2018/9/1 スズメ Eurasian Tree Sparrow
早いもので、今日はもう9月。今年の夏の暑さは格別で、猛暑、酷暑などという言葉では、表現出来ないくらいの暑さが続いた。所用も重なって、なかなか鳥見に出かけられないでいたが、近隣のいくつかの公園には、散歩がてら足を運んでいる。
真夏の花のイメージの強いヒマワリだが、まだいくつか花を残しているところもある。そのヒマワリのところに、スズメが群れで集まって来る。葉の陰になっているところに潜り込んでしまうので、写真は、難しいのだが、やっと何とか姿を見せてくれた。向日葵スズメ。夏の名残を感じつつ、シャッターを押した。
2018/9/2 散歩道
焼け付くような暑さは、流石に遠のき、そこかしこに秋の気配。いつも良く足を運ぶ水辺では、ウスバキトンボがたくさんたくさん飛んでいる。まるでトンボが、次から次へとわき出して来るようだ。
ふと気がつくと、ギンヤンマも飛んでいる。どこか止まらないかと、じっと待つのだが、なかなかとまってくれない。諦めかけた頃にやっととまってくれた。少し場所を変えると、今度は、♂と♀で姿を見せてくれた。
オニヤンマが飛んでいるのも見かけたので、探してみると、何度も何度もとまってくれる。大きくて、やはり存在感がある。狭い範囲の色々な場所にとまっていたので、定位置は、決まっていないようだ。オニヤンマとギンヤンマ。子どもの頃にかえったような嬉しい出会いであった。
2018/9/3 ツミ Japanese Sparrowhawk
暑いさなかに緑の木陰で出会ったツミの兄弟。猛禽の中でも一番身近に感じられ、出会う機会も比較的多い。結構、間近で観察する機会があるので、羽の模様の美しさに目を見はることも多い。
この2羽は、ちょうど背中の羽が良く見える状態と胸側が見える状態にとまってくれたので、じっくりとツミ幼鳥の羽を観察することが出来た。今頃は、逞しく育って大空を飛んでいることであろう。来季には、元気な姿を見せてくれるだろうか。楽しみである。
2018/9/4 散歩道
まだまだ暑さを感じる日々だが、陽の光も吹く風にも秋の気配を感じるようになった。散歩道のネムノキは、たくさんの実をつけ、風に揺れている。イロハカエデのプロペラのような小さな実が、何とも愛らしい。栗の実は落ちて、道路の片隅にたくさん追いやられている。
水辺公園にある小さな田んぼにショウジョウトンボが姿を見せた。その赤さが鮮烈で、まぶしいほどである。池の小さな杭には、コシアキトンボ。ミソハギが、水面に映りなかなか美しい。岩の上には、ナツアカネ。ようやくウスバキトンボもとまった。
トンボの姿に小さな秋を見た思いがする。
2018/9/5 コジュリン Japanese Reed Bunting
吹く風に秋の気配を感じながらの田んぼ回り。出会う鳥は、限られていて少ないのだが、時には、嬉しい出会いも待っている。夏の暑さに耐えて、青々としているヨモギの上に止まっていたのは、コジュリン。真っ黒頭を見ると嬉しくなってくる。
しばらく様子を見ていると、急に体の位置を変えるような仕草。次の瞬間飛び立った。コジュリンは、越冬する個体もいるので、9月の半ば過ぎに出会うことも希ではない。田んぼでは、色々な出会いがあり、折々に、楽しむことが出来る。
2018/9/6 コゲラ Japanese Pigmy Woodpecker
緑の葉が、大きく広がって木陰を作っている。オレンジ色の小さな実が、びっしりついていて、小鳥でも来ないかしらと思いながら、木陰にあるベンチに座った。目の前をシオカラトンボが飛んで行く。今、飛んだのは、ノシメトンボかな?ふと気がつくと、小鳥の声がする。しばらく聞いていなかったので、すぐに何の鳥か思い出せなかったが、コゲラのようだ。
手元のカメラを急いで向けたが、なにぶん、光線が悪い。+補正しないといけないと思いつつ、慌ててしまった。ぐるっと回ってコゲラが、何とか姿を見せてくれたが、今度は、エノキの葉がかかってしまう。なかなか難しいものだと思いながら、ひとときコゲラとの出会いを楽しむことが出来た。
2018/9/7 カワウ Great Cormorant
嫌われ者のカワウ。以前、カワウのコロニーを見たときは、その数の多さに驚いたものであった。編隊を組んで、カワウが飛んでいるのを何回も見たことがある。朝、出勤し、夕方、我が家に帰るのだと聞いたことがあるが、あの編隊は、出勤の途中だったのだろうか。
