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6月も今日で終わり。6月というと思い浮かべるのは、梅雨。じめじめした印象が強いが、今年は、雨もそれほど多くなく、太陽が顔を出す暑い日もあったりして、明日は、もう7月なのだと思うと、幾分ほっとした気分になる。
ちょうど1週間前、馴染みのフィールドを回ったとき、キジにたくさん出会った。雌雄のキジには、何組出会っただろう?雄1羽に対して雌1羽という組み合わせもあれば、雄1羽に雌2羽という組み合わせもあった。6月に入ってから何回かキジの雛を見かける機会があったのだが、いつも草むらに素早く身を隠してしまうので写真が撮れなかった。キジの雛は、必ずキジの雌が一緒で、キジの雌雄が一緒にいるときに雛を見かけたことはない。
キジにたくさん出会った1週間前も雌のキジの後を追うように雛が急ぎ足でついていき、すぐに草むらに消えた。あの日、最初に出会ったのは、雌のキジに雛1羽。しばらく田んぼを回って最後の頃に出会ったのは、雌のキジに雛2羽であった。この2羽の雛のうち、1羽は、かなり神経質で脱兎のごとく道を横切り、あっという間に田んぼの緑の中に消えた。もう1羽は、用心深くあたりを見回していたが、何とか撮影できるチャンスを与えてくれた。今度は、もう少し小さいうちに出会えれば嬉しいのだが。
沼のほとりでは、オオヨシキリが、「ギョギョシ ギョギョシ」と真っ赤な口を開けてさえずっている。それは、太陽が輝いている日でも、今にも雨が落ちてきそうな空模様であっても、葦が風に揺れて舞台が不安定な日であっても変わりなく、その存在をアピールするように元気いっぱい歌っている。
沼のほとりで、もうひとつ出会いが楽しみなのは、ヨシゴイである。昨日の葦原では、2羽で飛んだり、1羽で飛んだり、ヨシゴイの飛翔を見る機会は、ずいぶんあったのだが、その飛翔をカメラに収めるとなると、なかなか至難の技である。ヨシゴイの季節になると、毎年、この飛翔シーンに悪戦苦闘する。結構ゆっくり飛んでいるように見えるのだが、実際ヨシゴイを追い続けると意外と速くてあっという間に姿が、見えなくなる。なかなかピントの合った写真が撮れないのが現実だ。
幸いなことに、昨日は、葦にとまったヨシゴイが目の前にいた。今シーズン、こんなに近くで出会えたのは、初めてである。頸をニューッと伸ばしたり、体を丸くしたり、ブルッブルッと体を震わせて膨らませてみたり、その姿は、実にユーモラスである。頸を伸ばして擬態をしているときのヨシゴイは、真剣なのだが、その表情を見ていると、楽しくなってくる。
沼のほとりの葦原は、まだしばらく楽しめそうである。
曇り空の日曜日。ゆっくり家事を済ませ、どこに行こうか迷いつつ鳥見に出かけることにした。このお天気では、公園の木立や林や森の中では、写真を撮るには、多分暗すぎるのではないだろうか。そう考えると馴染みの田んぼか葦原に焦点が絞られる。九十九里の海岸も気になるのだが、少々疲れ気味なので、もう少し体力のあるときにしよう。
結局、行き先は、沼のほとりの葦原。現地に到着したのは、11時をかなり回っていた。サイクリング・ロードになっている土手の上には、すでにたくさんのバーダーの姿がある。皆さんのお目当ては、サンカノゴイ。私は、今日はヨシゴイを何とか撮影したいなと思いつつ三脚を置く。現地に精通されているNさんの姿が見えたので、ご挨拶。「今日は、ヨシゴイは、良く飛んでいますよ。クロハラアジサシも飛んでいますよ。」と教えていただく。
それからほんの数分経ったとき、Nさんの「サンカノゴイ!」という声が聞こえた。慌てて、その方角にレンズを向ける。対岸の林を背景にサンカノゴイが飛んだところは、ボワーとなって2カットシャッターを切ったが全滅。3カット目から何とかサンカノゴイが撮影できた。これに気を良くしてヨシゴイの飛翔をと意気込んだが、こちらは、相変わらず手強い。
