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三宅島を回ると、緑の多い地域が、結構見受けられ、ほっとする。緑が多いということは、鳥たちの生活空間があるということになるのではないだろうか。
反対に、噴火の傷跡で、胸が痛むようなところもある。神社の鳥居が、降灰ですっぽり埋もれてしまったり、すっかり立ち枯れてしまっている木も、ずいぶん見かけた。溶岩で押しつぶされたような所や、もう二度と使うことは不可能と思われるような校舎。天災とは、過酷で非情なものであるとしみじみ思った。
そんな立ち枯れした木にモズがとまり、アマサギが羽を休める。これも三宅島の風景の一こまなのだ。そして海の見える草むらにホオジロの姿を見つけほっとする。波間に飛ぶのは、ウミネコ。青い海原を背景にカラスバトがとまる。海の見える風景には、心惹かれるものがあり、そしてまた、心癒される。
帰りの航路で、オオミズナギドリをたくさん見かけた。広い広い海原を見ながら、三宅島で出会った鳥たちのことを思い浮かべ、また、いつか訪れる機会が巡ってくるよう願いながら、5月28日の夜、東京に戻った。
ご一緒させていただいた皆様、現地でお世話になりました皆様、お陰様で思い出多い旅となりました。心より厚くお礼申し上げます。
三宅島を回って感じることは、鳥が多いということではないだろうか。まさにバード・アイランド三宅島である。特にホトトギスの声は、ずいぶん耳にした。「キョッキョッ キョキョキョキョ」という声が、今も耳に残っている。5月28日の早朝、高い木にとまっているホトトギスを初めて確認出来たのだが、太い木が前方を遮り、残念ながら顔のないホトトギスの写真となってしまった。
カラスバトの「ウッウー ウッウー」という声も、よく聞こえてきた。カラスバトには、以前、奄美大島で出会ったことはあるのだが、やはり三宅島で会ってみたい鳥のひとつである。今回、距離はあるものの、カラスバトを観察する機会を持てた。
伊豆七島の一部と屋久島に生息するのがミヤケコゲラである。今回、水場付近の林と民宿の庭で、ミヤケコゲラに出会った。
三宅島に分布するメジロは、シチトウメジロである。亜種メジロと羽の色は、ほとんど変わらない。嘴が若干、長いと言われるが、野外では、なかなかそこまでの識別は難しい。
3年前に、訪れたとき、水場付近で、とても綺麗なタネコマドリを見た。一瞬のことで、撮影出来なかった苦い思い出がある。今回大いに期待していたのだが、シャッターを押したものの、ボケボケ写真となり、結局、後姿だけしか、記録として残せなかった。本当に残念でたまらない。
民宿の庭先には、よくカワラヒワが遊びに来ていた。よく見かけるカワラヒワだが、三宅島で出会うと、また違った趣を感じる。
久しぶりにイソヒヨドリにも出会った。空気が綺麗なためであろうか。三宅島で出会ったイソヒヨドリは、とても美しく見えた。それは、海の輝きにも似た色であった。
初めて三宅島を訪れたのは、2005年7月、アカコッコ館再開の直前であった。鳥についての知識は、それほど多い訳ではなかったが、鳥に対する探究心は、今の私よりも強かったかもしれない。竹芝桟橋を夜10時半に出港し、翌朝5時前に、三宅島に到着した。船の到着を待つように待機していたバスに乗り、アカコッコ館に向かった。伸び放題の草むらを分け入るようにして水場に向かった、あの夏の日が懐かしい。
その三宅島に再び訪れる機会が巡ってきた。5月25日の夜、竹芝桟橋で船に乗り、日頃、鳥見でお世話になっている方々と総勢9名で三宅島に向かった。
