青葉・若葉の頃に飛来するアオバズク。長い間、緑の木陰で、じっと見守っていた親鳥。とうとう巣立ちの日が訪れて、3羽の雛が、洞から姿を見せた。あまりにたくさんのギャラリーに親鳥も巣立ったばかりの雛も驚いたことだろう。巣立った翌日には、もうアオバズクの姿は、なかったという。森の中で、家族水入らず、ゆっくり団欒のひとときを過ごしているのだろうか。
♪ギョギョシギョギョシ♪ギョギョシギョギョシ♪夏の訪れを真っ先に告げてくれるのは、このオオヨシキリの声。沼のほとりの葦原で、元気いっぱい声を張り上げる。
しかし、今は、この♪ギョギョシギョギョシ♪ギョギョシギョギョシ♪の声を聞くことは、ほとんどない。時折、葦原の中から聞こえてくるのは、オオヨシキリの子どもたちの声だ。「お母さん!お腹すいた!」そう言っているのかもしれない。
♪チョッピッ チュリリリり ピッ♪緑の稲田から聞こえてくるのは、コジュリンの声。ひと頃より、少なくなったが、田んぼ回りをしているとき、この涼しげな声を聞くと嬉しくなってくる。
この日も、オオジシギを求めて田んぼ回りをしていると、コジュリンの声が聞こえてきた。真っ黒頭のコジュリン。夏を感じさせてくれる鳥である。
猛暑が続いたり、7月と思えない涼しい日があったり、目まぐるしい天候に振り回されながら夏の日が過ぎてゆく。
朝のひととき、馴染みの田んぼを回ってみる。稲が伸びて、田んぼは、緑・緑また緑の世界。その稲田をツバメが颯爽と飛び交う。稲田と稲田の間で、出会ったのは、バンの雛。体の割に足が長いのが印象的だ。平和な田んぼのひとこまだ。
♪チュビチュビチュビチュルルルル♪窓の外から聞こえてくるのは、ツバメの声。今年の春は、ツバメの姿を見掛ける機会が少なく心配したが、夏に向かって緑の稲田を颯爽と飛び交うツバメを見かけるようになってきた。
そして今は、子育て真っ最中。親鳥は、餌運びに余念がない。大きな口を開けて待つ我が子に、せっせと食事を運ぶ。その姿には、親の愛があふれている。
青葉・若葉の頃に飛来すると言われるアオバズク。ようやく雛の巣立ちの頃となった。1羽は、巣落ちし樹の根元に、1羽は、枝被り、葉かぶりの高い木の上、もう1羽は、親鳥に寄り添うように、これまた高い木の上にいる。
緑の木陰で、ずっと雛の誕生を見守り続けていた親鳥も一安心だろうか。しかし、試練は、まだまだこれからである。旅立ちの日まで、家族揃って過ごして欲しいものである。
田んぼが、気になる時期となり、ゆっくり回ってみる。相変わらず、休耕田は、見当たらず、前回、キアシシギを見た田んぼにたどり着いた。
コチドリが、前回より増えたような印象だ。最初に目に入ったのが、イソシギ。続いてシルエット状態のタカブシギ。そして嬉しいことにヒバリシギもいた。ヒバリシギに出会うと、シーズンが始まったと実感する。昨年は、9月の末まで、シギたちとの出会いが少なかったが、今季は、期待出来るだろうか。
花に絡めたホオアカの画像をあちこちのブログで見掛ける度に高原に行ってみたいなあと思うのだが、なかなか実現しない。暑さが続いた折には、余計、高原という言葉自体に心惹かれていたのだが、思いがけず涼しい日が続き、そんな思いも遠のいた。
そんな思いが通じたのか、ごくごく近場でホオアカが出迎えてくれた。草原のホオアカ。冬に出会うことは、結構あるのだが、夏場、平地で出会うことは、少ない。野の草とホオアカ。嬉しい出会いであった。
暑さが、また戻って来たが、涼しくて過ごしやすい日が続いた折に出掛けた沼のほとり。土手から見下ろす緑の稲田は、実に清々しくて気持ちが良かった。
ここでは、ヨシゴイが時折飛び、サンカノゴイが気まぐれ程度に飛んでくれる。予測しないときに現れるので、よそ見をしているとシャッターチャンスを逃す。この日も「あれ!見たような顔が近づいて来る。」と思ったらサンカノゴイ!気が付くのが、少々遅かった。
♪ズビャークズビャーク ♪ザザザザ 北海道で出会ったオオジシギは、元気いっぱい原生花園を飛び回っていた。
そのオオジシギが近くの田んぼで見られる時期になり、田んぼの畦を丹念に探し回るのだが、そう簡単には、見つからない。やっと出会えたオオジシギ。目の前にいるのだが、草の中に身を潜めて、なかなか姿を見せてくれない。それでも今季初めての出会いは、やはり嬉しい。
暑さが戻って来たと思ったが、涼風が吹き抜け、7月というのに秋の気配である。蝉の声も心なしか寂しげだ。
この時期になると気になるのは、田んぼである。水の入った休耕田を探すことから始まるのだが、見渡す限り、緑の稲田がどこまでも広がり、望み薄。そのような中で、ようやくコチドリのいる田んぼにたどり着いた。そこには、嬉しいことに1羽のキアシシギもいた。これから始まる秋の渡り。どんなシギとの出会いがあるだろうか。
