タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2018/3/1 ミサゴ Osprey

ミサゴの画像

初めてミサゴを見たのは、もうずいぶん前のことである。猛禽のことを全く知らない私は、その鳥の大きさに驚いたものであった。その後、近くの沼のほとりや、シギ・チを探しにたびたび足を運ぶ蓮田周辺、あるいは、大きな川を隔てて飛ぶ姿など、何度もその機会はあった。

しかし、大抵、それは、ミサゴが飛んでいるシーンであったから、近くでとまっている姿をゆっくり見る機会には、恵まれていなかった。湖畔沿いに車を走らせていると、草と草の隙間から、大きな鳥の姿が見えた。一瞬、ドキッとしたが、良く見ればミサゴ。なかなか綺麗な個体である。いくら車からの観察とは言え、かなり近い距離であったから、ドキドキし戸惑った。

そんなこちらの様子には、お構いなしで、ミサゴは、ゆっくりゆったりくつろいでいる。しばらく様子を見ていたが、変化がないので、こちらが根負けし、引き上げた次第である。

2018/3/2 キジ Common Pheasant

キジの画像

春の気配を感じる頃、田んぼで姿を見かけるようになるのが、キジである。暑い夏を過ぎ、秋から晩秋、冬の寒さの中では、ほとんど出会う機会のないキジ。一体、その間、キジは、どこに姿を潜めているのだろうか。

田んぼに春の気配を感じ始めたある日、田んぼの土の中に埋もれているように見えるキジの姿を見かけた。やがて、そのキジは、動き出し、田んぼの土を両足で、掘り起こしながら、熱心に食事を始めた。乾ききったように見える田んぼに、何があるのだろうか。早春の日差しが、雄のキジの背中に降り注ぎ、その光沢が、何とも美しい。まるで錦糸、銀糸を織り込んだ衣装をまとったように見える。

これから暖かさを増せば、美しいキジの姿を見かける機会も増えることであろう。久しぶりの嬉しい出会いであった。

2018/3/3 ヒレンジャク Japanese Waxwing

ヒレンジャクの画像

昨シーズンは、全く出会いのなかったレンジャク。今季は、あちこちからヒレンジャク、キレンジャク飛来のニュースが、入って来る。レンジャクは、当たり年とそうでない年では、ずいぶん大きな差があるようで、今季は、その出会いを大いに楽しみにしている次第である。

公園の池に水飲みに降りて来るというヒレンジャク。お誘い頂き、出かけてみたが、高い高い木の上、それも枝かぶりで、写真は、難しい。前日の雨の影響か、なかなか水飲みには、降りてくれず、待つことしばし。お昼近くになって、やっと池のほとりに降りてくれた。しかし、あっという間に飛び立ってしまうので、なかなか忙しい。それにしても、実に豪快な飲みっぷり。嘴から、こぼれる水が、まるで滝のように見えた。時間にすれば、1~2分であろうか。楽しいヒレンジャクの水飲み風景であった。

2018/3/4 メジロ Japanese White-eye

メジロの画像

寒い間、なかなか出会いの機会に恵まれなかったメジロ。そろそろ梅にメジロでもと思っている間に、いつの間にか散歩道の河津桜が、咲き始めた。まだ若い河津桜の木が、5本。早春の日差しを浴びて、淡いピンクの花を開かせ、何とも美しい。

賑やかなヒヨドリの声が遠ざかり、河津桜を見ると、何やら動く鳥の気配。何と目の前で、メジロが、河津桜の蜜を吸っている。小さな体で、一生懸命。その様子が、たまらなく愛おしい。河津桜は、今、八分咲き。もう少しの間、可愛いメジロの姿を楽しむことが出来そうである。

2018/3/5 オオハシシギ Long-billed Dowitcher

オオハシシギの画像

新しい年を迎えると必ずと言っていいほど出会いの機会が巡って来るのが、オオハシシギである。今年も昨年も一昨年もそうであった。ところが、そのオオハシシギ、その後の動きが、全く謎めいている。16羽で姿を見せたり、ある日は、全く姿が見えなくなり、またあるときは、2羽だけで姿を見せたり、一体、どこに隠れているのだろう。

