タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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2010/8/31 ムナグロ

ムナグロ

今年の夏の暑さは、異常であった。まだ過去形で書くのは、適切ではないかもしれないが、とにかく猛暑、酷暑、極暑、激暑など、どのような言葉でその暑さを表現すれば良いのであろう。連日の暑さを何とか乗り切ろうと暑さの中、何度も田んぼに足を運んだ。もちろんシギたちに会いたいからである。

ムナグロに出会う機会は、多かったのだが、なかなか撮影する気持ちになれなかった。昨日、何とも可愛いムナグロが、ポツンと1羽、たたずんでいる場面に出会った。思わずレンズを向け、何枚もシャッターを切った。

田んぼにも秋の気配が漂い始めている。明日は、もう9月。

2010/8/30 タカブシギ

タカブシギ

暑い暑いと言っているうちに8月も残すところ、後一日となった。今日も田んぼを一回り。今日は、ずいぶんトウネンの姿を見かけた。1か所で30羽近く群れているところがあり、その姿を見ているだけで嬉しくなってくる。ヒバリシギも何か所かで見ることが出来た。一番近いところでは、肉眼で、はっきりと羽衣がわかり今までにない経験で感激した。あまりの近さに写真は無理であったので、じっくりと観察した。

蓮田も回ってみた。レンコンの収穫作業も、始まっている。蓮田にそーっと近づいても、たくさんのシギが飛び立つ。タシギやアオアシシギも見かけたが、それは、ほとんどタカブシギである。しかし、中には、奇特なタカブシギが1羽いて、モデルになってくれた。蓮田にも秋の風が吹き始めた。

2010/8/29 トビ

トビ

まだまだ暑い。とは言え、ひと頃の猛暑、酷暑とは違って、ほっと一息出来るような暑さである。ツクツクボウシの鳴き声が目立つようになり、秋を告げているかのようである。ツクツクボウシをネットで調べてみると、*「ジー…ツクツクツク…ボーシ!ツクツクボーシ!」と始まり以後「ツクツクボーシ!」を十数回ほど繰り返し、「ウイヨース!」を数回、最後に「ジー…」と鳴き終わる。*とあった。私の子供の頃の記憶によれば、「ツクツクホーシ」ではなく、「オーシーツクツク」であった。地域によって聞こえ方が違ってくるようである。これは、鳥の鳴き声にも言えることなのだろうか。

先日、田んぼまわりをしているとき、トビに出会った。普段、レンズを向けることの少ない鳥だが、稲刈りの済んだ後の田んぼに降りていたトビは、案外綺麗に見えた。3羽のトビが、田んぼに降りていたのだが、2羽は、すぐに飛んでしまい、1羽だけが、残った。そのトビの前を、ムクドリが何羽も飛んでいく。のどかで心癒される光景であった。

2010/8/28 ソリハシシギ

ソリハシシギ

今日も田んぼを回ってみた。田んぼでは、あちこちにトラクターを見かけた。順調に稲刈りが進んでいるようである。イネロールを作っているトラクターを初めて見た。トラクターを運転している方に、会釈をすると、会釈を返してくださった。心がほんのり温かくなってくるのを感じた。稲刈りの済んだあとの田んぼでは、ショウドウツバメが気持ち良さそうに飛んでいた。

田んぼで出会ったシギ・チは、相変わらずの顔触れだったが、今日は、田んぼでは、会う機会の少ないソリハシシギに出会った。決して珍しい鳥ではないのだけれど、干潟で出会うのとは違って新鮮な思いで観察することが出来た。

2010/8/27 オジロトウネン

オジロトウネン

暑い暑いと言って一日一日が過ぎていく。今日は、もう8月27日。夏休みも残すところわずかとなった。二学期が始まれば、近くの小学校・中学校から体育祭の練習の元気な声が、秋風にのって聞こえてくることだろう。

