暑い暑いと言いながら、田んぼ巡りをしていたのが、つい昨日のことのようである。「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、お彼岸を過ぎた頃から、一気に涼しくなり、日毎に秋らしさを増してくる。今日で9月も終わり。明日は、もう神無月を迎える。
今日も少し田んぼを回ってみた。すっかり刈り入れの済んだ田が続く中、まだ黄金色に輝く稲田があった。そこにチュウサギが集まっている。蓮田を回ってみると、タシギ、コチドリ2羽がいるところに小さなシギの姿が見える。かなり遠いので、近づいてくるのを待った。ヒバリシギのようだ。今の時期に、ヒバリシギに会えるとは思っていなかっただけに嬉しさは、一入である。静かな秋の田んぼ。シギたちとの出会いは、続く。
大型台風が本土に上陸。久しぶりに荒れ模様だった日の翌日(2011/9/22)、どこに行こうか迷った末、馴染みの田んぼに向かうことにした。からから状態だった田んぼに水がたくさん入っているが、シギたちの姿は、なかなか見つからない。蓮田や田んぼを回って最後に回った田んぼでムナグロの幼鳥らしい姿を4羽見かけた。
広い田んぼで、かなり距離があり、その上、逆光。4羽並んでいるが、右端の草陰にいる1羽が、妙に気になった。あいにく、購入したばかりのswarovskiの双眼鏡を忘れてしまったため、取りあえずシャッターを押し、液晶モニターで確認するが、不鮮明で良くわからない。広い田んぼをぐるっと車でひと回り。草陰にいた個体が、動き始め、畦のようになっている小高いところに現れた。ファインダー越しに見ると、それは、オオチドリらしい雰囲気。しかし自信がない。与那国島でMプロの車中から撮影させていただいた夏羽のオオチドリの姿を思い出し、図鑑を何度も何度も見て、オオチドリとの確信を深めた。
しばらくすると4羽が急に飛び立った。どこに飛んだのか、付近を回って探してみたが見つからず、また、もとの田んぼに戻ってみるとムナグロの群れが入っている。良く見ると、その中にオオチドリが複数いることがわかった。光線の良い方向に回りたいのだが、なかなか難しい。私が観察した段階では、6羽を確認。翌日、シギ・チに精通された方が観察された段階では、幼鳥、成鳥合わせ11羽だったとのこと。さらにその翌日は、8羽と聞いている。そして最後は、雨の降る中で成鳥1羽を観察した。
台風の置き土産は、何かないかしらと淡い期待で出掛けた田んぼで、思いがけない出会いであった。
朝夕は、少し肌寒さを感じ、秋らしさが日毎に増してくる。暑い真夏の日差しの中で、ずいぶん田んぼ巡りをした。今シーズン、何とシギ・チの姿の少なかったことだろう。9月に入っても、その状況は変わらずであったが、ここにきて、少しシギたちの姿が見え始めた。
先日、水の入った田んぼで22羽のオグロシギに出会った。皆、幼鳥のようである。熱心に採餌していたから、かなり空腹であったのだろう。時折、餌取りをめぐって、小競り合い。こんなにたくさんのオグロシギを一度に見たことは、今までない様な気がする。そのオグロシギが、畦にあがってしばし休息。しかし、次の瞬間、飛び立った。
どこに飛んで行くのかなと見守っていると、また、もとの田んぼに戻ってきた。飛翔は、なかなか美しい。特徴のある黒い尾羽も良く見えた。まだまだシギ・チは、楽しめそうである。
虫の声が聞かれるようになり、すっかり秋らしくなってきた。空気が澄んで、遠くの音も良く聞こえてくる。渡り途中の鳥たちに会いたくて、久しぶりに公園に向かった。桜の葉は、すっかり落ちて歩くとカサカサと音がする。なかなか鳥の姿が見つけられなかったが、ようやくシジュウカラ、エナガが現れて、ひとしきり楽しませてくれた。
