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今日も2箇所の森を回った。最初の森では、上空をカケスが、4羽飛んでいくのが見えた。今シーズンなかなか出会いの機会がなかったカケスを、はっきり見ることが出来た。一瞬であったが、キビタキの声も聞こえた。
2箇所目の森では、今朝、フクロウの雛が巣立ちしたとのことであった。教えていただいた方角を見ると、程よい位置にフクロウの巣立ち雛の後姿が見える。ふわふわとした白い羽が、何とも愛らしい。よく見ると、とまっている木の葉を巣立ち雛が、啄ばんでいる。フクロウの巣立ち雛は、今まで何回か見たことはあるが、葉を啄ばんでいる姿を見るのは、初めてである。
わずか1時間弱の間に、まどろんだり、羽をばたばたさせたり、伸びをしたり、木の上を歩いたり、いろいろな仕草をして楽しませてくれた。親鳥は、近くでじっと見守っている。無事に育ってくれるよう祈りながら、静かな森を後にした。
新緑の美しい季節となった。今日は、3箇所の森を訪ねたが、どこの森でも、新緑が、眩いほどに輝き、爽やかな気分に浸ることが出来た。
1箇所目の森では、エナガの群れが、木々の間を縫うように飛びまわり、ウグイスもシルエット状であったが、姿を見ることが出来た。
2箇所目の森では、カエデの柔らかい新芽が、赤味を帯びて美しく、冬の日差しの中でアトリと遊んだ日のことが懐かしく思い返された。今、この森は、魔法でもかけられたかのように、色とりどりの花で美しい。
3箇所目の森では、フクロウに出会った。巣立ちが目前にせまった雛を遠くから見守る親鳥の姿は、実に威厳がある。カラスなどが、近づけば、たちまち親鳥が外敵を撃退するために、襲い掛かることがあるという。フクロウは、いつ出会っても心が弾む。
渡り途中の小鳥に会いたくて都市公園に向かった。しかし、今日も残念。昨日は、サンショウクイが撮り放題だったとのこと。「昨日、来れば良かったのに。」と散々言われてガックリ。一昨日は、キビタキが撮り放題だったとか。どうも夏鳥との出会いの歯車が合わない。
今日の公園は、小学生の姿で埋め尽くされたという感があるくらい、実に賑やかであった。縦割り学習の一環であろうか、高学年の生徒が、リーダーになり、グループごとに行動していて、そのリーダーシップの良さに感心させられた。
肝心の鳥は、オナガが、結構、賑やかに鳴きながら、何度か姿を現して、シャッターを押させてくれた。アオジも、2羽同時に現れて慰めてくれた。
鳥との出会いは、いまひとつであったが、久々にお会いした方もあり、楽しい時間を過ごすことが出来た。次回は、夏鳥に会えることを願って公園を後にした。
エナガ、漢字では、柄長と書く。尾羽が柄杓(ひしゃく)の柄(え)のように長いことから「柄長」となったという。全長14cmで、尾羽が、7〜8cm。体の大きさの割りに尾羽が長いのが特徴である。
エナガは、子沢山である。あの小さな体で、生存競争の激しい世の中で生きていくのは、大変な苦労があることだろう。それ故、子沢山なのであろう。
公園で出会ったエナガ、青虫をくわえていた。今、子育て真っ最中。羽も痛んでいるようだ。無事に子育てが出来るよう祈っている。
今朝は、早起きして、田んぼに向かった。相当早起きしたつもりであったが、田んぼには、すでに先客があった。諦めていたコシャクシギが、まだ見られているとの情報を、昨晩いただき、淡い期待で、現地に向かった。
田んぼの中ほどに、キジの雄と雌の姿が見える。ムナグロは、土の色と同化してわかりにくいが、たくさんいるようだ。一通り見渡した限りでは、お目当ての鳥は、見あたらない。セッカの声が、あたりに響き渡っている。
少し離れた田んぼにも、ムナグロの姿が見えたので、そちらも探してみたが、やはりお目当ての鳥は、見つけられない。
モズのギチギチという声に気を取られている間に、ムナグロの群れが飛び立った。強い風の中、右に左に飛びながら、いつの間にかムナグロの群れも見えなくなった。それにしても、今朝の風は、強くて冷たかった。。
今日も寒い一日だった。久しぶりに、たっぷりとお湿りがあり、大地が潤い、木々や草花が喜んでいることだろう。
