タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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2013/6/30 コチドリ

コチドリの画像

朝の光が差し始める頃、葦原近くの水たまりにコチドリが1羽、姿を見せた。それは、雨が降った後の水たまり。水際に佇むのは、1羽のコチドリ。その姿が水鏡に写って、そこだけが、ばかに明るい。こんなささやかな出会いが、日々のエネルギーの源になっている。梅雨空の鬱陶しさも、ひととき忘れさせてくれる鳥たちとの出会いだ。

2013/6/29 キジ

キジの画像

小雨の降る田んぼで出会ったのは、キジの♂。稲の緑が日々、色濃くなり、田んぼは、一面、緑で覆われている。その田んぼのあぜ道を、♂キジは、ゆっくり進んでいく。緑の稲の間から、キジ♂の赤い顔が、見えると、その赤色が際立って、田んぼに花が咲いたようだ。補色の関係にある「緑」と「赤」。小雨でしっとり濡れた稲の緑が、活き活きと輝いている。

2013/6/28 ヨシゴイ

ヨシゴイの画像

梅雨らしい日が、数日続き、大地もずいぶん潤ったようだ。蒸し暑い日もあるが、湿度の低い日は、かなり過ごしやすい。沼のほとりを訪ねる日は、風がなく、太陽もあまり照り輝いていない日を選ぶ。

沼のほとりの葦原に、今年もヨシゴイが姿を見せた。あまり数は多くはないが、時折、飛んで元気な姿を見せてくれる。ゆっくりゆっくり飛んでいるように見えて、このヨシゴイ、なかなか手ごわい。何度撮っても、飛翔の姿は、難しい。

2013/6/27 コヨシキリ

コヨシキリの画像

田んぼを吹き渡る風の何と爽やかなことだろう。水無月の田んぼは、緑が溢れている。見渡す限り一面の緑。その光景を楽しみながらゆっくりゆっくり歩く。

♪チリチリチリ チュチュ ビビビビ♪細くて金属的な声が風に乗って聞こえてくる。この声の主は、コヨシキリ。緑の田んぼを飛び回る。

2013/6/26 キジの雛

キジの雛の画像

雨上がりの散歩道をゆっくり歩く。オオヨシキリの元気な囀りが、辺りに響き渡り、ツバメが颯爽と飛び交う。辺りは、緑の色が日々、濃くなり、夏色に変わっていく。

キジの雛に出会ったのは、6月に入って間もない頃だった。あの雛は、今頃大きくなって、元気に動きまわっていることだろう。緑の散歩道は、鳥たちの憩いの場だ。

2013/6/25 ツミ

ツミの画像

桜の花の時期に飛来するというツミ。あの独特の声で、その存在を知る。真冬に出掛けた隣町の公園で、ツミの声を聞いたことがある。姿を探すことは出来なかったが、多分、寒い季節も、日本で過ごしたのであろう。

曇り空の日に出会ったツミ。高い木の上で、かなりリラックスしている雰囲気だ。舳倉島で空高く飛んでいたツミを思い出す。

2013/6/24 セッカ

セッカの画像

♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッ ♪チャッチャッ爽やかな風が吹き抜ける水無月の田んぼ。風に乗って聞こえてくるのは、セッカの声。田んぼの緑が色濃くなり、辺りの風景が、一段と夏らしくなってくると、セッカは、力いっぱい声を張り上げる。♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッ ♪チャッチャッ 水無月の田んぼを飛び回るセッカは、実に元気だ。

2013/6/23 コブハクチョウ

コブハクチョウの画像

日々、緑が色濃くなる稲田で、コブハクチョウの家族に出会った。両親と5羽のこどもたち。すっかり大きくなって遊歩道を一列に並んで歩く。父鳥と母鳥に見守られながら。水辺の鳥が、アスファルトの道路を歩くのは、なかなか大変なようだ。♪ノッシノッシ。♪ノッシノッシ。道行く人を時折、母鳥が威嚇する。 のどかな沼のほとりの一こまだ。

2013/6/22 ツバメ

ツバメの画像

朝のひととき、川沿いの道をゆっくり歩く。時折、すれ違う人も、朝の爽やかな空気と静かな川沿いの光景を満喫しているようだ。

わずかに水の溜まった道路にスズメが飛んできて、何やら小さな虫をくわえて、また飛んで行く。川沿いの草むらに飛んできたのは、ツバメ。ここは、鳥達の憩いの場。オオヨシキリも鳴いている。

2013/6/21 モモイロペリカン

モモイロペリカンの画像

水無月の風が、心地良く吹き渡る沼のほとり。久しぶりに訪ねてみると、人気者の「カンタ君」が、相変わらずゆったりとした姿勢で出迎えてくれた。「モモイロペリカン」。鳥に関心を持ち始めて、まだ日が浅い頃、初めてこの鳥の名前を知り、その鳥の大きさに驚いたものであった。

