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♪ 緑の森かげに ひびく歌は
大工のキツツキさん せいだす歌
ホル ディ ア
ホルディヒヒア ホルディクク
ホルディヒヒア ホルディクク
ホルディヒヒア ホルディクク
ホルディヒヒア ホー
公園でよく出会うコゲラ。コゲラに出会うと、この「大工のキツツキさん」という手遊び歌が、思い出される。この歌を、初めて知ったのは、野尻湖のキャンプだった。この歌の大工のキツツキさんは、アカゲラ?アオゲラ?それともコゲラだろうか。
公園で出会ったコゲラ。マツの木がお気に入りのようで、せっせとマツの木肌をはいでいる。マツの木の半分ほどが、ツルツルになってしまった。警戒心が薄く、かなり近づいても、その作業を中断させることがない。
鳥に関心を持つ以前から「キツツキ」という言葉には、心惹かれるものがあった。コゲラに出会えると、何だか嬉しい。
♪ 秋の夕日に 照る山紅葉 ♪ 渓の流れに 散り浮く紅葉
濃いも薄いも 数ある中に 波にゆられて 離れて寄って
松をいろどる 楓や蔦は 赤や黄色の 色さまざまに
山のふもとの 裾模様 水の上にも 織る錦
(作詞/高野辰之)
「秋」をイメージするとき、思い浮かぶのが、この「紅葉」の歌である。子供の頃に覚えて今まで、何度、歌ったことがあるだろう。信越本線・碓氷峠の熊ノ平駅から眺めた紅葉の美しさをきっかけにこの詞を作ったという。歌っているときは、気がつかなかったものが、漢字と平仮名によって書き表されたとき、見えてきた。文字によってイメージが膨らむ。
私の一番忘れられない「紅葉」は、八甲田山で見た燃えるようなモミジだ。そのモミジが、一瞬にして散り始めた。肌を刺すような風と共に、雪が舞い、あっという間に辺りは、白一色になった。
数日前に出会ったモミジにとまったカワセミ。夕日の中で、何を考えているのだろう?モミジがほんのり色づいているように見えた。
「色」って何だろう?ふと考えた。写真を撮るとき、鳥や風景、自然に息づくものたちを、忠実に表現し季節感を出したいと思ったとき、「色」に対する疑問が湧き上がって来た。
国語辞典に寄れば、まずひとつは、赤・青・黄などの色彩。二つ目は、顔色などのような表情、ようすを表す。三つ目は、物のおもむき、風情など。他には、十人十色などのように種類を現したり、音色などのように調子やひびきを現したりする場合に「色」は使われるという。
では、「秋色」とは?と考えると、それは、秋らしい色彩、秋らしい風情やおもむきを指すということになるだろう。風の色や雨の音も、四季折々違っている。「秋雨」も「秋色」を感じさせてくれるひとつであろう。
通りすがりに出会ったヒヨドリ。決して好まれる鳥ではないが、柿色とセイタカアワダチソウの黄色の中で、「秋色」を演出するには、十分な存在だった。
真っ青な空を見上げると、吸い込まれそうだ。「秋晴れ」。今日のお天気のように爽やかに晴れ渡った日のことを指す言葉なのだろう。日当りの良いベンチに座っていると、暑いくらいの一日だった。
公園の柿が色づいて、そこにメジロが飛んでくる。2羽で飛んできたり、1羽だったり。よく熟した柿は、ひとつで、行儀良く順番を待っている。柿のレストランは、大賑わい。ときどき、ヒヨドリがチョッカイを出すが、メジロは、おとなしく待っている。
熟した柿を、入れ代り立ち代りメジロが啄ばむので、ぽっかり穴が開いたようだ。柿の中にメジロが、すっぽり入ってしまった。今日の日差しで「柿の湯」は、ちょうど良い湯加減?満足そうなメジロの表情が何とも愛らしい。
秋晴れの一日、メジロの仕草を見ていると、心がふんわりとしてきた。鳥に会えて心が安らぐ。今日も鳥たちとの出会いに感謝の一日だった。
秋晴れ。青く澄み渡った空が、心地よい。土曜、日曜と雲の多いはっきりしないお天気が続いた後なので、殊更、この青空が嬉しい。秋の日差しを浴びたススキの穂は、透き通って銀色に輝き、ひとときメルヘンの世界へいざなってくれる。
「ジュリ ジュリ ジュリ」高い高い木々の上から聞こえてくる声は、エナガ。今度は、「ツィ ツィ ツィ」という小さな声が聞こえてきた。忙しそうに飛び回っているのは、ヤマガラ。松の木の木肌に沿って上っていくのは、コゲラ。