カイツブリの親子に会いたくて、沼のほとりを何度か訪ねてみるのだが、見掛けるのは、成鳥ばかり。この日、出会ったのは、成鳥2羽。2羽が、それぞれに熱心に餌取りしている。潜水したと思ったら、大収穫。口いっぱいに頬張って、実に美味しそうだ。
暑さが、また戻って来たが、沼のほとりのカイツブリは、元気そのものだった。
♪ギョギョシギョギョシ♪ギョギョシギョギョシ♪暑さが始まる前、沼のほとりの葦原で、夏の訪れをいち早く告げるのは、オオヨシキリ。真っ赤な口を開けて、精一杯、自分の存在を主張する。
しかし、今では、せっせと餌を運ぶ親鳥の姿が、葦原のあちらこちらで見受けられるが、オオヨシキリの声は、あまり聞こえてこない。時折、ザワザワザワ、と賑やかな声がするのは、食事を待ちわびる幼子たちの声だ。
沼のほとりでは、静かに時間が流れていく。
例年よりかなり早い梅雨明け。それと共に訪れた猛暑。連日のうだるような暑さに鳥見もままならない状況であったが、ここ2~3日、過ごしやすい日が続きほっとしている。
この涼しさのうちにと出掛けた田んぼでキジ♀に出会った。かなり用心深く辺りを見渡し、ようやく畦の草の中から顔を出した。よくよく見ると草に埋もれるように雛がちらちらと見え隠れしている。なかなか写真を撮れるような状況ではなかったが、何とか1枚記念撮影。まさしく肝っ玉母さんの風貌であった。
気になりながら一日延ばしにしていたオオセッカ探し。やはり時期が遅すぎたようだ。時折、さえずりは、聞こえるものの姿が見えない。慰めるかのようにコジュリンが姿を見せ、さえずりを披露する。
次に現れたのが、コチドリ。♪ピョピョピョ♪ピョピョピョピョ♪鳴きながら飛んでいる。車の陰から様子を見ていると、営巣場所を探しているような雰囲気。コチドリの邪魔にならないよう、その場を離れた。
♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッチャッチャッ田んぼを回っていると良く耳にする声だ。コヨシキリやコジュリン、オオセッカなどを探しに出掛けた葦原でも、このセッカの声は、何度も聞いた。
このセッカ、元気に飛び回るので、なかなか着地点が予測出来ない。この日、出会ったセッカは、目の前の道路に降り、すぐ近くの葦に飛び移った。手前の葦が、風に揺れて、右往左往しているうちに、また♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッチャッチャッと飛び上がった。
暑い日が続いている。この暑さの中で、鳥たちは、どう過ごしているのだろうか。田んぼの中で出会ったアオサギも川沿いの道で出会ったスズメも口を開けて「暑い!暑い!」と言っているように見えた。
その暑さの中でも元気に飛び回っているのが、ツバメ。一面に広がる緑の稲田を自由自在に飛び回る。あの元気の源は、何なのだろう?「暑いからこそ元気!」そんなメッセージが聞こえてきそうだ。
田んぼの近くにあった、小さな小さな水たまり。ナミアゲハがヒラヒラと飛んで来て、水たまりのすぐ近くに降り、しばらくして、また舞い上がる。ひととき暑さを忘れさせてくれる美しさだ。
その水たまりにカワラヒワが飛んで来た。暑さの中で水分補給に来たのだろうか。辺りを見渡した後、嘴を水たまりの中に入れて美味しそうに飲んでいた。真夏の日差しが、カンカンと降り注ぐ。
♪チョッピッ チュリリリり ピッ♪涼し気な声が、風に乗って聞こえてくる。水無月から文月にかけて田んぼを回ってみると、この声を聞く機会が多い。この声の主は、コジュリン。真っ黒頭の姿を探しながら、声のする方角に進んでいく。時には、電線にとまって、この歌声を披露していることがある。
やっと見つけたコジュリン。あっという間に飛んで、遠くの草原に姿を消した。♪チョッピッ チュリリリり ピッ♪かすかにコジュリンの声がする。
♪チョッピッ チュリリリり ピッ♪涼し気な声に誘われて真っ黒頭のコジュリンを探していると、思いがけずコジュリン♀の姿を見かけた。♀に出会う機会は、案外少ない。そして、そのすぐ近くに巣立ってまだ日の浅そうな、若い個体の姿もあった。
コジュリンの母と子。夏の暑さをひととき忘れさせてくれる嬉しい出会いであった。
♪ギョギョシ♪ギョギョシ沼のほとりの葦原から賑やかな声が聞こえてくる。この声も、もうしばらくしたら聞こえなくなり、葦原は、ひっそりしてしまう。
そのオオヨシキリの少し若そうな個体が、風に揺れる草の先にとまっていた。ゆらゆらと、まるでブランコに乗っているかのようだ。カンカン照りの暑い日差しの中で見るその光景は、ひととき暑さを忘れさせてくれるものであった。
