2019/3/1 コミミズク Short-eared Owl
渋いベージュ色の田園風景が大好きで、寒い間でも何度も田んぼに足を運んだものであった。田んぼに隣接する地域に葦原が広がっている。早春とは言っても枯れ草ばかりが目に付くが、オオイヌノフグリやホトケノザなどが、時々顔を見せてくれる。
もう帰る時季が来ているかなと思いつつ葦原を訪ねてみたことがある。寒い間、何度かその姿を見ていたコミミズクとの出会いをわずかに期待しながら。枯れ草の間を丁寧に見て回ると何と嬉しいことにコミミズクの姿が目に飛び込んできた。あの日のコミミズクの姿が、早春の日差しを見ると思い出される。
2019/3/2 ヒヨドリ Brown-eared Bulbul
自宅から徒歩で10分ほどのところに梅林がある。2月の初め頃に訪ねてみると、わずかに甘い香りが漂っていた。2週間ほどして再度訪ねてみると、さらに梅の開花が進み、甘い香りで満ちあふれていた。
その梅林に行く途中に河津桜がある。昨シーズンは、2月の末頃、満開であったので、今季も期待していたが、ピンクの可愛い花をいっぱいつけている。そこに2羽のヒヨドリが、元気な声を張り上げながら飛んで来た。河津桜の木肌を見ると何とも美しい。ピンクのお花も可愛くて大好きだが、この木肌の美しさに惚れ惚れしてしまった。
散歩道での嬉しいひとこまである。
2019/3/3 アトリ Brambling
広々とした公園は起伏があり、一回りするとかなりの運動量になった。林のようになっているところが何カ所もあり、ずいぶん色々な小鳥との出会いを楽しんだものである。
その公園で、アトリの群れに出会った。高い所を飛んでいたので、それがアトリと分るまでには、少し時間がかかった。少し歩くと開けた場所があり、色々な植栽がある。そこには、桃の木もあった。
嬉しいことに、その桃の木にアトリが姿を見せてくれたのだった。まだほころび始めたばかりの桃の木にアトリ。何とも嬉しい出会いであった。今日は、ひな祭り。桃の木を見るとこの出会いを思い出す。
2019/3/4 トラツグミ Scaly Thrush
寒い季節に何度か足を運んだ公園。ほんのり日差しも和らいで、木の芽もわずかに見え始めて来ると鳥たちとの出会いが楽しみになってくる。冬の間に出会った小鳥たちも、背景によっては、また違った表情に見えるからである。
公園を一回りしてみると、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガなどの姿をちらちらと見ることが出来た。なかなか良いところには、とまってくれないなあと思いつつ、さらに歩を進めてみると、何やら前方に鳥影。どうやらトラツグミのようである。飛ばれないように慎重に歩く。
何か小さな実を啄んでいるようだ。このようなシーンに出会ったのは初めてである。ささやかながら、新鮮な感動に浸りながら、公園を後にした。
2019/3/5 ハイイロチュウヒ Hen Harrier
暑い季節には、♫ヒッヒッヒッ♫チャッチャッチャッ♫と賑やかなセッカの声が響き渡る葦原も、寒い季節には、小鳥の声を聞くこともなく実に静かである。
その葦原に、寒い間、姿を見せるのが猛禽である。チュウヒ、ハイイロチュウヒ、チョウゲンボウ、ノスリ時には、コミミズクなど実に多彩な顔ぶれである。春の兆しが見えて来る頃、その葦原を訪ねてみると、思いがけずハイイロチュウヒが近くを飛んでくれた。かなり近かった。
その姿に圧倒されながら、何とかレンズを向け撮影した日が懐かしい。
2019/3/6 ベニマシコ Long-tailed Rosefinch
川幅は、どれくらいあるだろうか。川沿いの道を歩くと、ホオジロやカシラダカ、カワラヒワなどが飛び立つ。何故か、この川沿いの道では、ノスリに出会うことが多く、目の前の木にとまっていてビックリしたことが三度ほどあった。
♫フィッフィホ♫フィッフィホ♫川岸のネコヤナギの木にベニマシコがとまっている。川岸までは、距離があり、近づきたいと思うが、枯れ草がはびこっていて、なかなか難しい。
しばらくすると、こちらの気持ちが通じたのだろうか。そのベニマシコが飛んで、近くの木にとまった。柔らかな木の芽を啄んでいるようだ。また、ゆっくり川沿いの道を歩いてみたいものである。
2019/3/7 キセキレイ Grey Wagtail