あの頃は、元気よく飛び回り、もっと活動的だったように思うが、流石に今は、年齢を感じさせるものがある。これからも沼のほとりで安らかな日々を過ごして欲しいものである。

2013/6/20 サンカノゴイ

サンカノゴイの画像

水無月は、葦原の季節。春の渡りのシギ・チや近隣の公園に立ち寄る渡りの鳥たちとの出会いを楽しんだ後、しばらく手持ち無沙汰になる。だから葦原の季節は、実に待ち遠しい。

その葦原で、今季もサンカノゴイに出会った。この時期になると、当然のように出会っていたので、姿を見ないと落ち着かない。♪ボーボーと小さな声がしていたが、目の前の葦原から飛び立ったときには、驚いた。しかし飛び立った後も、♪ボーボーと小さな声がしていたのは、雛がいるのだろうか。

2013/6/19 スズメ

スズメの画像

まだ朝の光が柔らかい頃、沼沿いの道をゆっくり歩く。スズメが数羽、シロツメクサの咲く道に降り立った。まだ若いスズメのようだ。しばらく様子を見ていると、シロツメクサの間で、一生懸命、餌取りをしている。そのスズメが、近くの灌木に飛び移った。その姿は、朝の光りをいっぱい受けて、至福のときを過ごしているかのように見えた。

2013/6/18 ゴイサギ

ゴイサギの画像

ベランダにある鉢植えのムラサキシキブ。ほとんど諦めかけていたのだが、まだまだ寒さが残る朝、小さな小さな芽を見つけた。その芽がぐんぐん伸びて緑の葉をいくつもつけ、今では、薄紫の可愛い花を咲かせている。

ゴイサギの兄弟に出会ったのは、数日前。梅雨に入っても晴れの日が多く、ゴイサギ兄弟も仲良く並んで日光浴と言った光景であった。

2013/6/17 セッカ

セッカの画像

麦秋の頃、田んぼに出掛けると、良く見掛けるのがセッカである。♪ヒッヒッヒッ ♪チャッチャッ♪チャッチャッと鳴きながら、麦畑を飛び回る。しかし、手賀沼周辺の麦畑が激減した。麦秋のあの色合い、あの光景が、私は好きで、良く田んぼに足を運んだものだった。

少し離れた田んぼ。こちらは、緑色で覆われていたが、元気よく飛び回るセッカを見て一安心。緑の田んぼも、セッカには居心地が良さそうだ。

2013/6/16 オオヨシキリ

オオヨシキリの画像

どうしてこう賑やかに囀ることが出来るのだろう?夏を迎える度に聞く♪ギョギョシ♪ギョギョシの声。田んぼの中にすっと伸びた1本の葦にとまって、この日の朝もオオヨシキリは、力いっぱい鳴いていた。辺りの緑が色濃くなる頃、その声は、一層大きくなってくる。それは、夏の訪れを告げる声。本格的な暑さは、これからだ。

2013/6/15 ツバメ

ツバメの画像

川沿いの道を歩くと、今シーズン出会いの機会の少なかったツバメがビューンビューンと風を切るように飛んで行く。それも1羽ではなく、2羽、3羽、4羽、5羽。そのツバメの行先を見ると、草の陰だ。どうやら、ツバメたちのお休み処があるらしい。

しばらく様子を見ていると、左手の方にツバメがとまっている。まだ巣立って間もないのだろうか。若いツバメたちのようだ。静かな朝のひとこまである。

2013/6/14 コヨシキリ

コヨシキリの画像

曇りがちのお天気の中、田んぼを歩く。オオヨシキリが、♪ギョギョシ♪ギョギョシと元気いっぱい囀り、田んぼは、活気に満ちているように見える。セッカの♪チャッチャッ♪チャッチャッの声も賑やかだ。

耳を澄ますと金属的な鳴き声が聞こえてくる。♪チリチリチリ♪ビビビ1年ぶりに聞くコヨシキリの声だ。水無月の田んぼは、小鳥たちの声で賑わっている。

2013/6/13 キジの母子

キジの母子の画像

田んぼを吹き渡る風の何と心地よいことだろう。あんなに頼りなげだった早苗が、逞しく、ぐんぐん伸びて、辺り一面、さわやかな緑色で覆われる季節になってきた。

久しぶりに近くの田んぼをゆっくり歩いてみると、思いがけずキジの母子に出会った。お母さんキジの羽の下で、隠れるようにしていた雛は、この後、一斉に飛び出した。その数、10羽以上。まるで保育園から走り出て来たちびっ子のように。