澄み渡った空を見上げると、松の木の天辺に、小鳥の群れが飛んできた。ファインダー越しに見えたのは、マヒワ。今シーズン初めての出会いだ。松の実を一心に啄ばんでいる。時々、場所を変えて、休息しているようだが、また、松の実を盛んに啄ばみ、その小さなかけらが、青空にゴマを撒いたように見える。
小さな出会い。でも、心に灯りがともされたような嬉しい出会いだった。
地味で目立たない鳥だが、また今シーズンも会えたと思うだけで、ほっとする鳥がいくつかある。その中のひとつがビンズイ。早朝、林の中で出会った。大分前から、姿が見られていたようだが、私は、今日が、今シーズン初対面。
私が見たビンズイは、桜の枝にとまって、ずいぶん丹念に羽繕いをしていた。時々、セキレイと同じように尾を振っていたが、その枝の上を、左手に向かって歩き出し、色づいた桜の葉のところでUターンして最初にとまっていた場所に戻った後、飛び立った。飛び立って、初めて気がついたのだが、全部で7羽いたようだ。
名前の由来は、ビンビンツィーツィーという雄のさえずりに由来するというが、静かな林の中で、ひっそりと目立たないビンズイ。優しい陽だまりの中で、地上に降り、ゆっくり採餌する姿を見せてくれる日も近いのかもしれない。
雨上がりの田園風景。雨に濡れた二番穂が、しっとりとした緑色で、ひととき爽やかな気分にさせてくれる。ほんのり薄日が差して、セイタカアワダチソウの黄色が、彩を添えている。歩き始めると「ケリリ」という声がしてケリが2羽飛んだ。畦道にいるときは、目立たないが、ケリの飛翔は美しい。
心静かに過ごしたいとき、田んぼに足を運ぶ。いつの季節にも変わりない土のぬくもり。青々と一面に広がる二番穂は、収穫されることはない。やがて寒さが到来し、霜がおりれば、地面に横たわる。それは、鳥たちへの優しい心遣い。
ふんわりと音もなく飛んでいったのは、ダイサギ。遠くの草むらに着地した。甲高いモズの声も、すぐ近くから聞こえてくる。遠くから見ると薄紫色に見える、穂のような草は何と言うのだろう?アオサギが少しずつ、その草のところに近づいていく。アオサギの羽と似たような色合いの草だ。
雨上がりの田んぼ。静かな時間が流れてゆく。
「渡り鳥、休まず1万キロ」 昨夕の東京新聞の見出しに、思わず目が釘付けになった。米地質調査所の研究チームの追跡調査で明らかになったもので、22日付の英王立協会の学会誌に発表されたという。
その渡り鳥の名は、オオソリハシシギ。ルートは、アラスカからニュージーランドまでの太平洋縦断。1万1千キロ余りを9日間、飲んだり食べたりせず、無着陸で飛び続けたという。1万キロ以上飛び続けたのは、オオソリハシシギの雌で、体が小さい雄は、最長で約7,390キロとのこと。
渡り鳥の何とたくましいことか。干潟や田んぼで、あまり考えずに観察してきたシギたちだが、何とも愛おしくなってきた。常に危険と隣り合わせの渡り鳥。その計り知れないエネルギーに元気付けられ、生きていることの喜びを改めて考えさせられた。
写真は、2008/9/24 撮影
ここのところ、どこへ行っても聞こえてくるのが、モズの声だ。あの甲高いモズの声を聞くと思い出すのが「小さい秋 見つけた」の歌である。
♪澄ました お耳に かすかにしみた
呼んでる口笛 モズの声
小さい秋 小さい秋
小さい秋 見つけた
サトーハチロー作詞であることは、良く知られている。もうひとつサトーハチロー作詞のモズの歌がある。これも有名な歌だが、今はあまり耳にする機会がない。
♪モズが枯れ木で鳴いているで始まるのだが、2番が、みんな去年と同じだよ けれども足んねえものがあると続いている。肉親を戦場に送り出さなければならなかった家族の心情をうたったものだという。この2番の「みんな去年と同じだよ けれども足んねえものがある」というところは、戦争に関係なく現代の世の中でも共通しているような気がしてならない。
足りないものは何か。人それぞれ違うであろう。「足りないものなんかない。」と強気におっしゃる方もおられよう。
鳥に会えれば元気になれたのに、何だか考え込むことが多い日だった。