私は、田園風景が好きである。冬枯れの田んぼから、少しずつ若緑の草の芽が伸び、今は、水の張った田んぼが、ずいぶん見られるようになってきた。田んぼをすれすれに飛んでいくのは、ツバメ。いつの間にか、ずいぶんツバメの姿が見られるようになってきた。
4月に入ってから多く見られるようになってきたのは、キジ。通年で見られるキジだが、やはり春から夏にかけて出会いの機会が多い。
先日、出かけた田んぼで、キジ(雄)5羽、キジ(雌)3羽を見かけた。どの鳥でもそうだが、それぞれ個体差があり、顔つきが違う。特に雌のキジは、ずいぶん個体差があるように思う。
この日、一番近くで出会ったキジは、「ケン ケーン」と鳴いて、久しぶりにホロ打ちを見ることが出来た。
初夏を思わせるような暑い日があったり、肌寒さを感じるほどの日があったり、天候のご機嫌に戸惑い気味。今日は、本当に寒かった。4月も残り少なくなってきているのに、どうしたのだろう。
今日、訪れた公園では、新緑の林の中からアカハラのさえずりが聞こえてきた。数年前の6月、大雪山の麓で聞いたアカハラのさえずりを思い出し、何だかとても懐かしい。鉛色の嘴のシメも、クヌギの木にとまって花芽を啄ばんでいる。
高い木立の中に、小鳥の群れが入った。その数、およそ20羽。久しぶりに見るマヒワだった。冬の日差しの中、松の木で啄ばんでるマヒワに何度か出会ったが、今日は、思いがけない出会いであった。
アカハラもシメもマヒワも、もうすぐ旅立つことだろう。
里山を歩くと、タンポポ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザなどの野の花が、楽しませてくれる。カエルの声もずいぶん賑やかだ。道端の石の上には、ちょこんとアマガエルが乗っている。
水の入った田んぼには、ツグミの姿がたくさん見える。旅立ちの日も近いので、せっせと田んぼで餌取りをしているのだろうか。ハクセキレイも飛んで来た。「ケン ケーン」とキジが鳴いた。のどかで平和な里山の光景だ。
「ピックィー ピックィー」と静かな里山に響き渡るような声が聞こえてきた。林の中から聞こえてくるようだ。一瞬、立ち止まり林を見上げると、1羽の大きな鳥が飛んで大空を舞い、また林の中に消えていった。
里山には、相変わらずカエルのコーラスが響き渡っている。
今の時期、稲敷方面での楽しみの一つは、ツルシギとの出会いである。3月のお彼岸の頃、冬羽で姿を見せたツルシギが、日を追うごとに、黒くなっていくのを見るのは、楽しい。
今日もハス田で休息しているツルシギ7羽を確認することが出来た。前回もその前も、熱心に忙しく採餌しているツルシギの姿を見ることが出来たが、やはり休息している状態も見てみたいと思っていた。
今日は、1羽だけが一心に採餌していたが、他の6羽は、ゆっくり眠っているように見えた。一番黒いツルシギは、1羽だけで休息し、他のツルシギは、2羽と3羽という状態で、固まって休んでいた。
1羽は、かなり黒くなって、綺麗な夏羽だ。他のツルシギもずいぶん黒くなってきている。今日も、嬉しい出会いだった。感謝。
今日は、午後から雨の予報。雨が降り出す前に、田んぼを回ってみることにした。一番、気になっているのは、コシャクシギ。谷津干潟で、タッチの差で見ることが叶わなかった鳥である。そのコシャクシギが、田んぼで見られるとの情報をいただきながら、所用で現地に出かけることが出来なかった。昨日、どこに出かけようか迷いつつ都市公園を選んでしまった。その選択を悔いても後の祭り。
もしかすると今日も田んぼに姿を見せてくれるかもしれない。淡い期待で田んぼに向かう。スコープで田んぼのムナグロの群れを丁寧に観察されている方が、3人。いつも他力本願の私だが、土の色に同化して分かりにくいムナグロの群れをじっくりと見ていく。
ムナグロの群れが飛んで田んぼから田んぼへ移動する。それにしてもムナグロの数の多さに驚く。キョウジョシギが1羽、見えたが、他はムナグロばかり。
ずいぶん周りの田んぼを見て回ったのだが、鳥影がない。結局、コシャクシギには会えなかった。まだ見ぬ鳥が多いのは、これから出会う楽しみが増して良いことかもしれない。それは、負け惜しみに他ならないのだが。