運よく、ツツドリも姿を見せ、しばし、くつろいでいる雰囲気。先日、雨の日に出会ったが、今日は晴天。影がちょっと気になったが、正面の姿を見せてくれた。ツツドリは、秋の訪れを、しみじみ感じさせてくれる。
少しひんやりして肌寒いようなお天気になった。三連休の間は、何かと用事があり、鳥見に出掛けられなかったので、今日は、また田んぼに向かっていた。最初に回ったところで、オグロシギの群れを観察。熱心に採餌している。時折、内輪もめがあるが、また、せっせと餌取り。その群れの中で1羽が、水浴びを始めた。良く見ると嘴が違う。何とツルシギだ!今シーズン初めての出会い。嬉しい出会いの瞬間だった。
ひんやりと心地よい風が、窓から入ってくる。空を見上げれば鰯雲。お彼岸を境に、一気に秋らしさを増してくる。田んぼを回れば、トンボやバッタ。公園では、蝶がひらひら舞う。しかし、相変わらず鳥の姿は、少ない。
先日、田んぼ巡りをしているとき、前日の大雨で水がいっぱいになった刈り入れの済んだ田んぼにカルガモがたくさん入っていた。今の時期、運が良ければシマアジとの出会いもあるので、そのカルガモの群れをじっくり観察していた。残念ながらシマアジは見つけられなかったが、アオアシシギの群れが飛んできて着地し、すぐに飛び立った。カルガモも騒然。ハヤブサの来襲だったのだ。
シギ・チの群れを狙う猛禽の姿を今まで、何度か目にしたことはあるのだが、あまりの速さに、シャッターを押すことが出来なかった。今回、初めてチャレンジ。ピン甘だが、ハヤブサの雰囲気だけは、伝わるだろうか。シギ・チ好きには、嬉しくないシーンではある。
秋を感じさせるものの一つにモズの高鳴きがある。8月の終わりころから、時折、耳にするようになったが、案外、姿を見かけることが少ない。以前は、田んぼ巡りをすると、良くモズの姿を見かけたのだが、そのモズさえ少なくなったということなのだろうか。
先日、蓮田を回っていると目の前に飛んできた鳥がいた。慌ててレンズを向けると、モズだった。久しぶりに見るモズの姿が、妙に懐かしく秋をしみじみ感じた一日だった。
渡り途中の鳥たちが、東京近郊の公園に立ち寄り、羽を休めていく。あちこちの公園からヒタキ類やムシクイ、ツツドリなどのたよりがちらほら聞かれるようになってきた。毎年、どこかで出会いの機会はあるのだが、今シーズンは、少し寂しいような気がする。
先日、雨の日にツツドリに出会った。空抜け、枝かぶりであるが、出会いの瞬間は、心が躍り、わくわくする。今年もツツドリに出会えた。それだけで、充足感があり、体に熱いものが流れる。桜の葉も大分落ちて、緑が少なくなっているが、今度は、緑の中で撮影出来たらと願っている。
台風一過、青空が広がり、今日は暑くなるとの予報。公園へ立ち寄る渡り途中の鳥たちも気になるし、田んぼでは、そろそろノビタキが見られる頃かもしれない。いろいろ迷った末、馴染みの田んぼへ向かうことにした。
昨日の大雨で、からから状態だった田んぼは、水がいっぱい。あちらの田んぼ、こちらの田んぼ。どこを見渡しても水がいっぱいだ。しかし、鳥の姿は、全く見かけない。ようやくカルガモがたくさん集まっている田んぼに辿り着いた。コガモが2羽いたが、他は、全部カルガモ。隣の水の少ない田んぼにアオアシシギ3羽。少しするとアオアシシギが10数羽飛んできた。着地するとすぐに飛び去ってしまった。カルガモも騒然。何とハヤブサの来襲だった。狩りは失敗。