今日も暑い一日だった。暑さを避けるために緑陰に入ると、小鳥の声がする。スズメが数羽いるようだ。桜の木の高いところには、チーチーと鳴く鳥が動いている。良く見るとメジロだった。メジロは、いつでも見られると思っていたが、ここのところずっと会っていなかったので、ほっとして嬉しくなった。桜の葉についた綿あめのようなものを一生懸命引っ張っているのは、シジュウカラの幼鳥。ほんの少し木立があるだけで、小鳥たちが集まってくる。今日は、その小鳥たちの動きを見て楽しんだ。
昨日、田んぼを回ったとき、思いがけずセッカに出会った。田んぼを一回りして引き上げようとしたとき、草の上にチョコンと乗っている鳥が目に入った。ファインダーを覗くとセッカだった。スズメかもしれないと思ってファインダーを覗いたのだが、セッカとわかり、とても嬉しかった。数日前、あまりに近すぎて撮影するのに困ったセッカだったので、昨日の出会いは、余計嬉しかった。田んぼの緑がひときわ美しく思えたひとときだった。
今日も暑い一日だった。暑い日は、爽やかな田んぼの緑が一番。田んぼを吹く風も暑さを忘れさせてくれる。今日は、いつもと少し違うコースを回ってみた。晩秋に訪れたことのある田んぼだが、今の時期には、一度も訪れたことがなかった。
見渡す限り稲の緑で覆い尽くされているという感じで、いつも行く田んぼでは、当たり前のように聞こえてくるヒバリのさえずりが聞こえてこない。それでも、丁寧に見て回ると遠くにアマサギが2羽見えた。ここのところ、ずっとアマサギの姿を見ていなかったので、少し近づいて写真を撮ろうとすると、すぐに飛んでしまう。ぐるっと回って別の角度から何とか写真を撮った。
アマサギの次に出会ったのは、ダイサギ。サギとの出会いが少ない昨今なので、こちらも写真に収める。このダイサギは、緑のじゅうたんの上を気持ち良さそうにスィーと飛んで、クローバーの花の咲く農道に舞い降りた。なかなか優雅な舞であった。
次に出会ったのは、アオサギである。こんなに続けてサギに出会えるのは珍しい。そのアオサギは、まだ若くて近くにいるカルガモと一緒に熱心に採餌していた。今日の田んぼでの出会いは、アマサギ、ダイサギ、アオサギ。いつもの田んぼでは、なかなかこんなにサギに出会うことはない。何だか久しぶりに懐かしい人に会ったような気分になった。
今日も暑い一日だった。そろそろアジサシのシーズンになり、あちこちのブログでアジサシを見かけるようになってきた。コアジサシには、今シーズン何回か出会いの機会があったのだが、アジサシには、まだ出会いの機会が巡ってこない。まず見る目がないということが一番の欠点だろうが、それ以前にアジサシが見られる確率の高いポイントを熟知していないということが出会いの機会を逸している大きな要因と今日、しみじみわかった。
今日訪れたところで、波が寄せては返す砂浜にたくさんのコアジサシ、アジサシの姿を見たときは、何か別世界を見たような新鮮な感動を覚えた。その波の中でアジサシが何羽も餌取りをしている。防波堤の上から見下ろす感じなので、アジサシやコアジサシの姿は小さいが、いろいろなドラマが一望のもとに見ることが出来る。
そのアジサシの中に、ベニアジサシを見つけたときは、嬉しかった。以前、多摩川河口で遠くのベニアジサシを初めて見たときの印象が目に焼き付いていたので、胸のほんのりピンク色した鳥が目に入ったとき思わず緊張した。私のレンズでは、歯が立たない距離であったが、出会いの記念にカメラに収めた。そのほんのりとしたピンク色が写っていなかったのは、誠に残念である。