枯れた葦原が広がる通りをゆっくり歩く。時折飛び立つのは、ホオジロ。ウグイスの地鳴きも聞こえて来る。ツグミの姿も見えた。枯れ木にとまったのは、シジュウカラのようだ。
葦原の中に黄色の鳥の姿が見えたように思った。少しすると姿を見せてくれたのは、キセキレイであった。このような環境でキセキレイに出会うとは!少々戸惑いながら、レンズを向ける。葦原のキセキレイ。これもまた思いがけない出会いであった。
2019/3/8 チュウヒ Eastern Marsh Harrier
一面ベージュ色の冬の田んぼは、一見、とても殺風景であるが、心落ち着くものがあり、私は好んで足を運んで来た。小さな水路沿いの枯れ草の間から、ひょっこりホオアカが顔を出したり、スズメやカワラヒワの群れが飛び立ったり、その出会いを楽しんだものであった。
時には、猛禽との出会いもあった。チョウゲンボウだったり、ノスリだったり、コチョウゲンボウに出会ったこともあった。かなり距離があったが、チュウヒと出会った時は、嬉しかった。飛んでいる姿を見る機会は、何度もあったが、畦に降りているチュウヒを見る機会は少ないので、嬉しさが増した。
今では、田んぼもずいぶん様変わりしてしまったが、また、ゆっくり回ってみたいものである。
2019/3/9 キクイタダキ Goldcrest
広々とした公園の一角には、松林が広がって見える。足元が少々悪いのだが、松林の中に入ってみると小鳥の声が聞こえて来る。シジュウカラ、コゲラ、エナガ、ヤマガラなど耳を澄ますとかすかではあるが、四方八方から聞こえて来る。
松の木の高いところで動く鳥影。何だろう?と思って見上げると。どうやらキクイタダキのようである。あの高さでは、とても無理と思って、しばらく様子を見ることにした。待つほどのこともなく、キクイタダキが、かなり下の方に飛んだ。相変わらず、キクイタダキの動きは速い。素早いというのだろうか。
なかなかファインダーに入れられないが、悪戦苦闘して、何とか撮れたのが、この画像である。今季は、キクイタダキの飛来数が多いと聞いているが、出会いの機会があるだろうか。
2019/3/10 シロハラ Pale Thrush
寒さが少し和らいで来る頃、近隣の公園に出掛けてみると、良く出会うのがシロハラであった。今季は、飛来数が少ないと聞いているが、以前は、自宅近くの梅林でも数羽のシロハラが、元気な姿を見せてくれたものであった。
枯れ葉をガサゴソと突いている姿が、何とも微笑ましくて、レンズを向けるのも忘れ、ぼんやり眺めていたことが何度もあった。暗いところが好きなようで、公園の片隅で見かけることが多かったように思う。
また是非、会いたいものである。
2019/3/11 ハイイロチュウヒ Hen Harrier
日に日に暖かさを増して来ると田んぼや葦原の様子が気になって来る。今季は、冬鳥の飛来が少なかったようだが、私自身、あまり出掛ける機会がなく、はっきりとこの目で確かめることは出来なかった。
この時季を迎えると思い出すのが、葦原で偶然見かけたハイイロチュウヒである。飛んでいる姿は、何度も見ていたが、地上に降りている姿は、それまで見たことがなかった。ほんの少し位置がずれると枯れ草が体や顔にかかってしまうのだが、わずかな隙間から、何とか撮れたのがこの1枚である。
いつかまた会いたいものである。
2019/3/12 タシギとタカブシギ
越冬しているシギチのことが、ずっと気になっていた。久しぶりに訪ねた蓮田では、実にたくさんのタシギに出会った。ひとつの蓮田に30羽は超えると思われるタシギの姿を見かけたところもある。一方、広々とした蓮田で1羽のタシギが、せっせと採餌している姿を見かけたところもある。
そんなタシギの様子を観察していると面白い場面に遭遇した。タシギが見つけたドジョウをタカブシギが羨ましそうに眺め、挙げ句の果てには、横取りするのだが、「悪銭身につかず」ドジョウは、タカブシギの嘴からスルリと抜けてしまった。のどかな蓮田の小さな小さなドラマである。
2019/3/13 ノスリ Common Buzzard
暖かな日差しに誘われて、久しぶりに近くの田んぼをひとまわり。今季、鳥たちの姿が少ないと聞いていたが、なるほど田んぼを一通り回っても、なかなか鳥の姿が見当たらない。電線にカワラヒワが並んでとまっているのを見かけたのとスズメを数羽見かけたのみである。