最初に訪れたのは、ウチヤマセンニュウのポイントである。海岸近くのポイントに着くと、柔らかな朝の光を浴びてウチヤマセンニュウは、高らかにさえずっていた。しばらくさえずっては、飛び去り、また戻って来ては、高らかにさえずる。前回、時間の都合で断念したポイントであるだけに、ウチヤマセンニュウとの初めての出会いは、嬉しかった。
アカコッコ館の水場は、3年前と変わりなく、鳥たちの声を除けば、静寂そのものであった。イイジマムシクイの声とホトトギスの声が辺りを包み、時折、アカコッコ、タネコマドリ、モスケミソサザイ、オーストンヤマガラの声がする。
水場に頻繁に現れたのは、イイジマムシクイである。アカコッコ、オーストンヤマガラ、シチトウメジロも何回か現れ、水浴びしていた。ここで観察した多くの鳥は、標識をつけていることが多かった。
民宿の庭先にも、アカコッコ、オーストンヤマガラ、イイジマムシクイ、シチトウメジロなどが姿を現し、私達を楽しませてくれた。
三宅島は、鳥たちの元気な声で、満ち満ちている。
鳥たちの広場に5月半ばの高原で出会ったエゾムシクイを追加しました。初夏の高原で、何度も聞いたことのある声。「ヒー ツー キー」「 ヒー ツー キー」。しかし、なかなか姿を見つけることが出来ません。声はすれでも、姿は見えず。初夏の高原を、何度訪れても、この声を聞くだけでした。今回、5月半ばの高原で、ようやくエゾムシクイの姿を捉えることが出来ました。最初は、滝の音のする近くの木で、翌日は、遠くに山並みを見ながら、エゾムシクイの姿を見ることが出来ました。
エナガは、私の好きな鳥のひとつである。初めてエナガに会ったのは、春まだ浅い林の中であった。その動きに翻弄されて、カメラを懸命に振り回したことが、懐かしい思い出になっている。
エナガは、綺麗な巣を作るということを、何度か聞いたことはあったが、今年、初めてエナガの巣を間近に見る機会があった。苔や鳥の羽で、作られた巣は、確かに見事であった。
エナガの巣立ちには、立ちあえなかったが、巣立った後、兄弟姉妹仲良く並んだところを、初めて見られたのも今年である。あの巣立ち雛たちは、今では、立派に独り立ちし、森や林や公園などを飛びまわっていることだろう。
鳥たちの広場に、5月半ばの高原で出会った、ノジコを追加しました。初夏の高原には、今まで、何度か訪れたことはあるのですが、ノジコの姿を、はっきり捉えることが出来ませんでした。以前、電線にとまったノジコを、かなり離れた距離から観察したことは、あったのですが、目の白いアイリングを、はっきり捉えることも、羽根の色も、頭上の色も、はっきりと見た記憶がありません。今回、比較的、近距離でじっくり観察でき、頭部の緑がかった色と、眼の白いアイリングと、胸の黄色味を帯びた色が忘れられません。
今回は、初夏の高原で出会ったノジコのご紹介です。
予報通り、今朝は、かなり雨が降った。昨日、夕方からポツリポツリと降り出したのだが、5月に入ってからの雨量は、かなりのものになるのでは、ないだろうか。
雨上がりには、水滴のついた木々の緑が、清々しく、気持ちの良いものである。午後からは、雨が上がって、シジュウカラの声が、窓辺から賑やかに聞こえてくる。今日は、所用で鳥見には、出かけられないが、先日、雨上がりに出会ったキジ(♀)を思い出した。
手賀沼周辺の田んぼを、ぐるっと見て回っているとき、畦道に見えたのが、キジ(♀)だった。最初は、草がかぶって、一部分しか見えなかったのだが、だんだん動いて、遠くにいたカラスと仲良く並んだ瞬間もあった。これは、面白いシーンが撮れると意気込んだのだが、どうもピントの甘いものばかりであった。
結局、キジが一羽で、雨上がりの畦道を、ゆったり歩いているシーンを何とか、撮影するにとどまった。
雨上がりには、思いがけない出会いが、待っているかもしれない。