今日もお天気は良さそう。散々迷って都市公園に向かった。まだ朝早いからであろうか。公園は静かだった。桜並木で、可愛い声がする。もしかして、何か渡りの鳥?一瞬、心が弾む。すっかり葉桜になったサクラの木を見上げると、アオジの姿が見えた。メジロも見え隠れしている。
一昨日、コマドリが見られたポイントには、今朝は、人影が全くない。あの日、あれほどたくさんのギャラリーを集めたのがウソのよう。真っ赤なシャクナゲの花のところでホバリングしているのは、ヒヨドリ。
少し公園内を歩いてみる。ライラックの花が綺麗に咲いている。何か鳥がとまってくれないかなと思っているとスズメが飛んできてとまった。続いてもう1羽。ライラックの葉の影で、2羽がささやきあっている。そう言えば、リラの花咲く頃という歌があった。小鳥たちは、今、愛を育む季節。
旅の途中で公園に立ち寄ったコマドリは、今頃どうしているだろう。
寒い間は、ひっそりとして目立たない鳥、セッカ。冬枯れの田んぼや葦原で、思いがけずセッカの姿を見つけたとき、「あら、こんなところにいたの?」と問いかけたくなってくる。
タンポポやツクシが、春の訪れを告げる頃、田んぼに出かけると、聞こえてくるのは、「ヒッヒッヒッ」「チャッチャッ チャッチャッ」というセッカの声。しかし飛んでいる姿は、しばしば見かけるようになったが、とまっている姿には、なかなか出会う機会がない。
一昨日、雨が降り出す前のひととき、田んぼを回っているとポツンと小さな鳥がとまっている姿が目に入った。すぐにセッカと分かり、急いでレンズを向けた。春の田んぼで、セッカとの出会いは、大きな楽しみである。
そろそろ渡りの鳥が期待できるのではないかとの淡い期待で、近くの公園に向かった。お花見のシーズンも一段落したようで、公園は、散策の人の姿が、ちらほら見られる程度。今は、ヤエザクラが見頃である。カエデの新芽も美しい。
木々の緑を縫って聞こえてくるのは、シジュウカラ、アオジ、シメ、ヒヨドリの声。一番賑やかなのは、やっぱりヒヨドリ。シジュウカラの声は、楽しそうだ。シメは、すっかり鉛色になった嘴で、花の終わったソメイヨシノの葉とサクランボになる前の小さな緑色の実を啄ばんでいる。アオジは、控えめにカエデの木にとまった。
桜の木から、飛んできたシジュウカラが、2羽になった。よく見ると、1羽が嘴に何か虫をくわえている。求愛給餌かしらと様子を見守ったが、一瞬で1羽が飛び立ち、虫をくわえていたシジュウカラは、自分でその虫を食べてしまった。
渡りの鳥には出会えなかったが、久しぶりに新緑と身近な鳥たちとの出会いを楽しむことが出来た。
雲の厚い、今にも泣き出しそうな暗い一日だった。初夏を思わせるようなお天気が続いていたので、今日の肌寒さには、ちょっと戸惑い気味。ほんのひととき、田んぼを回ってきたが、ジャケットを1枚羽織っても、まだ寒いくらいであった。
今日も、キジの雌雄に出会った。鳥との出会いが少ないとき、キジとの出会いは嬉しい。ヒバリ、タヒバリ、ツグミ、カワラヒワには、たくさん出会った。
キジが、近づいてくれるのを待っているとき、カラスノエンドウにとまったホオアカが、目に入った。ホオアカに初めて出会ったのは、飛島。次に出会ったのは、朝霧高原であった。手賀沼や印旛沼でも見られると聞いていたが、なかなか機会に恵まれず、昨年12月に手賀沼で初めて見ることが出来た。ファインダーにホオアカが入ったあの日の感激は、忘れらない。今日の出会いもまた嬉しいものであった。
かなりゆっくりのスタートだったが、稲敷方面にシギたちとの出会いを期待して出かけることにした。途中の田んぼは、前回よりも、さらに水の入った田んぼが増えている。しかし、シギ・チどころか、鳥の姿が見えない。やっと鳥影が見えたと思ったら、ツグミである。ツグミが、水の入った田んぼに数羽入っているのを見た。
浮島の葦原では、コジュリン、オオセッカの声が聞こえるのだが、姿が見えない。セッカだけが、元気よく飛び回っているのが見えた。