2013/6/12 舳倉島の鳥たち(その4)

舳倉島の鳥たちの画像

2013年5月19日~22日まで、今年も舳倉島を訪問する機会が得られたことは、ご一緒させてくださった皆様のお陰と感謝の念でいっぱいである。

渡り鳥の一大オアシスと言われる舳倉島。5月も半ば過ぎというのに、マヒワやアトリなどの冬鳥まで見られ、久しぶりに贅沢三昧の鳥見を楽しませてもらったように思う。私にとって初めての出会いは、ヒメイソヒヨ、アカハラダカ、オオムシクイであったが、マミジロやハチジョウツグミ、ムギマキやキビタキ、オオルリ、サンショウクイなどとの出会いもまた、嬉しいものであった。

舳倉島での思い出の記を閉じるにあたり、ご一緒させていただいた皆様と現地でお世話になりました皆様に心から厚く御礼申し上げます。舳倉島がいつまでも、何時までも野鳥の楽園であることを心から願って「2013年・舳倉島の鳥たち」を閉じさせて頂きたいと思います。

2013/6/11 オオムシクイ

オオムシクイの画像

舳倉島最終日の5月22日朝、民宿の前の草むらでムシクイに出会った。昨年初めて訪れた舳倉島で思いがけずキバラムシクイに出会い、ムシクイに関心を持つようになってきた。しかし、ムシクイは、難しい。舳倉島滞在中、ムシクイを探すよう心がけたが、メボソムシクイと思われる数個体とセンダイムシクイを見かけたのみであった。

22日朝、民宿の前で出会ったムシクイは、♪ジジロ ジジロと鳴き、その姿よりも鳴き声に大いに心動かされたのだった。これこそ会いたいと願っていたオオムシクイであった。

2013/6/10 ハチジョウツグミ

ハチジョウツグミの画像

かなり赤みの強いハチジョウツグミが、4月末ごろより滞在していると聞いていた。5月19日、舳倉島に到着して早々、東屋のところで、このハチジョウツグミに出会うことが出来た。かねての噂通り、本当に赤い。どうしてそんなに赤いの?と鳥に聞いてみたところで返事はない。

5月19日から22日までの滞在中、この赤みの強いハチジョウツグミに何度も出会った。警戒心もなく、あまりに間近で見られるので、最初は、カメラを向けたが、「また、会ったね。」と心の中で呼びかけるだけになった。

2013/6/9 舳倉島の鳥たち(その3)

舳倉島の鳥たちの画像

今回訪れた舳倉島では、カッコウ、ホトトギス、ツツドリなどの杜鵑類の声を聞いたり、姿を見かけたりする機会が多かった。しかし、その姿をカメラに収めることは、なかなか難しく、記憶の中の声が思い出として残っているのみである。

印象深かったのは、アカハラダカとの出会い。さっと飛んできた鳥をいち早く見つけ、飛んだ先を教えてくださった方。舳倉島は、鳥との出会いだけでなく、人との出会いも素晴らしい。

以前訪れたことのある飛島で見たことのあるキマユホオジロにも出会ったし、昨年に引き続き、シマアオジにも出会えた。

2013/6/8 アカハラダカ

アカハラダカの画像

観察する機会が、比較的多い猛禽は、ツミである。以前、知人に、ツミは、桜の花の咲く頃、飛来すると教えて頂いた。木々の緑が色濃くなる頃、公園などで見かけることがある。しかし、ツミが飛んでいる姿を、じっくり見たことがなかったので、今回、胸の赤い猛禽が飛んでいる姿を撮影し、アカハラダカとぬか喜びしていたが、実は、ツミであった。

しかし、ベテランの方に教えて頂いて撮影した遠くの木どまりは、枝被りであるが、確かにアカハラダカである。あの折、親切に教えてくださった方に心から感謝である。

2013/6/7 シマアオジ

シマアオジの画像

北海道の草原に夏鳥として飛来する野鳥、シマアオジ。頭部から背面にかけての栗色と腹部の黄色のコントラストが、美しい鳥である。初めての出会いは、5年前の6月、原生花園である。昨年、初めて訪れた舳倉島で、かなり近い距離で観察することが出来た。北海道では、かなり距離があったので、昨年の出会いは、かなり鮮烈に心に残っている。

シマアオジは、激減しているとのことで、出会いの機会は、非常に少ない。嬉しいことに今年訪れた舳倉島でもシマアオジが待っていてくれた。栗色と黄色の姿は、見ていて飽きることがない。

2013/6/6 舳倉島の鳥たち(その2)