今日は、お天気が崩れる予報だったが、何とか夕方近くまで、もってくれた。今日は、龍ヶ崎歴史民俗資料館2階で開催されている第三回龍ヶ崎バードフェスティバルに出かけてきた。これは、龍ヶ崎バードウオッチングクラブの主催で5月24日(土)25日(日)の2日間、行われる。私も不真面目ながら、会員の一人である。
2007ジャパンバードフェスティバルで最優秀賞を受賞した「地域の野鳥を調べる」や龍ヶ崎市内で繁殖している絶滅危惧種「コジュリン」の観察記録などは、非常に根気良く調べられたもので、見ごたえのあるものであった。
明日は、”いつでも、どこでも、だれでも、気楽にウオッチング”ということで入門講座が、9:30〜10:20まで開かれます。写真やバードカービングの展示、楽しいクイズなどもあります。お近くの方は、お出かけになってみませんか。
すっかり夏の日差しになり、木陰に入って、ようやくほっとする。かすかに風が吹き、桜の葉の間から、夏の日差しが入り、眩しいほどだ。チュンチュン。スズメが一羽、飛んできた。向かいの竹林に飛んできたのは、ハシボソガラス。
昨日の、田んぼも暑かった。田んぼで出会ったのは、ヒバリとキジとセッカ。ヒバリは、畦道に2羽いたが、すぐに麦畑の中に入って姿が、見えなくなってしまった。麦畑の上では、ヒッ ヒッ ヒッとセッカの声がする。数年前、初めてセッカに出会ったのも麦畑だった。
少し遠くに黒い塊のようなものが見える。少しずつ近づいていくと、それは、キジ(♂)だった。空を見上げて、「夏の日差しになったねぇ。」とでも言っているように見えた。シギたちの姿が見えなくなった田んぼは、ちょっと寂しい気がするが、ヒバリとセッカとキジが、楽しませてくれた。
急に、夏らしさを感じる陽気になり、ちょっと戸惑っている。5月というのに、セーターを羽織るほどの肌寒い日があったりした後で、一気に夏がやって来たという感じだ。
その夏らしさを感じさせてくれる鳥が、オオヨシキリである。今日は、久しぶりに印旛沼を訪れた。葦原の前に立つと、「ギョギョシ ギョギョシ」の声が、賑やかに聞こえてくる。今日は、風が強く、葦が右に左に揺れ、とまっているオオヨシキリも、ときどき風に飛ばされているように見えた。これだけ風があると、写真は、なかなか難しい。
何枚か撮影した後、手賀沼に回った。こちらは、あまり風が吹いていない。場所によって、こんなにも違うのかしらと驚いた。ここでも、「ギョギョシ ギョギョシ」の声が、聞こえてくる。こちらは、オオヨシキリの数は、少ないが、賑やかに、さえずっている。
オオヨシキリを観察していると、コブハクチョウが1羽、羽音を立てて、目の前を飛び、ぐるっと回って、沼の中ほどに、着水した。ちょっと汗ばむ陽気だったが、一瞬、涼を感じさせてくれる出会いだった。
朝から気持ち良く晴れて、爽やかな一日だった。五月晴れという言葉があるが、五月に入ってから、すっきりした日が少なく、今日の爽やかさは、嬉しかった。
久しぶりの公園で、今日、やっとシジュウカラの雛に会えた。昨日、出かけた公園では、声を聞いただけで、ずいぶん待ったのに、とうとう姿を見ることが出来なかった。
今日も、ずいぶん待った。シジュウカラの雛の声が茂みの中から、聞こえてくる。一体、何羽いるのかな?と思うくらい、賑やかな雛の声だ。親鳥は、ときどき、姿を現すのだが、一向に雛の姿が見えない。ずいぶん待って、やっと雛の姿が見えたときは、嬉しかった。
大きな口を開けて、「ママー、どこにいるの?」とでも言っているようで、何とも可愛らしい。これから色々な試練が待ち受けていることだろう。「無事に大きくなってね。」と心の中で語りかけた。
今朝は、ずいぶん雨と風が強かった。こんな雨と風の強い日、小鳥たちは、どうやって過ごしているのだろう?と心配しながら、雨と風の音を聞いていた。
