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鳥たちの広場に4月初旬に訪れた与那国島で出会ったオオチドリを追加しました。
胸の橙色が、鮮やかで白い腹部との間に黒い境界線が入り綺麗な夏羽のオオチドリに会うことが出来ました。4月6日、初めてオオチドリを目にし、Mプロの車の中から撮影させていただいた日の感激がよみがえってきます。足が長く、とてもスラリとして見えました。
久部良港の近くでは、ぺったりと座り込んだオオチドリにも会うことが出来ました。牧場では、ツバメチドリと一緒に、幼鳥も含め数羽のオオチドリに会うことができました。
緑の風がそよそよと吹き、春らしい日差しの中で、小鳥の声が聞こえてくる。窓辺から良く聞こえてくるのは、シジュウカラ。ときにはエナガの声も聞こえてくる。
今、公園や林、庭園などで、よくエナガの姿を目にする。エナガは子沢山だ。今、子育て真っ最中のエナガは、痛々しいほどに疲れている。巣作りのため羽根を集め、せっせと羽根を運んでいる姿を何度か見たことがある。羽根を集めているころの、エナガは、可愛い表情に見えるのだが、青虫をくわえて、雛のためにせっせと運ぶ姿を見ると何とも胸が締め付けられるような思いがする。それこそが親の姿なのであろう。
あちこちの公園や林などで巣立っていくエナガの雛たちが、無事に育って、いつか、巣作りのための羽根を集める日がくるよう願っている。
今日は、穏やかな暖かさを感じる一日だった。木々の緑が、日、一日と濃さを増し、間もなく迎える皐月に備えているようだ。その緑の中からは、センダイムシクイの声が聞こえてくるのだが、姿を確認することが出来なかった。
春になると、キジを見かける機会が多い。まだ、鳥に関心を持っていなかった頃、初めてキジの雄を田んぼで見かけ、クジャクが動物園から抜け出してきたのかと思ったことがあった。今、思えば何とも奇妙な発想であるが、その当時は、真剣にそう思ったものだった。
私が、初めてキジ(♂)に出会ったところで、先日、偶然、キジに出会う機会があった。麦畑の近くで、ずいぶん長い間、ゆっくりしていた。これからの季節、キジとの出会いが楽しみだ。
朝早くは、結構降っていたのに、暖かい日差しが戻ってようやく春らしさを感じる一日となった。
オオルリやキビタキが、ここ何日か、わずかではあるが、あちこちの公園で姿が見られるようになってきているようだ。先日、私がオオルリに出会った日は、数箇所の公園でオオルリが観察されていたと聞く。運良く、サンショウクイに出会った人もいるようで、ヒリヒリヒリヒリ鳴きながら飛んでいたという話を聞いた。ようやく春の渡りが本格的になってきたのかもしれない。
オオルリに出会った帰り道、青い鳥に会えたので、今度は、黄色い鳥に会いたいと思ったら、願いが通じたのか、昨日、キビタキに出会えた。暗かったし、すぐに木立の中に姿を隠してしまうので、声は聞こえるのだが、なかなか撮影出来なかった。でも黄色い鳥に会えたのは嬉しかった。
青い鳥、黄色い鳥に出会えたので、今度は赤い鳥に会いたいのだが、願いは届くだろうか。
今日は、一段と寒さを感じる一日だった。もうすぐ5月を迎えようとしているのに、4月に入ってから暖かい日差しの中で過ごせた日が、案外少ないことに驚く。
今日は、たくさんの方のお世話になって、大好きなエナガに会ってきた。エナガは、私の一番好きな鳥である。写真やブログあるいはHPなどでエナガの巣立ち雛が一列に並んだ光景を見たことはあるが、自分の目で見たことは、まだ一度もなかった。
最初、エナガの声を聞いて、ヤエザクラの高い木の上にとまっている巣立ち雛を見つけてくださった。桜の花や葉に隠れたりしているが、一列に並んだ姿は、本当に可愛い。ほどなく一羽、また一羽とばらけて、梨の木に移動した巣立ち雛は、後姿が多かった。またしばらくして移動し、今度は、一列に9羽並んでくれた。一羽だけが後ろ向きだったが、その姿の何と可愛いこと。親鳥が青虫を運んでくると、大きな口を開けておねだりする姿の何と愛らしいこと。