舳倉島の鳥たちの画像

今回、舳倉島を訪れ、出会った鳥たちの中で、印象深かった鳥のひとつが、ヒメイソヒヨである。5月19日と20日の二日間、好条件で観察出来たことは、嬉しく心に残ることである。カラアカハラ、サンショウクイも度々姿を見ることが出来たし、近隣の公園に何度訪れても出会えなかったキビタキを間近に見ることが出来たことも印象深い。さらにノゴマの囀りを聞き、ヒレンジャクの飛ぶ姿まで見ることが出来た。やはり舳倉島は、野鳥の楽園である。

2013/6/5 サンショウクイ

サンショウクイの画像

舳倉島二日目、5月20日の朝、朝食前の探鳥を終えて民宿の前に戻ったとき、5羽の鳥が飛んで来た。私には、何の鳥か分からなかったが、ベテランの知人が、咄嗟に「サンショウクイ!」と叫んだ。鳥の降りた方角の草地を見ると、羽が雨に濡れて、やっと島にたどり着いたと思われるサンショウクイの姿が見える。それでも数分後には、そのサンショウクイは、その草地を飛び去った。

その日の午後、野鳥観察舎付近で昆虫らしいものをとっているサンショウクイの姿を観察している。旅の途中、鳥たちにとって、舳倉島は、大切な栄養補給の場であることが、十分に理解できた。

2013/6/4 カラアカハラ

カラアカハラの画像

5月19日は、小雨が降っていたので、野鳥観察舎は、雨宿りを兼ねて、たくさんの人々で賑わっていた。その野鳥観察舎で待っていてくれたのは、カラアカハラであった。以前、飛島で遠い遠いカラアカハラを見てはいるが、それ以外には、出会いの機会がなかったので、今回の出会いは、新鮮な思いがした。22日までの舳倉島滞在中、野鳥観察舎を覗くと、このカラアカハラは、欠かさず姿を見せてくれた。

2013/6/3 舳倉島の鳥たち(その1)

舳倉島の鳥たちの画像

2013年5月19日朝、輪島港を9:00に出港し、渡り鳥の楽園、舳倉島に向かった。昨年、初めて訪れた舳倉島で、あまりにもたくさんの珍しい鳥達と出会い、すっかり舳倉島に魅せられてしまった。鳥との出会いの少ない昨今、鳥との距離が近い舳倉島は、魅力の探鳥スポットである。

初日の19日に、今回のスターとも言えるヒメイソヒヨに出会えたことは、何ともラッキーなことである。舳倉島に到着して最初に出会えた鳥は、4月末から滞在しているという真っ赤なハチジョウツグミ、続いてカラアカハラ、ムギマキ、マミチャジナイ、マミジロ、オオルリ、キビタキ、サメビタキ、アトリなどである。

私が、最も関心のある田んぼのシギ・チについて言えば、今季、あまりに出会いが少なく嘆いてばかりいたので、舳倉島で出会った鳥たちには、感動と感謝の気持ちでいっぱいなのである。

2013/6/2 マミジロ

マミジロの画像

初日の5月19日は、時折、小雨が降る日で、しっとりとした雰囲気の中での探鳥となった。野鳥観察舎で鳥の出現を待っていると、友人からマミジロの情報を頂いた。マミジロは、以前、高原で出会ったことはあるが、機会があれば、今一度会いたいと願っていた鳥である。

早速、マミジロが見られているというポイントに行ってみると、どんどん遠ざかって行く姿が見える。しかし、しばらく待ってみると、今度は、ぐんぐんグングン近づいて来る。あまりに近すぎて400mmでは、苦労するくらいの距離までマミジロが大接近。鳥の方から、近づいて来るという贅沢さは、舳倉島ならではと思う。

2013/6/1 ヒメイソヒヨ

ヒメイソヒヨの画像

2013年5月19日朝、輪島港を9:00に出港し、渡り鳥の楽園、舳倉島に向かった。舳倉島入りした19日は、お天気が心配されていたが、何とか傘をささずに探鳥出来そうである。民宿に荷物を置き、早めの昼食を済ませた後、 頂い た情報をもとに、ヒメイソヒヨのポイントに向 かった。

すでにカメラマンがびっしりと並び、私の入る余地はない。今回、ご一緒させて頂いた方が、さっと場所を譲ってくださり、後は、鳥の出現を待つのみ。待つほどもなく、ヒメイソヒヨがオオルリと共に現れた。その出会いの瞬間を何と表現すれば良いのだろう。まだ見ぬ鳥への憧れの気持ちが、目の前で実現した時の興奮に近い感動をどのように表せば良いのか私は知らない。

初日に出会ったヒメイソヒヨは、色鮮やかで美しい鳥であった。

◇◇ これまでの 『とりどり日記』 ◇◇

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