鳥に関心のない人でも知っている鳥は、スズメやカラスであろう。カラスは、ハシブトガラスかハシボソガラスかということになると、少し考えてしまうが、スズメは、スズメ。もちろんニュウナイスズメやイエスズメもあるが、身の回りで見られるのは、スズメである。
そのスズメだが、あまりに身近すぎて、なかなかカメラを向けることがない。いつか綺麗に可愛く撮影したいと思いながらなかなかその機会が巡ってこない。
今朝、メジロの声を聞き、慌ててカメラを準備したのだが、メジロは飛んでしまった。残念と思いながら前方を見ると、イチョウの木にスズメがとまっている。まるでスズメの学校という雰囲気。何だかほっとする光景だ。思わずカメラを向けて撮影したのだが、全体を良く見ていなかった。スズメは、すぐに飛んでしまうという意識が、どこかにあったようだ。
スズメを綺麗に撮るのは、なかなか難しい。
秋晴れ。すっきりと晴れ渡った青空をあおぐ。秋の渡りの途中、立ち寄って楽しませてくれた鳥たちは、無事に目的地にたどり着けただろうか。今年は、ジョウビタキやアトリなど例年より早い飛来のようで、何か気候が変わりつつあるということなのだろうか。
ここのところ出かける先々で、ヤマガラの声を耳にし、姿を見かけるようになってきた。今日もずいぶんヤマガラの声を聞き、飛んでいる姿も見かけた。アオジも昨日、今日と見かけている。冬鳥の姿が、ちらほら見られるようになってきたのに、まだゆっくりと旅を楽しんでいる鳥もいるようだ。
公園のベンチに腰をおろし、空を仰ぐと、ハヤブサが悠々と飛んでいる姿が目に入った。このハヤブサは、どこまで飛んで行くのだろう。
今日は、冬鳥との出会いを期待して少し足を伸ばしてみることにした。朝日があたった木立にアオサギが、ふんわりとまるでツルのように飛んで行き、ゆっくりとまった。少し歩くと右手の林に、真っ赤なカラスウリがひとつ揺れている。左手のアジサイを刈り込んだ茂みの中から一瞬、姿を見せたのは、アオジ。今シーズン初めての出会いだ。
冬になると、メジロが集う柿の木だが、今は、まだ実が固くて鳥たちの姿はない。どこからかヤマガラの声が聞こえてきた。少し離れたところにエゴノキが見える。近づいて様子を見ていると、ヤマガラが、どこからか飛んで来て、エゴの実をとって、またどこかへ飛んでいく。朝日があたってヤマガラの姿は、シルエット状態。
右手の斜面に沿ったエゴノキに、ようやくヤマガラが、とまった。逆光にならずに、はっきりヤマガラの姿が見える。3羽のヤマガラが、何度も何度も飛んで来て、エゴの実を啄ばみ、また飛んで行く。エゴの実を木の上で、コンコンと音を立てて割り、啄ばんでいくこともあるが、ほとんど、どこかへ運んでいってしまう。
帰りに池を回ってみると、コガモとハシビロガモが悠々と泳いでいた。コハクチョウの飛来も間もなくだろう。
土手に上がると、朝日をうけてキラキラ輝く水面が、目に入った。大きな流れは、小貝川。河原には、セイタカアワダチソウの黄色と、光があたって透き通ったようなススキの穂が、見える。モズの声がするので、振り返ると、秋晴れの真っ青な空に白い月が、ぽっかりと浮かんで見える。何だか久しぶりに見る懐かしい光景だ。いつかどこかで見たことがあるのだが、それは、いつだったろうか。
土手を降りて少し歩くと、こんもりとした林がある。ツイーツイーと聞こえてくるのは、ヤマガラ。やっと姿を見ることが出来た。メジロ、シジュウカラの姿も見える。ジェーとカケスの声が、聞こえた。今日の探鳥会、右脚が痛くて一部しか参加出来なかったが、マヒワやジョウビタキも見られたという。
帰路、暑い時期に足しげく通った田んぼを見て回り、公園に立ち寄った。昨日まで愛想よく笑顔をふりまいてくれたサメビタキの姿はなく、公園は、いつもの静けさにもどっていた。そう言えば、サメビタキに最初に出会った日は、静かな静かな日だった。そんなことを考えているとエゾビタキが飛んできて、サクラの小枝にとまった。どうやら主役の座は、エゾビタキにかわったようだ。
今、あちこちの公園では、秋の渡りの鳥たちと冬鳥とが、交差しているようだ。今朝の空模様は、まずまず。冬鳥に会えればとの淡い期待を持って、今日も公園に向かった。