長い間の夢だったエナガの巣立ち雛が一列に並んだ光景をじっくり見ることが出来て、寒さも忘れ、心がぽかぽかしてきた。
フィールドでお会いした皆様、たいへんお世話になりありがとうございました。
所用を済ませた後、小雨がぱらつく中を、近くの公園めぐりに出かけた。今日は、また寒さが戻ったようで、しっとり濡れた木々が、ちょっぴり寂しげに見えた。何度も見かけながら、名前を知らなかった木を「ウワミズザクラ」と知人に教えていただいた。2〜3日前は、もっと綺麗な花をつけていたという。
ヒヨドリの声ばかりで、後はひっそりとした公園を後にして、田んぼに回ってみた。草陰に身を隠していたキジが、ようやく姿を現し、急ぎ足で田んぼの奥の方に入っていった。帰路、ようやく水の入った田んぼにキョウジョシギとムナグロを見つけた。キョウジョシギに会うのは、今シーズン初めてである。ムナグロは、夏羽と換羽中の固体と幼羽と7〜8羽見かけたが、キョウジョシギは1羽のみであった。
渡りの途中で立ち寄った田んぼで、十分、栄養補給し、次の中継地へと無事に旅を続けられるよう願いながら、まだ風の冷たい田んぼを後にした。
一昨日、久しぶりに手賀沼遊歩道を歩いた。ソメイヨシノは、若緑の葉をいっぱい広げ、今は、ヤエザクラが満開。ボリューム感のある桜なので、辺りが華やかな雰囲気になっている。
湖面には、カイツブリ、カワウ、コガモ、オナガガモの姿があった。湖面を右手に見ながら進むと、左手の茂みの中にアオジの姿が見えた。新緑のヤナギの木を縫うように飛んでいるのは、ツバメ。速すぎてとても撮影出来ないので、カメラを向けることもなく、その様子をしばらく眺めていた。
帰路、思いがけず、ツバメが1羽、ロープにとまっている姿に出会い、観察していると、もう1羽が飛んできた。どうやら今、マイホーム作りの真っ最中のようだ。ツバメの雛が見られる日も、そう遠いことではないだろう。
今シーズンは、夏鳥の飛来が遅れている。4月というのに、時には、冬の装いで過ごすことがあり、これでは、夏鳥たちが、とまどっているのが、わかるような気がする。
青い鳥、黄色い鳥に、早く会いたいと願っていたら、その願いが届いたのか、今日、思いがけず、オオルリに出会うことが出来た。新緑のまばゆい林の中に、ようやく、オオルリの姿を認めたとき、嬉しさがこみ上げてきた。比較的、近くの公園で出会えたということが、一層、嬉しさを増しているようだ。
今度は、黄色い鳥にも会えたら嬉しいななどと欲張りなことを考えながら、家路を急いだ。
太田さんのホームページ「風と光と鳥たちと」と相互リンクさせていただきました。
4月も、半ばを過ぎたが、まだ寒さを感じる日もあり、鳥たちも戸惑っていることだろう。例年なら、とうに夏鳥飛来のニュースが、あちこちの公園から聞こえてくるのだが、青い鳥も黄色い鳥も、なかなか姿を現してくれない。
シギ・チの動向も気になって、数日前、浮島方面に出かけた。ムナグロ12羽を確認出来たのは、嬉しかった。ムナグロは、田んぼに春の渡りを告げる代表選手のようなイメージがある。4月初旬に与那国島でもムナグロに出会ってはいるが、やはり近くの田んぼでの出会いは、嬉しい。
春の渡りが、全体に遅れているようだが、鳥たちが無事に目的地にたどり着けるよう心から願っている。
今春(2008・4・5)訪れた石垣島で、カンムリワシの成鳥と若鳥に会うことが出来ました。最初の出会いは、遠い遠い電柱の上にとまった成鳥でした。スコープで見せていただくと、頭部の羽毛が、風で白く立って、ちょうど冠のように見えました。次に出会ったのは、田んぼの杭にとまった若鳥です。すぐに飛んでセンダンの白い花の咲く木にとまってずいぶん長い間、くつろいでいるように見えました。
電柱にとまった成鳥を2箇所で見ることが出来ました。この時期、羽が相当痛んでいるようでした。2箇所で観察した成鳥が飛んで、カンムリワシの羽の特徴をはっきり見ることが出来ました。