例年よりかなり早く梅雨明け宣言があり、猛暑日が続いている。ずっと爽やかな日を過ごしていたので、この暑さには、かなり閉口している。
鳥との出会いの少ない昨今だが、それでも田んぼを回ってみると、あちこちの田んぼで、ヒバリを良く見掛ける。よくよく見るとヒバリは、案外大きいということに気が付く。草の上にとまったヒバリは、ちょっとすまし顔で、緑の田んぼを楽しんでいるように見えた。
田んぼは、今、緑で覆われている。それも、少し黄色味を帯びた優しい色合いの緑だ。田んぼによって稲の生育は、まちまちだが、何時訪れても、心安らぐ光景である。
その田んぼで出会ったのは、カワラヒワ。数羽のカワラヒワが飛んで、田んぼの脇にある草原に降り立った。冬枯れの田んぼでは、カワラヒワの群れに出会うことが多いのだが、緑の季節に出会うと嬉しさが増す。羽の黄色が、一層鮮やかに見えた。
♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッ ♪チャッチャッ 緑の葦原を元気良く飛び回るのは、セッカ。右に左に自由自在。どうしてこんなに活発に動き回れるのだろう。見ている私は、目が回りそうだ。
そのセッカが、急降下。目の前の茂みに降りた。風が心地よく吹いて、セッカのとまっている草も、気持ち良さそうに揺れている。♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッ ♪チャッチャッ セッカがまた、舞い上がる。
水無月から文月にかけて、葦原は、オオヨシキリ、セッカ、コジュリン、コヨシキリなどが、次々、姿を見せ賑やかになる。今季は、コジュリンの声は、聞くものの、なかなか姿を見ることが出来なかった。少し足を伸ばせば、簡単に出会えることは、わかっていたのだが。
♪チョッピッ チュリ リリリ ピッ♪爽やかな風が吹き渡る葦原で、黒頭巾のコジュリンが、ゆったりと歌声を披露する。
ヒメジョオンの咲く、文月の草原。白いヒメジョオンの花のところに時折飛んでくるのは、ナミアゲハやモンシロチョウ。のんびりゆったり、蝶の動きを目で追っていると、ヒバリが3羽、飛んで来た。
田んぼ回りをしていると、揚雲雀を、時折見掛ける。♪ピチピチチュリリ♪ピチピチチュリリ♪空高く舞い上がるヒバリを眺めながら、レンズを向けることはなかったのだが、ヒメジョオンの咲く草原で出会ったヒバリには、思わずレンズを向けた。♪ピチピチチュリリ♪ヒバリが舞い上がる。
田んぼは、緑がいっぱい。緑の絨毯を敷き詰めたようである。そんな田んぼの風景が好きで、しばしば田んぼを訪れる。農道に降りていたのは、ツバメ。全部で7羽。
しばらく行くと、今度は、キジの♀が、1羽、農道に佇んでいる。そのキジが、飛んで田んぼに降りた。よく見ると、すぐ近くに雛がいる。母と子。ほのぼのと心和む光景であった。
梅雨とは、思えないような爽やかな日が続き、実に過ごしやすい。しかし、ある程度は降らないと、水源は、大丈夫だろうか。
沼のほとりで出会ったのは、カイツブリ。他に家族はいないようで1羽だけであった。時折、潜水し、また、ぷっかり浮かび上がっては、ゆったり泳いでいる。静かな沼のほとり。若いスズメが3羽、チュンチュンと鳴きながら飛び立った。
今季も姿を見せてくれたヨシゴイ。沼のほとりの葦原を静かにゆっくり飛び回る。ヨシゴイの飛んで行く先をじっと見つめるのだが、すぐに葦原に潜ってしまい、なかなかとまっている姿を見ることがない。
この日、ヨシゴイは、2羽、ほとんど同時に飛んだ。多分、♂と♀では、なかったろうか。そのうちの1羽が、わずかに葦の間から姿を見せてくれた。嬉しい出会いのひとときだった。
「ツミ」に出会ったのは、緑の森。1年に一度は、会いたいと思う鳥のひとつである。暗い林の中で、出会うことが多いのだが、この緑の森は、明るくて、ツミも比較的近くで出会うことが出来た。虹彩の赤色と胸のオレンジ色がかった赤みが印象的な綺麗な♂であった。
♪キィーキッキッキッ♪鋭い声が、緑の森に響き渡る。
早いもので、今日は、もう7月。別名、文月(ふみづき、ふづき)とも呼ばれるが、「ふみづき」は、7月7日の七夕に由来することは、あまりにも知られている。
青葉の頃に飛来するというアオバズク。1年に一度は、会いたいと思う鳥のひとつである。その名の通り、青葉のところで、懐かしい金色の目を見せてくれた。日本の夏は、居心地が良いのだろうか。また、来年も元気な姿を見せて欲しいものである。
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