最初の出会いは、エナガの群れ。朝日の中で元気良く飛び回っていた。続いてキビタキ(♀)。ほとんど実のなくなったサワフタギだが、ここがお気に入りのようだ。もう1箇所でもキビタキ(♀)に出会った。 しばらくすると、またエナガの群れが、サクラの木の間を、忙しそうに飛び回り、コゲラも姿を見せた。
サメビタキは、相変わらず、愛想良く、大サービス。10月10日に出会ってから、今日で、もう9日目。旅の途中に立ち寄った公園が、すっかり気に入ってしまったようだ。
今日、アトリやジョウビタキを撮影された方もいるが、私は、冬鳥との出会いは、かなわなかった。明日の出会いに期待しよう。
昨夕、手元に届いたBIRDER11月号にカラ類の記事が掲載されていた。カラの仲間は、可愛くて大好きだ。身近な鳥で親しみがあるためか、会えると心が安らぎ嬉しくなってくる。知人の写真、数点が掲載されていたが、とりわけ心に残ったのがシジュウカラである。
今日も、公園でシジュウカラに出会った。しかし絵になるように撮影するのは、なかなか難しい。公園に出かけるたびに必ず撮影するシジュウカラ。今日も、あれこれ試してみたが、どうも納得のいかないものばかり。
カラ類ではないが、身近な鳥であるメジロ、コゲラ、エナガにもレンズを向けて悪戦苦闘。旅の途中のヒタキの仲間も、モデルになってくれたのだが、鳥の表情が、いまひとつ。もっとゆとりを持って撮影しなければと思いながらも、エナガの撮影にいたっては、すっかり鳥の動きに振り回されている。色づいたサクラの葉が、落ちないうちにエナガやシジュウカラが撮影出来れば、嬉しいのだが。
ツグミやアトリなどの冬鳥飛来のニュースが聞かれる頃となった。秋の渡りも、そろそろ終盤戦。名残を惜しんで今日も公園に向かった。
最初の出会いは、サメビタキ。今日も元気な姿を見せてくれた。続いてサワフタギのところに飛んできたのは、キビタキ(♀)。今日は、残り少ないサワフタギの実を啄ばむ姿を、しっかり見ることが出来た。そのすぐ後に飛んできた鳥がいる。サワフタギの木の中に入っていったので、てっきりキビタキ(♀)と思ったが、よく見ると胸の縦斑が、あまりにもはっきりしている。エゾビタキだった。
しばらくこの鳥を観察していると、サワフタギの青い実を啄ばんでいるのを何回か見ることが出来た。今まで、フライングキャッチしている姿を見たことは、何回もあるが、木の実を啄ばむとは知らなかった。帰宅してから図鑑を見ると「秋の渡りの時期にはミズキやモッコクなどの木の実もよく食べる。」と書いてあった。新鮮な驚きだった。今日の出会いに感謝。
今日は、雲が厚いながらも、雨もあがったようだ。先日から、気になっていたキビタキ(♂)に会えるかもしれないという淡い期待を持って森に向かった。自宅から1時間強走って、ようやく目指す森にたどりついたのだが、何と今日は、休園日。未練がましくぐるっと一回りしてみたけれど、やはり無理であった。
さて、どうしたものかと考えて、もうひとつの森に向かった。こちらは、年中無休。やれやれと思って静かな森の中を歩く。シジュウカラとエナガの声が、森の中から聞こえてくる。冬鳥の季節には、何度か訪れたことはあるのだが、この季節に訪れたことはなかった。そのことに気づかせてくれたのは、森の中の木々のささやきである。色づいた葉が、重なり合って、不思議な林となり、童話の世界にでも入り込んだような錯覚を覚えたからだ。冬には、明るい森の印象が強くて、こんな体験は一度もなかった。しばらくするとジャーというカケスの声が、林の中から聞こえてきた。後は、静まり返った森である。
帰路、立ち寄った公園で、エゾビタキに出会った。エゾビタキとの出会いは、いつも高い木の上で、見上げることが多いが、今日は、藤づるのところで、ゆっくり撮影させてくれた。鳥との距離が、かなり近かったので、くっきりした胸の縦斑が、目に焼きついている。今日も嬉しい出会いであった。
今日は、午後から雨の予報。雨が降り出す前に鳥たちに会いに行こうと公園に向かった。いつもより早く公園に着いたのだが、散歩の人やカメラを構えた方もいて、少々驚いた。
到着早々、出迎えてくれたのが、エナガ、コゲラ、メジロ、シジュウカラの混群。サクラの小枝を飛び回ったり、フェンスのところで、可愛い仕草をするエナガを間近に見られて、とても幸せな朝だった。エナガは、可愛くて大好きな鳥だし、コゲラ、メジロ、シジュカラは、安らぎをもたらしてくれる鳥だ。