今回は、石垣島で出会ったカンムリワシのご紹介です。
今日も、曇りがちのはっきりしないお天気だった。トモエガモの雌雄の姿を確認した後、川沿いの緑地を訪ねてみた。1ヶ月ほど前に、訪れたときは、オオジュリンやホオジロ、セッカの姿を観察できたのだが、今日は、ひっそりとしている。あの時、盛んに鳴いていたカイツブリの声も全く聞かれない。傾斜地のところで、アオサギ5羽を確認出来たのみである。
川沿いに沿って歩くと、この川には、まだ、たくさんのコガモの姿があった。鈴の音のようなコガモの声も、久しぶりに聞いた。ツバメもたくさん飛び交っている。水路のところには、コサギが1羽佇んでいる。眼先がうっすらとピンク色になり、趾の色もオレンジ色がかってきている。もう少ししたら、もっと綺麗な婚姻色になることだろう。
昨日は、終日、雨が降り続き、野鳥のさえずりを聞きながら自宅でゆっくり過ごした。どんよりと厚い雲に覆われているものの今日は、やはりどこかに出かけたい。
先日、出会えなかったツルシギに会いたくて稲敷方面に向かうことにした。ハス田のあちこちで作業している方の姿を見かける。しかし見渡す限り水をたたえた田が広がるばかり。やっとツルシギ5羽の姿を確認出来たが、すぐに飛んでいってしまった。
それにしても今日は寒い。早々と引き上げることにした。帰路、草むらの中にキジ(♂)の姿を発見。良く見ると草に隠れて見えなかったが、すぐ近くに雌もいることがわかった。仲良くデート中のようだ。邪魔をしないで早々に、その場を離れた。
2008年4月6日、与那国島で出会ったクロジョウビタキを鳥たちの広場に追加しました。与那国島を訪れるのは、初めてで、どのような鳥たちとの出会いがあるか胸躍らせながら空港に降り立ちました。クロジョウビタキは、前日から観察されていたそうですが、私達の到着を待っていてくれたようです。なかなか出会えない鳥とMプロから教えていただきました。
今回は、思い出深い出会いとなったクロジョウビタキのご紹介です。
トモエガモの雌雄と梅の花に来るメジロを待って、何度か通った公園を久しぶりに訪れた。冬の間、たくさんいたカモたちは、とうに姿を消していると思っていたが、キンクロハジロ、ヒドリガモ、ハシビロガモが、この公園の池では、まだゆっくり春を楽しんでいるようだった。
桜の美しい季節に訪れたいと思いながら、旅に出たり、所用に追われたりで、足が遠のいていた。久しぶりに訪れたのは、トモエガモの雌雄の姿が、まだ見られているとのことを耳にしたからである。到着してほどなくトモエガモの雄の姿が目に入った。ずいぶん綺麗になっている。前に訪れたときは、探すのがたいへんだった雌もすぐ近くにいて、いとも簡単にトモエガモの雌雄に会うことが出来た。
池で泳いだり、岸辺にあがって休んだりしていたが、しばらくすると散歩の人が行き交う道を隔てて、少し小高くなった林の中に、2羽で仲良く食事に出かけた。大好物のドングリを探しているのかもしれない。食事が済むと、急に2羽で飛び立った。それは、あっという間の出来事だった。故郷へ旅立つ日も、間もなくかもしれない。
桜もすでに時期を過ぎ、残り桜を惜しみながら、花見客でにぎわった道をゆっくり歩く。道に沿ってシャガの花が一面に咲き、清楚な美しさで出迎えてくれるのが嬉しい。
いつの間にか、辺りは芽吹きの若緑で覆われ、林の中に入ったようだ。エナガが、ほんの一瞬、姿を見せてすぐにどこかに飛んでいってしまった。しばらくするとシジュウカラが若緑の葉陰から姿を現した。シジュウカラの姿を眼で追っていると、フェンス越しにツグミの姿が目に入った。タンポポの中で採餌しているようだ。なかなか良い位置では、撮影出来なかったが、ハチジョウツグミとの久しぶりの出会いは嬉しかった。
♪ピッチチリー ピーチュ チリリ♪葦原から聞こえてくるのは、コジュリンの声。どこにいるのだろう?葦原がほんの少し揺れて黒い頭が見えた。