そろそろ蓮田にも春の気配が漂いはじめ、蓮の植え付けの準備作業も始まりそうである。早春の日差しが降り注ぐ蓮田で、30羽ほどのオオハシシギの群れを見たことが数回あるが、今年もそのような光景が見られるだろうか。大いに期待したいところである。

2018/3/6 ウミスズメ Ancient Murrelet

ウミスズメの画像

シーズンには、会いたい鳥のひとつがウミスズメ。今季、海鳥が少なく、なかなかその機会に恵まれなかったが、思いがけず2羽のウミスズメの姿を見ることが出来た。2羽のミツユビカモメが右に飛んだり左に飛んだり、何度も何度も行ったり来たり飛び回っている。その様子を眺めていると、かなり近くで可愛い声が聞こえて来る。

♪チュリチリ♪チュリチリ♪しかし姿が見えず、気になりながら、しばらく海を眺めていると、ぷっかり目の前に浮かび上がったのは、何と嬉しいことにウミスズメ。今季、なかなか出会いの機会に恵まれなかっただけに嬉しさは、ひとしお。しかし、あっという間に遠ざかり、姿が見えなくなってしまった。ほんの一瞬の出会いであったが、今季も出会えたことに感謝である。

2018/3/7 カンムリカイツブリ Great Crested Grebe

カンムリカイツブリの画像

春一番も吹き、近隣の河津桜も満開。鳥たちの衣装もそろそろ変わって来ているかもしれない。そんな思いで海辺に出かけてみると狙いは、的中。カンムリカイツブリが、早くも夏の衣装で出迎えてくれた。

1月の寒さの中で見たカンムリカイツブリは、全体に白っぽく、何とも可愛らしい印象であったが、夏羽になると、まるで別人。長いひげをはやした猛者のイメージである。カンムリカイツブリの夏羽に出会えたことで、季節が確実に変わって来ていることを実感することが出来た。今度は、ハジロカイツブリの夏羽に出会いたいものである。

2018/3/8 アメリカウズラシギ Pectoral Sandpiper

アメリカウズラシギの画像

昨年のクリスマスイブに思いがけず1羽のアメリカウズラシギに出会った。秋の渡りの時には、出会いの機会を逸していたから、その出会いは、私にとって鮮烈な嬉しさとなった。その後の情報で、その個体とは別に、2羽のアメリカウズラシギが越冬中とのことであったが、私が出会うのは、いつも1羽ばかり。

越冬していたシギ・チの姿もまばらになり、寂しくなった蓮田を訪ねてみると、何と嬉しいことに遠目ながらアメリカウズラシギの姿が見える。それも2羽のアメリカウズラシギである。近くには、ヨーロッパトウネンの姿も見えたが、いかんせん遠い。6羽のはずだが、4羽しか見当たらない。距離はあるものの、やっと会えた2羽のアメリカウズラシギ。よく見れば、大きさに若干の違いがあり、雄と雌ではないかとの説もうなずけるような気もしたのだった。

2018/3/9 ミツユビカモメ Black-legged Kittiwake

ミツユビカモメの画像

冬の海辺は、心惹かれるものがあり、シーズンには、何回か足を運ぶ。しかし、今季、期待の海鳥も少なく、いつもの年のようには、出かけていない。そのような中で、出かける度に出会うのが、ミツユビカモメである。カモメは、あの目つきが苦手で、避けて通って来たのだが、ミツユビカモメだけは、すんなり覚えることが出来た。

目の前を2羽のミツユビカモメが、何度も何度も飛ぶのだが、何ともタイミングが悪く、うまく撮影出来ない。フワフワフワと飛ぶ感じなのである。識別の苦手なカモメだが、ベストシーンの今月中に、また足を運んでみたいものである。

2018/3/10 ヒヨドリ Brown-eared Bulbul

ヒヨドリの画像

寒い頃から、開花を待ちわびていた散歩コースの河津桜。一分咲き、二分咲き、三分咲きと日を追うごとに花開き、あっという間にもう葉桜。若緑の葉が、すっかり開ききった花と共に、優しく微笑んでいる。七分咲き、八分咲きの頃には、頻繁に姿を見せてくれたメジロは、すっかり影をひそめ、時折、賑やかな声を発して、ヒヨドリが訪れるだけである。

