♪ケリリ♪ケリリ 聞き覚えのある声が、上空から聞こえて来た。何の鳥だったかしら?即座にわからず、一瞬、考えてしまったが、青空を見上げるとケリが、6羽飛んでいる。久しぶりに見るケリの飛翔。田んぼで採餌している姿は、実に地味で目立たない。しかし、ケリが飛んでいる姿は、美しい。白と黒のコントラストが、青空に映えて、地上にいる時の姿とは、全く異なり、別の鳥かと思うほどである。
刈り入れの済んだ田んぼの上空をケリが、鳴きながら飛んで行く。昨日、田んぼで採餌する10羽の群れと青空を飛んで行く6羽の群れを見た。明日は、もう長月。
まだ暑さは、残っているものの、ほっと出来る優しさが、伝わってくる。真夏の暑さの中で田んぼ巡りをした日々が、妙に懐かしい。今日も相変わらず田んぼ巡り。稲刈りの済んだ田んぼが、ずいぶん多くなってきた。
稲刈りの済んだ田んぼを見ると鳥らしい気配。よくよく見れば、ケリが数羽いる。田んぼの色と似ているので、うっかりすると見落としてしまう。秋の気配が漂う田んぼにケリがお澄まし顔が立っている。こんな光景もなかなか良いものだ。8月も残すところ後一日。
一面に広がる稲田も、いよいよ収穫の時期となり、あちこちでコンバインを見かけるようになった。「実るほど頭を垂れる稲穂かな。」まさにその言葉通り、黄金色に輝く稲穂が、ずっしり実をつけ、田風に揺れている。
今日もわずかばかりのシギたちの姿を確認。エリマキシギ、アオアシシギ、キアシシギ、セイタカシギ、イソシギ。その後、葦原で、嬉しいことにホオジロに出会った。鳥との出会いの少ないときに出会うと嬉しさが増す。近くでは、セッカやコジュリンが鳴き、ショウドウツバメが飛び交っていた。葦原は、秋近しの風情である。
吹く風に陽の光に秋の気配を感じるようになった。例年より遅く鳴き始めた蝉も去りゆく夏を惜しむかのように一心に鳴いている。1本のケヤキの木を見上げると、たくさん蝉がとまっている。毎朝、微笑みかけるように花をつけ楽しませてくれた朝顔も、少し寂しげだ。
この夏、田んぼ巡りをしてオオジシギに出会う機会が4回あった。数年前まで、田んぼで見かけるジシギは、すべてタシギと思っていたのだが、時期、環境、顔立ちなど、じっくり観察するようになって、少しずつだが、わかるようになってきた。この日出会ったジシギは、第一印象は、オオジシギ。草の間からわずかに顔をのぞかせた姿は、紛れもなくオオジシギと思ったのだが、採餌を始めた場所が、水のたっぷりあるところ。う~ん。と悩んでしまった。
撮影は、8月15日。改めて画像を見直し、専門の方に教えていただきオオジシギと判明。何だか胸のつかえが下りたようで嬉しい。
昨日降った大雨の後の田んぼは、どうなっているだろうか。気になって今日も田んぼを回ってみた。最初の田んぼで思いがけずエリマキシギの姿を発見。少し距離があったが、姿勢を正して立っている姿は、気品すら感じ、その雰囲気に心惹かれるものがあった。
今シーズンは、シギ・チとの出会いが少ない中で、不思議とエリマキシギと出会う機会があった。夏羽の名残りのあるエリマキシギ♂と♀。先日コアオアシシギと一緒にいた3羽は、それぞれ特徴があって、かなり白っぽい個体と赤茶色の個体とやや夏の名残りを感じさせる個体であった。 今日の個体にも夏羽の名残りを感じさせるところがあり、襟巻がついているときの姿に思いを巡らし、しばし、楽しませてもらった。
♪ピョピョー ♪ピョピョピョー 哀愁を帯びたアオアシシギの声。この声を聞くと秋を感じる。田んぼで比較的出会いの多いシギだが、こちらの気配を察すると、結構、足早に田んぼの奥の方に行ってしまう。何度も触れるが、今シーズンは、シギ・チとの出会いの機会が少ないので、アオアシシギの姿を見るとほっとする。
先日もコチドリとムナグロの他には、出会いのなかった日、最後に回った田んぼで、4羽のアオアシシギに出会った。今日もシギに出会えた。そんな気持ちで家路に着くことが出来た。