今度は、蓮田を回ってみる。すぐにセイタカシギ2羽の姿が目に入った。その2羽が飛んで、隣の蓮田で水浴びを始めた。何度も何度も繰り返し、水浴びしている。セイタカシギは、綺麗好き?爽やかな風が蓮田を吹きぬけて行く。
台風の接近で各地で被害が出ているようで心配している。当地でも、かなり雨と風が強くなってきた。静岡県浜松市には、台風が上陸したとのこと、被害が大きくならないことを祈るのみである。
先日、蓮田でタシギに出会った。夏の声を聞くと田んぼでオオジシギが見られるようになり、夏が終わりに近づき、稲刈りが済んだ田んぼに二番穂が揺れるころ、チュウジシギが見られるようになる。そしてあっという間にタシギの姿が増えてくる。水の入った休耕田が、ほとんどないので蓮田での出会いが多い。
この日、出会ったタシギは、かなりリラックスした雰囲気で、ゆっくり羽づくろいをしていた。ジシギを見分けるポイントの一つである尾羽が、良く見えて嬉しかった。顔が見えず、尾羽だけ見せて、まるでかくれんぼでもしているかのようにも見えた。
富士山五合目を訪れたことは、何回かあるのだが、7月に訪れることが多かった。今回、初めて9月の半ばに訪れる機会に恵まれ、いつもとは雰囲気の違った水場に集まる小鳥たちの姿を間近に見て楽しむことが出来た。
訪れたのは、2011年9月16日。残暑が厳しい折であったが、流石に、五合目まで上がると、空気がひんやりして、じっと座っていると体が冷えてくる。足元も寒い。時折、霧が流れて曇りがちの一日であった。そのような中でも、小鳥たちは、水浴びにやってくる。一番頻繁に姿を見せたのが、ヒガラ。ヒガラは、成鳥も幼鳥も現れて楽しませてくれた。ウソの雄、雌も何度も姿を見せてくれた。
私が、一番会いたかったホシガラスは、10時少し過ぎに到着し、午後4時過ぎに引き上げるまでに、11回も姿を見せてくれた。それも同時に2羽、姿を見せてくれたこともあり、水場は、ホシガラスで活気づいているという印象であった。これほどホシガラスが頻繁に姿を見せたという話を私は、今までに聞いたことがない。
キクイタダキは、一瞬、姿を見せただけで、とうとう水場に降りてくることはなかった。可愛かったのは、ルリビタキの幼鳥とヒガラの幼鳥である。また、この水場で、今まで見たことのないゴジュウカラが姿を見せ、水浴びもしていったのには驚いた。さらにシャクナゲの近くで何か地鳴きが聞こえると思っていたのだが、それがミソサザイであったのには、これまた、驚いた。メボソムシクイやカヤクグリなどいつも出会える鳥に出会えなかったが、いつもとは違った新鮮な出会いの数々に9月の富士山五合目は、心に残るものとなった。
9月半ばの富士山五合目では、幼鳥との出会いも楽しめる。私の訪れた日、到着早々にルリビタキの幼鳥が現れた。ぶつぶつ模様が何とも可愛らしい。ホシガラス以上に頻繁に姿を見せてくれたのが、何と言ってもヒガラである。最初は、成鳥が登場しては、水浴びを楽しんで行ったが、しばらくすると幼鳥が姿を見せてくれた。
私がヒガラに持つイメージは、黒と白であり、黒いもじゃもじゃとした髭をはやした良く動く小鳥ということになる。ところが幼鳥は、色が淡く成鳥に比べ、ずっと優しく可愛らしいイメージとなる。それ故、一瞬、コガラをイメージしてしまう。今回、ヒガラの成鳥、幼鳥が同時に数羽現れて、水場が大賑わいになった時間帯があった。どの鳥に焦点を合わせるか迷うほどの嬉しい時間であった。
幼鳥は、何と言っても可愛い。前日、見られたというウソの幼鳥に会えなかったのは残念であったが、今の時期の富士山五合目は、なかなか楽しい。