ヒヨドリのあの声は、どうも好きにはなれないが、よくよく見れば、何とも可愛い顔立ちである。満開の河津桜にヒヨドリ。これもまた、なかなか良いものである。

2018/3/11 ベニマシコ Long-tailed Rosefinch

ベニマシコの画像

今シーズン、ベニマシコには、三回出会っている。それぞれ違う場所での出会いであったが、なかなか良い位置には、姿を見せてくれず、木々の新芽が出る頃に、是非、また会いたいと願っていた。

その願いが、思いがけず訪れた。2羽のベニマシコの雌が、ゴシャゴシャの茂みの中に見え隠れし、どうやら新芽を啄んでいる様子。何とか姿が見える位置に出てくれないかと念じていると、口元に新芽をつけたまま、ほんの一瞬、姿を見せてくれた。ベニマシコは、雄は、赤みがあって綺麗だが、雌の可愛らしさには、心惹かれるものがあり、嬉しくなってくる。もう少し暖かくなる頃まで、滞在してくれることだろう。また、是非、会いたいものである。

2018/3/12 シジュウカラ Japanese Tit

シジュウカラの画像

今年は、梅の開花が遅いようで、お散歩コースの梅林も、今が、まさに見頃という状況である。梅林が近づいて来ると、甘い香りが、辺りに漂い、賑やかにヒヨドリの声が聞こえて来る。それほど広くない梅林であるが、ヒヨドリは、一体何羽いるのだろう。ちょっと近づくと飛び立って行ったが、少なくとも7~8羽は、いたように思う。

メジロも10数羽いるようであるが、梅の木の中に入り込んでしまって、なかなか姿が見えない。梅にメジロを撮りたいのだがと思っていると、シジュウカラが飛んで来た。そう言えば、シジュウカラに会うのも久しぶりと思いながら、レンズを向ける。梅の花の甘い香りが、小鳥たちを呼び寄せているようだ。ほんのひととき、近隣の梅林でのひとこまである。

2018/3/13 コガモ Teal

コガモの画像

一雨ごとに暖かさを増して来ているのだろうか。時に、まだまだ寒い日もあったりするが、この冬の寒さは、格別であったので、水温むこの季節が、待ち遠しかった。寒い冬の間、ずいぶんたくさんのカモの姿を見かけたが、そろそろ旅立って少なくなっていることだろう。

そんな思いで、公園に出かけてみるとコガモが悠々と泳いでいる。コガモは、例年、早い時期に飛来し、ゆっくり滞在しているようだ。さほど広くないこの公園の池では、コガモの雄の姿を多く見かけた。しばらくすると豪快に水浴びを始めたのである。それも1羽が水浴びをすると次々に。その様子が、何とも楽しく、微笑ましくて、久しぶりに心が和んだのである。

2018/3/14 クビワキンクロ Ring-necked Duck

クビワキンクロの画像

数年前に一度出会ったことのあるクビワキンクロ雌。あのときは、アカハシハジロのいる沼で、ずいぶん遠くに、その姿を見ただけであった。いつか機会があったら、是非、近くで見てみたいと思い続けていたのだが、やっとそれが実現した。それもかなり近い距離で、ゆっくり観察することが出来、大いに感激したのだった。

手入れの行き届いた公園の池に到着すると、早速、クビワキンクロがお出迎え。あまりにあっけない出会いに、ちょっと拍子抜け。程よい距離に姿を見せてくれたが、すぐに潜水する。何度も何度も潜水を繰り返している様が、何とも微笑ましい。どうやら池の中に落ちている実や小さな魚のようなものを食べているようである。時折、営巣準備中のカイツブリに追われる場面もあったが、心和むシーンをたくさん見せてくれたクビワキンクロ雌に感謝のひとときであった。

2018/3/15 メジロ Japanese White-eye

メジロの画像

三月も半ばとなり、日に日に暖かさを増して来ているようだ。今冬の寒さは、格別であったし、雪の多い地域では、春の訪れが、どれほど待ち遠しいことかと思う。近隣の散歩コースを歩いてみると手入れの行き届いた花壇では、水仙の花が、優しい笑顔を振りまいている。梅林の梅は、最盛期を過ぎたようであるが、まだまだ甘い香りを放っている。河津桜は、すでに葉桜となり、ヒヨドリの姿も見られなくなった。