鳥たちとの出会いが、期待薄なので浮島のチュウリップ畑を見て、もう一度、ハス田を見て帰ることにした。そのハス田で、シギの動く姿が見えた。それは、紛れもないツルシギである。3月から何回ツルシギを探しに来たことだろう。シギが動く姿が目に入った瞬間の嬉しさは、格別であった。
ツルシギは、全部で7羽いた。かなり黒くなってきている固体もあり、様々な模様を見ることが出来た。夏羽まで、もう少し。ゆっくり羽を休めて、綺麗な夏羽を楽しませて欲しい。
久しぶりに都市公園に向かった。朝、出かけるときは、少し風が冷たかったが、ぐんぐん気温が上がり木陰を求めて歩いた。そろそろ渡りの鳥が見られるかもしれないという胸算用は、ほんの少し、かすめて通っただけであった。と言うのは、オオルリを見たという人が、数人いるからである。しかし、一瞬だったので、どなたもシャッターを押せなかったとのこと。近いうちにチャンスが巡ってくるかもしれない。
今日、都市公園で出会ったのは、ツグミ、シロハラ、アオジ、オナガ、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ。ムクドリの中に、ギンムクやカラムク、バライロムクドリでもいないかと思って目を凝らしてみたが、当然のことながら、ただのムクドリだけであった。
風も強く、松の花粉が砂塵のごとく舞い、あまりシャッターチャンスもなかったので、今日は、あっさり撮影を諦めた。そのような訳で、今日の画像は、昨日田んぼで出会ったキジ(♀)です。
雨の予報であったが、雲が多いながらも、青空も見える。気温もずいぶん下がるとの予報に反して、今日も暖かい。鳥見は、お休みの予定であったが、今日も里山を歩いてみることにした。
道端の菜の花は、今、ちょうど見頃。昨日、たくさん散歩の人の姿を見かけたが、今日は、農作業の人の姿を見かけただけ。今日もカエルの声が、里山に響き渡っていた。
ピィーと辺りに響き渡るのは、カワセミの声。前方の林を見上げると、カワセミが、林の中に入っていくのが見えた。今まで、カワセミを見たのは、池や川、海岸など、いつも水辺であった。木々の芽吹きが美しい里山の林の中で、カワセミの姿を見るのは、とても不思議な気持ちであった。
里山の林は、今、様々な緑で美しい。緑織り成す、その光景は、心安らぐ思いがする。その林に、何とサシバがとまっていた。思いがけない嬉しい出会いであった。
木々の芽吹きが美しく、吹く風が心地よい。カエルの声を聞きながら、里山を歩く。道端のタンポポの黄色が鮮やかで、一際目をひく。白いフワフワの綿毛になったタンポポを1輪摘んで、フゥーと吹くと、春の風に乗って飛んでいく。何だか「いわさきちひろ」の世界を見ているような気分になってくる。
今日は、初夏の日差しであったが、木陰に入るとひんやりと気持ちが良い。目の前には、ブルーのオオイヌノフグリが一面に生えている。相変わらずカエルの声は、賑やかだ。菜の花にとまったのは、モンシロチョウ。小鳥の声がして見上げると、カシラダカが、木立の中に入っていった。ツグミの声も聞こえてくる。
青空を仰ぐと、前方から、何か鳥が飛んでくる。急だったので、大いに慌ててカメラを向けた。やっとファインダーに入れて証拠写真を撮影。サシバが、何か餌を持っているようだ。今度は、もう少し落ち着いて撮影しよう。
ずっと晴天続きだったが、今朝は、久しぶりに曇り空。どこに出かけようかと少々悩んで、結局、一番身近な田んぼに出かけることにした。鳥たちとの出会いは、あまり期待できないが、今は、野の花を楽しむことが出来る。
今、一番目に付くのは、ツクシ。今日は、道端に、ずいぶんたくさんのツクシを見た。遠くからピンクに染まった田んぼが見え、レンゲ畑かと思って近づいたら、ホトケノザの群落だった。タンポポ、ナズナ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリなども、たくさん見かけた。
セッカやヒバリの声は、あちこちから聞こえてくる。砂浴びをするヒバリの姿も見た。キジは、ずいぶん見かけた。近くの畦でじっとしているキジや、遠くの畦で「ケンケーン」と鳴くキジ。草むらの中に入っていくキジ。ナズナを啄ばむキジ。春は、キジとの出会いが多い。また近いうちに田んぼを歩いてみよう。