昨日の蒸し暑さが嘘のような今朝のお天気。あの青空は夢だったのではないかしらと思えるほどの雨脚である。それでも窓を開けるとピィーという小鳥の声が遠くに聞こえる。あれは何の声だろう?いつも窓辺から聞こえてくるのは、シジュカラ、メジロ、ヒヨドリごくまれにエナガやコゲラの声が聞こえるのだが。
今朝の空模様では、鳥見はお休みと思ってゆっくりしていたのだが、いつの間にか雨があがり、明るくなってきた。それでは、おなじみの田んぼでも一回りしてこようかしらと急に出かけることになった。
雨上がりの田んぼの緑は、生き生きとしていて、とても新鮮な感じがする。柔らかな緑。明るい緑。爽やかな緑。田んぼの緑は、決して一色ではなく、多彩ないろどりを呈している。ヒバリは、いたるところで元気よくさえずり、麦畑には、スズメが群れている。 畦に見えるのは、雌雄のキジ。今日は、5組のキジの雌雄に出会った。麦畑で 見え隠れしていたのは、キジの雌、ずいぶん慎重な動きをすると思ったら、ほんの一瞬、キジの雛が見えた。
キジに気を取られ、あやうく見落とすところだったが、何と目の前にセッカがとまっていた。あまりにも近過ぎて、どうにもならない。ズームレンズを持ってくれば良かったのにと後悔しきり。なかなか近くで撮影出来ないのだが、あまりに近すぎるのも困ったものだ。
雨上がりの田んぼは、鳥たちの動きが活発で、生き生きと輝いているように見えた。
予報通り気温がぐんぐん上がり、暑い一日となった。曇りがちだったり、雨模様だったりのお天気だったが、ずいぶんしのぎやすい日が続いていたので、今日の暑さには、少々とまどった。でも梅雨の合間の青空は、嬉しいものだ。こんなに良いお天気になると早くからわかっていれば、今日の行動は違っていたのだが、いささか残念。明日は、またお天気が崩れるという。
青葉の頃に飛来するというアオバズク。だいぶ前から気になって、昨年アオバズクに出会ったところを回ってみたのだが、空振りばかり。今日は、少し方角を変えて出かけてみた。到着と同時にアオバズクの姿が目に飛び込んできた。しかし小枝や青葉に遮られ、なかなかすっきりとは姿を見ることが出来ない。困ったなあという顔をしていると、散歩に来られていた方が、30分ほど離れた場所にもアオバズクがいると教えてくださった。あまり背景は良くないということだったが、そちらにも行ってみた。
そのアオバズクは、松の木の高い高いところにいて時々下を見下ろすような仕草をしていた。あまりに高くて見えにくい場所だったが、それでも金色の目が見えたときは嬉しかった。双眼鏡を持った方が、いつもの場所にいないのでわからないとおっしゃっていたくらいだから本当にわかりにくい場所であった。
もう一度、最初の場所に戻ってみると、ほんの少しアオバズクの位置が変わっていて、逆光ながら金色の目が見えた。小枝や青葉もかかるけれど、まずまずの状況。何とか今シーズン初めてのアオバズクの写真を撮ることが出来た。
今日もお天気が、はっきりせず一日、家でゆっくり過ごすことにした。折角ゆっくり過ごす計画なので、画像の整理もせず、「6月と聞いてイメージすることって何だろう?」と考えてみた。ありきたりの答えとしては、梅雨、紫陽花、カタツムリ、夏至、北海道といったところだろうか。鳥に関心を持つ人間の一人としては、アカショウビン、サンコウチョウ、アオバズク、コアジサシ、高原の鳥たちなども6月からイメージするものかもしれない。
ところで今日は、鳥見をお休みしたので、過去の画像を使わなければならない。6月のイメージに合うものをと考えたが、なかなかふさわしいものがなくて困った。ふと思い出したのが、2〜3日前に出会ったスズメの幼鳥である。麦秋を背景にたくさんのスズメが群れていて、その中に何羽かの幼い顔のスズメの姿があった。嘴が黄色くて本当に幼いという雰囲気。それゆえ、ことさら可愛らしく見えた。見過ごしがちなスズメだが、じっくり観察すると別の顔が見えてくるかもしれない。