最後に回った田んぼで農家の方が、田を耕しているところに出会った。何とハクセキレイが7~8羽集まっている。その数に驚いていると、今度は、ノスリの姿が、視界に入って来た。農家の方が、トラクターに乗っているとは言え、ノスリとの距離は、かなり近い。
驚きながら、レンズを向け、しばらく様子を見ることにした。右に行ったり左に行ったり、ノスリの動きは軽やかで楽しそうに見えた。そして、何とこちらに向かって飛び立ったのである。思いがけない出会いであった。
2019/3/14 ルリビタキ Red-flanked Bluetail
その公園には、いくつかの林があり、道も起伏があって一回りすると結構な運動量があった。ルリビタキは、あちこちの公園で見られていたが、その公園では、複数のルリビタキを見ることが出来た。
竹林のところでも梅林のところでもルリビタキは愛想良く姿を見せてくれた。今季、冬鳥の飛来がかなり少なかったようだが、原因は、一体何なのだろうか。寒い時期から早春にかけて、ルリビタキは、その美しい姿を楽しませてくれる。是非、また会いたいものである。
2019/3/15 オオバン・コガモ・コブハクチョウ
ゆっくりのんびり沼のほとりを歩いてみる。吹く風も優しくて心地よい。沼のほとりの土手になっているところには、ホトケノザ、ナズナ、タンポポ、オオイヌノフグリなどが咲いている。ヒラヒラと飛んで来たのはモンシロチョウ。
湖面を見ると、オオバン、ホシハジロ、カンムリカイツブリ、コガモなどが見える。しかし、いずれも遠い。少し場所を移動してみることにした。今度は、オオバンが目の前。コガモの姿も見える。コブハクチョウは、2羽で仲睦まじい様子がうかがえる。
土手のところのオオイヌノフグリのところにキタテハが飛んで来た。翅が傷んでいるんで多分越冬していた個体であろう。沼のほとりでは、ゆったりと時間が流れて行く。
2019/3/16 オジロトウネン Temminck's Stint
天候の穏やかな日を選んで、体調をみながら、気になっている蓮田に向かう。気になっているのはオジロトウネン。1ヶ月程前にちらっと姿を見ているのだが、出来ればじっくり観察したい。
時には、10数羽のオジロトウネンが見られるというのだが、ごくたまに出掛けるだけでは、なかなか縁がないようである。そう思いながらもいくつかの蓮田を見て回った。諦めかけた時、4羽のオジロトウネンが飛んで来た。願いが通じたようである。4羽のオジロトウネンは、ゆっくりその姿を見せてくれたのである。
2019/3/17 チュウヒ Eastern Marsh Harrier
大好きな田んぼをゆっくりゆっくり回ってみる。ところどころに緑が見え始め、春の息吹を感じるようになって来た。オオイヌノフグリやホトケノザなども田んぼ道に咲いている。もう少しすれば、ツクシが顔を出すことだろう。
田んぼの畦に鳥影が見えた。少々気がつくのが遅かったのだが、車の窓を開けた途端、その鳥は飛び立った。チュウヒだった。しまった!と思ったが後の祭り。もっと早く窓を開けておくべきだった。飛んで行く姿を何とか撮ることが出来た。早春の田んぼのひとこまである。
2019/3/18 タゲリ Northern Lapwing
日差しにも時折拭く風にも、優しさを感じる季節を迎えると田んぼの様子が気になってくる。越冬のシギチも、まだ滞在しているであろうか。
天候と体調を気にしながら田んぼに向かった。蓮田をいくつか回ってみたが、どこもひっそりしている。遠くにアオアシシギ2羽の姿がやっと見え、ほっとする。ほとんどの蓮田に水がいっぱい入っているので、シギたちには、過ごしにくい環境になってしまったようだ。
少し水の入った田んぼに差し掛かるとタゲリの姿が見えた。良く良く見ると100羽近くのタゲリがいる。今季、タゲリは、少ないと聞いているが、そろそろ帰る準備だろうか。光が当たるとタゲリは、一層美しさを増す。思いがけず嬉しい出会いであった。
2019/3/19 ヒバリ Eurasian Skylark
田んぼには、四季を通して足を運ぶ。もうずいぶん前から、田んぼが大好きで、今までに何度足を運んだことだろう。早苗が揺れる頃、その早苗が伸びて美しい緑の絨毯が広がる頃、そして黄金色の稲穂が揺れる頃、収穫が進み、刈田の光景が広がる季節にも、さらに冬枯れの季節にも足を運んで来た。体調を崩し、思うように足を運べなくなってしまったが、今でも時折、田んぼに足を運んでいる。