今シーズンの田んぼで見られるシギ・チは、不調で、何とも寂しい限りである。一昨日、久しぶりに見たシギたちの群れは、夢だったのかと思うような今日の田んぼであった。水の入った田んぼの畦に、1羽のアオサギ。たったそれだけ。田んぼには、秋の気配を感じさせる風が吹き渡り、一層、寂しさを感じる。
清楚で可憐な感じのコアオアシシギは、私の大好きなシギのひとつである。あの日、久しぶりに出会ったコアオアシシギ。それも20羽ほどの群れで熱心に採餌している姿は、何とも愛おしい。あの感激をまた、味わいたいものである。
田んぼの風も、いつしか秋らしさを感じるようになってきた。黄金色のずっしりした稲穂もあちこちで見られ、稲刈りの済んだ田んぼもちらほら見掛けるようになってきた。農道を車で走ると時折、イナゴやバッタが飛ぶ。先日は、イナゴの大群を見て驚いた。車の窓を開けて走ると、いつの間にかバッタが、車に入り込んでいる。
昨日、久しぶりにシギたちの群れを見て、もしや今日もと出掛けてみたが、早朝小さな群れを見ただけであった。昨日見た群れの中には、オグロシギもいた。今シーズン初めての出会いである。飛ぶと名前の由来の尾羽の黒さが、良くわかった。
今シーズンは、田んぼでのシギ・チとの出会いが少ない。そのような中で、今日は、久しぶりに群れを見た。それも私の好きなコアオアシシギの群れである。最初は、かなり遠かったが、20羽ほどの群れで飛び、比較的近くにも来てくれた。その群れの中には、エリマキシギも交じっていて、なかなか見応えがあった。
今シーズン初めての出会いのオグロシギもいたのだが、飛んでしまって戻ってこなかった。他には、アオアシシギ、キアシシギ、ムナグロなど結構、多彩な顔ぶれである。そろそろキリアイなども期待したいところである。
谷津干潟や葛西臨海公園で会う機会の多いセイタカシギ。谷津干潟では、孵化したばかりの雛に会ったこともあった。折れそうなくらいほっそりして長い脚。赤味のある一見華奢な感じのあの長い脚は、魅力的である。セイタカシギの顔立ちも優しさを感じ、私は、好きである。
そのセイタカシギに田んぼで出会うと嬉しさは、一層増してくる。昨日、小雨が降る中、セイタカシギに会うことが出来た。田んぼの緑が雨に濡れてしっとりし、セイタカシギの姿をより一層美しくしている。熱心に採餌するセイタカシギの姿は、愛おしい。田んぼには、静かに雨が降り注ぐ。
春の渡り、秋の渡り。田んぼや干潟で見られるシギ・チの姿に関心を持つようになり、そのシーズンを心待ちにするようになったのは、いつ頃からだろうか。近くの田んぼでも、案外、簡単に見られていたシギ・チやジシギが、全く見られなくなり、何とも寂しい限りである。丹念に調査されている方のお話では、農薬の影響か、イタチや野良猫などの影響ではないかという。
そこで足を伸ばしてシギ・チの観察に出掛ける。昨日、雲が厚かったが、シギ・チの観察には、適していると思い、3か所ほど回ってみた。1か所目で、クサシギ8羽を観察。今まで、これほど一度にクサシギを観察したことがない。もしかすると草陰に隠れて8羽以上いた可能性もある。近くの畦では、前日の雨で濡れたであろう羽の手入れをしているキジの若が6羽。のどかで平和な田園風景である。
近くの田んぼでも、このような平和な環境が戻ってくることを切に願っている。
♪ジュクジュクジュク♪久しぶりにオオセッカの声を聞いた。広々と広がる葦原のあちこちから♪ジュクジュクジュク♪の声が聞こえてくる。なかなか姿を見つけることが出来ないが、時折、囀り飛翔するので、何とか着地したところを見届けようとするのだが、難しい。
♪チャチャ チャチャ♪今度は、セッカの声が聞こえて来た。しかし、いつも田んぼで聞く声より、控えめな感じがする。じっくり観察してみると、あちらでもこちらでもセッカが飛んでいる。しかし、あまり鳴かない。少なくとも10数羽のセッカが、いるようだ。1羽のセッカは、綿のようなものを集めていた。巣材運びなのだろうか。
