2013/10/31 ハマシギ
朝夕、肌寒さを感じ始める頃、田んぼや蓮田にも姿を見せ始めるのが、ハマシギ。干潟で見掛けるのは、ごく当たり前かもしれないが、田んぼや蓮田で出会うと新鮮だ。オグロシギやオオハシシギ、エリマキシギなどの群れの中に、たった1羽のハマシギを見つけたときは、胸がキューンとなる。秋が深まり、ハマシギの数も少しずつ増えて来ている。
収穫の済んだ広い蓮田は、ハマシギの憩いの場。
2013/10/30 キジ
田んぼ回りで、比較的出会いの機会が多いのがキジ。特に春から夏にかけてキジの♂、♀、雛、若など様々なキジの姿を見掛けることがある。今季は、10数羽のキジの雛を同時に見たり、♂若6羽が、一緒にいるところにも出会った。
しかし、今の時期になると出会いの機会は少なくなってくる。この日、土手沿いに車を走らせていると目の前にキジ♂が。秋の日差しを浴びて、春とは、また違った美しさであった。
2013/10/29 チュウサギ
稲の刈り入れが始まった頃、田んぼで良く出会ったのが、サギの群れ。チュウサギ、アマサギの大きな群れを何度となく見掛けた。それは、田んぼを真っ白に埋め尽くすほどの数であり、青空を飛ぶ様は、形容しがたいほどの美しさであった。
そのサギも、今では、パラパラと見掛けるのみである。この日、もぬけの殻の蓮田の脇で、二番穂の中に埋もれるように姿を見せたチュウサギ。その姿もまた美しいものである。
2013/10/28 ハジロカイツブリ
田んぼ回りで、時には、思いがけない鳥に出会う。それは、必ずしも珍しい鳥ではないが、思いがけない場所で出会うと嬉しさが増す。
暑い頃には、オオハシシギや、アオアシシギ、セイタカシギ、タカブシギなどが見られた水溜り。あの頃より、水かさが増したのだろうか。ホシハジロ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモなどが悠々と泳いでいる。そして、あの赤い目のハジロカイツブリも。その数、6羽。かなり近づいて来てくれたので、肉眼でも、はっきりその姿を見ることが出来た。
それは、思いがけない場所での嬉しい出会いであった。
2013/10/27 タヒバリ
日々、秋が深まって行く田んぼ。今年は、二番穂がずっしりと実り、もう一度収穫出来るのではないかと思えるほどである。その田んぼに、タヒバリが大挙して入って来た。
田んぼ回りをしていると、さっと飛んできて、二番穂の中に隠れるように着地した鳥がいた。ヒバリではない。咄嗟にそう思った。しばらく様子を見ていたが、出てくる気配がない。周辺を回ってみると、土色の田んぼに、タヒバリが数羽。さらに近くを回ってみると、かなりの数のタヒバリが飛び回っている。
それは、季節の移ろいを感じさせてくれるひとこまであった。
2013/10/26 アカアシシギ
四季を通して田んぼ回りを好んでしているが、秋の渡り、春の渡りの時期に出会えるシギ・チは、特に楽しみである。今季も昨年同様、シギ・チの少なさにがっかりしていたが、台風の後、ずいぶん多種類のシギたちを見ることが出来た。しかし、アカアシシギには、まだ出会っていなかった。
収穫が進み始めた蓮田で待っていてくれたのは、アカアシシギである。蓮田で赤い脚は、良く目立つ。距離はあったが、今季、初めての出会いに感謝である。
2013/10/25 ノビタキ
田んぼも、日々、秋が深まって行く。台風の後、湖のようになっていた田んぼも、元の姿に戻り、何事もなかったかのようである。稲の収穫は、ほとんど終わっているが、まだ一部、ずっしりとした稲穂が収穫を待ち侘びている。
その稲田で、ノビタキに出会った。3羽のノビタキが、軽やかに稲穂の上を飛び回っている。移動の時期も迫っているのであろう。ノビタキは、深まり行く秋の田んぼに、良く似合っている。
2013/10/24 オグロシギ
秋の渡りの最終ランナーと言われるオグロシギ。今季、一番出会いの機会が多かったのが、オグロシギではないだろうか。多い時には、20羽ほどの群れで、ゆったり休んでいる光景をしばしば見掛けた。飛翔の姿も何度か見掛けたのだが、距離があり、なかなか思うようにはいかない。
いつも蓮田で見掛けることが多かったのだが、この日は、刈田にいて距離も近かった。特徴のひとつである黒い尾羽を、はっきり見ることが出来たのは、目に心に残ることである。
2013/10/23 イソシギ
収穫の済んだ蓮田があちこちに見られるようになってきた。この日、いつものコースを時間をかけてゆっくり回って見たものの蓮田も田んぼも空っぽ。蓮田のかなり奥のほうにオオハシシギ1羽とタカブシギを確認出来たのみ。
最後の蓮田に差し掛かったとき、目の前に現れたのが、イソシギだった。あまりに距離のあるオオハシシギやタカブシギより、近くのイソシギの方が、私には魅力である。おもむろにカメラを構えたが、イソシギの動きは、実に軽快だ。「侮るなかれ!」イソシギは、そう語りかけているようであった。
2013/10/22 トウネン