タネツケバナが、早春の田んぼに揺れる頃、ヒバリが姿を見せるようになる。耕された田んぼや土の塊の影になって、ヒバリの姿は、案外、見つけにくい。そのヒバリが、案外近くにいて、思わずレンズを向けたことがあった。懐かしい思い出のひとつである。
2019/3/20 タシギ Common Snipe
春の渡り、秋の渡り、そして越冬しているシギチに会いたくて、蓮田には、何度も足を運んできた。寒い間、主に蓮田で越冬しているのは、オオハシシギ、タカブシギ、タシギなどである。一番個体数が多いのがタシギであろうか。
タシギを初めて見たとき、その大きさというか小ささに大変驚いたものであった。今は、見慣れてタシギが小さいと思うことはないのだが、シギチのことを知らなかった頃には、図鑑と実物の差に戸惑ったものである。
そのタシギが、蓮田で良い位置に姿を見せてくれた。どちらかというと、どろどろの蓮の残骸のようなところでばかり見る機会が多かったので、この日の出会いは、新鮮であった。懐かしい思い出のひとこまである。
2019/3/21 セイタカシギ Black-winged Stilt
今季、蓮田で20羽弱のオオハシシギが越冬し、他には、アオアシシギ、アカアシシギ、オジロトウネン、ヒバリシギ、セイタカシギなども見られていると聞いていた。
その中で、ヒバリシギとセイタカシギには、なかなか出会いの機会がない。以前のように蓮田に頻繁に足を運ぶ訳ではないので、自ずと出会いの機会は少なくなって来る。
気になっていたセイタカシギにようやく出会う機会が巡って来た。水をいっぱいたたえた広い蓮田で、セイタカシギがポツンと1羽、一心に採餌している。距離を保ちながらの観察であったが、警戒心もなく、ゆったりとした姿を見せてくれたのであった。
2019/3/22 ジョウビタキ Daurian Redstart
川沿いの道を歩くと、菜の花が出迎えてくれた。タンポポやオオイヌノフグリ、ホトケノザ、タネツケバナなども可愛い花をつけて笑顔を見せてくれる。
この川沿いの道で、一番出会いの機会の多かったのが、ジョウビタキの雌であった。雄にも何度か出会っているのだが、なかなか良い位置には、姿を見せてくれなかった。ジョウビタキ雌は、愛想が良くて、あっちに飛んだり、こっちに飛んで来たりしながら、良いモデルになってくれたのである。
新緑の芽吹いたばかりの枝のところに姿を見せてくれたこともあった。懐かしい思い出のひとこまである。
2019/3/23 カワセミ Common Kingfisher
シギチに会いたくて、何度も何度も足を運んできた蓮田だが、出掛ける度に胸を痛めて来たのが、ネットに絡んで命を落とした鳥たちの無残で痛ましい姿である。
そのネットを廃止して欲しいとの願いの声が、少しずつ取り入れられているように感じることがある。一部の蓮田で、ネットが低い位置に張られ、鳥たちが絡まないようにしたり、鳥の凧を飛ばして、鳥よけに使ったり、改善の兆しを見せている。レンコンの収穫量を誇る茨城県では、蓮田がかなりの面積を占めている。今後、ますます改善の輪が広がることを願ってやまない。
2019/3/24 春うらら
日に日に暖かさを増し、里山には、野の花がいっぱい。広い草原も若草で生き生きと輝いている。久しぶりに訪れてみるとヒバリの囀りが、実に賑やかに聞こえて来る。♪ピュルリ ピチュリ ピュルリ♪♪ピュルリ ピチュリ ピュルリ♪大合唱のようである。一体、ヒバリが何羽いるのだろう。
ツグミも姿を見せてくれた。今季、飛来数が少ないと聞いていたが、この日、ツグミには、少なくとも10羽以上出会った。旅立ち間際になって、姿を見せてくれたのだろうか。
ニオイタチツボスミレのところには、キタキチョウ。ヒラヒラ飛んできて、紫色のスミレのところに止まったときは、嬉しかった。ボケの花も春を謳歌するようにたくさん花をつけている。
柔らかい春の日差しに心和むひとときであった。
2019/3/25 カンムリカイツブリ Great Crested Grebe
吹く風が優しくなって来たとはいえ、弥生の水辺は、まだまだ寒い。岸壁に立って、青い海原を眺めていると良く目に付くのがカンムリカイツブリである。ほぼ夏羽になっている個体もいれば、まだまだ冬の装いのカンムリカイツブリもいて、結構楽しむことが出来る。
