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2009年も間もなく終わろうとしています。いろいろな出来事のあった1年でした。馴染みのフィールドでは、ウスハイイロチュウヒが話題となり、たくさんのバーダーの方で賑わいました。夏羽のエリマキシギに出会ったのも今年の夏のことでした。
今朝、手賀沼のほとりで湖面に浮かぶコブハクチョウやオオバン、ユリカモメなどを観察しておりますと、まさに頭上をミサゴが旋回しました。今までこんなに間近にミサゴの姿を見たことはありません。2009年最後の日に、何とも嬉しい出会いでした。来る年の鳥たちとの出会いも大いに期待できそうな予感がいたしました。
今年も1年、ご訪問いただきました皆様に支えられ、HP「九羽の白鳥」の更新を続けられましたこと心より感謝しております。来る年もまた、微力ながら努力してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2009年の思い出を思い出の鳥たち[2009年の出会い]としてまとめました。立ち上がるまでにちょっと時間がかかりますが、スライドショーも作成してみました。
今年も残すところ後1日。過ぎてしまえば、あっと言う間の1年ということになるのだが、実にいろいろな出来事のあった1年であった。鳥たちとの出会いにしても、不思議な出会いが多かったような気がする。それが縁というものかもしれない。
師走に入って間もなく、所用で半月ほど鳥見に出かけることが困難であった。ようやく時間的にも精神的にもゆとりが出来て鳥見を再開。嬉しいことに田んぼの鳥たちが待っていてくれた。四季折々の田園風景は、私の最も好むところであり、そこに姿を見せる鳥たちの姿は、何よりも心和ませ、新たな力を与えてくれるものである。
冬枯れの田んぼは、淡いベージュを基調に褐色の濃淡で水墨画風の味わいを呈している。そこに姿を見せるのは、オオジュリン、カシラダカ、ホオジロ。時には、ホオアカの姿を見かけることもある。枯れ草の中に潜んでいたカシラダカやオオジュリンは、車や人が近づくとワァーと何羽も一斉に飛び立つ。その時、初めて、その存在を知るのである。
冬枯れの田んぼで、ツグミは結構大きく見える。飛んだ姿を一瞬、猛禽かと勘違いしたことが何度かある。ツグミには、葱畑の近くで出会った。昨年も同じところで姿を見かけた記憶がある。猛禽と言えば、師走の田んぼで、良く見かけるのは、チョウゲンボウとノスリである。チョウゲンボウのあの顔は、愛嬌があり、ノスリの顔には、優しさが漂っているように思う。
師走の田んぼ。冬枯れの色合いの中で出会う鳥たちの姿や表情に、心安らぎ、エネルギーをいただく。今年出会った鳥たちに感謝しつつ、来る年もまた、素晴らしい出会いが、たくさんあることを願う。
師走とは思えないほどの暖かさ。今日も沼のほとりをゆっくり歩く。遠くの杭にとまっているのは、カワウ、ダイサギ、コサギそしてユリカモメ。何故か今日は、いつも見かけるコブハクチョウの姿が見えない。オオバンもやっと1羽見つけた。実に静かな沼のほとりである。暖かさに誘われて、いつも見かける鳥たちが、お出かけしているのだろうか。
湖面に浮かんだボートに、1羽のコサギが、ヒョィと飛び乗った。それは、あまりに軽やかな身のこなし。そのボートがお気に入りのようだ。右を向いたり、左を見たり、正面を見たり、辺りをつぶさに観察しているようにも見える。風もない、暖かな朝のひととき。コサギは、不意に対岸へ向かって飛び立った。
冬枯れの田んぼを回っているとき、スズメの群れを目にすることが、良くあります。多いときには、100羽〜200羽近い群れが、ワァーと飛び、電線に並んでとまったり、枯れたセイタカアワダチソウの上にとまったりします。落ち穂拾いをするかのように、冬枯れの田んぼに一斉に舞い降りることもあります。そして、また、ワァーと飛び立つのです。しかし、その群れを、何とか形あるものとして撮影するとなると中々難しいものです。この日は、何とかスズメたちが、まとまった形でとまってくれました。冬の日差しが、柔らかく降り注ぎ、枯れ草の色も優しく見えました。
