タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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2013/11/30 コアオアシシギ

コアオアシシギの画像

シギ・チとの出会いの少なくなった蓮田や田んぼだが、例年見られている越冬のシギたちを求めて田んぼ通いを続けている。

晩秋の渋い色調の中でチュウヒやノスリの姿を時折見掛けるが、シギたちには、なかなか出会えない。そう思っていた矢先、蓮田に白っぽい姿が見えた。コアオアシシギである。渡りの時期には、出会いの少なかったコアオアシシギが、目の前で羽を広げてくれた。

2013/11/29 ホシハジロ

ホシハジロの画像

秋が深まってくると水辺には、カモたちが続々姿を見せてくれる。このような光景が、当たり前に見られたのは、何時頃だったろうか。近頃では、カモたちの姿の何と少ないことだろう。カモたちだけではなく、今季は、冬鳥の飛来が、あまりに少ない。

そのような中で出会ったホシハジロ。鳥見を始めて程なく出会ったオオホシハジロに比べれば、感激は薄いが、それでも嬉しい出会いであった。

2013/11/28 ケリ

ケリ

四季折々、田んぼの光景は、のどかで心癒されるものである。春の渡り、秋の渡りの時期は、シギ・チとの出会いが期待され、それゆえに、田んぼ通いの頻度も増す。

霜月も終わりに近づいてくると、シギ・チとの出会いは、かなり少ない。それでも田んぼに足を運ぶのは、静かで心やすらぐ光景に心惹かれるからである。その田んぼでケリに出会った。警戒心の強い鳥で、なかなか近くでは、観察出来ないのだが、この日は、かなり近づくことが出来た。飛翔の姿は、白と黒のコントラストが美しい。

2013/11/27 アカアシシギ

アカアシシギの画像

すっかり寂しくなった晩秋の蓮田で、ときには、嬉しい出会いもある。収穫が進み、見通しの良くなった蓮田。ハクセキレイやセグロセキレイが活発に動き回る。タシギの姿をわずかに見掛けるが、シギたちの姿は、見えない。よくよく見るとあぜ道に1羽のシギが動いている。赤い脚が印象的なアカアシシギだ。こんな嬉しい出会いがあるから、田んぼに足を運ぶ。

2013/11/26 ノスリ

ノスリの画像

緑色の二番穂が、当たり一面揺れていた田んぼだが、今では、淡い褐色の光景が静かに広がるのみである。田んぼも日毎に秋が深まりゆく。

鳥との出会いが少ない中、今季、ノスリとは、よく出会う。この日、電柱にとまったノスリにレンズを向けていると♪キッキッキッキッキッ♪と鋭い声が聞こえてきた。電柱のノスリをめがけてチョウゲンボウが果敢に立ち向かって来る。ノスリも負けてはいない。

思いがけない、静かな田んぼでのひとこまである。

2013/11/25 ヒバリシギ

ヒバリシギ

霜月の蓮田や田んぼは、流石にシギたちとの出会いの機会が少ない。それでも、越冬のシギ・チとの出会いを求めて、足を運ぶ。

渡りの時期には、シギたちの姿を見掛けることのなかった蓮田で、ヒバリシギに出会った。全部で6羽。この時期に、ヒバリシギをこんなにたくさん見るのは、初めてである。個体差があり、大きさも羽も色々。久しぶりに嬉しい出会いであった。

2013/11/24 タゲリ

タゲリの画像

見渡す限り、二番穂が揺れていた田んぼも、晩秋を迎え、ずいぶん寂しい色合いに変わってきている。それでも、ところどころに緑色を見かけると、生命力を感じ、嬉しくなってくる。

その田んぼで、タゲリに出会った。晩秋の日差しを浴びて、メタリックな色合いが、一層、輝いて見える。冬の貴婦人と呼ばれるタゲリ。気品のある佇まいが、そう呼ばれる由縁であろう。

2013/11/23 ムナグロ

ムナグロの画像

すっかり寂しくなった晩秋の田んぼ。それでもわずかな出会いを期待して、田んぼを回る。淡い茶系の色合いが続く田んぼ。それは、水墨画の世界を想像するようで、しっとりと心安らぐものである。