今日は、終日、雨の予報。たとえ鳥に会えなくても、雨の日の田んぼめぐりは、心落ち着き、新たな力を補給できるような気がする。かくして今日は、雨降る中を田んぼ巡りとなった。
一面に広がる田んぼの緑は、雨に濡れて一層生き生きと輝き、力強い生命力を感じる。いつものコースを回り始めると、今朝は珍しくアオサギ3羽が佇んでいる。ここのところサギたちとの出会いが、極端に少なかったのでアオサギとの出会いでさえ、目を輝かす出来事なのだ。それでは、もう少し脚を伸ばしてみようということになって、離れた別の田んぼも回ってみた。そこでは、ダイサギ、チュウサギ、アオサギが、集まって休んでいた。このような光景は、本当に久しぶりだ。
さらにもう1箇所田んぼを回ってみることにした。そこでは、畦にキジの♀1羽と♂が2羽やすんでいた。ヒバリも時折飛んでいる。以前、この近くでヨシゴイを見かけたことがあるが、今日は、丹念に見てまわっても姿を見ることがなかった。しかし、嬉しいことにもっと大きな鳥との出会いがあった。田の緑の間から時折、頸を伸ばしてあたりの様子を伺うようにしていた鳥が畦にあがった。サンカノゴイだ。
雨の日の田んぼ巡りは、やはり新たな力を補給できる。
「チュピッ チュピッ チュピッ チュピッ」どこから聞こえてくるのだろう?久しぶりに立ち寄った道の駅。屋根の上にツバメが休んでいるのが見えた。電線にもとまっている。目の前の田んぼをスイスーイと飛んでいくツバメもいる。軒下には、いくつもツバメの巣が見える。巣の中の雛は、まだ孵化して日が浅いようだ。
飛んでいるツバメを撮りたいと、いつも夢中になってカメラを振り回し、シャッターを押すのだが、ピンのあった写真は、なかなか撮れない。こんなにたくさん飛んでいるのだから1枚くらい撮らしてくれたって良いのにと思うのだが、世の中、そんなに甘くない。では、飛んでいるのは無理でも、せめてとまっているところを何とか1枚。それも電線ではないところでとずっと思い続けていた。その願いが通じたのだろうか。昨日、道の駅で休憩したとき、目の前の木にツバメがとまったのだ。背景には、田んぼの緑も入り、なかなか良い雰囲気。たかがツバメ、されどツバメ。
天気予報では、晴れになるとのこと。晴れ渡った青い空、青い海を心に描いて海辺に向かうことにした。しかし、空模様は、芳しくない。どんよりと曇って時折、雨がパラパラと落ちてくる。
ようやく目的地に到着した。まだ海水浴のシーズンには、早いので、釣り人の姿を見かけるだけである。砂浜を歩くとキュッキュッと音がする。キリッキリッとコアジサシの声が聞こえてきた。たくさんのコアジサシが空を舞い、浜辺に舞い降りる。コアジサシの動きを見ていると飽きることがない。小さな魚をくわえたコアジサシが飛んでいる。どこに行くのかな?その姿をずっと目で追っていると草の生えたところに降りて行く。どうやら草の中に、コアジサシの雛が隠れているようだ。
コアジサシの雛の色は、砂の色にそっくりで、なかなか見つけにくい。親鳥の動きをじっくり見ていないと、どこに行ったのかわからなくなってしまう。コアジサシのお母さんのところに寄り添うような2羽の雛の姿が、何とも微笑ましくて、曇り空のすっきりしないお天気だったが、心は晴れ晴れと嬉しい日となった。
雨が降ったりやんだり、時には薄日が差す時間もあったりの変わりやすいお天気の一日。このようなお天気の日には、近場の田んぼめぐりが一番。一面に広がる田の緑は、生き生きとして清涼感あふれ、心和ませてくれる。
今日は、いつものコースを、かなり時間をかけてゆっくり回った。結論から先に言えば、今まで出会いのなかったゴイサギ成鳥4羽に出会うという思いがけない記録を残すことになった。最初に出会ったゴイサギは、畦の上。次に出会ったゴイサギは、緑の田んぼから、不意に飛び立った。かなり離れた田んぼで、またしても飛び立つゴイサギがいた。そのゴイサギは、すぐに着地し、首を伸ばしてあたりの様子をうかがっていたが、ほどなくもう1羽が飛んできて、2羽で首を伸ばしてあたりを見渡していた。