近頃、ごくごく身近な鳥、例えば、スズメやシジュウカラ、メジロ、コゲラなどを丁寧に綺麗に撮りたいと思うようになってきた。まだ会ったことのない鳥に興味がないわけではないが、鳥との会話を楽しみながら、ゆったりとした気持ちで撮影したいと思う。
エナガ、コゲラ、メジロ、シジュウカラの混群の移動にあわせて、私も、移動した。サザンカのところには、メジロ、コゲラが、一瞬、姿を見せ、楽しませてくれた。
雨の前のひととき。鳥たちとのふれあいが、何より嬉しい朝だった。
朝、少し早めに家を出て公園に向かった。到着すると、すぐ、目に留まったのが、エゾビタキだ。サクラの木の天辺の高いところにいる。しばらくすると、エナガ、シジュウカラ、コゲラの混群が飛んできた。すっかり葉の落ちたサクラにとまったり、百日紅の木の中に入っていったり、忙しそうだ。
少し、気温が上がってくると、サメビタキが、いつもの止まり木に現れた。もう1羽、現れて追いかけっこしていたが、あまりに動きが速くて、それが、サメビタキかコサメビタキかエゾビタキか、わからなかった。
サメビタキを少し撮影したあと、昨日撮り損ねたキビタキ(雌)を探してみることにした。今日は、あの可愛い声が聞こえてこない。しばらくサワフタギの木の近くで、静かに待った。「あっ!動いた。」わずかに実のついたサワフタギの葉の陰で動いているのは、紛れもないキビタキだ。枝かぶりだったが、とにかくシャッターを押した。しばらくすると手前の枝のところに出てきて、おとなしくしている。しかし、ほどなくもう1羽現れて、追いかけっこ。キビタキの雌同士の縄張り争いらしい。
そんなキビタキの運動会の風景を眺めていると、メジロとエナガとシジュウカラの混群が飛んできた。今シーズン、なかなか縁のなかったキビタキ(♀)に会えたし、久しぶりにメジロも近くで観察できた。エナガの可愛い動きも、十分、楽しむことが出来た。
今日も、たくさんの嬉しい出会いがあった。鳥たちに感謝。フィールドの皆様に感謝。
秋晴れ。すっきり晴れ渡った空が、心地よい。昨日は、鳥見をお休みしているので、今日は、どこかに出かけたい気分だ。迷った末に、公園に行くことにした。
到着早々、一昨日出会ったサメビタキが出迎えてくれた。今日も、非常に愛想が良い。ちょっと途中に休憩が入るが、また、もとの止まり木に戻ってきてくれる。最初、知人と二人で撮影していたが、だんだんギャラリーが増えた。それでも動ぜず、堂々たる立ち居振る舞い。止まり木に戻る瞬間、あるいは飛び立ちの瞬間を撮影しようと試みたのだが、何だかピンの甘い写真ばかり。所詮、私には無理なことだったのかもしれない。
モミジの木の中で、ピョンピョンと枯葉に飛びついている鳥がいる。顔の部分が、ほんの少し見えただけだが、眉斑が、はっきり見えた。ムシクイ、そう思ってシャッターを切った。ブレブレながら、何枚か撮れていた画像を見るとメボソムシクイだった。
今年は実の少ないサワフタギのところで、可愛い声が聞こえた。キビタキの雌だ。今シーズン、なかなか縁がなくて、やっと出会えても、まともな写真が撮れない。今日もまた、影が斜めに入った証拠写真のみとなった。
キビタキ(♀)やムシクイは、証拠写真であったが、サメビタキが、たくさんたくさん遊んでくれた。秋晴れの公園で、短い時間ながら、楽しいひとときを過ごせ、満ち足りた気分で帰路についた。今日の出会いに感謝。
昨日、ゆっくり目のスタートだったが、2箇所の公園を回ってみた。1箇所目の公園で、懐かしいヤマガラの声を聞いた。「ニーニーニー」というあの甘えたような声が、暗い林の中から聞こえてきたときは、嬉しかった。少し歩くとすっかり葉の落ちたサクラの木に2羽のコゲラが飛んできた。暑い季節には、こどもたちで賑わう池の近くで、エナガとシジュウカラの群れに出会った。ホトトギスの咲いている散歩道を通り、暗い林を通り抜けて次の公園に向かった。
2箇所目の公園は、ひっそりしていた。枯葉を踏んで歩くとカサカサと音がする。その音が、秋の深まりを感じさせてくれる。モミジの木の奥で飛んだ鳥がいる。そっと近づいてみるとモズが、枯れ木にとまっていた。モズってこんなに大きいの?と感心して見ていると、後ろから人の近づく気配がして飛んでしまった。私とモズとの距離は、とっても近かったのに、シャッターを押さず残念。