先日、田んぼで出会ったオジロトウネン。トウネン7羽の群れの中にいた。1羽だけ、羽の色が、黒っぽく、トウネンとの違いを感じた。どのトウネンも皆、熱心に採餌していて、なかなか顔をあげたところを写真に収めることが出来ない。今シーズン、夏羽から冬羽へ換羽中のオジロトウネンにも出会っているが、ジロネンに会えた!というだけで、何とも新鮮な感動を味わうことが出来た一日だった。

2010/8/26 ヒバリシギ

ヒバリシギ

シギ・チとの出会いを期待して、今朝も田んぼに向かった。いつもより早めに向かったのだが、すでに先着の車が1台。今朝は、比較的近くにヒバリシギが2羽。エリマキシギの幼鳥もすぐ目の前で採餌している。トウネンは、近くに1羽と、離れた水溜りに5羽。

7月から田んぼを回っているが、なかなか出会えなかったヒバリシギに、ここのところ、ずいぶん出会うようになった。一昨日は、3か所で4個体。今朝は、2か所で3個体を近くで観察することが出来た。今まで、どの個体を見ても、ヒバリシギはヒバリシギ。そう思っていたのだが、よくよく見れば、それぞれ色々特徴があって、なかなか面白い。

そんなことを考えていると、2羽のヒバリシギが、目の前で小さなドラマを展開した。それぞれ言い分があるに違いない。人間社会と同じように。

2010/8/25 カワラヒワ

カワラヒワ

朝のひととき、近くの田んぼを一回りしてきた。一面に広がる稲田は、黄金色に輝き、今まさに収穫を待っているかのようである。いつもシギ・チの観察に出掛ける田んぼとは、また違った趣がある。灌木には、チュウサギが3羽とまって羽を休めている。

静かな田んぼに、セッカの鳴き声が響き渡る。そのセッカの鳴き声が近づいたり遠ざかったり。稲田の前に揺れるイヌビエの中に、1羽のカワラヒワの姿が見える。朝の光が、降り注ぎ、逆光気味のその光景は、淡い郷愁を感じさせるものであった。

処暑を過ぎても、なお暑さの続く日々だが、田んぼを吹く風と、稲田に降り注ぐ光には、秋の気配が漂っている。

2010/8/24 オオハシシギ

オオハシシギ

今日も暑い一日だった。その暑さの中、今日も田んぼを回ってみた。顔触れは、相変わらずであったが、久しぶりにオオハシシギ2羽を比較的近くに見ることが出来た。ヒバリシギは、3か所で観察することが出来、コアオアシシギ4羽が、熱心に採餌する姿もゆっくりじっくり観察することが出来た。ツバメチドリは、畦でのんびりと、くつろいでいるように見えた。

オオハシシギが、どっぷり水に浸かって、パシャパシャと水浴びしている姿を見ていると、しばし暑さを忘れることが出来た。カンカン照りの日差しの中、ハクセキレイの幼鳥もパシャパシャと気持ち良さそうに水浴びしている。稲刈りが済んだばかりの稲田をアオサギが悠々と飛んでいく。暑い暑いと言いながら、秋が確実に近づいている。

2010/8/23 メボソムシクイ?

メボソムシクイ

今日は、また暑い一日だった。田んぼに行く前に立ち寄った林では、セミの声が、賑やかに聞こえてくる。「ミーン、ミーン、ミーン。」あちらからもこちらからも聞こえてくる。もうすぐ夏休みも終わり。子供のころ、このミンミン蝉の声を聞くと、「夏休みの宿題終わった?」と問いかけられているようで、何とも落ち着かない気分になったものであった。

しばらく林を歩いてみると、サクラの木の奥にコゲラが飛んできた。すぐ近くには、シジュウカラの幼鳥の姿が見える。後は、蝉の声が響き渡るだけ。風もなく、汗がじっとりと体にまとわりつくように流れていく。その時、2羽の小鳥が飛んだ。最初、コサメビタキ?と思ったけれど、動きが違う。どうもムシクイのようだ。多分、メボソムシクイであろう。いよいよ秋の渡り。これから楽しみな季節がやってくる。