田んぼにゴイサギは、決して珍しいわけではないのだが、私には縁がなくて今から5年前、コウノトリの飛来地で一度出会っただけであった。もっとも、今、ゴイサギと指しているのは、成鳥のことであって、ホシゴイには、何回か出会いの機会があった。
鳥との出会いの少ない時期に、嬉しい出会いであった。
梅雨も一休み、今日は、太陽が顔を出し、久しぶりの青空。千葉の海岸を何箇所か回ってみた。今の時期、鳥たちとの出会いは難しいと思っていたけれど、本当に鳥影がない。青い空、青い海、砕け散る波。広々と広がる大海原に見えるのはサーファーの姿。そして砂浜で遊ぶ若者の姿と釣り糸を垂れる釣り人の姿。鳥の姿は見えなかったが、こんなにスケールの大きい海を見ていると、力が湧いてくるような気がする。
三日前、訪れた九十九里浜。あの日は、雲が厚く、空模様を気にしながら、久しぶりの砂浜を歩いた。砂浜には、大小たくさんの貝殻が落ちていて、懐かしさで思わず、いくつかを拾い上げた。浜辺を見るとシギの姿が見える。まさか今の時期にシギに会えるとは思ってもいなかったので、心が弾んだ。すぐにファインダーを覗いてみる。オオソリハシシギ、オバシギ、キョウジョシギだ。今日のような青空の日に出会えれば、嬉しさは、もっと大きかったかもしれない。
今日は、お天気が下り坂と思っていたので、のんびり新聞を読み、たまっている書類の整理などをしていると、何だか外が明るい気配。かなりゆっくりのスタートであったが、心落ち着く田んぼに出かけることにした。
馴染みの田んぼをゆっくりゆっくり回ってみたが、出会ったのは、ヒバリとスズメ、それにムクドリ。ヒバリは、ずいぶんたくさん見かけたし、歌声もたくさん聞いたが、写真となるとなかなか良い位置には姿を現してくれない。スズメは麦にとまっていたが、飛び立ったとき、その数の多さに驚いた。100羽は優に超えると思われる群れである。久しくスズメの群れに出会っていなかったので、麦秋を背景に飛ぶスズメの群れに目を見張り、写真を撮ることを忘れていた。
田んぼの後、葦原にも回ってみた。オオヨシキリが盛んに鳴き、ヨシゴイが飛ぶ。ヨシゴイの行き先を見ていると、葦原の中に入っていくものもあれば、田んぼの方に飛んでいく個体もいる。田んぼは、今まさに緑のじゅうたんと言った雰囲気。しばらく、ヨシゴイの飛んだ方角を眺めていると何かが長い首をすっと引っ込めた。距離があったので良く見えなかったが、どうもヨシゴイのようだ。少し近づいてみると長い首の持ち主は、サンカノゴイのようだ。思いがけない出会いで、ちょっと手が震えた。
昨日出かけた海辺でコアジサシに出会った。コアジサシに初めて出会ったのは、谷津干潟。鳥に関心を持ってまだ日が浅い頃のことである。杭の上にとまったコアジサシのところに、別のコアジサシが魚をくわえて飛んでくる場面を不思議な気持ちで眺めたものであった。それを求愛給餌と表現するということも、そのとき初めて知った。
先月、近くの田んぼに出かけたときのこと、コアジサシの声が聞こえてきた。田んぼにコアジサシ?私は、一瞬、耳を疑った。ほどなく5羽のコアジサシの飛んでくる姿が見えた。そのうちの1羽は、農道に着地し、あきらかに抱卵する態勢をとった。嘴でたまごの位置を直し、温める姿勢である。こんなところで?とそのとき、不思議な気持ちになった。コアジサシは、まさに住宅難のようだ。
昨日訪れた海辺には、少なくとも100羽以上のコアジサシの姿が見え、何とか家づくりも順調に進んでいるようだ。コアジサシの恋の季節が始まった。雛の姿が見られる日も近いかもしれない。プレゼントの大きな魚は、愛の証?