渡り途中の小鳥たちが、東京近郊の公園に羽をやすめるために立ち寄るシーズンとなった。しかし、出会いの機会が少ない。田んぼのシギ・チにしても今シーズンは、何が原因なのか、あまりに少なく侘しい。水場に集まる鳥たちとの出会いを期待して9月16日、富士山五合目を訪れた。この季節に富士山五合目を訪れるのは、初めてである。
私が、一番会いたかったのは、ホシガラス。♪ガーガーガーとしわがれた声で鳴いて飛び回るが、カラスとは思えない魅力的な鳥である。7月に訪れたときは、残念ながら会えなかった。同じく7月に訪れた立山では、バスの車窓から高い木にとまっている姿を見ただけ。今まで何度か出会ってはいるのだが、是非、ゆっくり会いたい。
その願いが通じたのだろうか。私が五合目を訪れた日、ホシガラスの出場回数最多記録になるのではないかと思うほど、頻繁に姿を見せてくれた。水場の水を美味しそうに飲んでは、立ち去って行く。2羽同時に現れたときもあった。星を散りばめたようなあの衣装。何度会ってもホシガラスは、魅力的だ。
まだまだ暑さを感じる今日この頃であるが、田んぼを渡る風は、心地良い。稲刈りが順調に進み、黄金色の稲穂が揺れる田園風景から、稲ロールがあちこちに見られる光景に変わってきた。野焼きした田んぼもところどころ見られ、黒々としている。コンバインの近くのまだ刈り入れの済んでいない稲田にチュウサギが、数羽乗って、秋の風情を楽しんでいるようにも見えた。
田んぼを回ってみると、タカブシギが数羽、目に入った。そのタカブシギの近くに頭部が赤褐色の綺麗なウズラシギがいる。実に綺麗なウズラシギだ。しばらくすると水浴びもして羽をぶるぶるさせていた。まだまだ田んぼのシギ・チは、楽しめそうである。
今シーズン、田んぼのシギ・チとの出会いの何と寂しいことだろう。今の時期になっては、なおさら、出会いの機会も少ないと思いながら、昨日、また田んぼへ向かっていた。
稲刈りが順調に進み、まだ刈り入れの済んでいない稲田の奥の方で、♪チョーチョー♪とアオアシシギの声が聞こえて来た。久しぶりに聞くシギの声だ。嬉しくなって少し進むと水をたたえた蓮田に4羽のアオアシシギの姿が見えた。期待していなかっただけに、4羽のアオアシシギとの出会いは、何とも嬉しいものであった。蓮田には、秋の風が吹き抜けていった。
田んぼの風は、爽やかだけれど、日差しは、まだまだ暑い。昨日、公園を2か所回ってみたけれど、あまりに寂しい鳥影に今日は、また、田んぼへ足を向けた。シギ・チとの出会いは、多分無理であろうと思いながら、それでも淡い期待で田んぼへ向かう。
蓮田の少し開けたところで、コチドリの姿が見えた。よくよく見ると全部で5羽。そのコチドリにレンズを向けていると正面から7~8羽の鳥が飛んできた。足がかなり長く見えたのだが、草陰に潜り込むように入ってしまったので、多分ジシギであろう。今まで真正面から、このような形で飛んでくる姿を見たことがないので、かなり驚いた。
車からそっと降り、足音を忍ばせて、草陰から様子を伺う。いた。いた。1羽のタシギが辺りの様子を伺うように周囲を見渡している。数枚シャッターを押し、少し移動しようとした途端、一斉に4羽のタシギが飛び立った。かなり警戒心が強い。こちらの動きをつぶさに観察していたらしい。不意をつかれたが、田んぼの風が心地良かった。