花冷えが続いた後、ソメイヨシノが花開き、暖かさを通り越して、今日は初夏を思わせるような暑さだった。ずっと気になっているツルシギ、今日こそは、会えるといいなあと思いながら稲敷方面に向かった。2週間前には、全く水の入っていなかった田んぼに、大分、水が入り始めた。これならば、シギ・チが期待出来るかもしれない。
しかし、なかなか期待通りには、いかないものである。水の入っている田んぼを、たくさん見ながらハス田に到着。ハス田をずいぶん回ってみたけれど、時折、タシギが1〜2羽、飛び立つ程度。タシギも、2週間前には、ワサワサとたくさん飛び立ち、あちらのハス田、こちらのハス田と見て回るうちにタシギに取り囲まれたという印象を持ったくらいであったのだが。
結局、ツルシギにもエリマキシギにも出会えず、少々がっかりして田んぼを回っていると、前方の電柱に猛禽がとまっている。ファインダーを覗いてみると、何だか見たことのない鳥だ。とりあえずシャッターを押して、ようやくサシバではないかしらと気がついた。昨春、飛んでいるサシバを見たことはあるが、とまっているサシバを見るのは、初めてだ。シギたちには、会えなかったが、嬉しい出会いであった。
サシバと思ったのですが、ハヤブサの若と教えていただきました。ありがとうございました。
久しぶりに訪れた公園は、花吹雪。花びらが、一面に敷き詰められたようで、雪景色の中にいるような錯覚を覚える。1年の間、夏の暑さも冬の寒さもじっと耐えた桜は、静かに花開き、わずかの間、私達の目を楽しませ、あっという間に散っていく。
先日、桜の花が、まだ咲き始めた頃に出会ったモズ。今日は、もうあの桜も、花吹雪だったのではないだろうか。
やがて葉桜になり、その緑を楽しむ。秋の紅葉も、また美しく楽しみである。桜は、日本人の心を現しているような気がする。
我が家の近くに、桜通りがある。まだ歴史の浅い町なので、桜の木もそれほど立派なものではないけれど、桜のシーズンには、ちょっと夢を見させてくれる通りである。千鳥が淵の桜を初めて見たときは、その美しさ、スケールの大きさに驚き、すっかり桜に酔いしれてしまったものだった。桜もいろいろである。
今の時期、桜を見る楽しみのひとつに、桜の花をちぎるスズメの姿がある。桜の木の下に行ってみると桜の花がたくさん落ちているところがある。そこには、必ずといっていいほど、スズメが現れて花をちぎっていく。
今日は、沼のほとりの桜の木の下で、スズメが来るのを、しばし待った。鳴き声はするのだけれど、なかなか桜の花のところには、とまってくれない。やっと花のところにとまっても、どうも花をちぎるには、それなりの技が必要な様子。手を貸してあげたくなるくらいだ。もっとも、こちらに見えない後ろ向きのとき、花をちぎっていたのかもしれない。花をくわえたと分かる写真は、たったの2枚であった。
沼のほとりの桜は、今日が程よい感じであった。この暖かさで、明日は、もう花吹雪かもしれない。
一昨日訪れた自然公園でクイナに出会った。湧き水が湿地を形成しているところなので、春になると、さらさらと流れる水を見ていると、とても心地よい時間を過ごすことができる。透明感のある水のところには、若草が出て、何とも言えない清涼感に満ちている。
クイナは、結構、頻繁に、それも目の前に姿を見せてくれるようだが、その動きが速く、姿が見えた瞬間からシャッターを押したものの、何ともピンの甘い写真となった。もう少し待って次の登場を待てば良かったのだが、草陰で大きなザリガニを食べていたので、今度は、曇りの日に出直そうと、あっさり引き上げてしまった。
家路を急ぎながら思い浮かんだのが、♪夏は来ぬ♪である。5番の歌詞に水鶏(くいな)鳴きとあるのを、ふと思い出した。この水鶏は、ヒクイナのことらしいが、もうすぐ早苗植えわたす季節がやってくる。
卯(う)の花の 匂う垣根に 五月(さつき)やみ 蛍飛びかい
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて 水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ 早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ
今、まさにお花見のシーズン。花冷えが続いて、桜の開花が遅れていたが、ここ2〜3日の暖かさで一気に花開き、今日は、もう花吹雪が舞っている。「世の中は三日見ぬ間の桜かな」江戸時代の俳人・大島蓼太の句であるが、この言葉の通り、ちょっと見ない間に満開となり、さらにあっという間に花吹雪となって散っていく。そして、世の中の移り変わりにも目を丸くしている昨今である。
今日は、お花見を兼ねて出かけた公園で、イカルに出会った。イカルは、私の好きな鳥のひとつである。以前、富士山麓の湖畔で、霧の中、聞いたイカルの声は忘れがたく、イカルに出会うと、あの日の光景が、くっきりと目の前に浮かんでくる。今日は、青空のもとで、イカルの声を聞くことが出来た。
花の散った後の桜の木で、新緑を楽しむイカルは、何を考えているのだろう。
ここのところお天気が安定しているようなので、今日は、近くの公園に出かけることにした。桜で混雑するような公園ではないので、木々の芽吹きを楽しみながら、ゆっくりゆっくり公園内を歩いた。
初めに、ささやくような可愛い声がしたので、辺りを見渡すと、草の影からアオジが現れ、続いてもう1羽現れ、すぐに草むらの中に、姿を消した。途中で、蝶とスミレを撮影に来たという知人に会い、ツマキチョウについて教えていただいた。
この公園は、透明感のある湧き水が流れ、湿地を形成している。そこにクイナが現れ、ザリガニを捕食していた。水辺で見るクイナは、赤い嘴が印象的で、水が澄んでいるので、一層綺麗に見えた。
途中の池の一番奥のところにオシドリの♂♀の姿が見えた。2羽で嘴を寄せ合い、何やら語り合っているような雰囲気。400mmでは、ちょっと遠いなあと思っていると、だんだんこちらに近づいてきた。雌が先に陸に上がり、続いて雄もあがって、柵のところで顔を見合わせ、雌は、林の中に飛んでいってしまった。雄は、草むらを散策するような仕草をしていたが、やはり林の中に姿を消してしまった。
斜面林のところでは、アカハラが熱心に採餌をし、カケスの声も、何度も聞こえた。1時間ほどの散策であったが、ずいぶん楽しむことが出来た。
BIRDERに連載の「拝啓,薮内正幸様」、毎回、とても楽しみにしている。「どうぶつのおやこ」などの絵本で、鳥に関心を持つ以前から薮内正幸氏の作品には、心惹かれるものがあった。鳥に関心を持つようになって、緻密に描かれた鳥の絵に、何か吸い寄せられるようなものを感じるようになった。
今日、武蔵野市立吉祥寺美術館で開催中の「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」を見に行った。絵本「くちばし」の原画は、13点。ヒタキ、シメ、イスカ、タシギ、ソリハシセイタカシギ、ダイシャクシギ、ハシビロガモ、ヨタカ、ペリカン、アカゲラ。これらの鳥たちが、一堂に会したときの絵は、それぞれの鳥の嘴の特徴が実によくわかり、また、ほのぼのとしていて、おそらく、この絵本を見た子供達の目に心に焼きつくに違いないと思った。そして最後はオオタカの登場である。ビアンキの文を絵本にしたものだが、原画を見て、一層、鳥たちへの愛着が湧いてくる。
白州の薮内正幸美術館には、なかなか出かけられないので、機会があったら、もう一度行って見たいと思っている。
2009/4/4(土)〜5/24(日) 4/30(木)は、休館。 詳しくは、下記をご覧ください。
http://musashino.genki365.net/gnkm02/pub/sheet.php?id=15160
どこに行こうか悩んだ末、船橋駅からバスに乗り、三番瀬に向かった。今日は、小潮で11時過ぎが満潮。一応、潮見表で調べてきた。9日からは、潮干狩りが始まるという。潮の引いた浜辺には、数人の姿が見えるのみ。鳥の気配を感じない、何とも寂しい三番瀬。突堤の先まで行けば、ミヤコドリ、ハマシギは、見られるというが、その気力もない。詳しい方に、お話を伺い、予定を変更して谷津干潟に向かった。