この前、公園を訪れたのは、いつだったろう?ジョウビタキの姿を、初冬の日差しの中で、今シーズン初めて確認し、「ああ、今年もまた出会えた。」とほっとしたのは、2か月以上も前のことである。カサカサと枯れ葉を踏んで公園を歩く。目の前の桜の木に何やら鳥の動く気配。慌ててカメラを準備。それは、今シーズン初めての出会いのルリビタキであった。冬の公園で、ルリビタキは、人気者である。そのルリビタキが、愛想よく出迎えてくれたのが、何よりも嬉しい。「こっちへおいで!」とでも言っているかのように、ルリビタキは、枝から枝へと飛び移り、フェンスを越えて姿を消した。
冬枯れの田んぼに、柔らかな師走の日差しが降り注ぐ。早苗の揺れる初夏の田んぼ。稲穂が日毎に重そうに頭をたれ、黄金色に変わっていく真夏の田んぼ。「はざかけ」も見られる初秋の田んぼ。ぐんぐん伸びた二番穂が揺れる初冬の田んぼ。四季折々、田んぼは、いろいろな表情を見せ、心和ませてくれる。今、すっかり冬色になった田んぼは、乾ききっているが、鈍い光を放ち、時には、水墨画の世界にいるような境地になることがある。
そんな冬枯れの田んぼを、あてもなくゆっくりゆっくり歩く。ワァーと群れになって飛んで行ったのは、カワラヒワ。畦道に姿を見せたのは、ツグミ。枯れた穂の上に飛んできたのは、スズメ。見慣れたスズメも、穂の上にとまって、なかなかお洒落な雰囲気。そのスズメに見とれていると、何やら近くに小鳥が飛んできた。ファインダーを覗いてビックリ!ホオアカだ!昨年のちょうど今頃、ちょうどこの場所で初めて出会ったホオアカ。嬉しい嬉しい再会だった。
沼のほとり。師走とは思えないほどの暖かな日差し。遠くの杭にとまっているのは、ユリカモメ、カワウ、ダイサギ。2羽のコブハクチョウが、目の前をゆうゆうと泳いでいく。空を仰ぐと、真っ白な繁殖羽のカワウが、気持ち良さそうに飛んで行く。東の空に向かって飛んで行くのは、6羽のコハクチョウ。どこまで飛んで行くのだろう?
湖面に姿を現したのは、カイツブリ。キュルルルル、キュルルルル。そのカイツブリのすぐ近くに白い鳥が見えた。ミコアイサだ!あまりに近くてビックリ。でも逆光で、撮影は難しい。しばらく様子を見ていると、潜水しては、姿を現し、また潜水しては、ひょっこり姿を現す。遠くになったり近づいて来たり。のどかでゆったりとした朝のひととき。沼のほとりをゆっくり歩く。
フクロウは、憧れの鳥のひとつです。フクロウの顔は、人間に近いという話を聞いたことがありますが、確かにフクロウのあの顔立ちは、慈愛あふれる人の顔にも見えます。フクロウは、非常に警戒心の強い鳥ですが、エゾフクロウは、何故かゆったりと洞の中で、静かに佇んでいる姿を見せてくれます。それは、北の大地が育んだ人と鳥との共存関係を現すものなのかもしれません。いつまでも、この関係が保たれ、エゾフクロウにとって北の大地が、安住の地であるよう願ってやみません。
田んぼめぐりの楽しみの一つは、シギ・チとの出会いです。春の渡り、秋の渡り。その季節が近づいてくると心が浮き浮きします。今シーズンは、どんなシギたちとの出会いがあるだろうか?そう考えるとき、真っ先に思い浮かべるのが、コアオアシシギです。あの細くて華奢なイメージのコアオアシシギは、どことなく可憐な少女を思い起こさせます。このコアオアシシギは、秋の渡りの終盤戦の頃、蓮田で出会いました。羽を広げ優しい顔立ち、嬉しい瞬間を収めることがことが出来ました。
陽だまり。そんな言葉がぴったりの沼のほとり。葦原に姿を現したのは、ジョウビタキ♀。身軽にヒョイヒョイと枯れた葦の間を飛び回っている。湖面に見えるのは、ユリカモメ、オオバン、コブハクチョウ、カイツブリ、カルガモ、バン。杭の上には、ダイサギやカワウ、ユリカモメなどがとまっている。のどかでゆったりとした手賀沼のほとり。