その雨もあがり、風もやんで、午後からは、時折、薄日も差してきた。ずいぶんご無沙汰だった近くの公園に行ってみた。いつの間にか、桜の葉が、覆いかぶさるようになって、鬱蒼とした感じになっている。桜並木の小路には、小さなサクランボがたくさん落ちていた。踏むのは可哀想なので、それを避けて歩くのが、たいへんだった。
シジュウカラの雛らしい声が、聞こえてきては、遠ざかり、また近づいてくるのだが、桜の葉が、遮って姿は、全く見えない。
諦めて、手賀沼周辺を回ってみた。あれほどたくさん群れていたムナグロやキョウジョシギの姿は、全く見られず、みずみずしい緑色の早苗が、一面に広がる田んぼが、続くのみである。がっかりしているところへ「ピュィー」という聞き覚えのあるシギの声が聞こえてきた。畦の上に1羽のキアシシギの姿があった。このキアシシギの声だったのだ。
雨上がりの田んぼで出会ったキアシシギ。ムナグロやキョウジョシギがいる頃は、あまりカメラを向けなかったが、今日は、心を込めて撮影した。今日の出会いに感謝。
数日前、出かけた高原で、ホオジロの仲間をいくつか見かけた。たまたま手元に届いたBIRDER6月号の特集を見ると”地味かわいい”ホオジロを楽しもう!というものだった。
5月中旬の高原で出会ったのは、アオジ、ノジコ、ホオジロ(♂♀)である。一番出会いの多かったのが、アオジで、森の小径を歩けば、必ずと言っていいほど「チョッピー チョッ チョッ ピィ」というさえずりが聞こえてきた。姿もずいぶん見かける機会が多かった。
ノジコは、声は聞こえても、姿を見つけるのは、なかなかたいへんである。頭部が濃い黄緑色で、初めスコープを見せていただいたとき、新緑に溶け込んで、ノジコの存在がすぐには、わからなかった。白いアイリングが、はっきりわかったときの嬉しさは、格別である。
ホオジロの雌雄は、比較的近い距離で観察出来た。ホオジロの背の茶褐色が赤味を増し、芽吹きの緑が美しい枝にとまった姿は、とても綺麗に見えた。
これからの季節、コジュリンやホオアカなどホオジロの仲間との出会いを楽しみに、野山を歩きたいと思う。
遠くの山々に残る雪、カラマツの眩いほどの新緑、優しい色合いのカスミザクラ、一面に咲くニリンソウ、水芭蕉もちらほら。5月15日〜17日まで訪れた高原は、長い眠りの冬を過ぎ、一斉に芽吹き始めた木々の緑が、辺りを埋め尽くして、まさに緑燃ゆるという感があった。
木々の間を縫うように、小鳥たちのさえずりが聞こえてくる。それは、キビタキだったりオオルリだったりコルリだったり、時には、クロツグミだったりエゾムシクイだったりする。カラマツの奥の方からは、コマドリの声も聞こえてきた。アオジやノジコも盛んに自慢の喉を披露する。カッコウ、ツツドリ、ジュウイチも鳴いた。森の小路を歩くとヤブサメの声も聞こえてくる。
今、小鳥たちは、営巣中だったり、営巣準備中だったりで忙しそう。口いっぱいに虫をくわえたゴジュウカラやアオムシをくわえたサンショウクイ、雌に給餌するコサメビタキ(♂)、コガラも熱心に虫を運んで森の中は、子育て準備で、てんやわんや。
アオゲラやアカゲラにも出会った。山道の水溜りに現れたコルリの姿も見た。枯れ木に、新居を構えたニュウナイスズメの姿も可愛かった。新緑の中では、コムクドリ(♂♀)が熱心に採餌していた。赤味を増したホオジロの雌雄も、新芽の中で美しい。サルもファミリーで姿を現した。
高原は、今、春から初夏になりつつある。朝夕と日中の温度差に戸惑うが、素晴らしい自然が、そこかしこに溢れている。今回、馴染みの宿のご主人の案内で、同じ日程で宿泊された方々と、ご一緒させていただいた。新緑眩い高原で、出会った小鳥たち。心優しい方々との出会い。思い出のアルバムが、また大きく膨らんだ。