春を待ちわびるように咲く花々の何と可憐で美しいことだろう。一度、花の時期に訪れたかった杏の木。優しいピンクの花が、一面に咲き誇っている。時折、飛んで来るヒヨドリが、杏の木の中に潜り込み、蜜を吸っているようだ。しばらくするとシジュウカラが2羽、飛んで来て、すぐに飛び去った。続いてメジロが、数羽飛んで来た。なかなか良い位置には、姿を見せてくれない。杏の花とメジロ。ほんのひとときであったが、嬉しい出会いであった。

2018/3/16 ヒレンジャク Japanese Waxwing

ヒレンジャクの画像

今季は、レンジャクの飛来が多く、あちこちからレンジャクが多数見られているとのニュースを耳にする。昨シーズンは、全くその気配すら感じなかったので、今季のヒレンジャク、キレンジャク飛来の報には、胸弾む思いがする。

キレンジャクには、なかなか出会えないのだが、ヒレンジャクには、四カ所で出会うことが出来た。今回出会ったところでは、久しぶりにリュウノヒゲのブルーの実を啄むヒレンジャクを見ることが出来、嬉しさひとしおである。枯れ枝やら下草やらで、なかなかすっきりとはいかないが、ヒレンジャクの嬉しそうな顔を見ると、こちらも嬉しくなってくる。近くには、竹もあって、自然な風情が、何とも嬉しかった。

2018/3/17 メジロガモ Ferruginous Duck

ヒレンジャクの画像

一度は、会いたいと願いながら、なかなか出会いの機会に恵まれなかったメジロガモ。交雑種には、出会ったことはあるのだが、飛来した場所が遠方だったり、所用と重なったりで、純粋種には、今まで一度も出会ったことがなかった。

会いたいとの思いが通じたのであろうか、静かな公園のそれほど広くない池で、かなり間近にメジロガモを見ることが出来たのである。木陰で、ゆったりしていたメジロガモの姿が、目に入った時、何とも言えない感動が押し寄せ、すぐには、レンズを向けることが出来なかった。会いたかった鳥に会えた時の満足感、高揚感が体の中を走り抜けたのである。

同じ池には、クビワキンクロ雌もいて、しばし、楽しく充実した鳥見の時間を過ごすことが出来たのだった。

2018/3/18 カイツブリ Little Grebe

カイツブリの画像

日本で見られるカイツブリ5種(カイツブリ、アカエリカイツブリ、ミミカイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ)の中で、一番出会いの機会が多いのが、カイツブリであろう。田んぼの脇を流れる小さな川でも見かけることがある。

出会いの機会が多いだけに、あまりじっくり観察することがなかったが、よくよく見れば、何とも可愛い。成鳥の嘴基部にある楕円形の模様は、まるでお弁当をつけているかのようで、微笑ましくさえ思う。第一回冬羽の個体と比べてみると、その違いが良く分かり、身近な鳥に、もっと目を向けるべきではないかと思っている次第である。

2018/3/19 トモエガモ Baikal Teal

トモエガモの画像

今季、馴染みのフィールドである手賀沼にたくさんのトモエガモが飛来したという。その姿を何とか見たいと足を運んでみたが、なかなか出会いの機会に恵まれなかった。印旛沼にも数多く飛来するトモエガモ。その数は、驚くほどである。

やはり鳥は、遠くに見るより、近くで見たい。その思いが通じたようで、トモエガモを目の前で見る機会に恵まれた。少し陽が傾きかけた頃、訪れた公園で、たくさんのヒドリガモの近くにいるトモエガモの姿を見た時は、久しぶりの出会いに胸が弾んだ。シーズンには、一度は会いたいトモエガモ。頭部の緑色に春の日があたって、何とも美しい。今季もトモエガモに出会えたことに感謝である。

2018/3/20 クビワキンクロ Ring-necked Duck

クビワキンクロの画像

鳥が少ないと言われる中、今シーズンは、珍しいカモとの出会いに恵まれた。そのひとつがクビワキンクロである。一度、とりどり日記でご紹介しているが、思いがけず、こちらに向かって飛んで来るシーンに出会ったので、もう一度書き留めておきたいと思う。