橋の上から湖面を見渡すと真っ赤な目のハジロカイツブリが、振り返った。静かな湖面に波紋を投げかけるようにダイビング。次にあがってきたときには、口元に大きな魚をくわえていた。ごっくん、ごっくん、ごっくん。豪華な朝の食事風景だ。何度も潜水しては、またぷっかりと静かな湖面を突き破るように姿を現す。真っ赤な目のハジロカイツブリが、また振り返った。
秋の渡りが始まるのは、まだ夏の暑さが残るころです。田んぼや干潟のシギ・チが一段落するころ、公園では、渡りの鳥たちが羽を休めていきます。その渡りの鳥の中で、いつも楽しみにしている出会いのひとつが、ツツドリです。カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、ジュウイチ。この4種のトケン類の中でツツドリが一番出会う機会があるように思います。秋の渡りでは、桜の木についた毛虫を好んで食べるツツドリ。春の渡りのとき、一度だけ鳴き声を聞き、姿を見たことがあります。「ポポッ ポポッ」その声は、本当に筒を手のひらでたたくような音に聞こえました。
青い空。すっきりと澄み渡った師走の空。いつの間にか、すっかり葉を落とした散歩道の木々。カラカラに乾ききった落ち葉さえが、愛おしい。目に入ってくる全てのものが新鮮で心弾む思いがする。
20日ぶりに手にしたカメラ。思っていたよりずっと軽い。♪チーチー♪竹林の方角からメジロの声がする。レンズを向けファインダーを覗く。ファインダーにメジロの姿が入った!この瞬間の嬉しさをどんな言葉で表せば良いのだろう?少し歩いて梅林に到着。そこは、あまりに静かな冬木立。鳥の声がまったくしない。カサカサ。しばらくすると小さな音がした。シロハラだ!今年も姿を見せてくれたのだ。
右手の梅林の方から小さな声が聞こえてきた。この声は何の鳥だったかな?小枝の込み入った梅の木に姿を見せたのは、何とヤマガラ。あの愛嬌のある人懐こそうな顔の2羽のヤマガラ。あまりに嬉しくてカメラを持って右往左往。でも小枝が込み入って撮影は難しい。左手の梅の木に姿を見せたのは、ジョウビタキ♂。紋付姿が、とても新鮮。
久しぶりの散歩道。わずかの時間に、顔を見せてくれた小鳥たち。こんなにも身近なところで出会えたことが、余計に嬉しい。明るい光と力をありがとう。感謝でいっぱいの朝のひとときだった。
山と渓谷社の「野鳥の名前」によれば、翼の上面に円形の斑があるので「玉鷸」と呼ばれるそうです。確かにタマシギが羽を広げたときのあの模様は、何とも美しく惚れ惚れするものです。一妻多夫という話もよく知られているところです。タマシギは、通年見られるはずですが、やはり夏場の出会いが、何と言っても多いような気がします。あの暑い日差しの中、シギ・チとの出会いを求めて田んぼ巡りをしている時、タマシギに出会えたときの喜びは、何とも表現出来ないほどの嬉しさです。この写真のタマシギは、♀の若い個体のようです。
青葉若葉の茂るころ飛来するので「アオバズク」と呼ばれるようになったという話は、あまりにも有名です。そのアオバズクは、「ホーホー」と鳴くそうです。私の所属する我孫子野鳥を守る会の会報の名前が「ほーほーどり」です。何ともロマンのある言葉に思えるのですが、いかがでしょうか。そのアオバズクに初めて出会ったのは、東京のある神社です。洞の中には、巣立ち前の雛がいて、仲良く雄、雌で見張り番をしていました。初めての出会いは、何といっても心に残るものです。でもそれ以上に心に残る出会いが、柳の木の下で待っていてくれました。凛々しい父親の姿、威厳ある態度が、目に焼き付いて離れません。
三宮麻由子氏が、その著書「鳥が教えてくれた空」で、天女の化身と述べているのが、サンコウチョウです。全盲の彼女が、赤城山に旅行した折、明け方、光とともに現れた不思議に明るい「ホイホイホイ」の声を聞いたときの感動、感激が、その言葉に凝縮されているように思えます。