もう一度、公園を歩いてから帰ろうと思った矢先、何か鳥が飛んで、すっと突き出た木の天辺にとまった。サメビタキだ!久しぶりの出会いで、とっても嬉しい。『サメビタキは、漢字で鮫鶲と書く。「鮫色」とは、「昔、ざらざらした鮫皮を干して、刀の柄などに用いた、その皮の色」。頭部から上背面の羽色がこの色なのでサメビタキの名である。英名はSooty Flycatcher。 sootyは「煤けた、煤色の」意。』と真新しい山渓の図鑑「野鳥の名前」に書いてあったのを、昨日読んだばかりだ。そのサメビタキが、目の前にいる。それにずいぶんゆっくりしている。くつろいでいるようにも見える。ときどき、フライングキャッチして虫をとっていたが、あの可愛い顔立ちが忘れられない。
昨日、叶内拓哉氏の本の出版記念パーティーに参加させていただいた。今回、待ち望んでいた本が出版され、早速、帰りの車中で拝見した。鳥に関心を持つ方には、とても参考になる2冊の本を、ご紹介させていただきます。
まず1冊目は、名前の由来と語源について奥深く書かれた山渓名前図鑑「野鳥の名前」である。解説は、鳥類研究家の安部直哉氏、写真は、叶内拓哉氏である。鳥の名前の由来や語源について、興味を持つ方は、ずいぶん多いのではないかと思う。私もそのひとりで、今までも、折に触れていろいろ調べてみたが、なかなか満足のいくものがなかった。
「野鳥の名前」のごく一部を引用させていただく。まず最初に登場するアオアシシギ。文字通り「脚の青いシギ」なのだが、この青は、青葉若葉、青梅などの青と同じ緑色。青は古語で「緑」のこと。青葉も青カビも緑色、信号機の青も緑色。英名のGreenshankについても詳しく述べられている。
ずっしりと読み応えのある解説と、プロならではの豊富な内容の写真、詳しいイラストも入った素晴らしい本である。山と渓谷社 定価¥3,200(税別)
もう1冊は、「野鳥の羽」ハンドブック。 羽を極める1冊としてすでに出版されている「原寸大写真図鑑 羽」は、私には、なかなか手が出せなかったが、今回、持ち運びも便利、価格も手頃で、嬉しい1冊である。
雨の後の公園に期待して出かけたのだが、今日は、シジュウカラのサービスデーのようだった。ずいぶん撮影の機会はあったのに、暗くてぶれていたり、背景を考えすぎて、シジュウカラの表情がいまひとつだったりと、どうも満足のいく写真が撮れなかった。鳥の動きを考えて、もう少しISOを上げれば、良かったのにと思ったが、後の祭りである。
先日、利根川べりで、30羽ほどのヒヨドリの群れを見たが、公園にも、ずいぶんヒヨドリが増え、賑やかになってきた。今日も、公園で、ずいぶんヒヨドリを見かけた。以前、10月の室蘭で、海面すれすれを飛んで渡っていくヒヨドリの群れを見たことがある。それを目掛けて、ハヤブサが突っ込んでいくのだ。鳥たちは、命がけで渡っていく。
渡りの中継地として、ひととき公園に立ち寄って、楽しませてくれた小鳥たちも、無事に目的地にたどりつけただろうか。ヤマガラも2〜3日前から見られるようになってきたという。もうすぐ冬鳥の季節がやってくる。
雨が多少ぱらつきながらも、静かな一日だった。いつも鳥見を優先し、反省はしているものの、諸々の用事が山積みになっている。今日は、鳥から全く離れて一日を過ごした。勉強しなければいけないこともあるし、今日のような日を意識して作らなければいけないと考えていると、窓辺からツピッという鳥の声が聞こえてくる。やっぱり鳥から、離れられそうもない。
昨日訪れたコスモス畑。朝もやが立ちこめ、あたり一面真っ白だった。すぐ近くのコスモスは、見えるのだが、少し離れたところは、霞んでほとんど見えない。こんもりした木々も、霧がかかって、とても幻想的だ。それは、まるでメルヘンの世界にでも、さまよいこんだようで、ひととき夢の中にいるような錯覚を覚えた。
霧の中から聞こえてくるのは、ギチギチというモズの声。ジェーというカケスの声。チチッと鳴いているのは、ホオジロ。でも姿が全く見えない。それでもわずかに期待しながら、コスモス畑を歩く。足元から突然飛び立ったのは、ホオジロだ。そのホオジロは、遠くに飛んでしまったが、近くのコスモス畑をよく見ると、ホオジロが2羽、静かにとまっている。朝靄の中で、出会った2羽のホオジロ。夢見ているような一瞬だった。