谷津干潟での、今回のお目当ては、ホウロクシギ。センターでスコープを見せていただき、急ぎ足で、その方角に向かった。400mmのレンズでは、少し遠いかなという感じのところで、採餌していた。近くには、ハマシギ、ダイゼン、メダイチドリも見えた。時折、あの長い嘴を開け「ホィーイーン」と、よく響き渡る声で鳴いている。
しばらくすると海草の絡まったカニを見つけたらしい。四苦八苦して何とかカニだけにしようとしているところへ、ユリカモメが飛んできて、横取りしようとする。羽で隠すようにして、何とかその場を切り抜けたようだ。干潟にも厳しい現実があるようだ。干潟の風は、まだ冷たい。
ずっと花冷えが続いていたので、少し体調を崩してしまったようだ。今日のふんわりと優しく心地よい風は、「春の訪れ」を実感させてくれる。「春」は、優しくて明るくて温かく心を和ませてくれる季節のような気がする。
数日前、浮島方面に出かけた折、ずいぶんたくさんのタシギに出会った。たくさんと言っても、その数は、半端ではない。あちらのハス田、こちらのハス田と回っていると、タシギがせっせと採餌している光景にずいぶん出会った。手賀沼でタシギに出会うのは、なかなか大変なことなので、こんなにたくさん、いとも簡単に出会えて良いものかしらと不思議な気持ちになった。
ハスのところで、長い間、じっとしていたタシギは、これで隠れているつもりなのかもしれない。ちょっと面白い光景だった。そろそろ田んぼの季節がやってくる。
今日も花冷え。4月の声を聞き、入学式のシーズンを迎えると一気に春らしさを感じるのだが、ここ数日続いている寒さは、一体何なのだろう。寒の戻り。本当に寒さが戻ってきたというのが実感である。体もその寒さに戸惑い、とうとう風邪をひいてしまった。
昨日、久しぶりに手賀沼周辺を歩いた。最初の出会いは、カワセミであった。♂♀共に出会った。鳴き声がしてカワセミの姿を目で追うと、ハンノキの新芽のところにとまった。ハンノキには、ツグミもとまって、ゆっくりしていた。
次に出会ったのが、コゲラ。コゲラも♂♀が鳴き、桜の木の上で、仲良く2羽並んだ瞬間があった。シジュウカラも2羽、やはり♂♀のようだ。
桜の花は、この寒さで、蕾を固くしているが、小鳥達は、桜の木に集い、何を語り合っているのだろう。スズメが飛んできて、桜の花を啄ばもうとしたが、まだちょっと早いと悟ったようだ。明日は、暖かくなるだろうか。
田んぼでは、ヒバリのさえずりが聞こえていた。新芽で若緑色に染まった田んぼには、タヒバリ、ホオジロ、ハクセキレイ、ツグミ、スズメ、カワラヒワの姿が見えた。カワラヒワは、群れで30〜50羽。1本の木には、100羽は優に超えると思われるスズメがとまって、大合唱を披露していた。ツグミは、あちこちで見られ、飛ぶと赤褐色の羽が、美しい。
土手の方から、地面すれすれに飛んで、姿が見えなくなったのは、どうもチュウヒのようだ。これまで、何度も飛んでいる姿を目にしているのだが、写真は、いつもピンボケばかり。しばらく田んぼを回ってみると前方の畦に猛禽らしい後姿が見えた。少し近づいてファインダー越しに見ると、チュウヒらしい。飛んでいる姿しか見たことがないので、一瞬、心臓がドッキンとなった。
この鳥の姿を初めて見たのは、昨年12月、ホオアカを撮影しているときである。スズメの群れの中に、突然、猛禽が突っ込んできたのだ。今まで見たこともない光景であった。この鳥を私は、変わったチュウヒと思っていた。ところが、その鳥は、実はウスハイイロチュウヒ(Pallid Harrier) ♂若(第1回冬羽)であり、日本に初飛来の鳥であることがわかった。後に、いつも馴染みのフィールドが、たくさんのバーダーで賑わうことになるとは、そのとき想像することが出来なかった。
今、ようやく静かになった馴染みのフィールド。ウスハイイロチュウヒの無事を祈りつつ「思い出の鳥」としてご紹介させていただきます。
◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇ | ||||||||||||
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