、これが雪割草なのだと分かった。何とも愛らしいお花で、感激、また感激である。実に、いろいろな色があり、形があり、楽しむことが出来た。ひっそりと咲く雪割草。いつかまた、出掛けてみたいところである。

2022/3/18 ヒヨドリ

河津桜の開花が、今年は、ずいぶん遅れたので、咲き始めると待っていたかのようにメジロやヒヨドリが姿を見せる。メジロの撮影を楽しみにしているが、ヒヨドリが、元気よく河津桜の花の中に入り込むので、メジロは、なかなか寄りついてくれない。

散歩道では、足元を見るとクロッカスが、可愛い花を咲かせていた。沈丁花も咲き始め、ミツマタも満開である。ほんの少し歩いただけで、これらの出会いがあることに感謝である。また、ゆっくり近隣を歩いて見たいと思う。

2022/3/19 メジロ

青空の広がる日、近隣の河津桜を見に行ったが、ヒヨドリに追われて、メジロの撮影が、消化不良であった。もう少し、河津桜とメジロを撮影したいと思うが、なかなか青空の日が巡ってこない。薄曇りの日であったが、出掛けてみると、メジロの群れが飛んで来て河津桜の花の中に入り込んだ。

これでは、撮影困難で、メジロが出て来るのを待ったが、なかなかこちらの思うような位置には、姿を見せてくれない。それでも何とか数枚撮れたので良しとしよう。メジロを群れで見る機会は少ないのだが、このとき5羽あるいは6羽が飛び去って行くのが見えた。また会えたら嬉しいのだが。

2022/3/20 ツグミ

日差しが、ずいぶん柔らかく暖かく感じるようになり、外を歩くのに気持ちが良い季節となった。ゆっくりのんびり散歩道を歩いてみるといろいろな発見があって、実に楽しい。

この日は、ツグミを良く見かけた。最初、目の前から飛び立って藤棚の上にとまったが、草地にも別のツグミを発見。そちらにもレンズを向けてみた。ツグミには、冬の間、ずいぶん楽しませてもらったが、そろそろお別れの時期だろうか。

頬を撫でる風が気持ちの良い散歩道のひとこまである。

2022/3/21 シロハラ

今季は、鳥見に出掛ける機会が少なかった所以か、シロハラとの出会いの機会が極端に少なかった。12月に訪ねた自然公園で、一瞬、見かけただけである。

数日前、久しぶりに訪ねた公園で、思いがけずシロハラに出会った。決して珍しい鳥ではないが、シロハラの姿を見かけたときは、嬉しかった。同じ姿勢で、代わり映えしないが、出会いの記念にアップしておきたいと思う。すぐ近くには、ヤブツバキが、ひっそりと咲いていた。

2022/3/22 タシギ

大分前の出会いになるが、蓮田でタシギに出会った。タシギは、秋の訪れと共に、姿を見せ、その後、しばらくすると、何故か姿を見せなくなってしまう。一体どこに隠れてしまうのだろうか。

年が明け、蓮田を訪ねたとき、一枚の蓮田にたくさんのオオハシシギの姿があったが、その蓮田にタシギもたくさんいた。その後、タシギの姿を良く見かけるようになった。少し距離はあったが、羽繕いを始めたようなので、レンズを向けたことがある。思ったような展開にはならなかったが、これが、そのときのものである。

ようやく日差しも柔らかくなって来たので、久しぶりに蓮田地帯を訪ねてみたいものである。

2022/3/23 コジュリン

♪チョッピィチュリリリピッ♪枯れ草色の葦原から聞こえて来るのは、紛れもなくコジュリンの声。お彼岸のさなかにコジュリンの声を聞いた記憶は、今までにないので少々驚く。

良く良く見ると、かなり離れた位置に一羽のコジュリンがいて、かろやかな囀りを披露している。私のレンズでの撮影は、少々難しいかもしれないと思いつつも、レンズを向けてみた。雰囲気は伝わると思うが、いかんせん距離がありすぎる。

そんな思いが通じたのだろうか。目の前の葦原にコジュリンが飛んで来た。何とも嬉しい。大サービスのコジュリンに感謝、感謝である。頭部のごま塩頭が、何とも味わい深くて、コジュリンへの思いが一層深まった早春の朝の出会いである。

2022/3/24 メジロ

毎年、立春を迎える頃から、楽しみにしている河津桜の開花。今年はかなり遅れ、ほぼ1ヶ月遅れの開花であった。桜の中でも河津桜の花は、華やかな雰囲気なので、人気度が高いようである。五分咲きの頃から、散歩の人の姿が増え、狭い道路に車で横付けにする人まで現れて、静かな散歩道が、賑わって何とも落ち着かなかった。