鳴き声があまり聞こえないので、すぐ近くの草むらにとまっていても気がつかない。それにしても、こんなにたくさんのセッカを一度に見たのは、初めてである。
ここしばらく滞在中のエリマキシギ。一昨日、かなり近い距離で観察することが出来た。エリマキシギは、私の好きなシギのひとつで、渡りの時期になるとエリマキシギに出会うのを、心待ちにしている。7月の末に、まだ夏羽の残るエリマキシギ♂が飛来し、続いて8月に入って、これまた夏羽の残るエリマキシギ♀が姿を見せてくれた。この2羽は、息が合うらしく、実に仲が良い。このような機会は、滅多にないので、私は、このエリマキシギの♂♀にすっかり入れ込んで、換羽の状況を経過観察している。正直なところ、この2羽の関係にも関心があるのだが、この先、どうなるのだろうか。
暑い。本当に暑い。ぼやいてばかりもいられないので、今日も田んぼを一回り。今日は、今まで一度も行ったことがない田んぼを回ってみた。行けども行けども稲田ばかり。休耕田は、一つも見つからず。鳥との出会いはなかったが、黄金色に輝く稲穂が、あちこちで目に付く。収穫の時期ももうすぐと思っていたところ、最後に回ったところで稲刈りが始まっていた。
昨日、思いがけずタマシギ♂に出会った。広い水の入った田んぼの畦近くにいて、熱心に採餌している。警戒する様子もなく、ゆったり採餌を続けていた。太陽がぎらぎら輝く真夏の田んぼ。嬉しい出会いのひとときであった。
お盆を過ぎる頃から、風が変わり、陽の光も、いくぶん優しさを感じるようになるのだが、今日は、また暑かった。所用を済ませた後、出掛けたので、短時間の鳥見であったが、汗ぐっしょり。
その暑さをいくぶん忘れさせてくれる光景に思わず出会った。「ヒバリシギの水浴び。」最初は、水につかるという感じで、まるで「良い湯加減!」とでも言っているかのように満足気な表情を見せていた。バシャバシャと元気いっぱい水浴びを始めたところ、もう1羽のヒバリシギが、羨ましそうに近づいてきた。真夏の暑さをひととき忘れさせてくれる光景であった。
青葉の頃に飛来するというアオバズク。あちこちの神社やお寺などの大きな木の洞に営巣し、夏の暑さを感じる頃、雛の姿が見え始める。例年より巣立ちが遅れていると聞いていたアオバズクの雛。先日、ようやく巣立ちしたと聞き、巣立ち雛に会ってきた。
今年は、蝉もなかなか鳴き始めないので、心配していたが、8月に入ってからずいぶん賑やかに鳴いている。その蝉を巣立ちしたばかりのアオバズクが、不思議そうに見つめている。もう少し成長すれば、さっと手を出すことだろう。アオバズクと蝉の不思議な関係。真夏の昼下がりの出来ごとである。
暑さの中で、今日も田んぼを回ってきた。何分にも水の入った休耕田が少ないので、シギたちの集まり具合も、盛り上がりに欠ける。それでも、今までサギ類とカルガモしか見かけなかった休耕田に、今日は、アオアシシギ2羽、ムナグロの群れを見かけ、少し安堵し、これからに期待する。
エリマキシギ♂♀は、相変わらず、仲良く元気に採餌に一生懸命だ。♂は、結構ゆったりと、♀は、小走りに田んぼを動き回る。♀の動きは、嬉しそうにさえ見え、何とも微笑ましい。
今日も朝から暑い。その暑さの中で、今日もまた、田んぼを回ってきた。今日は、ベテランの方もご一緒で、心強い限りである。水の入った休耕田が限られており、探鳥ポイントは、どうしても限られてくる。シギ・チの種類は、少ないのだが、ムナグロの数が、日毎に増えてきているようで、これからに期待できそうである。また、今日、回らなかった別のところでは、アオアシシギ、キアシシギの相当数の群れが入ったと聞いている。
今日の出会いの中で、一番印象深かったのは、オオジシギが、♪ジェッ♪と力強い声を発して、目の前を飛んだことである。案外、足元に隠れているのかもしれない。これからは、注意深く歩かなければ。