そのカワウは、たった1羽で、用水路のほとりで休んでいた。用水路で泳いだり、電柱にとまっている姿は、何度も見ているが、このようなシーンは、初めてである。良く良く見れば、カワウの眼は、宝石のようで美しい。夏の朝、思いがけない出会いであった。
2018/9/8 散歩道
いつしか散歩道にも秋の気配がいっぱい。チョウやトンボの顔ぶれも少しずつ変化を見せているように感じる。向日葵は、うなだれているが、すぐ近くでは、オミナエシが、可愛い花をつけ微笑みかけてくれる。
目の前の竹の杭にとまったのは、真っ赤なショウジョウトンボ。通路の反対側には、ショウジョウトンボの♀の姿も見える。ヒラヒラと飛んで来たのは、ツマグロヒョウモン。しばらくするともう1頭ツマグロヒョウモンが飛んで来た。しかし、ほどなく飛び去り、1頭のツマグロヒョウモンが、ヒラヒラと同じところを舞っている。
のどかなのどかな散歩道。ハナミズキは、真っ赤な実をたくさんつけ、秋の訪れを告げているようだ。
2018/9/9 キジ Common Pheasant
いつもの散歩道。チョウやトンボの姿を良く見かける。ハンノキが、木陰を作ってくれるので、そこで、足をとめひと休み。秋の気配をそこかしこに感じるが、まだまだ暑さを感じ、散歩の人の姿もない。
何か気配を感じ、ふと前方に目をやると、キジの姿が見える。若い♂が、3羽。♀が1羽。草陰に見え隠れしている。しばらく様子を見ていると、何とか全身が見える位置に姿を見せてくれた。成鳥♂の鮮やかな羽とは、また違った味わい深い色である。こちらの姿は、全身見えているはずだが、あまり警戒する気配もなく、兄弟仲良く、辺りの草の実を啄んでいた。静かな散歩道のひとこまである。
2018/9/10 ヤマガラ Varied Tit
まだ暑さが残るが、散歩道のそこかしこに秋の気配を感じるようになった。数本の栗の木を見かけるが、まだ青い実もあったり、すでに実がはじけて落ちているものもある。
小学校の裏手には、壊れかけた巣箱が見え、時折、小鳥の姿を見かけることがある。木々が込み入っていて良く見えないのだが、シジュウカラの声を聞いたので、立ち止まって様子を見ることにした。一瞬、シジュウカラが見え、その後に、ヤマガラを見たように思った。見間違いかもしれないと思いながら、良く良く見ると暗いところから移動して飛んだ鳥は、まさしくヤマガラである。
ここでヤマガラを見るのは、初めてであった。ちょっと得したような嬉しい気分になって思わずレンズを向けた。散歩道でのひとこまである。
2018/9/11 散歩道
朝夕の虫の音に秋を感じるようになって、散歩もずいぶん楽になってきた。この夏の暑さは、格別で、汗が噴き出し、全身びっしょりになりながらチョウやトンボを探した日が、懐かしく思われる。
気候は、変わっても、チョウやトンボの姿は、色々見られるので、散歩も飽きることがない。暑い盛りには、綺麗な花を咲かせていたハスは、実だけになり、蓮田の光景にも秋を感じている。近くでは、コスモスが可憐な花を咲かせ、そこにイチモンジセセリが何度も何度も飛んで来た。ヒメアカタテハも姿を見せ、ピンクのコスモスは、大人気。黄色のコスモスは、キアゲハが独り占め。
あぜ道のエノコログサには、ノシメトンボ。たわわに実った稲の穂には、シオカラトンボがとまっている。
2018/9/12 ハクセキレイの幼鳥 White Wagtail
時折通るたんぼ道。車の行く手に姿を見せてくれたのは、ハクセキレイ。道案内をするように、車の前へ前へと飛んで行く。鳥が少ない、少ないという声を良く耳にするが、ハクセキレイには、良く出会う。田んぼでも街中でも最寄りの駅近くでも。
この日出会ったハクセキレイは、顔立ちにも幼さを感じ、羽の色も淡く、どうやら幼鳥のようである。良く見ると口元近くにバッタのような姿が見える。もう立派に独り立ちして、自分の力で食事の準備をしていたのだ。見かける機会が多いので、観察がおろそかになるが、ハクセキレイとの出会いも大切にしたいと思った次第である。
2018/9/13 スズメの幼鳥 Eurasian Tree Sparrow
一番良く出会う鳥は、なんと言ってもスズメだろうか。しかし、以前は、自宅近くでたくさん見かけたスズメだが、近頃は、スズメの姿をほとんど見かけない。スズメに出会うのは、田んぼ、公園、駅周辺だろうか。
久しぶりに沼のほとりに出かけてみると、ここで思いがけずたくさんのスズメの姿を見ることが出来た。1本の柳の木に出たり入ったりしている。初めは、気がつかなったが、良く良く見ると、ファミリーのようである。親鳥らしい姿と、嘴の黄色い幼さの残るスズメの姿が、そこにはあった。