2010/8/22 エリマキシギ

エリマキシギ

猛暑続きであったが、いつの間にか田んぼを吹く風に秋の気配を感じるようになってきた。一面に広がる稲田は、今、収穫の時期を迎え、トラクターが、あちこちに見られるようになってきた。これから田んぼ巡りをするときには、農家の方の迷惑にならないよう、心がけたい。

今日、午後から回った田んぼ。今までとほとんど変わりない顔ぶれ。相変わらずツバメチドリがフィールドを湧かせてくれているようである。私自身は、確認出来なかったが、今日は、8羽になったという。コアオアシシギ、エリマキシギも増えてきているという印象を持った。

先日出会ったエリマキシギ。後頭部の黒色の羽と胸の脇の茶色の羽に夏羽の名残りが見られた。1か月前に出会っていれば、どんな姿だったのだろう。2か月前だったら?3か月前だったら?といろいろ夢を見させてくれた。田んぼには、秋の気配が漂い始めた。

2010/8/21 キンクロハジロ

キンクロハジロ

日本では、繁殖が珍しいとされるキンクロハジロ。最初は、雛が3羽だったそうだが、今では1羽になり、元気に公園内の池を泳いでいる。そのキンクロハジロの雛を今朝、間近に見てきた。

キンクロハジロの雛は、常に母鳥の後をついて泳いでいた。父鳥は、悠然と1羽で、浮かんでいる。広くもなく狭くもない程よい広さの池をキンクロハジロの親子が泳いでいるだけで、その公園は、優しく和やかな雰囲気につつまれている。雛の成長を見守るかのように散歩の人も立ち止まる。公園の朝は、ゆったりと時間が流れていく。

2010/8/20 ウズラシギ

ウズラシギ

猛暑が続いていたので、今日は、ずいぶん過ごしやすく、セミの鳴き声さえ、涼しげに聞こえる。吹く風にも秋の気配を感じるようになってきた。田んぼでは、もう稲刈りが始まり、ショウドウツバメも見られるようになってきたという。

昨日、干上がりつつある休耕田で、ウズラシギに出会った。今シーズン、なかなか出会う機会がなく、姿は見かけても、あまりに遠くて写真を撮るには、無理だったりで、なかなか機会に恵まれなかった。昨日も、決して良い条件ではなかったが、ウズラシギが2羽、一心に採餌する姿を見ることが出来た。今度は、アメリカウズラシギにも会いたいなとちょっと欲張りなことも考えた。

2010/8/19 ヒバリシギ

ヒバリシギ

今日は、雨予報であったが、少し早起きして、久しぶりに田んぼに向かった。曇りがちの程よいお天気でスタート。最初に回った田んぼでは、ウズラシギが2羽。仲良く採餌している。ムナグロ、タカブシギ、コチドリの姿も見える。

次の田んぼでは、畦の上に7羽のツバメチドリとエリマキシギとタカブシギが1羽ずつ。距離は、あるものの、ツバメチドリが7羽も並んだところは、なかなか見られない光景である。

さらに田んぼを回ってみると嬉しいことにヒバリシギがかなり近い位置で採餌している。今シーズン、なかなか出会いの機会がなかっただけに嬉しさは、ひとしおである。じっくり観察、ゆっくり撮影を楽しむことが出来た。お天気も予報に反して太陽が顔を見せ、嬉しい田んぼ巡りの日となった。

2010/8/18 トウネン

トウネン

お盆を過ぎると涼しくなる。そう思っていたのだが、相変わらずの猛暑。近くの林から聞こえてくるセミの鳴き声だけは、元気よく、「今まさに夏」を実感する。田んぼの様子も気になりながら、暑さのため、今日もお休み。早起きして出掛ければ良いのだが、なかなか気合いが入らない。

