収穫の済んだ蓮田で、時折出会うのは、タカブシギ。今の時期出会うのは、幼鳥が多い。シギとの出会いが少ない中で、タカブシギとの出会いは、心弾むものである。
車でそっと近づくと、タカブシギは、警戒心もなく、ゆったりとした姿を見せてくれる。この日、蓮田で出会ったタカブシギは、5羽。それぞれ、熱心に採餌したり、伸びをしたり、様々な姿を見せてくれた。葉月の蓮田は、なかなか楽しい。
赤味を帯びた朝日が、沼の湖面に写って、幻想的な光景を見せている。少し早起きして沼のほとりを回ってみる。真夏の太陽が照りつける時間帯とは、また違った雰囲気だ。
田圃道に差し掛かると、キジが稲穂に飛びつくようにして、新米の味見をしている。すぐ近くには、まだ幼い子どもたちが2羽いて、母の仕草を真似ている。朝の食事が終わった後、キジが移動したところは、もう秋の色がいっぱい。葉月も残り少なくなってきた。
収穫の済んだ蓮田で、時折出会うのは、黒と赤のコントラストが目を引くバン。この日出会ったのは、バンの親子。もうかなり大きく育っているのだが、まだ親から給餌を受けている。餌の受け渡しは、ほんの一瞬。ずいぶん小さなもののようで、写真には、なかなか写らない。
母と子の姿は、ほのぼのとして、いつ見ても心和むものである。
朝のひととき、馴染みの田圃道をゆっくり歩く。まだやわらかい朝の光が、辺りを照らし、朝露に濡れた草は、キラキラ輝いている。
草の中で何やら動く気配。カワラヒワだった。採食に夢中で、こちらに気が付かない様子。ご馳走は、十分なのだろうか。嘴に草の実が、わずかについて、何とも微笑ましい朝の出会いであった。
大きな青々とした葉っぱが辺り一面覆い尽くしていた蓮田も、少し見通しが良くなってきた。その蓮田で時折見掛けるのは、コチドリ、ハクセキレイ、バン、ムクドリそしてスズメである。蓮田の水は、鳥達にとって貴重な場所。
スズメは、早速、水浴びを始めた。バシャバシャと実に気持ち良さそうだ。近くにいたコチドリは、遠慮して少し離れて行った。蓮田は、鳥たちの憩いの場所。
処暑を過ぎて、暑さもいくぶん落ち着きを見せてきた。しかし、まだまだ暑い。
その暑さの中、海岸沿いのシギたちの観察に出掛けた。今季、田んぼでシギに出会うことは、なかなか難しい、干潟の鳥たちに大いに期待が膨らむ。最初に出会ったのが、ミユビシギ。寄せてくる波に合わせて急ぎ足で動き回る姿が何とも愛おしい。それは、まるで幼子が波に戯れているかのようだ。ミユビシギの群れは、見ていて飽きることがない。
真夏の日差しも、いつしか秋の気配を感じるようになってきた。青々とした大きな葉が、当たり一面覆っていた蓮田も少しづつ収穫が進んでいる。田んぼの稲穂は、ずっしりと重みを増し、黄金色の輝きを見せている。
シギたちとの出会いの少ない田んぼ回りだが、わずかな水溜りにシギたちが集うところがある。そこで見掛けたオオハシシギ。赤味を増した夏羽が印象的だ。距離はあるものの、出会えたことに感謝である。
朝のひととき、田んぼ道をゆっくりゆっくり一回り。朝露に濡れた草の葉が、朝日を浴びてキラキラ輝いている。ツユクサのブルーが、実に涼しげだ。
目の前の草むらに飛んで来たのは、コジュリン。ゆっくり羽繕いを始めた。換羽中なのだろうか。羽が複雑に色々な色を見せ、それがコジュリンの衣装のように見えて、なかなか楽しい。時間にすれば、それほど長い時間ではなかったのだろうが、心満ち足りた朝のひとときであった。
田んぼに風が吹き渡る。緑色だった稲田が、今では、黄金色になり、ずっしりと重そうに垂れた稲穂が、収穫のときを待っている。
朝日がまばゆい光を投げかける田んぼで、静かに草むらにとまっている鳥がいた。優しい顔立ちのオオヨシキリ。静かな朝の嬉しい出会いであった。
大きな青々とした葉っぱが一面に茂り、白や淡いピンクの花が、所々に顔を出す。真夏の蓮田は、実に生き生きしている。
その蓮田も収穫が始まった。収穫の済んだ蓮田で出会ったのは、クサシギ。この蓮田が、どうやらお気に入りのようだ。クサシギは、警戒心が強く、飛ばれることが多いのだが、このクサシギは、ゆったりとその姿を見せてくれた。
暑い暑いと言いながらも、吹く風に、わずかながら秋の気配を感じるようになってきた。例年、鳥の少ない真夏には、田んぼ巡りをし、渡り途中のシギたちとの出会いを楽しみにしてきた。しかし、田んぼの状況が変わり、休耕田がない。それでも、やはり気になり、時折、田んぼに足を運ぶ。