ハス田の方を回ってみる。最初の出会いは、ムナグロ。夏羽の黒くなった固体と冬羽の固体がいる。全部で12羽。近くには、コチドリもいた。隣のハス田には、タカブシギの姿が見える。周りのハス田を丹念に見て回る。オオハシシギが1羽、こんもり土が盛り上がったところにいる。体下面の赤褐色が綺麗だ。
もう少し他のハス田も見て回ることにした。今の時期は、ハス田の水位が結構あるようで、コアオアシシギ6羽を見つけたが、足がよく見えない。
次に干拓地の方を回ってみた。ノスリが杭にとまっていたが、少しすると飛んで、鳥の姿がほとんど見えない。諦めて帰ろうとしたとき、頭上を飛ぶ鳥の姿があった。何とヘラサギ。すぐにカメラを向けた。前回、ヘラサギを撮影したとき、飛翔を撮り損ねていたので、ヘラサギが飛翔する姿を見るのは、とても嬉しい。夢中でシャッターを切った。
里山を歩く。♪コロロ♪コロロ♪コロッ♪コロロ♪コロロ♪コロッ。カエルの大合唱が聞こえてくる。里山の春は、明るく、そしてのどかだ。スミレ、タンポポ、ツクシ、ヒメオドリコソウ、タネツキソウ、オオイヌノフグリなどが道端で優しく微笑んでくれる。畦道の菜の花も明るさを添えている。
「ケーンケーン」キジの声も聞こえてくる。「チョッピチュ ピィチュッ ピィチュリー」ホオジロのさえずりが聞こえてくる。♪コロロ♪コロロ。田んぼからは、相変わらずカエルの声が聞こえてくる。芽吹きの若緑が綺麗な木にカシラダカ(雄)がとまった。いつの間にか夏羽に変身している。野の花の写真を撮っていると、今度は、カシラダカ(雌)が飛んできた。
カエルの声を聞きながら、明るい里山をゆっくり歩く。
与那国島は、石垣島から124Kmのところに位置し、台湾までの距離は、111Kmだそうである。すっきり晴れた日には、与那国島から台湾が見えるそうで、まさに国境の島ということになるだろう。
与那国島は、牧歌的な雰囲気で、ハイビスカスやブーゲンビリアなどの華やかな花も見かけたが、むしろひっそりと野に咲く花の方がふさわしい感じの島である。白い清楚な感じを受けるユリの花や、紫色の小さな花、棘がいかにも痛そうなアザミは、島のあちこちで見かけた。
4月8日の朝も、6時にホテルを出て、田原川湿地に向かった。今日も、シロハラクイナ、シロガシラ、セッカの声が聞こえてくる。シベリアセンニュウは、声だけで、やはり姿を見ることは出来なかった。上面が赤味がかった茶色の鳥が飛んだ。「チョウセンウグイス!」咄嗟にカメラを向け、シャッターを押したが、光量不足で写真は、なかなか難しい。
久部良漁港の近くで、この日もオオチドリに会った。長い時間じっとしていたのは、余程、疲れていたのであろうか。近くには、ムナグロが数羽、休んでいる姿があった。
シロハラは、ずいぶん見かける機会が多かった。アカハラも何度か見かけた。良く見かけるヒヨドリは、タイワンヒヨドリだそうで、石垣島で見かけるのは、イシガキヒヨドリだそうである。
クロウタドリは、飛んだときシルエット状態で特徴がよくわからなかったが、桑の木から一瞬、姿を現したとき、黄色いアイリングと嘴が見え、ようやく特徴を捉えることができた。ずいぶん待ち時間が長かったが、会えたときの嬉しさは格別である。
シロガシラを見かける機会は多かったが、なぜか電線にとまっていることが多い。4月9日の朝、クロウタドリを待っているとき、桑の実を啄ばむシロガシラを見ることが出来た。
与那国島は、優しい眼をした与那国馬と優しい色の野の花、東崎や西崎から見る海の青、そして優しい風が似合う島である。島の人々の心も、もちろん優しい。3泊4日の短い滞在であったが、与那国島で出会った鳥たち、心和む風景、野の花など思い出のアルバムのページが大きく膨らんだ。
探鳥の折々に丁寧な説明をしてくださったM氏、熱心に案内してくださったI氏、いつも笑顔でさわやかなドライバーのK氏、現地でお会いし快くアドバイスくださった皆様、ご一緒させていただいた皆様、お世話になった与那国島の皆様に厚く御礼申し上げます。