今日は、迎え盆。13日~16日までがお盆期間で、道路もかなり渋滞している模様。朝、あまり暑くならないうちに菩提寺に行き、午後、少し時間が出来たので、近くの田んぼを回ってみた。
稲穂がずっしりして、黄金色になっているところもあり、暑い暑いと言いながら、すでに立秋を過ぎていることに改めて気がつく。川沿いの葦原のところに行くと、ツバメがたくさん飛び交っている。その数、70~80羽。その数の多さに驚き、また嬉しくなって思わずレンズを向ける。斜光で、私の腕では、難しいのだが、若いツバメの動きが何とも嬉しい。
ツバメが教えてくれた季節の動き。夏深しという季語が、ふと思い出される夏の午後である。
ここのところの暑さは、また格別。その暑さの中で、今日も田んぼを回ってきた。今シーズンの田んぼは、シギ・チの姿が少なく嘆いていたが、昨日、今日とムナグロの数が増え、今日は、結構、賑やかな声が聞こえてきた。そのムナグロの中に混じって、キアシシギが2羽。熱心に採餌をしている。田んぼでも干潟でも見られるキアシシギ。地味で目立たない鳥だが、渡りの時期を感じさせてくれる鳥である。
今日も暑い。朝から気温が、ぐんぐん上がり、室温33℃。ベランダの朝顔もゴーヤもぐったりしている。少しでも涼しいうちにと、今朝もまた、田んぼ回りをしてきた。ここのところ滞在しているエリマキシギ♂♀、コチドリ多数、タカブシギ、イソシギ、それに加わるようにムナグロが、一気に増えた。稲田の上空を群れで飛ぶムナグロの数は、およそ30羽というところだろうか。
私が、気になっているのは、エリマキシギの換羽状況。特に雌の羽が、気になって、順光で何とか撮影したいと思っていたが、程よい光があたり、まずまずの姿を撮影することが出来た。真夏の田んぼは、シギに出会えれば、暑さを忘れさせてくれる。
異常な暑さが続き、今度は、涼しい日が訪れ、戸惑っていると、また暑さが戻ってきた。地球が、だんだん変わってきている。そう実感せざるをえない。この気象条件が影響しているのだろうか、今シーズン、田んぼで見られるはずのシギ・チの何と少ないこと。昨年、ヒバリシギをずいぶんたくさん見かける機会があったのだが、今シーズンは、まだ一度だけ。
そのような寂しい田んぼの顔触れを横目に見ながら、蓮田を少し回ってみた。まだ、青々と大きくて立派な葉をつけ、ピンクや白色の花をつけた蓮。蓮田の中には、すでに収穫が始まっているところもあり、そこにタカブシギやコチドリが姿を見せる。タカブシギは、蓮田が良く似合う。私は、常々そう思っている。8月から9月にかけて蓮田で見かけるタカブシギは、気品すら感じることがあり、私は、好んでレンズを向ける。朝日の中で出会ったタカブシギ。嬉しい出会いのひとときであった。
今朝も田んぼを一回り。ここのところ、見られているエリマキシギ♂♀を、今日は、ゆっくり観察することが出来た。夏羽から冬羽に換羽中なのだが、エリマキシギ♀のこのような羽を今まで見たことがなかったので、大いに興味をそそられた。鳥の羽根は、常々、美しいと思っているが、画像を拡大してみると、ますます深みにはまっていきそうだ。
先月から滞在しているエリマキシギ♂のところに現れた♀。ずいぶん気があっているようで、2羽で仲良く採餌している。アオアシシギも仲間入り。シギ・チが極端に少ない今シーズン。のどかで心和む田んぼのひとこまである。
♪ズビャークズビャーク♪と激しく鳴き、ザザザザザと風を切る音を立てて急降下するオオジシギ。裏磐梯や奥日光でも見られるが、昨年6月訪れた北海道で、十分、その姿を堪能することが出来た。
そのオオジシギが、近くの田んぼに姿を見せるようになるのが、夏真っ盛りの頃。稲の背丈が伸びて、なかなか探しにくい。稲田と稲田の間の畦を丹念に見て歩く。しかし、そう簡単には、見つからない。先日、思いがけず、オオジシギが、すぐ目の前に姿を見せてくれた。しかし、足早に、草むらの中に入ってしまい、本当に束の間の出会いであった。今度会えるのは、いつだろう?