先日、田んぼでトウネンに出会った。三番瀬や谷津干潟で見かけるトウネンと田んぼで見るトウネンは、私には、全く別の鳥の印象があり、この日も、すぐにトウネンとは思わなかった。あの小さな体で、長い長い旅をする。そう思うと何だか胸が熱くなる。暑い暑いと愚痴をこぼしてばかりいないで、もう少し頑張らなくては。

2010/8/17 スズメ

スズメ

今日は、また格別の暑さだった。東京では、37゜Cだったとニュースで報じている。地球温暖化とはいえ、あまりに暑い日が続くと地球は、どうなることかと心配になってくる。

暑い、暑いと言いながらも、私は、よく田んぼめぐりをする。そして今日は、どんなシギ・チに会えるかな?と期待する。しかし、今年は、水の入っている田んぼが、なかなか見当たらず、当然ながら鳥たちとの出会いも少ない。そんな時、蓮田で出会ったスズメが、ひととき、心和ませ、楽しませてくれた。

水の入った田んぼでは、少しずつ、シギ・チの姿が増えてきているようだ。これからが、田んぼは、本番かもしれない。

2010/8/16 コアオアシシギ

コアオアシシギ

暑い。本当に暑い。猛暑、酷暑、炎暑、極暑。その暑さを表現するには、ずいぶん色々な言葉があるものだと思う。そして、その語感からくる暑さを人それぞれ感じ取ることが出来るのは、日本語の美しさであろう。

季語集を眺めていて「夏深し」という言葉に、心惹かれた。お盆も今日が最終日。昨日夜遅くまで、帰省ラッシュで高速が、かなり渋滞したようだが、それも一段落。季節も確実に秋に向かって一歩、一歩進んでいく。暑いとはいえ、まさに夏深しという時期に入ってきているのであろう。

そして「秋」の訪れを感じさせてくれるのは、コアオアシシギである。昨日、数羽のコアオアシシギに出会った。コアオアシシギは、エリマキシギと並んで私の好きなシギである。逆光でかなり距離もあったが、何のはずみか飛んで、また戻ってきてくれた。試みにレンズを向けてみると、何とか1枚その華奢な姿を見せ、秋近しを感じさせてくれた。

2010/8/15 タマシギ

タマシギ

今日は、また猛暑が戻ったようで、汗をかきかき田んぼを回った。今日は、ツバメチドリの飛翔もたっぷり見られ、元気をもらったような気分である。ツバメチドリが飛ぶ様は、迫力があり、見ていて飽きない。そしてツバメチドリが降りた畦には、オオジシギ、エリマキシギも休んでいた。

もう1か所の田んぼでは、思いがけずタマシギの親子に出会うことが出来た。以前は、手賀沼でも見ることが出来たタマシギだが、今年は、どこもかしこも稲作で、たとえタマシギがいたとしても観察は、なかなか難しい。タマシギは、父親が子育てするのは、有名な話だが、お父さんの後に一生懸命ついていく2羽の雛の姿は、ほのぼのとして心和む風景であった。

2010/8/14 オジロトウネン

オジロトウネン

今日もすっきりしない空模様だった。ひと頃の厳しい暑さは、ひとまず落ち着いたようで、例年通りの夏の暑さを味わっている。お盆を過ぎれば、吹く風も変わって、秋の気配を少しずつ感じるようになってくることだろう。

先日、田んぼで今シーズン、初めてオジロトウネンに出会った。昨年の夏は、手賀沼で至近距離でじっくり観察出来た。羽の1枚1枚も観察できるほどの距離でずいぶん贅沢と思いながら、楽しませてもらった。あのときは、識別力に自信のない私でも、目の前の鳥がオジロトウネンとはっきりわかった。しかし、1年たって久しぶりにオジロトウネンに会ってみると何とも頼りない。念のため写真を見ていただいたところ間違いなくオジロトウネンということで、やっと日の目を見ることになった。