4月7日の朝、6時15分にホテルを出て徒歩で田原川湿地に向かった。まだ薄暗く、東京近郊での日の出の時間との違いをはっきり認識することが出来た。
田原川では、セッカがしきりに鳴き、飛び回っていた。シロハラクイナの鳴き声も良く聞こえてきた。笹にとまったシロハラクイナが鳴いている姿をスコープを通して見せていただいたので、鳴き声とシロハラクイナの姿が一致して眼と脳裏にくっきりと刻み込まれた。シベリアセンニュウの声も聞くことが出来たが、姿を確認することは出来なかった。ムジセッカの声も聞いた。姿もはっきり確認でき、何とかカメラに収めることができたのは、嬉しい。
早朝探鳥を終えての帰り道、かなり距離はあったが、電線にとまっているジャワハッカの姿を見ることが出来た。
朝食後、9時から探鳥開始。田んぼでは、この日もオオメダイチドリの姿が見られた。ウズラシギ、セイタカシギ、コアオアシギの姿も確認。田んぼの風は心地よい。「オオノスリ!」との声で上空を見上げる。かなり遠くに飛んでいる猛禽の姿があった。あまりに遠くてノスリとの違いをはっきり確認出来なかったのが残念である。
島の中でよく見かける与那国馬。おとなしい性格だそうである。馬の後を追うようについて行くアマサギの姿は、何とも微笑ましく心が和んでくる。牧草地では、ムネアカタヒバリを見かけることが多かった。
ツバメチドリの飛翔を何とか撮りたいとカメラを振り回したが、とうとう1枚も撮れなかった。翼下面の赤褐色が何とかわかる写真が1枚だけあった。
この日、稲の緑が優しい田んぼで夏羽と冬羽のアカガシラサギに出会えた。夏羽の方が綺麗だが、冬羽は、初めて見るので嬉しかった。
淡い紫色の小さな花の咲く草地でコチドリに出会った。よく見る鳥だが、旅に出て出会うと、また趣が異なり、新鮮な印象を受ける。
夕方、比川の田んぼで、リュウキュウヒクイナの姿を見ることが出来た。与那国島では、クイナの方が珍しいそうだが、私にとっては、リュウキュウヒクイナとの出会いは、ほんの一瞬であったが嬉しい出会いであった。
明日の出会いを期待して、この日の探鳥は終了した。
4月6日の朝、石垣空港10時発の便で与那国島に向かった。搭乗時間は、ほぼ30分。とうとう日本の最西端の島に到着した。鳥に関心を持つ以前から、与那国島の名前は、知っていたが、まさか訪れる機会が巡ってくるとは思ってもいなかった。
空港では、Mプロがにこやかな笑顔で出迎えてくれた。機材の準備のため、いったんホテルに入り、昼食にそばをいただく。すっきりした癖のない味で、すんなりと喉を通っていく。
与那国島で最初の出会いは、夏羽のアカガシラサギである。以前、都市公園で出会ったことはあるが、田植えの済んだばかりの田んぼで、採餌するアカガシラサギの姿をじっくり観察できるのは、嬉しい。
次に驚くほどの珍鳥との出会いが待っていた。クロジョウビタキの雄。名前は聞いたことはあるが、図鑑でじっくり見た記憶もない。木の枝にとまり休息していることが多かったが、暑さを避けるためであろうか。頭部も体の上面も胸も黒く、南国の日差しを浴びて黒光りしているように見えた。腹部より下は、橙色で黒との調和が美しい。
次に回った田んぼでオオメダイチドリ、セイタカシギ、コアオアシシギなどに出会った。まだ植えられて日の浅い苗は、優しい緑色で与那国島のゆったりした空気に溶け込んでいた。
牧場では、キタツメナガセキレイとキマユツメナガセキレイを観察した。ツバメチドリの姿も見られ、時折飛ぶツバメチドリの翼下面の赤褐色の色が青空の中でくっきりと美しく見えた。
オオチドリとの出会いも心に残るものである。すらっと足の長いオオチドリ。胸のオレンジ色が鮮やかで美しい夏羽だった。Mプロの車の中から撮影させていただいたことも忘れられない思い出となっている。
アザミの咲く岬で、出会ったイソヒヨドリ。田風が心地よい水田で出会ったアカアシシギ。そして珍鳥バンケンとの出会いを期待して夕方7時まで待ったことも、与那国島での思い出を一層、忘れられないものにしている。