雲が厚く暗い一日だった。ここのところ鳥との出会いが少なく、何となく鳥見に出かける気力も今一つであったが、ずっと気になっていたメリケンキアシシギに会いたくて思い切って出かけることにした。
自宅を出てから2時間あまり、途中、左右に見える田んぼは、生き生きとした緑色で、萎えていた心を元気づけ、活力を与えてくれるような気がした。しかし、例年だと、この田んぼにアマサギの姿が見えるはずなのに、今日は全く姿を見ることが出来なかった。広々とした田んぼに、ようやく1羽のダイサギを見かけたときには、ほっとして何だかトキにでも出会ったような気分になった。
ようやく海辺に到着した。この時期、鳥たちの姿が少ないのは覚悟していたが、あまりにも寂しい。カワウさえも姿が少ない。昨年は、コアジサシの飛ぶ姿が見えたが、今日は、まったくその姿が見えない。やっとハクセキレイが1羽飛んできた。苔むした岩のところにシギの姿が見えた。紛れもないメリケンキアシシギ。会えない確率の方が高いかもしれないと思いつつ訪ねた海辺だったので、その出会いは、格別嬉しかった。
鳥たちとの出会いが少なくなってきているように感じるのは、私だけであろうか。一番身近なスズメも出会いの機会が少なくなっているように思う。窓を開けてスズメの声が聞こえてくる朝がなくなった。
今日、田んぼを回ってみた。田んぼの緑は、いつ見ても爽やかで心なごませ、新たな活力を与えてくれるような気がする。この緑の中に以前はサギの姿をずいぶん見かけたのだが、最近は本当に少ない。今日も、やっとアオサギ1羽に出会った。畦のところに大きな茶色の鳥の姿が見えたが、すぐに飛ばれてしまった。飛んだ姿を見れば、一目瞭然、トビだった。
田んぼに平行して流れている川に葦が生え、そこにカイツブリが1羽、ゆったりと泳いでいた。そのカイツブリは、まだ幼い。あたりを見渡しても親鳥の姿も兄弟らしい姿もない。なぜ、たった1羽なのだろう?鳥との出会いが本当に少ない。
今朝は、久しぶりにずいぶん雨が降った。雨の音を聞きながらぼんやり過ごす時間もまた楽しいものである。雨の中でシジュウカラの声を聞いたような気がしたが、窓を開けて外を見てもキョウチクトウやエゴノキに雨が降り注いでいるだけであった。
午後になると雨があがり、太陽が顔を出した。ベランダに出て空を仰ぐとアオサギが飛んで行くのが見えた。目の前の林の上をオナガが飛んでいく。鳥たちも雨があがって嬉しそうだ。
しばらく外を眺めているとシジュウカラの巣立ち雛の声が聞こえてきた。朝、雨の中で聞いたのは、やはりシジュウカラだったのかもしれない。フェンスがわりに植えられている夾竹桃のところにシジュウカラの姿が見える。まだ幼い顔だ。ちょっと暗くて写真は撮りにくかったが、ベランダから写真を撮れる嬉しさで思わずシャッターを切った。
昨日よりも、さらに暗い朝。あまり気乗りはしなかったのだが、気分転換に田んぼを一回り。ヒバリが飛びセッカが鳴く。ギチギチギチ。モズも近くで鳴いている。
田んぼ回りの後は、沼のほとりの葦原に移動する。空は少し明るくなってきた。葦原では、オオヨシキリがギョギョシギョギョシの声を賑やかに披露している。今日は風があって葦がゆらゆら揺れ、そのたびにオオヨシキリも揺れている。ヨシゴイは、何度も飛ぶのだが、すぐに葦原に入ってしまってなかなか撮影できない。
沼の対岸に回ってみるとコジュリンの声が聞こえてきた。♪ピッチリリッーピチョチッ♪爽やかな田風に乗ってコジュリンの歌声が聞こえてくる。しばらく佇んでコジュリンの声に耳を傾ける。
しばらく所要で鳥見をお休みしておりました。お休みしている間、ご訪問いただきました皆様には、ご迷惑をおかけいたしましたことお詫び申し上げます。
久しぶりに田んぼを一回り。稲が順調に伸び、田んぼの緑が、ずいぶん色濃くなっている。セッカがチャッチャッチャッチャッと元気よく鳴いている。オオヨシキリの声も聞こえる。ヒバリも飛んだ。遠くにカルガモが2羽。田園風景は、いつでも温かく心なごませてくれる。