1羽のカンムリカイツブリが、ゆったりゆったり浮かんでいたが、足をあげてストレッチのようなポーズ。何ともその仕草が、楽しい。最後には、大きく口を開けたが、声は、聞こえなかった。何か伝えたいことがあったのだろうか。弥生の水辺で出会ったカンムリカイツブリの思い出である。
2019/3/26 キジ Common Pheasant
田んぼに柔らかい日差しが降り注ぐ季節を迎えるとキジとの出会いが楽しみになってくる。寒い季節にキジに出会うこともあるが、冬枯れの田んぼで見るキジは、光沢が今ひとつのような気がする。
もうそろそろキジの季節と思って回った田んぼで、思いがけず2羽のキジに出会った。枯れ草に身を隠すようにしていたが、綺麗な羽が良く見える。道路の反対側に車をとめて、しばらく様子を見ることにした。
なかなか動きがなかったが、遠くでキジの鳴く声が聞こえた途端、2羽が動き出し た。そして次の瞬間飛び立った。予想していなかっただけに大いに慌てて、飛翔シーンを撮ることは出来なかったのが残念である。
2019/3/27 スズメ Eurasian Tree Sparrow
あぜ道には、野の花がいっぱい。ホトケノザの群落があるところは、まるで花園のような美しさである。オオイヌノフグリが一面に咲いている一角もある。ナズナ、タネツケバナの白い花も愛らしい。菜の花が一面に咲き誇っているところには、ミツバチがたくさん集まって来る。
春の気配いっぱいの田んぼをゆっくりゆっくり回ってみる。枯れ草のところに姿を見せたのは、スズメ。その数50羽ほどだろうか。ワッと飛び立ち、また、もとのところに戻って来る。数が多すぎて写真は、なかなか難しい。何とかすっきり撮りたいとの願いが通じたようである。1本の枯れ草に並んでとまってくれた。
2019/3/28 ウグイス Japanese Bush Warbler
陽当たりの良い土手に沿って進むと葦原が広がって来る。最初に姿を見せたのは、ツグミ。鳴きながら遠くの木にとまった。枯れ草のところに姿を見せたのは、ホオジロ。枯れ草に隠れてすっきりとは姿が見えないが、ホオジロの雌のようである。
しばらく歩くとウグイスの地鳴きが聞こえて来た。土手から葦原を見渡すとウグイスの姿が見えた。声を聞く機会は多いが、なかなか姿を見せないウグイス。緑の中で撮りたいが、それは欲張りというものだろう。枯れ草どまりのウグイスだが、嬉しい出会いであった。
懐かしい思い出のひとこまである。
2019/3/29 チョウゲンボウ Common Kestrel
四季を通じて私は、田んぼに足を運んで来た。春には春の冬には冬の出会いがあり、田んぼの風景も四季折々、趣が異なりずいぶん楽しむことが出来たのである。
寒い季節から春にかけて出会いの機会の多いのが、チョウゲンボウであった。飛んでいる姿は、もちろん、田んぼに降りている姿を何度も見かけている。一日に3羽も4羽も見かけたこともあった。あぜ道でゆったり羽を休めているチョウゲンボウ。最近は、見る機会がすっかり減ってしまい残念である。
2019/3/30 タカブシギ Wood Sandpiper
水温む季節となり、蓮田や田んぼの様子も変わって来ているだろうか。気になりながら、なかなか足を伸ばせなかったが、久しぶりに田んぼに足を運んでみた。
蓮田のあちこちにたくさん水が入り、様変わりしてしまった。今までネットが張られていなかったところにもネットがかけられ、かなり気持ちが暗くなる。これでは、シギたちとの出会いも望み薄かもしれない。そう思いながら、いつものコースを回ってみる。
前回、たくさん見られたタシギも見られずがっかりしていると2羽のタカブシギの姿が目に入った。嬉しかった。蓮田の水が春を告げているようで優しく見えた。
2019/3/31 イソヒヨドリ Blue Rock Thrush
日に日に暖かさを増し、春の香りが辺りに充ち満ちている。時には、寒さが戻って戸惑う日もあるが、桜通りのソメイヨシノは、満開に近い。足慣らし、体慣らしにゆっくりと近隣を歩いてみることにした。
自宅を出て5分も経たないうちに、民家の屋根にイソヒヨドリを発見。珍しい鳥ではないが、この界隈でイソヒヨドリを見るのは、初めてである。多少、戸惑いながらレンズを向ける。屋根の上を散歩でもするように軽やかな足取りで歩き、あっという間に飛び去ってしまった。
散歩道では、意外な出会いが待っているかもしれない。