今日は、飛び切り早起きして、近隣の町のコスモス畑に向かった。川と沼が近づいてくると、靄が立ちこめ、先が見えないくらいだ。朝もやたなびく湖畔の朝といったところだろうか。その湖畔を過ぎ、橋を渡り、くねくねと曲がってコスモス畑に到着した。
コスモス畑にも、朝もやが立ち込めている。辺りは真っ白だ。やさしいピンクのコスモスに水滴がつき、愛おしさを感じる。辺りには、誰もいない。聞こえてくるのは、賑やかなモズの声。靄の中から、カケスの声も聞こえてくる。チッチというのは、ホオジロ。
少し靄が晴れて、明るくなったとき、ようやくノビタキの姿が見えた。5〜6羽一斉に飛び立った。畑の枯れ草のところから飛び立ったようだ。雑草にとまったところを何とか撮影。しばらくするとコスモス畑の中に入っていくノビタキの姿が見えた。でも遠いし、手前のコスモスに遮られ、写真は撮れない。
だんだん日が昇ってくる。あまり鳥の動きもないようだ。今日のところは、ここまでと思ったとき、コスモスにノビタキがとまった。嬉しかった。あまりの嬉しさに、シャッターを押す手が、震えた。
今日は、2箇所の写真展を見せていただいた。5年前の春、手賀沼のコブハクチョウに出会ったのが、きっかけで鳥に関心を持つようになり、鳥の写真を撮るようになった。何もわからなかったあの頃、ベテランの方から、写真は、見て学ぶということを教えていただいた。
鳥との出会いは、まったくの偶然であることが多く、その瞬間の鳥の心を写しこむのは、なかなか難しい。同じ日の同じ時間、同じ場所で撮った鳥の表情が、撮影する人によって違うことが多いのは、何故だろうかと、常々、不思議に思っている。もちろんわずかに違う場所で撮影することになるのだが、同じ鳥と思えないほど表情が違うことがある。それは、鳥の心ではなくて撮影者の心なのだろうか。
先日出会ったエナガ。背中ばかりで、なかなかこちらを向いてくれなかった。やっとこちらを向いてくれたのが、今日の画像である。「エナガさん、こっち向いて!」とずいぶん念じたのだが、やはり撮影者の心に余裕がないと鳥の優しい表情を出すのは、難しいと反省した1枚である。
コスモスは、子供の頃から好きな花だ。か細い印象があるが、台風で倒れたコスモスが、すっくと立って、また可憐な花をつけていたのを見たときから、大好きになった花だ。数年前、近隣の町で見た広い広いコスモス畑は、あまりに見事な花をつけ、人工的な感じがして少々がっかりした記憶がある。
今朝、近くにあるコスモス畑を見に行った。ここでは、昔ながらの、小ぶりの花をつけ、とても優しい印象があって嬉しくなった。散歩の人も、にこやかに挨拶をし、気持ちの良い朝だった。
今日は、午後から雲が多くなるとの予報だったので、コスモスを見た後、公園に回ってみた。渡り途中の小鳥に会えればと期待して。今日の公園は、日曜日でも、結構、静かだった。エナガとシジュウカラの声が、聞こえてくるのだが、なかなか姿が見えず、林縁に沿って歩いてみた。
数人の方が、カメラとスコープを高い木の上に向けているので、見上げてみると、ヒタキの姿が目に入った。あまりに高いところだし、枝かぶりだしと思いながら、何枚か写真を撮った。今度は、離れたところのサクラの木の天辺に別の鳥がいる。見上げる形でとても撮りにくかったが、これも今日の出会いの記念と思ってシャッターを押した。
カメラを購入したのだが、どうも不調である。レンズとの接触が悪いためかもしれないので、今日は、別のレンズをつけて試し撮りに出かけることにした。
行き先は、稲敷方面。思いがけない出会いを期待して行ったのだが、数日前と、それほど代わり映えしない顔ぶれであった。ハス田や休耕田で出会ったのは、セイタカシギ、コアオアシシギ、タカブシギ、オグロシギ、アオアシシギ、ツルシギ。一番、出会いの多かったのは、コアオアシシギだ。
稲刈りの済んだあとの田んぼから、突然、羽音をたてて、たくさんのシギらしい鳥が飛び立った。何事かと辺りを見渡すと、農薬散布が始まったようだ。30羽近い群れが、秋晴れの空を飛んで行く。どうもムナグロのようだ。こんなにもたくさんどこにいたのだろう?この群れを撮影しようとしたとき、エラーとなった。やはりカメラを交換してもらわなければ。