今日は、また、夏の暑さがぶり返したような一日であった。少し歩くとかぶっている帽子が、汗でぐっしょり。その暑さの中、2か所の公園をまわってみた。久しぶりに訪れた1か所目の公園は、雑草が伸び放題。いつも手入れが行き届いていたのに、夏の暑さで草の伸びる勢いが増したのだろうか。到着と同時にさっと飛ぶ鳥の姿が見えた。カメラも双眼鏡も持たない男性が、「今のは、ツツドリですよ。」と親切に教えてくださった。公園内を一通り回ってみたが、鳥影なく次の公園へ移動する。
2か所目の公園も実に静かだ。鳥だけでなく人の姿も見かけない。しばらく歩くとやっとキジバトが、高い杉の木にとまる姿が見えた。9月の公園は、こんなに静かだったのかしらと思った瞬間、エナガの声が聞こえてきた。暗い林の中を飛び回る、その姿をカメラに収めたいが、実に難しい。コゲラの声がしたので、振り返るとムシクイらしい姿が目に入った。大いに慌ててシャッターを切る。センダイムシクイのようだ。何とか季節を感じさせてくれる鳥に出会えた。今日の公園でのひとこまである。
久しぶりに訪れた公園では、夏の名残りを惜しむかのように蝉が大合唱。蝶もひらひら飛んできた。しかし、鳥の声が全くしない。せめてシジュウカラにでも会えればと思ったのだが、鳥の少なさは、ここでもと思いながら公園を後にした。
先日、近くの川で、カイツブリの親子に出会った。雛は、2羽いたのだが、なかなか一緒になってくれない。ほんの一瞬だったが、親子が並んでくれた。鳥との出会いの少ない昨今、カイツブリの親子との出会いは、ほのぼのと嬉しいものであった。
日中の気温は、32℃。9月も半ばを迎えたが、まだまだ暑い。とは言え、吹く風の何と爽やかなことだろう。夏草の生い茂る野の道からは、虫の声が聞こえてくる。田んぼでは、稲刈りが順調に進み、コンバインの近くには、チュウサギの姿が、ちらほら。何と言っても数が多いのは、カラス。烏合の衆という言葉の所以は、こんなところにあるのだろうか。
田んぼを一回りしたとき、何か白っぽい鳥が飛ぶのが見えた。すぐに視界から消えてしまったが、少々気になった。帰り道、木立の中に、何やら鳥の気配。忍法、葉隠れの術。葉の間から見え隠れするのは、ノスリ。8月の終わり、友人の高原だよりに添えられた枯れ木にとまった可愛いノスリの顔を思い出した。季節は、確実に移ろい、秋の色が日毎に濃くなって行く。
昨日、久しぶりに沼のほとりを回ってみた。夏草が生い茂り、人が歩いた形跡が見られない。葛の花があちこちで咲いている。釈迢空の名歌「葛の花 踏みしだかれて 色あたらし この山道を行きし人あり」を思い出しながら、しばし歩く。沼の方へ飛んで行くのは、カワウ。他の鳥の姿も声も聞こえず寂しい沼のほとりだ。
これほど鳥に出会えないのは、あまりに寂しい。ここまで来たのだからモモイロペリカンのカンタ君に会っていこう。カンタ君は、お立ち台のようなところで、つまらなそうな顔をしてポツンと立っていた。400mmレンズなので、かなり遠くから写真を撮っていたのだが、夫が、「カンタ君の目、綺麗だよ。」というので、少し近づくと思いがけず羽を広げてくれた。そのあと、色々なポーズで大サービス。やはり褒められると嬉しいらしい。私には、そう思えた。沼のほとりは、相変わらず静かである。
昨日、思い立って出掛けた田んぼで思いがけずトウネン2羽に出会った。コチドリも数羽いて、その中に、小さい鳥が2羽いたのが、トウネンだった。そして、トウネンの動きを目で追っていると、手前にコチドリより大きめの鳥がいる。コチドリよりどっしりした印象で、もしかしたらイカルチドリかもしれないと思ったが自信がない。