その田んぼで、かすかに鳥の動く気配があった。それは、今季、何故か出会いのなかったムナグロだった。ムナグロの控えめの色合いと姿が、その光景の中では、輝いて見えた。

2013/11/22 ホオジロ

ホオジロの画像

冬鳥との出会いを期待して川沿いの道を歩く。スズメは群れで飛び立ち、枯れすすきのところに止まっては、また飛び立つ。ウグイスの地鳴きは、あちこちで聞こえるが、姿は見えない。

やや大きめの鳥が飛び立って、少し先の笹薮に消えた。鳥の見えなくなった付近に、そっと近づいてみるとホオジロが動いている。何とか良い所にとまってくれた。すぐ近くでジョウビタキ♀の姿が一瞬見えた。冬鳥の出番は、どうやらこれからのようだ。

2013/11/21 アカアシシギ

アカアシシギの画像

朝夕の寒さを感じ始める頃、蓮田に姿を見せてくれるアカアシシギ。殺風景な晩秋の蓮田にアカアシシギの赤くてスラリとした脚は、ひときわ映える。

この日のアカアシシギの食事は、貝類のようなものであった。通称「ジャンボタニシ」正しくは、スクミリンゴガイと呼ばれるものらしい。蓮田で良く見掛けるピンク色のものが、どうやらその卵のようだ。シギが蓮田に集まるのは、この貝類が目的であろうか

2013/11/20 コゲラ

コゲラの画像

日毎に秋が深まりゆく中、近くの公園を歩いてみた。雨に濡れた後の木立が生き生きと輝いて見える。ハクセキレイが近くを飛び、シジュウカラが姿を見せた。樹齢を感じさせる桜の木には、赤く色づいた葉が、わずかに1枚残っている。♪ギィーと声がしてコゲラが飛んで来た。人気のない静かな朝の公園でコゲラは、忙しそうに動きまわる。

2013/11/19 オグロシギとエリマキシギの群飛

オグロシギとエリマキシギの群飛の画像

ほんのひと月ほど前のことなのに、今では、たまらなく懐かしい。そう思えることがある。

ひと月ほど前の朝早く、オグロシギとエリマキシギが群れになって蓮田の周辺を何度も何度も飛び回っていることがあった。それまでにもオグロシギの群れが飛ぶ姿を数回見ているが、この日の飛翔は、特別のセレモニーのような印象を受けた。

スピード感あふれるその姿には、気迫のようなものがみなぎっており、命がけで大海原を渡って行くシギたちの予行演習だったに違いない。私には、そう思えるある朝の出来事であった。

2013/11/18 カレンダーのご紹介

カレンダーのご紹介

BIRDER12月号が手元に届きました。46~47ページに2014年カレンダープレゼントの記事が紹介されています。その中の「未来へ、翼を広げて」 "Wings for the future" の作品は、鳥撮 りの大先輩で野鳥写真家の永井凱巳氏の撮影によるものです。監修は、叶内拓哉氏です。四季折々の風景の中で憩う野鳥たちの姿は、情感あふれ心癒されます。ここをクリックすると、カレンダーの内容をご覧いただけます。

2013/11/17 ビンズイ

ビンズイの画像

冬鳥との出会いを期待して出掛けた公園。昨年は、マヒワやウソに出会う機会が多かったように思うが、今季は、何故かひっそりしている。公園内を少し歩いてみると、松の木の下で、何やら動く気配。どうやらビンズイらしい。そっと近づいたつもりだったが、枯れ葉を踏む音に、数羽が飛び立った。そのうちの1羽が近くの木にとまって、かなり長い間、右を見たり左を向いたり羽繕いをしたり大サービス。これから色々な冬鳥に期待できそうである。

2013/11/16 タカブシギ

タカブシギの画像

通年で見られるはずのタカブシギだが、やはり春の渡り、秋の渡りの時期には、出会いの機会が、ぐ~んと増す。刺し子をイメージするタカブシギの羽模様が、私は好きで、蓮田でタカブシギに出会うと、しばらく眺めていることがある。当然のことながら個体差があり、それがまた楽しい。クサシギと同様、地味で目立たないシギだが、見通しの良くなった蓮田で、また探してみたいと思う。

2013/11/15 アカアシシギ

アカアシシギの画像

車でそっと近づいたつもりであったが、1羽のシギが飛び立った。クサシギのようだ。この蓮田周辺では、クサシギを観察したのみ。霜月も半ばとなり、渡り途中のシギたちで賑わった蓮田もすっかり寂しくなった。別のポイントに回ってみる。