5月15日〜17日まで、新緑のまばゆい高原を訪れた。遠くに見える山並みには、まだ雪が残り、訪れた初日の15日は、ダウンのジャケットを羽織るほどの寒さであった。
もちろん夏鳥との出会いを、大いに期待して出かけたのだが、鳥との距離が遠いこともあり、なかなか自分の目だけで、探すことは難しい。例えば、コルリの美しい声は、ずいぶんあちこちで耳にしたが、葉の中に姿があるのか、とうとう見つけることが出来なかった。コマドリにしても、あの「ヒンカラカラ」が、斜面に生えているカラマツの奥の木の方角から聞こえてくるのだが、姿を確認することは、出来なかった。
今回、一番出会いの多かったのは、キビタキである。嬉しかった出会いは、サンショウクイ、コサメビタキなど。これから画像をゆっくり見て、明日、今回の出会いの様子をアップする予定です。
午前中は、かなり雨脚が強かった。今日も、所用があって短時間の鳥見であったが、雨の中のシギたちの姿を観察することが出来た。
ムナグロ、チュウシャクシギ、キョウジョシギがひしめき合っていた頃に比べれば、ずいぶんシギたちの数が減り、寂しい感じがするが、それでも、雨の中、ムナグロ、キョウジョシギ、キアシシギの姿を観察することが出来たのは、嬉しい。
雨の中で、シギたちの姿は、生き生きとして見える。ムナグロやキョウジョシギが、今日も舗装された道路に出て、チョコチョコと幼子のような足取りで歩いている姿を見ると、自分の心も、いつしかゆったりとし、心和んでいることに気づく。
雨の日の出会いも、また楽しみである。
春になるとキジとの出会いが、多くなる。「ケーン ケーン」という声も、聞く機会が多い。この「ケーン ケーン」というキジの鳴き声は、縄張り宣言だそうだ。鳴きながら羽ばたきしている姿を何度か見たことがある。
昨日、出会ったキジ(♂)。まだ、若いのかもしれない。水田の近くにいたが、近くの草むらに入って採餌したり姿が見え隠れしていたが、カメラを向けて待っていると、どんどんこちらに近づいてくる。あまり近づいてくるので、400mmのレンズでは、キジの姿を撮影出来ない。どんどん後ろに下がるのだけれど、限界。下がりきれないで、キジが大きくて困った。
ちょっと贅沢だったかもしれないが、もう少し、お花を入れて撮影したかった。キジさん、今度、会うときは、お花の中の姿を撮影させてね。
昨日までの、雨はあがったものの、5月というのに肌寒い一日であった。所用があり、短時間の鳥見であったが、手賀沼の水田で、元気に飛び交っているツバメに会うことが出来た。
今の季節、どこに出かけても、ツバメに会えるのだけれど、今日は、田んぼの土を運んでいるシーンを見ることが出来た。今、まさにマイホーム作りの真っ最中。田植えの済んだばかりの水田に降り立ち、せっせと土を運んでいる。一度にたくさん運ぶことは出来ないので、少しずつ、少しずつ、ずいぶん根気のいる仕事だ。
駅や街中の家の軒下などで、よく見かけるツバメの巣は、こうやってずいぶん時間をかけて、心をこめて作られたものなのだと、改めて感心した。
今日も朝から雨が降っている。さすがに今日は、鳥見は、お休みにしようかと思ったけれど、雨の日には、シギたちが、道路にまで出てきていると聞いた。好奇心から、この目で確かめたいと手賀沼周辺の田んぼを回ってみることにした。
車も人も少なく、植えられて日の浅い稲の苗が、冷たい雨と風に打たれて頼りなげに揺れている。最初に出会ったのが、アマサギ。頭から胸、背にかけての亜麻色が美しい。今日は、ずいぶん見て回って3羽のアマサギにしか会えなかったが、これからの季節、アマサギとの出会いが楽しみである。