もっと、せっせと田んぼ巡りをして識別力を養わなくてはと、しみじみ思った次第である。

2010/8/13 オオジシギ

オオジシギ

昨日、ずいぶん風が吹きまくり、田んぼの様子が気になった。あまりすっきりしないお天気だったが、久しぶりに田んぼを回ってみることにした。何度も触れるが、今シーズンは、休耕田が非常に少ない。そのような中で、ただひたすら、シギ・チとの出会いを求めて田んぼ巡りをするわけである。シギ・チに関心のない方には、信じがたいことかもしれない。

今日の印象としては、コアオアシシギ、トウネンの数が増えた感がある。嬉しかった出会いは、オオハシシギ夏羽、ウズラシギ、オオジシギとの出会いである。オオジシギもウズラシギも自分で見つけたわけではなく、ご一緒した青年に見つけていただいたのだが、とても新鮮な印象で嬉しく心に残るものとなった。

2010/8/12 レンカク

レンカク

今日は、風が強かった。猛暑とか酷暑とか言われている今年の夏。風があると、ずいぶん過ごしやすい。日中は、セミの声で夏を感じているが、夜になり、涼風と共に、虫の声が聞こえるようになってきた。

6月の終わりに出会ったレンカク。久しぶりの出会いで、とても嬉しかった。初めてレンカクに出会ったのは、4年前の夏。奈良にレンカクが出ていると聞きながら、行くこと叶わず、心中穏やかなるものがあった。しかし、「待てば海路の日和あり」のことわざ通り、身近なフィールドに綺麗な夏羽のレンカクが姿を見せてくれた。それも蓮の葉の上を歩く姿は、まさに貴婦人ともいえるものであった。

そして今年の6月。またレンカクに出会うことが出来た。休耕田の決して綺麗とは、言い難い場所であったが、ひととき、水に入って、その姿を楽しませてくれた。思い出のひとこまである。

2010/8/11 タカブシギ

タカブシギ

今シーズンは、水の入った田んぼ、いわゆる休耕田が、ほとんど見当たらず、シギ・チとの出会いが難しい。自宅から一番近い手賀沼周辺の田んぼを回っても、昨年までのようなわけにはいかない。見られるのは、ツバメ、キジ、ヒバリ、セッカというところだろうか。コチドリですら、姿を見かけない。

そのような中で、茨城の田んぼを回ってみると、コチドリとムナグロは、まとまった数で見ることが出来た。二日前に回った田んぼでは、タカブシギもようやく何羽も姿を確認することが出来、ほっとしている。

田んぼの季節。ゆっくり楽しみたいものである。

2010/8/10 カヤクグリ

カヤクグリ

乗鞍岳で出会った、もう一つの鳥は、カヤクグリ。今まで何度か出会ったことのある鳥だが、初めて訪れた乗鞍岳で出会うと新鮮な感激があった。

乗鞍岳を訪れた日は、何度も霧が流れるように発生し、視界を遮られた。しかし、霧が出ると、鳥たちは安心するのだろうか、イワヒバリにしてもカヤクグリにしても、比較的、近距離に姿を見せてくれ、鳥たちとの出会いを楽しませてくれた。

ウメバチソウの近くに姿を見せてくれたカヤクグリ。ハイマツの上で、ゆっくり、その姿を楽しませてくれたカヤクグリ。奥庭や埼玉の公園で出会ったカヤクグリとは、一味違った趣があり嬉しい思い出となった。

2010/8/9 シベリアオオハシシギ

シベリアオオハシシギ

「シベリアオオハシシギ」2008年8月19日、東京港野鳥公園で初めて出会った。図鑑を見て行ったものの、ガラス越しで、かなり距離のある鳥の特徴をつかむのは、私にとって、かなり難しいことであった。スコープを見せてくださる方があり、何とか、その特徴を目に焼き付けた。

今回、茨城の田んぼで話題になったシベリアオオハシシギ。実は、私は、それとは知らずに7月26日に撮影していた。識別力のなさに汗顔の至りである。シギ・チに精通された方に、写真を見ていただき、判明した。そして、シベリアオオハシシギの特徴を詳しく教えてくださった。