あぜ道に1羽のタゲリの姿が見えた。レンズを向けると1羽のシギがタゲリに近づいて来る。嬉しいことに、それは、アカアシシギであった。寂しくなった蓮田が、一瞬華やぐ。

2013/11/14 アオアシシギ

アオアシシギの画像

秋の渡りで中継地の大役を担った蓮田は、今では、ひっそりとして何とも物悲しい。それでもシギとの出会いを期待して蓮田や田んぼを回る。今の時期、出会えるシギは、冬の間、この地で過ごしてくれるのだろうか。

タゲリに出会った田んぼの片隅に何やら白っぽい鳥の姿。それは、1羽のアオアシシギであった。♪ピョーピョピョピョー♪哀愁を帯びた声が深まりゆく秋の田んぼに響き渡る。

2013/11/13 コアオアシシギ

コアオアシシギの画像

真夏の暑い日差しの中で青々とした大きな葉を広げていた蓮も、収穫が済んで蓮田は、すっかり見通しが良くなった。例年、越冬のシギ・チが見られる蓮田でコアオアシシギにも出会った。昨年は、出会いの多かったコアオアシシギだが、今季は、何故か少なかった。

この日、2羽のコアオアシシギが、近づいたり離れたり、何とも微笑ましい光景を見せてくれた。華奢な少女のイメージのコアオアシシギが、私は好きである。

2013/11/12 ケリ

ケリの画像

最寄りの駅前の桜が、見事に紅葉し、散歩道のモミジバフウも大分色づき始めた。これから寒さに向かって、さらに色濃くなっていくことだろう。

シギたちの姿がまばらになり、ひっそりした田んぼ。それでも出会いを期待して田んぼを回ってみる。今日は、10羽のケリに出会った。「この環境は、ケリが好みそう。」そう思った瞬間、♪キリッキリッ♪と鳴いて3羽のケリが飛び立ったのには、驚いた。保護色で遠くからでは、ケリの存在に気が付かず、かなり接近してしまったらしい。今季も元気な姿を見せてくれたケリに感謝である。

2013/11/11 エリマキシギ

エリマキシギの画像

渡りのシギたちから越冬のシギたちへ蓮田や田んぼの顔触れは、いつしか変わってきているようだ。例年、越冬のエリマキシギが見られる蓮田で、今季も2羽のエリマキシギに出会った。昨年は、かなり遠い位置からの観察だったが、今回は、久しぶりに近くでゆっくり見ることが出来た。エリマキシギは、私の好きなシギのひとつであり、出会うとほっとし、心安らぐ思いがする。 霜月の蓮田のひと こまである。

2013/11/10 オジロトウネン

オジロトウネンの画像

寂しくなった蓮田や田んぼを回っていると、思いがけず数羽の鳥が近くを飛んだ。サッサッサッーとスピード感あふれる飛翔の姿は、すぐにシギ・チであろうと直感した。着地したと思われる蓮田に近づいてみるが、何もいない。目を凝らすと、どうやらオジロトウネンらしい姿が見える。

しばらく待つと、餌取りしながらこちらに近づいてくる。冬の衣装を身にまとったオジロトウネン。寂しくなった霜月の蓮田が、一瞬、活気づく。

2013/11/9 ウズラシギ

ウズラシギの画像

田んぼ巡りの醍醐味は、思いがけないシギたちとの出会いである。こんなシギに会いたいとか、今の時期に出会うであろうシギに思いを馳せ、田んぼに足を運ぶ。

今季、出会いの多かったシギのひとつがウズラシギ。多い時には、一度に5羽のウズラシギを見た。頭部は、赤褐色のベレー帽をかぶったようで、何とも愛らしいシギである。もう会えないと思っていた矢先に出会うと嬉しさが一層増す。次の出会いは、春の渡りであろうか。

2013/11/8 アカアシシギ

アカアシシギ

秋の渡りのシギたちが一段落。そろそろ越冬のシギ・チを迎える時期。蓮田や田んぼを回るとそう思える日々が続く。この時期、一番出会いを楽しみにしているのがアカアシシギであろうか。

蓮田に赤い脚は、ひときわ目立つ。収穫の済んだ後の殺風景な蓮田では、なおさらである。それ故、今の時期の蓮田では、一番の人気者となっている。この日、アカアシシギは、水浴びをし、赤い脚を更に美しく磨き上げて披露してくれた。