この日出会ったのは、セイタカシギ。そこは、シギたちにとってオアシスのような水溜り。1羽のセイタカシギが軽やかな足取りで、水溜りを行ったり来たり。その動きを見ていると暑さを忘れていた。
今季は、ずいぶんセミの声を聞き、姿も見掛け、道端の草むらでさえ蝉の抜け殻をいくつも見た。異常気象といわれる中で、蝉も予定を早めて地上に姿を見せたのだろうか。
真夏の太陽が照りつける草むらで、ホオジロに出会った。少々草臥れた待宵草にとまり、辺りを見渡している。換羽中なのだろうか。良く見掛けるホオジロとは、印象を異にして、それが、また、新鮮であった。
真夏の太陽が照りつける田んぼ。稲穂も、ずいぶんずっしりと重みを増して来ている。実り具合を確かめるように、時折、スズメが稲田に舞い降りる。
草地に降り立ったのは、ヒバリ。まだ独り立ちして日が浅い様子だ。まだ初々しい羽と、何ともあどけない顔立ち。暑さのためか口を開けて、辺りを見渡し、少し離れた草地に飛んで行った。
暑さの中で回った田んぼ。行けども行けども休耕田は、見当たらず、シギとの出会いも果たせなかった日の帰り道。1枚の田んぼにたくさんのサギたちが集まっていた。その数、100羽は、優に超えるであろう。
道路から奥まったところにある田んぼなので、近づくことは、出来ない。それが、また、彼らにとっては、好都合なのであろう。ダイサギ、チュウサギ、アマサギ。それは、まるで国際会議とでもいった風情であった。
大きな緑の葉が、蓮田を覆い尽くし、白や淡いピンクの花が、慎ましやかに咲いている。真夏の蓮田は、生命力があふれている。その蓮田も、ポチポチ収穫が進み、ずいぶん風景が変わって来ている。
その蓮田で出会ったのは、バン。赤と焦げ茶のコントラストが、真夏の日差しに映えて美しい。奥の方では、バンの子どもたちが、カクレンボでもするかのように、蓮の葉陰に見え隠れしていた。
暑さの中で、田んぼを回ってみる。稲の穂が、日毎に色づき、ずっしりと見事に実った稲穂が、あちこちで見られるようになってきた。
今季は、田んぼのシギ・チの状況は、かなり厳しいが、かすかな期待を持って田んぼに時折、足を運ぶ。この日、やはりシギたちとの出会いはなく、電線にとまったオオタカが、勇気づけるように振り向いて飛び去って行った。
8月も半ばを迎え、蝉の声が一層、賑やかに聞こえてくる。アブラゼミ、ミンミンゼミ、夕方になれば、ヒグラシの♪カナカナカナの声が、わずかに涼しさを運んでくれる。
暑さの中で出会ったのは、カイツブリの親子。食べ盛りの子どもたちは、父親が運んでくるご馳走を見つけると我先にと泳いで行く。母親の背中が、まだまだ恋しい子どもたち。それでもご馳走には、勝てない。
暑さが続き、鳥見に出掛ける気力も失せそうである。数日前、シギ・チを求めて出掛けた田んぼ。わずかに期待していた田んぼは、干上がり、アオサギが1羽佇んでいるのみ。
あてもなく、あちこち回って、最後に辿り着いた蓮田で待っていてくれたのは、タカブシギ。真夏の日差しが照りつける中、元気に餌取りをしたり、伸びをしたり。蓮田のタカブシギは、実に元気いっぱいだ。
真夏の太陽が照りつける田んぼは、行けども行けども日陰は見当たらない。緑の風が吹き渡る季節には、田んぼの緑を愛で、野の草を慈しむゆとりの気持ちもあるが、この暑さでは、そのような余裕は、微塵もない。
暑いさなかの田んぼで出会ったのは、カワラヒワ。僅かな水たまりにカワラヒワが群れで集まり、行水をしている。スズメも近くに来て順番待ち。にわか作りのお風呂屋さんは、大人気。暑い時には、水が恋しい。
カンカン照りの沼のほとり。葦原から時折、飛び立つのは、ゴイサギの幼鳥だ。背面の羽毛に明るい斑があり、星の模様のように見えるので「星五位」と呼ばれている。ホシゴイが飛ぶと、この星の模様が、なかなか美しい。
沼のほとりでは、カルガモが泳ぎ、カイツブリの鳴き声が聞こえ、ホシゴイが飛ぶ。静かでのどかな光景だ。
真夏の日差しが、また戻って来て、暑い日が続いている。散歩道で出会ったのは、カルガモの一家。母鳥と11羽の子どもたち。素直な子どもたちで、母鳥と離れることなく、実にまとまりが良い。のんびり、ゆったり川の流れに乗ってこの家族は、移動していく。
青空が広がり、真夏の太陽が、一層、眩しく見えた。
シギ・チを求めて田んぼ巡りをしているが、今季は、出会いの機会が少なく、コジュリンの声に慰められて帰宅することが多い。
この日も、♪チョッピィ チュリリリリ ピッ♪という声が、数カ所から聞こえてきた。コジュリンの声は、良く通るので、近くに聞こえても、案外離れた場所にいることが多い。田んぼの緑の中で、コジュリンの黒頭巾は、良く似合っている。