ムナグロが50羽近く入っている水田、キョウジョシギが数多く入っている水田などあった。水田の周りの舗装された道路に、話に聞いていた通り、キョウジョシギを見かけたり、ムナグロを見かけたりした。シギたちは、雨の日が大好きなのかもしれない。道路にまで出てきているシギたちを見ると、子供が、何かの行事のときに、はしゃいでいる光景を見ているようで、心が和んでくる。
今日は、予報通り、雨になった。それでも午前中は、小雨だったので、タイミングが合わずなかなか出かけられなかったフクロウの様子を見に出かけることにした。
現地に到着すると数人の方が、双眼鏡でフクロウを探しているようだ。連休中に人知れず巣立ったという雛は、一体、どこに姿を隠しているのだろう。多分、高い高い木の上だろう。
シジュウカラを撮影していると、親フクロウが飛んできて、杉の木の葉の影に隠れるようにとまった。そこには、ほんの少しいただけで、また別の高い高い杉の木に飛んで葉の影に入ってしまった。風が吹いて少しだけ顔が見えたが、眠っているようだ。
しばらくして、雛が見えるというわずかのスペースを見つけていただいたので、何とか今年も、フクロウの巣立ち雛に会えた。やはり可愛い。「知恵の神様」とされるフクロウだが、人気の秘密は、温かみのある顔立ちなのだろうか。
先日(4月30日〜5月1日)訪れた北陸路で出会ったケリ。関西方面の方には、珍しくもないケリとのことだが、関東地方に住む私にとっては、なかなか会えない鳥である。たとえ会えたとしても、非常に警戒心が強く、かなり離れた距離からの観察となる。
4月30日は、金沢の田んぼで観察した。道路を隔て、距離があったが、スコープで雛を初めて見せていただいた。時々、「キリッ キリッ キリッ」と鋭い声がする。子育て中のケリが、カラスなどの外敵が近づくと威嚇しているようだ。よく見ていると、ヒバリが近くの畦に降りたときでさえ、「キリッ キリッ キリッ」と鳴いて威嚇していた。
翌5月1日は、富山の公園でケリに出会った。知らずに近づいた草むらに、ケリが何羽かいたようで、急に飛び立たれてずいぶん驚いた。観察センターの窓越しに、ケリの親子の姿をじっくり観察することも出来た。
初めて聞いたケリの鳴き声。あの鋭い声が、今でも耳に残っている。名前の由来が、はっきりわかり納得した北陸路でのケリとの出会いである。
今日も田んぼのシギ・チとの出会いを求めて午前中のみの鳥見。連休中は、小雨模様にもかかわらず、賑わっていた田んぼも、農作業の方の姿を時折、見かける程度。
最初の出会いは、ツルシギ。今日、一番会いたかった鳥だ。田植えの済んだ水田に6羽のツルシギの姿が見えた。1羽は、お休みモード。他の5羽は、熱心に採餌中。4月に出会ったときからでは、ずいぶん黒くなっている。ちょっと距離があるけれど、三脚を低くしてしばらく観察する。
三々五々散らばって採餌しているので、いつの間にか、かなり近くまで来ていることがある。今朝は、風が強かった。ツルシギに会うまでは、5月というのに寒さを感じていたが、その風を冷たいと思わないほど、嬉しい出会いだった。
キョウジョシギもツルシギの近くに30羽ほど飛来し、タカブシギ3羽、チュウシャクシギ、近くの水田には、トウネン10羽ほどの姿も観察できた。
何度も振られていたオオハシシギに会えたのは、5月4日。小雨が降っていたが、何台か車がとまって他の方も観察されていた。冬の間、この地で過ごしたオオハシシギが11羽と聞いていたが、数えてみると12羽。この日、近くの水田やハス田、干拓地などを回って3度、オオハシシギのポイントに行ってみたが、3回とも12羽確認出来た。
何故、今まで何度も振られていたのだろう?とそのとき、不思議に思ったくらい十分観察出来た。ところが、一日間をおいて、5月6日に再訪すると、1羽のオオハシシギの姿が見えるだけ。
先日、見られた12羽は、11羽+1羽だったのだと納得した。それにしても、あの11羽は、どこに行っているのだろう?