2013/11/7 ヒバリシギ

ヒバリシギの画像

暑さが始まる頃から、シギ・チとの出会いを期待して田んぼ回りをしている。今季、最初の出会いは、ヒバリシギであった。不思議なことに一度会うと二度、三度と何度も出会いの機会が巡ってくる。それも間近で何度か出会った。

流石にもう無理であろうと思っていた矢先、2羽のヒバリシギに出会った。そのヒバリシギが、何と水浴びをした。その表情の可愛いこと!そして1羽は、ぐんぐん近づいて来てくれた。ますますシギが好きになっていく。

2013/11/6 セイタカシギとツルシギ

セイタカシギとツルシギの画像

台風で水かさが増した田んぼや蓮田。シギたちは、どうしているだろうか。そんな思いで出掛けた田んぼで実にたくさんのシギたちの姿を見掛けた日があった。そして思いがけず出会ったのが、セイタカシギがツルシギを威嚇する場面である。セイタカシギにしてもツルシギにしても、普段、ずいぶんおとなしそうなイメージがあり、実に意外なシーンであった。

2013/11/5 コアオアシシギ

コアオアシシギの画像

四季を問わず、私は、好んで田んぼ回りをする。とりわけ楽しみにしているのが、春の渡り、秋の渡りで出会うシギたちだ。そして、そろそろ越冬のシギ・チの姿が見られる時期になってきた。

この日、思いがけず出会ったのが、コアオアシシギ。鳴きながら飛んで来て、着地せずに飛び去った。それは、束の間の出会いであったが、嬉しく胸弾むものである。

2013/11/4 タゲリ

タゲリの画像

秋の渡りのシギ・チを求めて足繁く通った蓮田や田んぼも、今では、ずいぶん静かになってしまった。その田んぼで数羽のタゲリに出会った。セイタカアワダチソウとイヌタデが彩りを添えるあぜ道に休んでいたが、♪ミュー♪と鳴いて田んぼに移動し、採餌し始めた。今季、初めての出会い。田んぼは、いよいよ秋が深まって行く。

2013/11/3 アオジ

アオジの画像

暑さの始まる頃からずっと田んぼ通い。そろそろ近隣の公園の様子も気になり、出掛けてみた。公園に着いて程なく草むらから飛び立ったのは、どうやらアオジらしい。しかし姿を確認するのが難しい。しばらく歩くと、あの懐かしい声が聞こえてきた。♪ニーニーニー♪

ヤマガラが姿を見せてくれるのを待っていると、エゴノキに何やら小鳥の動く気配。そっと様子を伺ってみる。アオジだ!ガサガサの木の間から、スッキリしたところに飛んで全身を見せてくれた。いよいよ冬鳥の出番である。

2013/11/2 ノビタキ

ノビタキの画像

霜月を迎え、田んぼもいよいよ秋の深まりを感じるようになって来た。例年にない二番穂の実り具合は、収穫できるのではないかと思えるほど豊かで目を見張るものがある。小鳥たちにとっては、貴重な食料であり、これから寒さに向かって有難い存在となるであろう。

その二番穂の揺れる光景を横目に見ながら、田圃道を進むと、思いがけずノビタキが飛んで来た。そして迷わずとまったのが、アザミ。嬉しい田んぼのひとこまである。

2013/11/1 レンカク冬羽

レンカク冬羽の画像

今日は、もう霜月。神無月の蓮田や田んぼで出会ったシギたちは、多彩な顔触れであったが、今は、もうずいぶんひっそりしてしまった。シギ・チを求めて回った蓮田では、思いがけない出会いもあった。

2013年10月14日の朝早く、オグロシギが飛んでしまって、ひっそりした蓮田に到着して間もなく、蓮田脇の草むらに見慣れない鳥が姿を現した。見覚えのある顔なのだが、それが何の鳥であるかすぐには思い出せない。数分後、図鑑で何度も見たことのある「レンカク冬羽」であるということを思い出した。

レンカク夏羽には、今までに出会う機会は何度かあったのだが、レンカク冬羽を実際に見るのは初めてである。少し距離はあるが、カメラに収めよう。そう思ってそっとレンズを向ける。何とレンカクがどんどん近づいて来るではないか。こんな嬉しい出会いがあるから鳥見の世界にますます心奪われてしまう。

オオチドリに出会ったときもエリマキシギ夏羽に出会ったときも今回のレンカク冬羽にしても、自分で見つけることの喜びは、大きく、深く心に残るものである。次の機会への夢は、限りなく広がる。