しばらく田園風景を楽しんでいたが、木陰が恋しくなってきた。曇りがちで暑い日差しではないのだが、久しぶりに外に出て、ちょっと疲れたようだ。大きな桜の木立ちのところに行くと3人ほど休んでいる人がいる。その近くにカメラを構えている人がいるので、様子を見ていると突然ツミの鳴き声が聞こえてきた。桜の木立は、葉が重なり合って、思ったよりも暗い。ツミの飛ぶ姿が見え、木にとまったところをようやく撮影することが出来た。
「アカガシラサギ」。初めて出会ったのは、ちょうど3年前。教えていただいた場所がわからなくて右往左往。だんだん日が暮れてきて心細くなり、初日は泣く泣く引き上げた苦い思い出のある鳥。翌日、気を取り直して再び出かけた。やっと場所がわかったものの肝心の鳥がいない。しばらくすると段々人が集まりだし、鳥を探す目も増えたので、やうやく葦の中にいるアカガシラサギの姿を見ることが出来た。
2度目の出会いは、昨年の4月。与那国島の田んぼで綺麗な夏羽の個体と冬羽の個体に出会った。あのとき、4月初旬であったが、南の島とは言え、ずいぶん暑かった。あのときの田んぼの緑と夏羽の赤茶色とグレーと白色が織りなす風景が忘れられない。
今日は、アカガシラサギと3度目の出会い。最初、距離がかなりあったので、「サギのところにいるよ。」と教えていただいても、さっぱりわからなかった。餌取りをしているアカガシラサギの姿は、ぎゅーっと首を伸ばして、とても面白い。今にも雨が降り出しそうな暗い空模様であったが、2時間ほどアカガシラサギの動きに振り回されながら楽しい時間を過ごすことが出来た。今日の出会いに感謝。フィールドの皆様に感謝。
ツバメの季節。街中を歩いても、田んぼめぐりをしても、駅のホームでも見かける機会が多い。その速さゆえに、なかなか私の腕では、飛翔姿を撮影するチャンスが巡ってこない。
今日、思いがけずコシアカツバメに出会った。コシアカツバメは、ブログや図鑑で見て一度は会いたいと思っていた鳥である。目の前を「ジュビッジュビッ」「ジュビッ ジュビッ」と飛んでいく。その飛ぶ姿の何と速いこと。颯爽と飛んでいく姿を見ていると嫌なことも忘れて気分がすっきりしてくる。
なかなか止まってくれなかったが、ようやく建物のロープにとまってくれた。建物には、つぼ型の巣が、いくつか作られていた。よく観察していると、崩れかけている巣を修復しているようで、口の中に土のようなものを含み、一生懸命作業をしている。
「ジュビッ ジュビッ」「ジュビッ ジュビッ」またコシアカツバメが颯爽と飛んできた。
ずっと気になっていた葦原。少し遠いので、なかなか出かける機会が巡って来なかった。昨日、銚子の帰りに、思いがけず葦原に立ち寄ることが出来た。一番気になっていたのは、オオセッカ。日本でごく限られた地域にしか生息しないというオオセッカなのだが、最近は、少数ながら、観察される地域が増えつつあるという。
利根川下流域沿いの葦原に到着すると、あの聞き覚えのある「ジュクジュクジュク」「ジュクジュクジュク」の声が、あちらからもこちらからも聞こえてくる。ああ流石にこの地域は、オオセッカの名所であると感心することしきり。しばし、その「ジュクジュクジュク」「ジュクジュクジュク」の声に耳を傾ける。この声だけならば、浮島でずいぶん聞いたのだが、浮島では、なかなか姿が見えない。仮にその姿が見えたとしてもかなり距離がある。
その声が間近で聞こえるところで待っていると、オオセッカが飛びあがり、また葦原の中に入っていく。この囀り飛翔を何度も何度も繰り返している。葦原の中に入ったオオセッカは、熱心に「ジュクジュクジュク」「ジュクジュクジュク」を繰り返す。オオセッカのさえずりが、ファインダー越しに、はっきりくっきり見えたときは、感激した。
今まで何度か写真は撮ったことはあるのだが、葦原の中で囀っている姿を、こんなにもはっきり見たことは一度もなかった。夕暮れが迫っていたので、残念ながら短時間の観察で終わったが、オオセッカとの久しぶりの出会いは嬉しかった。
◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇ | ||||||||||||
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