ようやく日差しがもどってきた。雨模様のどうもすっきりしない日が続いていたので、今日の日差しは、嬉しかった。
今日も出会いを求めて田んぼめぐり。3箇所のポイントを回った。最初は、♪みどりのそよ風、いい日だね♪と口ずさみたくなるような広大な田園風景が続くポイント。お目当ての鳥には、出会えなかったけれど、また行ってみたくなるようなゆったりした光景だった。
次のポイントは、いつもよく出かけるところ。ムナグロとキョウジョシギが群れとなって何度も何度も飛んでいた。20羽近いチュウシャクシギの群れも飛んでいた。そう言えば、今日は、ずいぶんチュウシャクシギを見かけた。畦の上にいたチュウシャクシギが、「もう写真は十分でしょ。」とでも言っているように飛んでいった。
最後のポイントは、1年ぶり。すっかり田植えが済んでいたが、鳥との出会いは、なかった。
今日も、すっきりしないお天気だった。あっという間に終わってしまった連休最終日。所用があり、限られた時間の鳥見だったので手賀沼周辺の田んぼを見て回った。
最初の出会いは、ムナグロとキョウジョシギ。田植えの済んだばかりの田んぼで出会った。近くの川には、コブハクチョウの姿も見える。鳥に関心を持つきっかけになったコブハクチョウ。何だかとっても懐かしい。
いくつかの田んぼを見て回ると、たくさん鳥たちの姿が見えてきた。ずいぶんたくさんの数のムナグロ。真っ黒の夏羽もいれば、夏羽になりつつある固体もあり、幼羽もありで多彩である。キョウジョシギの姿も多かった。キアシシギも数羽。畦には、チュウシャクシギがひしめき合っている。
短時間の鳥見であったが、思いがけず、たくさんの鳥たちに出会えて心和むひとときを過ごすことが出来た。
今日も小雨のぱらつく曇りがちの一日だった。田んぼやハス田は、そろそろシギ・チで賑わい始めているだろうか。期待しつつ、稲敷方面に向かった。
最初に、何度も振られていたオオハシシギに会えたのは、嬉しかった。すっかり夏の装いになったオオハシシギ12羽を確認。今まで何故会えなかったのか不思議なくらいハス田でゆったりと採餌していた。
北陸では、すでに田植えが済んでいたが、千葉・茨城では、今、田植えの真っ最中。農作業の邪魔にならないように、田んぼを見て回った。水田や畦では、ずいぶんムナグロを見かけた。つい数日前まで、ツバメチドリが観察されていたという畑には、ムナグロがたくさんいたが、土の色に同化して、気をつけて見ないと見過ごしてしまいそうだ。
ムナグロとキョウジョシギが、かなりまとまって入っている田んぼがあった。良く見ると、1羽だけ違う。夏羽のハマシギだった。三番瀬や谷津干潟では、よく見かけるハマシギだが、田植えの済んだばかりの田んぼでの出会いは、新鮮だ。
タシギが30羽ほど、入っている田んぼもあった。ツルシギも確認出来たし、チュウシャクシギにも出会った。近いうちに、また田んぼやハス田のシギ・チに会いに出かけてみよう。
4月30日〜5月2日まで金沢・富山方面を回ってきた。金沢の公園では、渡り途中の鳥との出会いを期待していたが、森が開けすぎ、明るすぎて鳥との出会いは、期待通りにはいかなかった。それでも夕暮れ迫る時刻に遠くの苔むした岩に現れたコルリの姿は、目にくっきりと焼きついている。
田んぼや、富山の公園で出会ったケリの姿も、関東では、なかなか近くで見ることが出来ないだけに印象深かった。特に雛の姿は、愛らしく心に残っている。