今朝も田んぼ回ってみた。しかし、鳥たちの何と少ないことだろう。コチドリ、キアシシギ、エリマキシギ、アオアシシギ、タカブシギなどは、少数ながら確認出来たものの、あまりにも少ない。例年なら、もう少し鳥たちとの出会いがあると思うのだが。
先日、ウズラシギに出会った。ウズラシギの名前の由来は、体型と羽の色がウズラのようなシギだからだという。アメリカウズラシギのいる田んぼに姿を見せたので、その違いが、はっきりわかった。頭頂部の赤茶色も印象的であった。
干潟では、オグロシギ、オオソリハシシギ、オバシギ、ミユビシギなど、順調に顔触れが揃ってきているようだが、田んぼは、寂しい。今朝の田んぼでは、コチドリの姿さえ、見つけることが出来なかった。
アメリカウズラシギに初めて会ったのは、2007年8月。先日、また、同じ場所でアメリカウズラシギに会った。他の場所で出会ったこともあるのだが、同じ場所で出会うと感激もひとしおである。アメリカウズラシギは、胸の斑と白い腹の境が、はっきりしている。これに対し、ウズラシギは、頭頂が赤茶色で、胸と白い腹の境は、不明瞭である。今回、久しぶりにアメリカウズラシギに出会って、戸惑うほど、その容姿を忘れてしまっていた。
沼のほとりの葦原で出会う鳥のひとつが、ゴイサギの幼鳥、つまりホシゴイである。数年前、近くの川沿いを歩いているとき、1本のそれほど大きくない木に5~6羽のゴイサギ幼鳥がとまっているのを見たことがある。最近、少し離れたところの川沿いを通りかかったとき、50~60羽のゴイサギ幼鳥が飛び立つところを見た。最初は、20~30羽だったが、次々に飛び立ち、一瞬、空が、ホシゴイで埋め尽くされそうな勢いであった。
沼のほとりで出会ったホシゴイは、1羽。葦原から急に飛び立ったのだが、ゆっくりと対岸に向かって飛んで行くようであった。簡単に出会えそうで、案外、出会う機会が少ない。今度は、ゴイサギ成鳥に会いたいものである。
♪チョッピッチュリリリリピッ♪沼のほとりの田んぼを一回り。緑の風に乗って聞こえてくるのは、コジュリンの声。最初は、遠くから聞こえてきたが、コジュリンが私の方に向かって飛んでくる。真っ黒頭のコジュリン。何と、もう1羽のコジュリンが、いつの間にか飛んできて一瞬、バトル。
1羽は、飛び去り、1羽が残った。草の先端にとまったコジュリンは、自慢の歌声を披露する。静かでのどかな沼のほとり。 ♪チョッピッチュリリリリピッ♪の歌声が、緑の田んぼに響き渡る。
サンコウチョウ、漢字では、三光鳥と書く。♪ツキ、ヒ、ホシ(月、日、星)、ホイホイホイ♪と聞きなせる美しい歌を歌うので、三光鳥と呼ばれている。この鳥のさえずりを、ある人は、♪ギュィギュ フィチィチィ ホイホイホイ♪と現している。目の周囲の青いリングと雄の長い尾が、私には、たまらない魅力である。
毎年、サンコウチョウのシーズンを迎えるたびに、♪ツキ、ヒ、ホシ、ホイホイホイ♪の声と、あの青白い目の周りのリング、そしてあの長い尾に出会える機会を伺い、胸の高鳴りを覚えるのである。今年も無事に巣立ったようである。また、来年、出会えることを祈りつつ、サンコウチョウの思い出に浸っている。
田んぼ巡りの醍醐味は、何と言っても、シギ・チとの出会いであろう。7月の半ばごろから水の入った休耕田を探し始め、大抵、最初にコチドリに出会う。今シーズンもずいぶん、たくさんのコチドリに出会った。続いてアオアシシギ、タカブシギとの出会いが多い。今シーズンは、何故かキアシシギに出会う機会が多い。
先日、思いがけずアカエリヒレアシシギに出会った。今まで、アカエリヒレアシシギに出会ったことは、数回あるが、一番印象的だったのは、能取湖の真っ赤なサンゴソウのところで出会ったアカエリヒレアシシギである。今回は、かなり広い田んぼの奥の方にいて、私のレンズでは、太刀打ちできない距離であったが、しばらく待つと近づいて来てくれた。
田んぼ巡り、今度は、どんな鳥との出会いが待っているのだろうか。
例年7月の半ばを過ぎると、そろそろ田んぼの様子が気になり、そわそわし始める。田んぼ巡りの醍醐味は、何と言っても、四季折々の伸びやかな田園風景、春の渡り、秋の渡りのときのシギ・チとの出会いであろう。
私の好きなシギのひとつがエリマキシギである。エリマキシギに初めて出会ったのは、野鳥に関心を持つようになって、まだ日が浅い頃、茨城の蓮田であった。あのとき、オオキアシシギが出ていて、オオハシシギ、タカブシギ、ハマシギなど教えていただいたが、シギとは、何と難しい鳥であろうとの印象しかなかった。
今、エリマキシギに出会うと心が弾む。あの当時を思うと信じられないことである。今回、エリマキシギ♂に出会う機会があった。遠目にも黒くて目立つ個体であった。襟の部分は、抜け落ちていたが、夏羽の名残りが残っている。シギ・チに精通した方のお話では、肩羽と雨覆いの一部に新しい冬羽が見られるという。エリマキシギに出会うと、田んぼ巡りが一層楽しくなってくる。