しかし、緑の葉が見え始めると、お花見の人の姿は、ぱったりと途絶え、もとの静かな散歩道になってヤレヤレである。そこにメジロが姿を見せてくれるのだが、花と葉で体が隠れてしまい、なかなか撮影は、難しい。

柔らかな緑の葉とピンクの河津桜の花。そこに登場するメジロ。今年は、ずいぶん河津桜の花とメジロのコラボを楽しむことが出来た。

2022/3/25 クイナ

野鳥に関心を持ち始めた頃、足繁く通った沼のほとり。あの頃は、綺麗な水が流れ、クレソンの緑も爽やかだったが、今は、お世辞にも綺麗とは言えない場所。そこに今でも、クイナやヒクイナが姿を見せると言う。

少し早起きして、沼のほとりに出掛けてみると、何とクイナが、すぐに姿を見せてくれた。しかし、バンが姿を見せたので、一瞬だけの出会いで終わってしまって、少々心残りである。また、沼のほとりをゆっくり訪ねてみたいものである。

2022/3/26 ヒヨドリ

楽しみにしていた河津桜の開花。今年は、例年より、ずいぶん遅れての開花であったが、その分、長く楽しめたように思っている。3分咲きの頃から、メジロの飛来を心待ちにしていたが、やはり、ほぼ満開にならないと姿を見せてくれなかった。しかし、メジロを追い払うように、元気な声をあげて登場するのが、ヒヨドリである。

嫌われ者のヒヨドリであるが、良く良く見れば、何と可愛い顔をしていることだろう。満開の河津桜も新緑の葉をつける頃となり、その河津桜を愛おしむように眺めているヒヨドリの姿には、愛おしい気持ちさえ湧いてくる。

来季も、河津桜とヒヨドリの光景を楽しみたいものである。

2022/3/27 ベニシジミ

春うららという言葉がふさわしいようなお天気に誘われて沼のほとりを訪ねてみた。ホトケノザ、タンポポ、ナズナ、オオイヌノフグリなど野の花が一面に咲き、寒さから解放されて辺りは、春の色に染まっていた。

ヒラヒラと飛んでいるのは、モンシロチョウ。キタテハも飛んで来た。レンズを向けられる距離にとまってくれたのは、ベニシジミ。今季初めての出会いである。チョウを見ると春の訪れをしみじみと感じて嬉しくなってくる。

すぐ近くには、スズメ、モズなども姿を見せてくれた。沼のほとりの春は、ゆっくりゆったりと時間が流れてゆく。

2022/3/28 メジロ

久しぶりに訪れた公園は、桜の花が満開であった。その公園には、10数本の桜の木があるが、何という種類の桜なのか、私には分からない。

桜の花を眺めながら、私が期待したのは、スズメが登場して、ポタポタと桜をちぎり落としてくれないかしらということであった。ところが、そこに登場したのは、10数羽のメジロの群れであった。桜にメジロは、良く見かける光景であるが、一度に10数羽の群れが飛んで来るシーンを見たことは、今までになかったので、少々驚き、また、嬉しくなった。

河津桜にメジロとは、また違った雰囲気で撮れたので、私には、嬉しく心に残るものとなった。

2022/3/29 ジョウビタキ

朝、少々早起きして沼のほとりに向かった。散歩の人に数人出会ったが、沼のほとりは、実に静かである。湖面を眺めていると、手前の草むらから飛び立った鳥がいた。ジョウビタキである。今季、出会いの機会が少なかったので、この出会いは、嬉しかった。

枯れた草の上を飛び回ったり、いろいろな動きを見せてくれたが、逆光になったりして、撮影は、少々難しかった。朝の沼のほとり。またゆっくり足を運んでみたいものである。

2022/3/30 アオジ

久しぶりに訪ねた自然公園で、アオジに出会った。以前、良く足を運んでいた頃もこの公園では、アオジに良く出会ったものである。

ツタのような植物のからまる樹木のところに姿を見せたアオジ。背景と同化して、すぐには分からなかったが、しばらくじっとしていてくれたので、撮影しやすかった。もう少しすると、もっと黄色味を増すことであろう。

2022/3/31 雪割草

今月の半ばに訪れた場所で、初めて雪割草を見る機会に恵まれた。もう一度訪れてみたいと思っていたが、なかなか都合がつかず、ようやく再訪することが出来た。

太陽の光がある方に向いて花開くので、斜面で、見えないところも多いが、見やすいところだけを撮影してみた。前回とは、また違った雪割草が、いろいろ見られて充実した時間を過ごすことが出来たのである。時折、聞こえるコゲラの声。アカハラやツグミの声も聞こえて来た。

静かな静かな林の中。また、来年、訪ねることが出来るだろうか。体力を蓄えておきたいものである。