今度は、霞ヶ浦沿いに少し歩いてみた。ユリカモメが1羽、杭にとまっている。カワウは、羽を広げのんびりくつろいでいるようだ。1羽のヒドリガモが見えた。もうカモたちが、飛来する季節になったのだ。葦原を横切るように飛んだのは、モズだ。確実に秋は、深まってゆく。
〔10月1日の鳥を、ツツドリからホトトギスに訂正いたします。〕
今日も秋らしい爽やかな日だった。所用を済ませてから、渡りの鳥たちとの出会いを期待して公園に向かった。今日の目的のひとつは、Canon50Dの試し撮り。雨の日が続き、その後、所用があったりで、なかなか試し撮りが出来なかった。
公園に到着し、知人に今日の様子を教えていただく。鳥の出は、あまり良くないとのこと。皆さんが、レンズを向けている先には、コゲラの姿が見えた。私もお仲間に入れていただき、コゲラを撮影。2羽のコゲラが、忙しく動き回り大サービス。
しばらくするとエナガとシジュウカラの声が聞こえてきた。苔むしたサクラの木にエナガが、とまったのだが、なかなか顔を見せてくれない。エナガの背中ばかりたくさん撮影してしまった。
しばらくベンチで休んでいると、ムシクイの姿が目に入った。急いで立ち上がり、何とか撮影することが出来たが、どうもピントがいまひとつ。液晶モニターでチェックしたときは、まずまずかなと思ったが、パソコンで見てがっかり。撮影中に3回、エラーと表示されたし、明日、もう一度、試し撮りをしてみよう。
鳥の識別は、難しい。特にシギ・チの識別では、戸惑うことが多い。
一時期、話題になったコキアシシギ。図鑑を頼りに特徴を頭に入れて、コキアシシギがいるという休耕田に向かったが、あの鮮やかな足の色が見えなければ、タカブシギにとても良く似ていた。鳥との距離があれば、なおさら識別は難しくなる。
オグロシギとオオソリハシシギ。干潟で見ると、いつも頭を悩ます。干潟で観察するときは、結構、距離があり、シギ・チに不慣れな私には、その特徴を捉えるのが、なかなか難しい。そのオグロシギとオオソリハシシギだが、先日、ハス田で一緒にいる光景に出会った。田んぼで出会うのは、オグロシギと思い込んでいた私にとって、意外な発見であった。
たまたま今シーズン、オグロシギの飛翔の場面に、何回か遭遇し、羽の特徴が目に焼きついていた。今回、オオソリハシシギが、羽を広げたところを偶然にも撮影出来、その違いが理解できたような気がする。しかし、干潟で出会うと、また頭を悩ますことだろう。
ベランダから真下に見える位置に1本のエゴノキがある。ここのところの雨で、エゴの実に水滴がつき、とても綺麗だ。このエゴノキには、今までにヤマガラを初め、シジュウカラ、メジロ、キジバト、ムクドリ、ツグミがとまったことがある。春になると真っ白な花がこぼれるように咲いたが、幾たび春を迎えても、その木の名前を知らなかった。一昨年、その木にヤマガラがとまって、実を食べているのを見たとき、初めてこれがエゴノキだと知った。
ヤマガラの思い出に浸っていると、遠くでエナガとシジュウカラの声がする。昨日、一昨日と雨のため鳥見をお休みしているので、鳥たちに会いたい。雲が厚く、かなり暗いのだが、公園に向かった。最初に向かった公園では、カワセミがすぐ目の前を、鳴きながら美しいコバルトブルーの色を見せ、飛んでくれた。
もうひとつの公園に到着して間もなく、エナガ、シジュウカラ、メジロの混群が、林縁に沿って飛んでいるのが目に入った。久しぶり、本当に久しぶりにエナガの姿を見た。ウスギモクセイの小さな花のところに現れたが、何分にも暗くて、証拠写真にもならない。でも大好きなエナガに出会えて、とても嬉しかった。
ツツドリの姿を何度か見かけたが、すぐに飛んでしまって、なかなか撮影できない。ようやく下から見上げるような位置で、何とか撮影。すると、もう1羽現れた。2羽で小競り合いの末、1羽が残った。その鳥の食欲旺盛なこと。途中、何度か雨にあったが、久しぶりに鳥たちに出会え、カケスの初鳴きも聞き、満ち足りた気分で帰路に着いた。今日の出会いに感謝。
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