森の緑が美しい6月のある日、私は、「ツキ、ヒ、ホシ、ホイホイホイ」と聞きなせるあの神秘的な歌を聞いたのです。静かな森の中で、その声は、まさに天女の化身と思えるものでした。
ピンクの蕾とやさしく開いた真っ白な花びら。その白さを一際美しく際立たせてくれるのは、若緑のみずみずしい葉です。その白い花は、りんごの花。青森県政100年を記念して1971年に指定された青森県の「県の花」です。りんご農家の方々が、丹精込めて育て上げるりんごは、この花が咲く頃から始まります。摘花作業という大切な仕事があるのです。そのりんごの木をフクロウやオシドリが住まいとして使うという話をテレビで見たことがありました。5月のある日、嬉しく思いがけない出会いが待っていてくれました。忘れられない心温まる思い出です。
3月の末から4月初旬にかけて、ソメイヨシノは、見頃を迎えます。今までで一番印象に残ったソメイヨシノは、千鳥ヶ淵で見たものです。淡いピンクが、一面に広がる様は、まるで雪国のようでした。湖面には、ボートが浮かび、はらはらと桜の花びらが舞う光景は、遠い昔の思い出ですが、今でも鮮やかによみがえってきます。桜の花に絡めた鳥の写真を撮りたいというのは、私の夢でした。その夢が、ある日、突然実現したのです。淡いピンクの桜の花にアオゲラ。何とも嬉しい出会いでした。
里山に春が訪れるのは、3月です。木々が芽吹き、柔らかな草の芽が少しずつ緑の色を濃くしていきます。その里山に春の訪れるを告げるかのようにサシバが訪れます。サシバが訪れる頃、水の入った田んぼでは、カエルの声が賑やかに聞こえるようになります。繁殖の時期になるとサシバは、「ピックィー」とあたりに響き渡るような声で鳴くのです。春から初夏にかけてサシバは、里山を気持ち良さそうに飛び回ります。
流氷船に乗ってオオワシやオジロワシを撮影したいと何度か2月の道東を訪れました。しかし、タイミングが合わず、一度も流氷船に乗ったことがありません。流氷船は断念し、海岸沿いに走っていると、木にとまったオオワシやオジロワシをたっぷり見ることが出来ました。この日、北国らしく雪が舞い、北の大地らしい雰囲気の中でオオワシを撮影することが出来ました。
所用でしばらく鳥見に行くことができません。今年出会った鳥たちの中から思い出に残った鳥たちの姿を12回にわたってご紹介させていただきたいと思います。
山と渓谷社の「野鳥の名前」によれば、オシドリは、古来より「をしどり」と呼ばれ、「をし」は、「雌雄相愛し」の「愛し(をし)」 を意味しているそうです。雌雄の仲が良く、寄り添うようにして休むことが多く、雌雄の結びつきは、強いそうです。そのオシドリに近くの公園で出会いました。池の奥の方にいて、なかなか近づいてくれないと聞いていたのですが、私が、一人で待っていると、雌雄のオシドリが、ぐんぐん近づいてくるのです。慌ててレンズを向けました。2羽の呼吸がピッタリ。仲の良いオシドリ夫婦でした。
山と渓谷社の「野鳥の名前」によれば、ムクドリは、椋鳥と書く。椋とは、椋の木であり、椋の木の樹洞に営巣していたようだ。「群木鳥」「群来鳥」などと表記されることもあるという。これは、ムクドリが群れになって行動するかららしい。
コムクドリとかホシムクドリ、ギンムクドリ、カラムクドリなどとなると、人気者になるのだが、ムクドリとなると相当の嫌われ者である。夕方、埼玉県のある駅前の木に群れとなって飛んできたムクドリを見たことがある。それは騒がしくもあり、嫌われる原因となっているようだ。しかし、ムクドリが1羽で、ひっそりと冬の気配漂う木にとまっている姿は、なかなかのものではないかと思う。
エナガは、私の好きな鳥のひとつである。♪ジュリジュリジュリ。この鳴き声が遠くから聞こえてくると、何だかそわそわしてくる。初冬の公園で出会ったエナガ。柳の木がお気に入りのようで、しばらくの間、ひらひらと舞うように柳の枝の間を飛び回って楽しませてくれた。群れで飛んできて、群れで去っていく。エナガに出会えた日は、心が和み、ほんわりと明るい気分になれる。今度エナガに会えるのは何時だろう?