ほのぼの家族。スズメの一家を見ていると心和むものがある。
2018/9/14 散歩道
秋の気配を満喫しながらの散歩は、実に楽しい。足元にドングリを見つけたり、思いがけずオミナエシの花に出会ったり、自然をまるごと楽しんでいる。百日紅の花は、夏から秋にかけて次々に花を咲かせると聞いているが、公園の百日紅は、ちょうど見頃のようであった。
マツバボタンのところには、ヤマトシジミが姿を見せてくれた。どの花に止まろうかな?とでも言っているように、あっちへ飛んだりこっちに向かって来たり、ひとしきり楽しませてくれた。草地のところには、ツマグロヒョウモンの雌が姿を見せ、何度も何度も枯れ草近くに降り、また、舞い上がる。どうやら産卵しているようである。
ノシメトンボやショウジョウトンボ、シオカラトンボなども池の周りを飛んでいる。一瞬、ギンヤンマも飛んだ。散歩道は、なかなか楽しい。
2018/9/15 朝の田んぼ
早春から初夏にかけて田んぼで良く出会うのが、キジ。雄の姿も雌の姿も見かけるが、雄との出会いが圧倒的に多い。それは、その姿が、華やかで目立つためなのかもしれない。しかし、かんかん照りの真夏になると、途端に出会いの機会が減って来る。それは、私自身が、田んぼに足を運ぶ機会が減っているからなのだろうか。
久しぶりに朝早く、田んぼに足を運んでみると、草には、朝露が降りていた。そこには、キジの雌の姿があり、少し離れた田んぼでは、雄の姿も見ることが出来た。キジは、存在感があり、出会うとやはり嬉しいものである。
2018/9/16 アマサギ Cattle Egret
黄金色の稲穂が揺れる田んぼは、心癒やされるものがあり、時折足を運ぶ。あの厳しい暑さを耐え、見事な黄金色の稲穂を見せてくれている。かなり収穫が進んでいる田んぼも多いが、まだまだこれからというところも多い。
ほとんど鳥との出会いのない日であったが、1箇所に白いサギが数羽、見えるところがあった。少しずつその田んぼに近づいてみたが、あまり警戒心がないようである。良く見ると、アマサギであった。夏羽の残った個体もいるが、すでに換羽し、真っ白になっている個体もいる。アマサギは、すでに渡去したものと思っていただけにこの出会いの嬉しさは、ひとしおであった。
2018/9/17 散歩道
野鳥だけでなく、植物や昆虫など自然に目を向けるようになって、観察する目が変わってきたように思う。小さなことにも目を向けるようになって、感動する場面にも数多く出会い、心癒やされることが多い。
コスモス畑に足を運んでみると、コスモスのピンクと白の花が優しく揺れ、ちょうど見頃。ノシメトンボとシオカラトンボがたくさん飛び回っていた。しかし止まるのはロープばかり。ゆっくりコスモス畑を回ってみるとピンクの花にイチモンジセセリがとまった。続いてベニシジミも発見。なかなか止まらなかったノシメトンボが、草の上にとまってくれた。
キバナコスモスの方に回ってみるとキアゲハが、数頭、ヒラヒラと飛んでいる。近くの柿の木は、色づき、秋の訪れを告げている。
2018/9/18 ヤマガラ Varied Tit
散歩道のあちこちでエゴノキの実をたくさん見かけるようになった。我が家のベランダから見えるところにも1本のエゴノキがある。青い実がたくさんついているのは知っていたのだが、まだまだ食べ頃ではないだろうと思っていた。
しばらく様子を見ていると手前のエゴノキに飛んで来た。しかし、葉が覆い被さり、ヤマガラの姿は、ちらちらするばかりである。ベランダの柵越しに何とかぶれぶれの証拠写真を撮ってみた。驚いたことにエゴノキの実は、もう真っ黒に熟していて、ヤマガラが啄んでいたようである。
2018/9/19 散歩道
ずっと気になっていた散歩道。なかなか足を運べないでいたのだが、ようやく久しぶりに、その道を歩いてみた。アカメガシワの実は色づき、ゴンズイもたくさん実をつけている。
色鮮やかな黄色いチョウが飛んで来た。モンキチョウとは、ちょっと違う。キタキチョウであった。しばらく歩を進めると一面に鮮やかな色のお花畑が広がっている。センニチコウが、一面に咲いていたのである。そのお花畑にキアゲハ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカテハ、イチモンジセセリ、ヤマトシジミ、モンシロチョウなどの姿が見える。今まで見たことのない光景であった。それほど広くないお花畑であるが、チョウたちにとっては、秘密の花園なのかもしれない。
しばし、心和み、嬉しいひとときを過ごすことが出来たのである。