日本の歴史公園100選にも選ばれたというその公園は、ちょうど梅が程よく咲き、家族連れなどで賑わっていた。その公園の池に飛来したクビワキンクロ雌と時々姿を見せるメジロガモは、大いに人気があり、カメラマンの姿があちこちに見える。メジロガモは、あまり場所を移動しないのだが、クビワキンクロは、自由自在。あちこち泳ぎ回って、時には、営巣準備中のカイツブリに追い立てられたりしていた。

対岸にいたクビワキンクロが、こちらに向かって飛んで来ると気がついたのが、少々遅かったので、ピン甘だが、何とか数枚写っていた。とにかく、クビワキンクロは、元気が良い。それほど大きな池ではないが、自由自在に泳ぎ回っている。

2018/3/21 ベニマシコ Long-tailed Rosefinch

ベニマシコの画像

鳥との出会いは、本当に不思議だと、いつも思う。今季、思いがけずベニマシコに数回出会っている。期待して出かけたフィールドでは、なかなか出会えないのだが、カシラダカやホオジロとの出会いを楽しみながら、歩いていると、♪フィッ♪フィッの声がして、驚きと嬉しさで、いっぱいになった日もあった。

今回は、同じ日に、少なくとも3個体のベニマシコに出会っている。可愛い雌とかなり赤みのある雄のベニマシコの姿も見ることが出来た。今の時期、柔らかな新芽を啄むのだろうか。もうしばらく、滞在して、可愛い姿を見せてくれることだろう。

2018/3/22 オオバン Eurasian Coot

オオバンの画像

鳥の博物館や山階鳥類研究所のある我孫子市の市の鳥は、オオバンである。近年、オオバンは、各地で、急速に数を増しているようだが、一部の地域では、減少の傾向にあるところもあると聞く。

あまりに出会いの機会が多く、普段、レンズを向けることがないのだが、沼のほとりで出会ったオオバンは、まるで「木枯らし紋次郎」のように見え、思わずレンズを向けた。普段見慣れた鳥も、ちょっとした仕草や動きを観察すると、なかなか面白いものである。

2018/3/23 スズメ Eurasian Tree Sparrow

スズメの画像

一番身近な鳥は、何だろうか。良く出かける田んぼでも、都心に出かけたときにでも出会うスズメが、やはり一番身近な鳥ではないかと思う。あまりにも身近過ぎて、よくよく観察することがないのだが、その動きは、何ともあどけなくて、可愛らしい。

スズメは、群れで行動しているのを、田んぼで良く見かける。稲の収穫期間近の頃は、ワァーと飛び立つスズメの数に圧倒されてしまう。おそらく、100羽を超える数ではないかと思う。先日、都心に出かけた折、車が激しく行き交う近くのビルで、3羽のスズメを見た。カメラを持ち合わせていなかったので、撮影出来なかったが、こんな大都会にとビックリした次第である。

スズメの数が減って来ているというが、これからも愛らしい姿を見せて欲しいものである。

2018/3/24 オオカワラヒワ Oriental Greenfinch

オオカワラヒワの画像

足を運ぶ機会の多い田んぼで、良く見かけるのがカワラヒワ。1年を通して見かけることが多い。冬場には、オオカワラヒワも見かける。カワラヒワにしてもオオカワラヒワにしても、飛ぶと羽に黄色味を帯びた部分が美しく、ハッとするほどである。普段、田んぼに降りている姿からは、想像も出来ないほどの綺麗さだ。

少し前に出会ったオオカワラヒワ。後ろ姿を見ると、羽の白味を帯びた部分が、何とも美しく、改めてオオカワラヒワの姿を見直している次第である。

2018/3/25 ホオジロ Meadow Bunting

オオカワラヒワの画像

1年を通して出会いの機会があるホオジロ。春になり、ホオジロのさえずりも聞こえるようになってきた。少し前に出会ったホオジロだが、蓮田のネットの上でくつろいでいる雰囲気で、何とも愛らしい雰囲気が漂っている。この個体は、雌であろう。

少し離れた別の蓮田では、枯れた蓮の茎にとまり、涼やかな顔をしているホオジロの雄に出会った。田んぼや蓮田に足を運ぶと出会う機会の多いホオジロ。沼のほとりの柳の木で、さえずっているのを何度か見たこともある。これからの季節、出会いが楽しみである。