(1)まっすぐで黒くて太い嘴。(2)黒くて長い足。(3)顎を引いたような姿勢。写真を良く良く見れば、その特徴と合致していた。特に「顎を引いたような姿勢」という言葉は、新鮮で、図鑑にも載っていないことであり、深く心に残るものであった。

鳥との出会いは、人との出会い。人との出会いは、鳥との出会い。心から感謝、感謝の出来事であった。

2010/8/8 イワギキョウとイワヒバリ

イワギキョウとイワヒバリ

乗鞍岳。畳平。お花畑。旅行社の募集案内やパンフレットで、何度も目にし、一度は、行ってみたいと願っていたところである。6日の夜出発し、山麓の民宿で仮眠。ゲートの開く6時より30分前に到着。一番乗りでゲートをくぐった。マイカー規制があるが、私たちのマイクロバスは、難なくゲートをくぐることが出来た。

何と言っても、この時期、会いたいのは、ライチョウの親子である。朝早くが良いとのことで、皆の心は、ひとつ。ただひたすら、ライチョウとの出会いを夢見る。

いよいよ畳平に到着。楽しみにしていた風景だが、この日、何度も何度も霧が流れるように発生し、視界を遮られ、高山植物も鶴ヶ池も見えない。風もあり、体感温度は、どれくらいであろうか。寒い。とにかく寒い。何枚も重ね着し、手袋もして霧が晴れる瞬間を待つ。

コマクサ、イワギキョウ、ヨツバシオガマ、ウサギギク、ハクサンイチゲ、ウメバチソウ。霧が晴れると、乗鞍岳・畳平の花が、ハイマツの緑と共に美しい。イワギキョウやコマクサを見ていると、1羽のイワヒバリが現れた。続いて、もう1羽。時折、コマクサを啄んでいる。さらにもう1羽現れイワギキョウのところに近づいていく。そして、さらにもう1羽現れて一度に4羽のイワヒバリが登場。

この日、大黒岳の岩の上でさえずるイワヒバリも見たし、肩の小屋へ行く道の途中のハイマツ帯でもイワヒバリに出会った。イワヒバリ大サービス・デー。まさに、その一語につきる乗鞍岳であった。

2010/8/7 キアシシギ

キアシシギ

キアシシギ。春と秋の渡りのとき、田んぼでも干潟でも観察する機会が多い。脚が黄色いので黄脚鷸。とてもわかりやすいシギである。山渓の「野鳥の名前」を読んでいて、英名は「おしゃべりな鳥」という意味だと知った。群れをつくり、♪ピュイーピュイー♪と通る声で鳴くからだそうである。

水の入った田んぼで、3羽のキアシシギが熱心に採餌している姿を間近に見ることが出来た。干潟で見るキアシシギと印象が違うから不思議である。

2010/8/6 コチドリ

コチドリ

田んぼでの出会いの中で、比較的多いのがコチドリである。チョコチョコと幼子のような足取りで動き回る様は、何と言っても可愛い。春先、手賀沼湖畔で、頭上すれすれに♪ピョピョピョ♪と鳴きながら飛んだコチドリ。あのコチドリは、無事に子育てが出来ただろうか。

暑さの中で、田んぼ巡りをしているとき出会ったコチドリ。あちこちで見かける機会は多いのだが、あの姿は、何故か心を和ませてくれる。

2010/8/5 ホオジロ

ホオジロ

先日、「熱中症注意報」という言葉を初めて知った。春は肌寒い日が多く、5月の戸隠高原では、雪景色が見られたとか、箱根でも雪が降ったとか、平地でも例年にない寒い春を過ごした。そして一気に猛暑。連日の暑さは、猛暑というのか、酷暑というのか、とにかく朝から気温がぐんぐん上がっていく。

夏の夕方、ヒグラシの声と共に、「光化学スモッグ注意報が解除されました。」と市役所のアナウンスが流れるのを良く耳にしていたが、テレビから流れる「熱中症注意報」という言葉を聞いて、異常な暑さを改めて考えさせられた。