今回、一番出会いを期待していたのは、立山のライチョウである。白いライチョウ、それは白銀の世界でどのような姿を見せてくれるのだろう。雪道を歩くのは、慣れていないので撮影用の一脚を杖代わりにゆっくりと歩く。それでも同行の方々に遅れを取らないようにと心の中は、必死である。「ライチョウがいるよ!」との声で、遠くのハイマツの中のライチョウをファンダー越しに見たときの嬉しさは、何と表現しらよいのだろう。
遠くのスキーヤーがいる側のハイマツのところにもライチョウがいるという。少しでも近くでライチョウを見たい一心で雪道を苦労して歩いた。鳥の力は偉大である。ライチョウがそこにいなかったら、絶対私には歩くことが出来なかった雪の道を、心臓をバクバクさせながら必死で歩いた。苦労して歩いた甲斐あってライチョウを近くで見られたときの感激は、終生忘れることがないであろう。そして求愛のディスプレイも見ることが出来た。
翌日も朝から室堂に向かった。お天気は、晴れ。雪を抱いた山並みが実に美しい。昨日の疲れで、足が思うように進まない。歩きながら今日は、諦めようかと思っていたとき、「頑張りましょう!」と声をかけてくださった方がある。嬉しかった。その言葉を励みに必死で歩いた。今度は、前方で手招きし、ロープの張ってあるところまで、連れて行ってくださる方があった。何と目の前にイワヒバリが3羽。一脚をつける時間も惜しく、手持ちで撮影。ほんの数枚シャッターを押しただけで、すぐに飛ばれてしまった。ピントの甘い写真ではあるが、お力添えくださった方々に感謝の記念のイワヒバリである。
この日もライチョウを近くで見ることが出来た。人を恐れない立山のライチョウ。今、観光客の捨てたゴミを狙ってカラスがあがってきているという。これは、危険信号である。一人ひとりが、自然を大切にする心を持ち、立山のライチョウが、いつまでも、いつまでも美しい立山の大自然の中で、繁殖を続けられるよう心から願って立山を後にした。
鳥たちの広場に4月初旬、与那国島で出会ったオオメダイチドリを追加しました。
谷津干潟や三番瀬で、いつかオオメダイチドリに出会える日を待ち望んでいたのですが、なかなか機会が巡ってきませんでした。4月初旬に訪れた与那国島。植えられてまだ日数の浅いと思われる稲の苗が頼りなげに風に揺れている田んぼで、ようやくオオメダイチドリに会うことが出来ました。
例年なら、もうずいぶん見られているはずの田んぼのシギ・チが、まだ少なくて少々寂しい思いをしている。稲敷方面に何度か行ってみたが、タイミングも合わないのか、シギ・チに出会う機会が少ない。
数日前、近くの田んぼで、思いがけず出会ったムナグロ。名前の通り、顔から喉、腹部までの黒色が目立ち、水の入った田んぼで、とてもお洒落な鳥に見えた。近くには、黄色がかった褐色の幼鳥もいて、その表情は、とても愛らしかった。
もう少ししたら田植えの済んだ田んぼで、成鳥夏羽のムナグロに出会えるかもしれない。その日を楽しみにしておこう。
◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇ | ||||||||||||
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