2018/3/26 チョウゲンボウ Common Kestrel

チョウゲンボウの画像

寒い季節に何度か足を運んだ葦原。本当の狙いは、コミミズクであったが、朝、少し早めに行ったとき、遠くの杭にとまっている姿を一度見ただけであった。夕方まで待てば良いんだが、待つことが苦手で、田んぼのシギ・チで満足し、いつも引き上げてしまう。

この杭にコミミズクがとまったらと思っていたところにチョウゲンボウが、とまってくれた。こんな機会もなかなかないので、これはこれで嬉しい出会いであった。寒い季節の思い出である。

2018/3/27 タシギ Common Snipe

タシギの画像

大好きな田んぼには、寒い間、何度も何度も足を運んだ。隣県まで足を伸ばすことも多く、越冬しているたくさんのシギ・チに出会えたことが、嬉しく懐かしい思い出である。そのような中で、一番出会いの機会の多かったタシギだが、それぞれに特徴があり、何とも楽しい発見があった。

夕方近くなっていたので、光線が、赤みというか黄色味を帯びていたが、そこに1羽のタシギが、姿を見せてくれた。よく見ると、羽がカールしたような感じなのである。反対側は、ごく普通であったから、これは、何かの弾みに羽がこのようになったのだろうか。女性が髪をカールしたようなイメージで何とも愛らしかった。思い出の田んぼのひとこまである。

2018/3/28 カシラダカ Rustic Bunting

カシラダカの画像

寒い季節に良く足を運んだ田んぼや蓮田。出会いの機会の多かったのが、スズメ、ホオジロ、そしてカシラダカだろうか。数年前までは、数多く見かけたカシラダカだが、ここ2~3年、ずいぶん数を減らしているように思う。それ故、シギ・チを探しに出かけた蓮田で、シギ・チには、会えなくても、カシラダカの姿を見ると嬉しくなってほっとしたものである。

地味な鳥ながら、独特の色合いが美しいカシラダカ。寒い季節の田んぼでの思い出のひとこまである。

2018/3/29 オナガ Azure-winged Magpie

オナガの画像

その声は、うるさくて好きにはなれないが、姿は、美しく、特に飛んでいる姿は、天 女の舞を想像することもあるほどである。その鳥の名は、オナガ。ごくごく身近に見 られる鳥なので、それほど人気度は、高くない。

先日、公園を歩いていると、例の♪ギュィーという濁った声が聞こえてきた。すると 次々にオナガが飛んで来て、林の方に入って行く。ずいぶんの数であったが、あれ は、家族だったのだろうか。そのうちの数羽が、下に降りて、食べ物探しを始めた。 チョンチョンチョンチョン歩く様が、何とも可愛い。

これからの季節、オナガとの出会いが増えるだろうか。

2018/3/30 キジ Common Pheasant

キジの画像

寒さから解放されて、田んぼに春の光が降り注ぐようになると、良く見かけるように なるのがキジ。冬の間は、どこに隠れていたのだろうか。春先に見かける雄のキジの 羽の美しさには、目を見張るものがある。

こちらの気配に気がつくと、さっと身を隠す術は、何とも素晴らしいと、いつも感心 する。草の間から、そっと顔を覗かせる姿の何と微笑ましいことだろう。キジさん、 お邪魔はしませんよ。ゆっくり春の田んぼを楽しんでくださいね。

2018/3/31 ヒレンジャク Japanese Waxwing

ヒレンジャクの画像

昨シーズンは、一度も出会いの機会のなかったヒレンジャク。今季は、あちこちから、ヒレンジャク、キレンジャク飛来の報が届き、嬉しい限りである。そして、何カ所かで、ヒレンジャクの姿を見ることが出来たのは、何とも幸運なことであった。

最初に見たポイントでは、ヒレンジャクが、あまりに遠くて、ファインダーに入れるのが、精いっぱいであった。しかし、それでも嬉しくて首が痛くなるのを忘れて遠くのヒレンジャクを撮影したのだった。ヒレンジャクとの距離が近くなると、羽の美しさに、目を見張り、嬉しさが、一層増し、感動も大きくなる。今季、出会いの機会に恵まれたヒレンジャクに感謝である。