松林の中で、良く見かけるのがビンズイ。地味でおとなしく目立たない。丘陵地帯の松林で出会うビンズイは、警戒心が強いのだが、紅葉の綺麗な公園で見かけるビンズイは、かなり近づいて撮影することが出来る。
カエデが散って落ち葉が、カサカサと軽い音を立てる頃、ビンズイの姿を頻繁に見かけるようになる。何とか紅葉に絡めてと悪戦苦闘。この位置にビンズイが来てくれたらと思っても、こちらの気持ちは伝わらないらしい。紅葉とビンズイ。これもまた来年の課題であろうか。
公園の紅葉は、もう終わってしまっただろうか。真っ赤なカエデの紅葉に晩秋の日差しが降り注ぎ、そこに小鳥が来てくれたらと何度か公園に通った。いつでも見られる鳥でありながら、なかなか思うような撮影が出来ない鳥のひとつがシジュウカラ。紅葉に絡めてシジュウカラをと願っての撮影であったが、今シーズンもまた、満足のいくものにはならなかった。来年の課題として楽しみに残しておくのも良いのかもしれない。
春・夏・秋・冬。四季の移ろいを感じながら田んぼ巡りをするのは、私にとって一番心安らぐひとときである。早苗が春風に揺れる頃、春の渡りのシギたちの姿を楽しみ、やがてツバメが飛び交う夏が巡り来て、カンカン照りの暑い日差しの中、秋の渡りの鳥たちとの出会いを楽しむ。稲刈りの済んだ後の田んぼの光景もなかなか捨てがたい。晩秋から初冬にかけての田んぼには、二番穂が実り、鳥たちにとっては、素敵なレストランになっているようだ。
光沢のある羽のタゲリを見かけるのも初冬の田んぼである。タゲリにしてもケリにしても飛翔の姿は、とても美しい。冬枯れの田んぼに一瞬、花が咲いたような華やかさがある。枯れ草のところでカシラダカに出会うこともある。出会いの一番多い猛禽は、トビかもしれない。トビは、レンズを向けることが少ないのだが、良く見れば、結構綺麗な羽模様である。青空を飛ぶノスリとの出会いは、嬉しい。チュウヒとの出会いは、さらに嬉しい。
初冬の田んぼ。静かでちょっぴり寂しい光景ではあるが、鳥たちとの出会いは、心和ませ、明日への活力を与えてくれるような気がする。
初冬の田んぼは、静かである。その静けさの中でツグミの声は、結構、良く響き渡り、冬枯れの田んぼに力を与えてくれるような気がする。春になると良く鳴き声を聞くヒバリも今は静かだ。タヒバリの姿を田んぼに見かけるようになると冬の訪れが近いような気分になる。枯れ草のところで時折見かけるのは、オオジュリン。地味な鳥だが、田んぼ巡りで出会えると嬉しい鳥のひとつである。
初冬の田んぼで比較的出会いの多い鳥のひとつがチョウゲンボウ。ノスリと同じように電柱にとまっていることが多い。あぜ道に降りていることもあるが、大抵距離があり、撮影は、なかなか思うようにはいかない。田んぼの杭にとまっているチョウゲンボウが飛び立った瞬間を撮影できたときは、本当に嬉しい。田んぼの中のちょっと小高くなっているところにチョコンととまっていることが多いのは、コチョウゲンボウ。今シーズンは、なかなか出会いの機会がなく、電線にとまった姿をようやく見ることが出来た。
冬枯れの田んぼは、ちょっぴり寂しい光景ではあるが、何だかほっと出来る空間を提供してくれる。今の時期は、二番穂も実ってスズメが群れている姿を目にすることが多い。夏の間、ヒッヒッヒッ、チャチャ チャチャと賑やかな声を聞かせながら田んぼの上を飛び回っていたセッカは、声もたてず、ひっそりと枯れ草にとまっていることがある。