梅雨明けのあの猛暑続きには、体力を使い果たしたという感があったが、8月は、案外、過ごしやすい。あまりの暑さでは、田んぼ巡りもままならないが、お陰でポチポチと田んぼ巡りを続けている。
その田んぼで出会ったのは、セッカ。場所によっては、かなり賑やかに鳴きながら飛び回っているが、この田んぼは、ほとんどセッカの声がしない。そのような中で出会ったセッカは、貴重品のような存在である。静かな田んぼでひっそりと、その姿を見せてくれた。
稲の穂が、日毎に色づき、田んぼによっては、すでに黄金色の輝きを見せている田んぼもある。スズメたちは、目ざとくその実りの具合を見つけ、50羽ほどの群れが、一斉に飛び立つ光景も、しばしば見受けられる。
その田んぼで出会いを期待しているのは、シギなのだが、なかなか難しい。キアシシギは、何度か姿を見かけている。この日は、7羽を確認。これから数を増していくのだろうか。
鳥との出会いの少ない真夏の田んぼ。それでも嬉しいことにキジには、良く出会う。それも今シーズン出会いの多いのが、キジ♀と雛、あるいは幼鳥。今まで、これほどキジの雛や幼鳥に出会う機会は、なかったように思う。
一番印象に残ったのは、10羽ほどのちびっこたちが、母鳥と一緒に草むらを飛び跳ねている光景だ。2組の母と子が、同じあぜ道にいたのも印象深い。1組は、3羽の幼鳥、もう1組は、6羽の幼鳥が母鳥にまとわりついていた。
稲が日毎に実っていく真夏の田んぼは、キジたちにとって、格好の隠れ場なのかもしれない。
真夏の蓮田は、緑の大きな葉が、一面に茂り、白い蓮の花やピンクの蓮の花が、所々に見え、ひととき暑さを忘れさせてくれる光景だ。ごく一部の蓮田では、夏の暑さの中でも収穫を進めているところもある。
休耕田が期待できそうにないので、わずかな期待を持って蓮田を回ってみる。嬉しいことにクサシギが待っていてくれた。シギとの出会いに心弾むひととき。雨の日の蓮田でのひとこまである。
干潟の渡りは、7月の半ば過ぎから始まったようだが、田んぼも、わずかに秋の渡りの気配を感じるようになってきた。とは言え、あまりに出会いの少ない田んぼのシギたち。それ故、タカブシギに熱心にレンズを向けることになる。
田んぼが、シギたちで賑わう日が、来るのだろうか。緑の稲田が、やがて黄金色に輝き、収穫の日が来れば、刈り入れの済んだ後に、シギたちが羽を休めに飛来するだろうか。
暑さの中ではあるが、田んぼが気になる季節となり、時折、近場の田んぼを回ってみる。昨シーズン、出会いの少なかったシギだが、今季は、どうだろうか。
何分にも休耕田が、ほとんど見当たらない。そのような中で、コチドリには、良く出会う。この日出会ったコチドリは、2羽で睨み合っている。どちらも「負けないぞ!」という意気込みが伝わって、暑さをひととき忘れさせてくれるシーンであった。
今季は、ずいぶんコジュリンに出会った。まず、例年、訪れている利根川流域で、個体数は少ないが、良く鳴いていた。続いて、広々とした草原。こちらは、距離はあるが個体数は、多かった。次に出会ったのは、沼のほとり。
コジュリン♀が、しきりに鳴き、尾羽を広げる。少し離れたところに♂がいるのだが、近づくとぱっと逃げる。この尾羽を広げる行為は、何を意味するのか?ディスプレイなのだろうか。謎めいたコジュリンの姿であった。
暑かったり涼しかったり、戸惑いながら過ごした7月。8月に入ってセミの声もずいぶん賑やかになってきた。♪カナカナカナと鳴くヒグラシの声を聞くと、しんみりとした気分になるのは、何故だろうか。
真夏の草原で出会ったのは、ホオアカ。辺り一面、緑・緑また緑。待宵草の花は、少し離れたところにわずかに咲いているが、鳥がとまる気配はない。冬の田んぼで出会うホオアカとは、印象を異にして、真夏の姿をたっぷり披露してくれた。
早いもので今日は、もう葉月。葉月の由来は、稲の穂が張る月「穂張り月」「張り月」からとする説があるが、稲の穂が、日毎に張ってくるのは、確かに8月かもしれない。
私は、四季を問わず、田んぼの光景が好きで、良く田んぼに足を運ぶ。のびのびと広がる田んぼの光景は、こころ癒され、新たな力を与えてくれるような気がする。その田んぼで、2羽の♂キジに出会った。この2羽は、不思議なことに仲が良さそうだ。その2羽が、一瞬、身構え、1羽がジャンプした。真夏の舞。田んぼで出会った嬉しい光景だ。
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