シギ・チに精通された方に、お尋ねするとイカルチドリの幼鳥とのこと。今まで、イカルチドリに縁のなかった私には、嬉しい出会いとなった。トウネンとイカルチドリ。諦めていた田んぼで、思いがけず心弾む出会いであった。
今シーズンの田んぼのシギ・チの少なさには、全く気が抜けてしまうようで、例年なら、9月末まで楽しみにしているところだが、潔く、先日を持って田んぼ巡りを終了のはずであった。ところが、私の大好きなHPに「秋は、シギ!」というタイトルを見つけてしまった。こうなっては、心が揺れてしまう。
またしても田んぼへ足が向いてしまう。そして今日、2羽のトウネンに会えた。今シーズン、一度も出会っていなかったトウネンである。私は、トウネンを見るたびに、この小さな体で、はるばる長い旅路をと思い、いつも胸が熱くなる。今日、2羽のトウネンは、ときどきコチドリに追いかけられながら、一心に採餌していた。その姿を見ながら無事の旅路を祈るのみである。
見上げれば、空は、秋晴れ。吹く風は、日毎に爽やかさを増し、秋の訪れを楽しむ頃となった。東京近郊の公園に渡り途中の小鳥たちが、立ち寄ってくれる楽しみもこれから本番になってくることだろう。
先日、訪れた公園では、ムシクイの姿を、一瞬、見かけただけであったが、今日、久しぶりに訪れた公園では、キビタキ幼鳥に出会うことが出来た。なかなか思うような角度では、撮らせてもらえなかったが、今シーズン初めての出会い、あまり贅沢は言えない。しばらく様子を見ていたのだが、その後、茂みの中に姿を消し、それっきりであった。
鳥たちとの出会いが、少なくなっている昨今、小さな出会いを大切にしていきたいと思う。
空の色も日差しもすっかり秋らしくなってきたが、まだまだ暑さを感じる今日この頃である。東京近郊の公園では、そろそろ秋の渡りの鳥たちが、姿を見せ始めた所もあると聞く。
この夏も、ずいぶん田んぼ巡りをしたが、その田んぼの近くで、思いがけず珍しい鳥に出会った。マダラチュウヒの若。チュウヒには、何度か出会ったことがあるのだが、チュウヒは、個体により色々でなかなか難しい。猛禽に疎い私は、マダラチュウヒの価値をあまり理解していない。それでも、かなり珍しいらしいということが想像出来た。はるかかなたを飛ぶその鳥を400mmレンズで撮影しようというのだから、かなり厳しい。それでも背中を押してくださる方があり、貴重な経験を出来たと感謝している。夏の思い出のひとこまである。
朝は、雲が厚く、今にも降り出しそうな空模様。昨日、鳥見をお休みしたので、近くのフィールドを回ってみようと、かなり遅めのスタート。到着早々迎えてくれたのは、シジュウカラ、コゲラ、メジロ。こんなにもシジュウカラの動きが速かったかしらと思うような動きに振り回されているうちに、シジュウカラもコゲラもメジロも姿を消してしまった。
諦めて葦原に回ってみる。葦原では、セッカが、元気良く飛び回っている。ツバメも実にたくさん飛んでいる。動きが速すぎて、とても私には、追い切れない。ふと気がつくと、セッカが、良い位置にとまっている。これは、有難い。秋晴れの空のもと、大好きなセッカとの嬉しい出会いであった。
夏の名残りを惜しむかのように蝉があちらでもこちらでも声を限りに鳴いている。秋らしい気配は、感じるものの、不安定なお天気が続き、青空が見えたと思ったら、急に真っ暗になり、勢いよく雨が降り出す。この夏楽しませてくれた朝顔は、ほぼ終わりに近く、今は、西洋朝顔が、ブルーの小さな花をたくさんつけて楽しませてくれている。