4月5日〜9日まで、石垣島・与那国島を訪れ探鳥を楽しんできた。関東地方では、まだ涼しさを感じ、薄手のセーターを着て機内に乗り込んだのだが、石垣空港にひとたび降り立つと27℃という暑さに戸惑いを感じた。
石垣島で私が一番会いたいと願っていたのは、カンムリワシである。遠い遠い電柱にいるカンムリワシをスコープを通して初めて見せていただいたときの感激は忘れられない。次に出会ったカンムリワシは、田んぼの杭にとまっていたが、すぐに飛んでセンダンの花咲く木にとまった。距離も比較的近く、感激は、一層深いものとなった。
次に出会ったのが、ムラサキサギ。車窓から、草むらの虫を採餌している姿を、かなり近い距離で観察することが出来た。車窓からは、電線にとまったシマアカモズも見ることが出来た。
川平湾は、輝くようなブルーの海の色で、美しい風景を呈している。観光スポットとのことであったが、ここで、真っ黒なイシガキシジュウカラとリュウキュウメジロに出会った。
平田原では、シロハラクイナ2羽の姿を見ることが出来た。ムネアカタヒバリも7〜8羽くらいの姿をはっきり見ることが出来た。ここでは、距離はあるもののリュウキュウヨシゴイが飛ぶ姿を観察することも出来た。
シロハラやアカハラの姿は、ずいぶん見かけた。電柱にとまったイソヒヨドリ(♂)も南国の日差しを浴びて一層、色鮮やかに見えた。オバシギの夏羽も美しかった。鳴き声は聞かれなかったが、4月5日でもうリュウキュウアカショウビンが飛来していたのには、驚いた。
石垣島では、わずか半日の探鳥であったが、念願のカンムリワシにも出会え、嬉しく心に残る思い出となった。
遊歩道を歩くと可愛い声が聞こえてくる。この声の持ち主は誰だろう?どうやら植え込みの中から聞こえてくるようだ。スズメでもないし、シジュウカラでもない。なかなか姿が見えないので、ぐるっと後ろに回ってみた。
ぱっと飛び出したのは、アオジだった。アオジのさえずりだったようだ。地鳴きは聞く機会が多いが、さえずりは、夏、高原で聞く程度なので、なかなか思い出せなかった。飛び出した後、近くの木にとまり、また美声を聞かせてくれた。植え込みの下には、何羽かアオジの姿が見えた。アオジが旅立つ日も間近であろう。まだ歌いなれないようであったが、可愛い声を聞かせてくれてアオジ君ありがとう。
「チャチャ」「チャチャ」静けさの中で突然、聞こえてきた。咄嗟に思い出せなかったが、この声は、もしかしてセッカ?そう思って辺りを見渡す。湖面には、オオバンとコブハクチョウの姿。岸辺の葦原を丹念に見渡してみるが、鳥らしい動きは、全くない。
「ヒッヒッヒッ」しばらく間をおいて「チャチャ」「チャチャ」と聞こえてくる。間違いなくセッカの声だ。しかし、どことなく頼りない鳴き方だ。幼子が、母親から教えてもらった言葉を真似しているような、そんな雰囲気の鳴き方だ。
突然、目の前に小さな鳥がとまった。やっぱりセッカだった。すぐにシャッターを切ったが、あっという間に飛び立って、葦原を横切り姿が見えなくなってしまった。
ほんの一瞬だったが、嬉しい出会いだった。
ムシクイ類は、どの種もよく似ていますが、特によく似ているのがカラフトムシクイとキマユムシクイでしょうか。明瞭な相違点は、カラフトムシクイにある長くてはっきりとした頭央線と腰が黄白色である点のようです。嘴もカラフトムシクイが黒いのに対してキマユムシクイは、下嘴の基部が黄褐色をしています。
動きの速い鳥で、撮影には、本当に苦労しました。それだけに、何とか特徴を捉えて撮影できたときの喜びは、格別です。
今回は、稀な旅鳥カラフトムシクイのご紹介です。
「パキッ パキッ」と小さな音が聞こえてくる。小さな池の周りに生えている枯れた葦にとまっていたのは、オオジュリンだ。「まだいてくれたのね。」思わずそう声をかけた。