2018/9/20 チュウサギ Intermediate Egret
夏の熱い日差しを受けて、見事に育った稲穂。田んぼによって稲穂の色が様々なのは、いつも不思議に思うことだが、それがまた、美しい光景を見せてくれて嬉しくなる。よく足を運ぶ田んぼは、ほぼ半分ほどが、収穫が進んでいる。
その田んぼで、良く出会うのがチュウサギ。ダイサギも時に見かけるが、チュウサギが多いようである。こんがりとして黄金色の稲田に、真っ白なチュウサギの姿は、なかなか美しい。トラクターの入っている田んぼでは、チュウサギがたくさん集まってひととき白い花が咲いたようであった。のどかな田んぼのひtこまである。
2018/9/21 コウノトリ Oriental Stork
初めてコウノトリに出会ったのは、2004年12月末のことである。まだ鳥に関心を持ち始めて日が浅い頃であったので、あの日のことは、鮮明に覚えている。結構、長い間滞在し、行動範囲も広く、記録を取る人は、大変だったようである。
野田市が、生物多様性のシンボルとしてコウノトリの舞う里を目指して江川地区に飼育施設「こうのとりの里」を作ったことは、とても嬉しいことである。そして平成27年度、28年度、29年度、30年度と次々に放鳥されている。しかし、胸の痛む事故もある。今年度放鳥された「だいち」が茨城県で蓮田に張られていたネットに絡まり、亡くなるという悲しい事故があった。
今年度放鳥の「きらら」にたまたま出会う機会があり、どうか逞しくそして末永く生き抜いて欲しいと強く強く思った次第である。
2018/9/22 散歩道
あの厳しい暑さの中、何度も足を運んだ水辺公園。しばらくぶりに足を運んでみると、期待以上の出会い。散歩の人もまばら、昆虫少年の姿もなく静かな雰囲気の中で、ゆったり過ごすことが出来た。
気になっていたコブシの実は、薄い皮が破れて、真っ赤な実が顔を覗かせている。タイサンボクには、ノシメトンボがとまり、ミソハギには、ベニシジミの姿。小さな池の畔の草には、真っ赤なショウジョウトンボ。草むらでは、アジアイトトンボが飛び回っている。真っ白なハナニラの花のところでは、イチモンジセセリが、全部で5頭も姿を見せてくれた。スイレンの池では、ギンヤンマも飛んでいた。
ささやかな出会いを求めて足を運んだ水辺公園。嬉しい出会いの数々に感謝である。
2018/9/23 エリマキシギ Ruff
馴染みのフィールドのシギチの動向が気になっているが、所用で、なかなか足を運ぶのが難しい。過去の出会いの中から印象に残っているものを紹介させて頂きたいと思う。
収穫の済んだ蓮田は、渡り途中のシギチにとって、絶好の栄養補給の場である。今季も複数で見られているというエリマキシギ。私の大好きなシギであるが、このときタカブシギと一緒に姿を見せてくれた。殺風景な蓮田が、ひととき華やいだようで、胸弾んだものである。一昨年の蓮田の思い出である。
2018/9/24 タマシギ親子 Greater Painted Snipe
シギチを探しに出かけた蓮田。肝心のシギチの姿は、まばらであったが、蓮田の隣にある稲田で、思いがけずタマシギ親子の姿を見ることが出来た。まだ生まれたてのようで、何ともおぼつかない足取りが、印象に残っている。
残念なことに、こちらに向かって来るのではなかったので、雛の姿は、後ろ姿だけである。それでも、このようなシーンには、なかなか出会えない。嬉しくてドキドキしながら撮影したことであった。
2018/9/25 タシギ Common Snipe
今季、残念ながら足を運べない蓮田や田んぼ。今まで、鳥見のほとんどが、田園地帯であったので、思い出はたくさんある。その中で、一番出会いが多かったのが、タシギかもしれない。オオジシギ、チュウジシギに続いて姿を見せてくれるタシギ。たわわに実った稲穂が刈り取られ、ちょっと寂しくなった田んぼで、姿を見かけることが多い。
嘴の長さと言い、あの独特のプロポーションは、秋の刈田に似合っていると思う。是非、また会いたいものである。
2018/9/26 コチドリ Little Ringed Plover
私が好んで足を運ぶ田んぼで、夏の終わりから秋、冬を経て春の連休の頃まで姿を見る機会が多いタシギ。それに負けず劣らず、姿を見る機会が多いのがコチドリだろうか。金色アイリングが愛らしく、独特の歩き方が、何とも愛おしい。
♫ピピピピュー♫広々とした田園地帯に響き渡る声。あっ!どこかにコチドリがいる!そう思って辺りを見渡す。何度出会っても、いつ出会ってもコチドリとの出会いは、嬉しいものである。