時折、農道を横切ったり、冬枯れの田んぼを歩いているキジの姿を見かけるのも田んぼ巡りの楽しみのひとつである。澄み切った大空を飛ぶノスリに出会うこともあるが、大抵は電柱の上にとまって田んぼを見渡している。ごくごくたまにではあるが、チュウヒに会えることもある。初冬の田んぼの光景は、ちょっぴり寂しいが、ノスリやチュウヒ、キジやセッカなど意外と鳥との出会いがあるものだ。
モズの高鳴きが、土手沿いの電柱の上で聞かれたり、公園の高い針葉樹の上で聞かれるようになるのは、夏の終わりのころ、と言うよりむしろ初秋と言った方が適切かもかもしれない。しかし、今シーズンは、声は耳にするものの、なかなか姿を見る機会がなかった。モズの姿をようやくカメラに収めることが出来たのは、晩秋の公園であった。
そのモズであるが、先日、沼沿いを少し歩いた時、ぱったり出会った。背景が多少うるさいのだが、電線どまりではなく、木どまりである。平凡な鳥であっても、出会いの瞬間は、胸がときめく。野鳥に関心を持って本当に良かったと思う瞬間なのである。このモズ、人見知りをしない様子で、少しずつ移動してモデル役を務めてくれた。こんな出会いを楽しみに鳥見を続けていきたいと思う。
昨日、師走に入りたての田んぼを一回りしてきた。一番出会いの多かったのがスズメ。枯れ草の上にとまったり、二番穂のところに集まってきたりしていた。スズメの集まるところは、ほぼ決まっていて、最初、2〜3羽飛んできたと思って様子を見ていると、次々に群れとなって飛んでくる。ところが散歩の人が近づいてきたりすると、あっという間にひと固まりの群れとなって大移動してしまう。
昨日、撮影した画像を見なおして面白いものを発見した。枯れ草にとまるスズメを狙って撮影したのだが、その中に1羽オオジュリンが写っていた。撮影しているときには、全く気がつかなかったことなので、スズメが飛び立つとき、はたして一緒に飛び立ったものかどうか、ちょっと気になった。
二番穂のところでは、スズメが次々飛んで来て、美味しそうに啄んでいる。その顔は、とても満足そうで、「二番穂も捨てたものじゃない!」とでも言っているかのように見えた。
今日は、もう師走。1年が、あっという間に過ぎてゆく。春夏秋冬、季節の移ろいを感じながら鳥たちとの出会いを楽しむ。手賀沼のコブハクチョウに出会ったのが縁で、野鳥に関心を持ち、本当に良かったとこの頃、しみじみ思う。
今日は、師走とは思えない暖かさの中で、田んぼを回ってきた。二番穂が所々で見受けられ、結構、実っているのが目についた。今日の出会いの中で何と言っても多かったのが、スズメ。続いてツグミ。ツグミは、結構大きいので、一瞬、猛禽かと思うことがある。枯れ草のところでは、オオジュリンにも出会った。
電柱にとまったチョウゲンボウにも出会った。しばらく様子を見ていると、羽繕いをしたり、結構、ゆったりくつろいでいるように見える。かなり近づいても飛ばないし、あまりに警戒心がない。しかし、電柱の上から冬枯れの田んぼを、じっと見ていたのだ。田んぼに降りてバッタのようなものを何度か捕まえていた。いつも遠くから見ていたチョウゲンボウが、あまりに近くで観察出来て嬉しくもあり、驚いた今日の鳥見であった。
◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇ | ||||||||||||
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