葦原の中の込み入ったところで見かけることは、多いのだが、なかなか全身見えるところには出てきてくれない。地味な鳥だが、私は、この鳥が好きだ。頭の黒くなるまで、残っていて欲しいのだが、毎年、黒い頭を見ないうちに姿が見えなくなってしまう。
「パキッ パキッ」今度は、桜の木の近くの葦原の方から、聞こえてくる。いつまでいてくれるのだろう。旅立つ前にたくさん栄養補給していってね。「パキッ パキッ」。乾いた音が静けさの中で聞こえてくる。
銚子の港で出会った稀な冬鳥ウミバトのご紹介です。
ウミバトの成鳥夏羽は、全身が暗黒褐色です。今回出会ったウミバトは、明るい黒色、どちらかというと白っぽい黒色でした。羽ばたきをするとき体下面が見えますが、真っ白でした。冬羽ということなのでしょう。ときどき潜水してカニやエビ、魚などをとっていましたが、潜水するときに見える真っ赤な足が印象的でした。
北海道でも沖合いはるか、豆粒のようにしか見えないという鳥を、間近に見ることが出来たのは、本当に幸運なことでした。
久しぶりに手賀沼遊歩道を歩いた。遊歩道沿いのソメイヨシノは、朝日を浴びて、優しいピンクの色を美しく浮き上がらせている。河童の噴水の近くまで歩くと、桜の花がたくさん落ちている。
「チュンチュン」スズメの鳴き声が聞こえてくる。見上げるとスズメが桜の花を嘴ではさんで、蜜を吸い、桜の花をポイッと下に落としている。じっくり観察していると、上手に花をちぎって蜜を吸っているスズメと、なかなか花がちぎれなくて、あっちの枝、こっちの枝と飛び回っているスズメがいる。
散歩中の方から、「何の鳥ですか?」と尋ねられた。「スズメです。スズメが花の蜜を吸っているのです。」と説明すると、スズメの落とした花を口元に持っていかれ「甘いわ!」と感嘆の声を上げられた。
スズメが運んでくれた優しい心の方との出会い。久しぶりに透き通った心に触れたような気がした。
今日は、風もなく穏やかで暖かな一日だった。桜の花びらの散る公園では、カイツブリがせっせと巣材を運び、新しい家族を迎える準備に余念がない。そんなカイツブリの様子を観察していると、カワセミがピィーと鳴きながら目の前を飛んでいった。
木立の中で、せっせとマイホーム作りをしているのは、コゲラ。黙々と一生懸命だ。コゲラの体がすっぽり入るくらいの大きさになっていたから、完成する日も近いことだろう。
「今、まだ未完成だから公開したくないの。」とコゲラさんから言われているので、工事中の様子を写真でご紹介出来ません。あしからず。
4月を迎え、桜の花も満開を過ぎ、早くも散り始めた。春を迎え、ソメイヨシノの開花を待って、花の美しさを愛でるのも、わずかの期間である。まさに「花の命は短くて」である。
今、美しいのは、桜だけでなく、木々の新芽である。公園のヤナギの緑が眼にも優しく、心にも染み入るような色合いで嬉しい。このヤナギにモズがとまったりヒヨドリがとまったりキジバトがとまったりする。鳥たちには、なかなか人気のあるヤナギの木だ。
昨年は、このヤナギにキレンジャクが飛来し、楽しませてくれたのだが、今年は、ヒヨドリが大きな顔でヤナギの新芽を楽しんでいるようだ。
早いもので、今日は、卯月。あちこちの桜が、今、ちょうど見ごろだが、雨が降ったあと、何となく花に艶がない。例年より少し早めに開花し、花冷えのする日が続いて、桜の花もとまどっていることだろう。
先日、出会ったアカエリカイツブリ。夏羽になるまでには、少し時間がかかりそうだが、久しぶりの出会いで嬉しかった。潜水してしばらく姿が見えなくなったと思ったら、あまりに間近に現れたので、こちらが驚き慌ててレンズを向けた。襟の色が、赤味を増し、さらに美しくなった頃、再会できることを願っている。
◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇ | ||||||||||||
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