一昨日、暑さの中で、ほぼ一日田んぼ巡りをした。水の入っている田んぼを探し歩いて、西に東に南に北に。やっと水の入っている田んぼを見つけても、カルガモもサギたちの姿も全く見えないと本当にがっかりする。

コジュリンやオオセッカの声が聞こえる駐車場の近くで、久しぶりにホオジロの声を聞いた。♪チョッピィ チチュ チュチュリチュ♪ホオジロの声が、ひととき暑さを忘れさせてくれた。

2010/8/4 アオアシシギ

アオアシシギ

♪ピョピョピョ♪アオアシシギが鳴きながら飛んで行く。田んぼの季節が巡ってくると、コチドリに続いて姿を見せてくれるのが、大抵アオアシシギである。今シーズンも何回か姿を見かけた。しかし、逆光でシルエット状態だったり、あまりに遠すぎたりで、なかなか写真を撮れる状況ではなかった。

昨日、ようやく何とか近くで観察することが出来た。水の入った田んぼが少ないので、まずは、水の入った田んぼを探し回っているのだが、水が入っていてもシギもカモもサギも全く見かけない所がある。そのような状況の中で、アオアシシギの姿を見かけたときは、嬉しかった。最初見たときは、4羽であったが、田んぼを一回りして、また様子を見に戻ってみると2羽になっていた。

♪ピョピョピョ♪何だか胸の中に響き渡るような声で、アオアシシギが、鳴きながら飛んで行く。

2010/8/3 エリマキシギ

エリマキシギ

私の好きなシギの一つが、エリマキシギである。シギは、なかなか識別が難しく、鳥に関心を持ち始めた頃に出会ったオオキアシシギは、何が何だかわからないまま、写真を撮った。そのとき、オオハシシギやハマシギ、タカブシギそしてエリマキシギも撮影したのだが、どれもこれも何ともつかみどころのない鳥という認識しかなかった。

自分の住んでいる地域が、シギ・チを観察するには、最適の地であるということを教えてくださった方があり、少しづつ、シギ・チに関心を持つようになってきた。そして田んぼ巡りが楽しみになってきた。

好きなシギであるエリマキシギだが、個体によって色々である。今日、そのエリマキシギに幸運にも出会うことが出来た。その鳥の存在を教えてくださった方があったからである。鳥との出会いは、人との出会い。人との出会いは、鳥との出会い。嬉しく心に残る出会いであった。

2010/8/2 カイツブリ

カイツブリ

田んぼ巡りをしても今年は、休耕田をほとんど見かけない。行けども行けども緑、緑、また緑の世界が広がるばかり。今シーズンに入って6回ほど、田んぼ巡りをしたが、たくさん姿を見かけたのは、コチドリばかり。やっとアオアシシギを見かけても、すぐに飛ばれてしまう。タカブシギにも、なかなか会えない。これでは、今シーズンシギたちとの出会いは、どうなることかと心配になってくる。

田んぼ巡りをしていてがっかりしているときに出会ったのが、カイツブリである。羽を広げて、「田んぼ巡り頑張ってね!」とでも言っているようであった。暑さの中で、また田んぼ巡りを頑張ることにしよう。

2010/8/1 ケリ

ケリ

「ケリリ」という鳴き声に由来するというケリ。吹く風が冷たくなり、田んぼに二番穂が揺れる頃、ケリの姿を見かけるようになる。夏にも手賀沼で見たことがあるが、どこに移動したのか、すぐに姿が見えなくなってしまった。

関西では、決して珍しくないケリだが、関東では、案外見られないものである。5月の初めに富山で雛と一緒のケリを見たことがある。あの時、カラスが近づくと「ケリリ」「ケリリ」と激しく鳴いて飛んだ。あれは、雛を守るためだったのだろう。

先日、運良くケリの幼羽を見ることが出来た。今頃、あのケリは、どこにいるのだろうか。

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