この夏、オオジシギに4回出会った。ジシギの識別は難しく、避けて通っていたのだが、少しずつ分かるようになってくると、見た瞬間、出会ったときの第一印象がとても大切と思うようになってきた。昨日、稲刈りが済んだ田んぼに二番穂が伸び始め、ジシギがかくれんぼするには、ちょうど良い環境の中、チュウジシギに出会った。ジシギ探しは、なかなか難しい。
コチドリにさえ会えない寂しい田んぼ。もう今日で田んぼ巡りも終わりにしようと思いながら、暑いさなか、何度も通った田んぼをゆっくり回る。昨日までムナグロの群れを観察出来た田んぼでは、今日は、ヒバリ1羽を観察したのみ。水の入った田んぼでは、アオアシシギ3羽。この出会いさえが、貴重に思われる。稲刈りが済み、二番穂が伸びてきた田んぼで、ようやくチュウジシギを発見。あれほどたくさんいたアマサギの群れも、どこに移動したのか、今日は、ほとんど姿を見かけなかった。
葦原に回ってみるとコジュリン、セッカ、オオセッカの声が、聞こえてくる。しかし、その声も、静かで寂しい感じがする。エノコログサやイヌタデが初秋の風に揺れ、バッタがたくさん飛ぶ。セッカが飛ぶ姿を何度も見かけるのだが、すぐに草むらの中に入って姿が見えなくなってしまう。やっと撮影出来そうな位置にセッカを見つけ、レンズを向けた途端飛ばれてしまった。葦原には、確実に秋の足音が近づいている。
台風接近の影響で、不安定なお天気が続いている。今日は、本当に目まぐるしくお天気が変わった。青空が見えたと思ったら、急に雨が音立てて降りだしたり、その直後に太陽が顔を出したり、何とも忙しい一日であった。
風が強かったが、葦原の小鳥たちの様子を見に出掛けた。雨と風で、観察は困難かと思われたが、雨と雨の合間にセッカの声があちこちから聞こえ、空高く舞い上がり、葦原に降りる。しかし、手前の草が風に揺れて撮影は困難。セッカは、諦めてコジュリンの声のする方角に移動。イヌタデが、初秋の風に揺れている。そのイヌタデの近くをコジュリンの♂♀が飛び交っている。葦原には、秋の訪れ。
台風の影響だろうか、ここ数日、蒸し暑い日が続いている。今日の予報では、住まいの近くは、大雨注意報が出ているようであったが、車で田んぼを回ってみることにした。今シーズン、シギ・チが不調とは言え、そこそこ出会いはあったのだが、今日は、本当に寂しい。田んぼの畦で休むアオアシシギ、キアシシギ。稲刈りの済んだ田んぼでムナグロ約30羽。今日の出会いは、これだけであった。
葦原に回ってみるとコジュリンの♪チョッピ チュリリリ ピッ♪の声が、初秋の風に乗って聞こえてくる。声は、近くに聞こえるのだが、結構遠くにとまっている。そういえば、先日、すぐ目の前で2羽のコジュリンがもつれ合っているのを見た。そのうちの1羽だけ、かろうじて撮影出来た。嬉しい出会いとなった1枚である。
今日は、長月。語源は、夜長月あるいは長雨月とか言われるが、いずれにしても、これから夜が長くなり、長雨の時季でもあるということになるのだろうか。
昨晩から蒸し暑く、天候もはっきりしない様子であったが、今日も田んぼを回ってきた。シギ・チとの出会いは、期待していなかったのだが、稲刈りの済んだ田んぼにムナグロ10数羽の群れを発見、その中に1羽のエリマキシギの姿を見つけたときは嬉しかった。
今まで出会ったエリマキシギは、大抵、水の入った田んぼでゆったり採餌したり、あるいはその近くの畦で休んでいることが多かった。今日、出会ったエリマキシギがいたのは、水のない乾いた田んぼである。その田んぼで、実に忙しそうに動き回り、採餌に余念がない。良く言えば働き者。余程空腹なのか、次の中継地へ急いでいるのか。撮影のタイミングが難しいエリマキシギであった。