春の渡り、秋の渡り。渡りの中継地となっている田んぼや蓮田で出会いを楽しみにしている鳥の一つがトウネン。地味で小さくて目立たない鳥だが、その姿を見つけると心に熱いものがこみ上げてくる。
この日、蓮田にポツンと1羽でいたトウネン。せっせ、せっせと餌取りに余念がない。この地についてまだ間もないのだろうか。こんな小さな体で、それもたった1羽。その姿を見ていると愛しい思いが募ってくる。十分な栄養補給が出来ただろうか。旅の無事を心から願う。
2013/10/21 ノビタキ
セイタカアワダチソウが秋風に揺れている。エノコログサ、カヤツリグサ、イヌタデも揺れている。秋風に乗って、ふわっと飛んで来たのは、ノビタキ。セイタカアワダチソウに止まり、風に飛ばされないように、しっかりと踏ん張っている姿が、愛おしい。渡りの時期に田んぼで出会えることをいつも心待ちにしている。秋が深まり、旅立ちもすぐだろうか。
2013/10/20 ゴイサギ
二番穂の揺れる田んぼが、どこまでも続く。季節を間違えたのではないかと思えるほど、緑・緑・また緑の光景が広がっている。例年、田んぼ回りをしても、今の時期にこれほど豊かな緑を見たことがない。寒くなる頃には、オオジュリン、カシラダカ、ホオアカなどが、豊かな田んぼに餌を求めて飛来してくれるだろうか。
そんな思いで田んぼを回っていると秋風に乗って、ゴイサギが続々飛んで行く場面に出会った。その数50羽以上。湧き上がるようなゴイサギの群れ。しばし不思議な世界に迷い込んだような錯覚を覚えた。
2013/10/19 エリマキシギ
今季、シギたちとの出会いの機会は少ないが、それでもオグロシギ、エリマキシギ、ツルシギ、コアオアシシギなどとは、何回か出会うことが出来た。とりわけ嬉しかったのがエリマキシギとの出会い。かなり近い距離でゆっくり観察することが出来た。そして最後は、「さよなら」でもするかのように飛び立つ姿まで披露してくれた。今度、会えるのは何時だろうか。
2013/10/18 モズ
モズの高鳴きを聞いたのは、もうずいぶん前のことだ。田んぼ回りをしていると、モズの声をしばしば耳にし、電線にとまったモズの姿を見掛ける機会は多い。しかし、撮影の機会には、なかなか恵まれない。
この日、あまり期待もせずに回った田んぼで、モズに出会った。少し距離はあったが、なかなか良い所にとまっている。ようやくモデルになってくれたモズに感謝である。秋の風が、田んぼを心地よく吹き抜けて行く。
2013/10/17 カワラヒワ
川沿いの道を行くと雑草が覆いかぶさるように前方に見えてくる。今年は、あちこちで草丈が異常に伸びているような気がする。田んぼでは、二番穂があまりに見事で、もう一度収穫出来るのではないかと思えるようなところもある。
何か鳥に出会えればと淡い期待で回った川沿いの道。若いカワラヒワが愛想よく出迎えてくれた。カワラヒワは、熱心に草の実を啄んでいる。その姿は、おやつを頬張る幼子のようにも思えた
2013/10/16 エナガ
久しぶりに訪れた馴染みの公園。林縁に沿って歩くと目の前をナガサキアゲハが飛んだ。すぐに飛び去ったが、もしかすると小鳥に期待出来るかも知れない。斜面には、ユウガギクが静かに静かに咲いている。
しばらく待つと、遠くでエナガの声がする。その声が徐々に近づいてきた。エナガは、シジュウカラと一緒に現れた。久しぶりの出会いだ。しかし込み入った木々の間を飛び回りなかなか姿を見せてくれない。思いが通じたのか、ほんの一瞬、こちらを振り返り、すぐにまた樹間に消えた。
2013/10/15 バン
シギたちとの出会いを求めて何度となく足を運ぶ田んぼや蓮田。真夏の暑い日差しの中で大きな青々とした葉を広げていた蓮も、秋の色合いになり収穫を待ち侘びている。
すでに収穫の済んだ蓮田で出会ったのは、バンの雛。真っ黒な雛は、今まで何度か見たことがあるし、淡いベージュの若鳥にも何度か出会ったことがある。しかし、今回出会ったのは、雛から若鳥に成長する途中のようだ。これも心に残る1ページだ。
2013/10/14 ノビタキ
スッキリと晴れ渡った青空。イルカを逆さまにしたような雲がひとつぷっかりと浮いている。ここは海原ではなく、秋晴れの大空だ。イルカの形をした雲は、遠慮がちに秋風に流されていく。
田圃道を回るとエノコログサ、イヌビユ、ミゾソバ、カヤツリグサなどが、田風に身を委ねるように右に左に揺れている。あぜ道に咲くツユクサには、秋の日差しが降り注ぎ、青色を一層生き生きとしたものにしている。目の前を飛んだのは、紛れも無くノビタキ。今季、初めての嬉しい出会いであった。
2013/10/13 アオアシシギ
田圃道を行くとススキの穂波が銀色に輝き、さわさわと吹く秋の田風に身を任すように揺れている。淡いピンク、濃いピンク、白色のコスモスも綺麗だ。
蓮の葉は、もう大分枯れ、収穫が順調に進んでいるようだ。その蓮田でアオアシシギに出会った。旅の途中で立ち寄った蓮田で一心に採餌している。蓮田は、秋の色が日々濃くなっていく。
2013/10/12 タシギ
秋が日毎に深まっていく田園地帯。ススキの穂波が銀色に輝き、コスモスが揺れる。相変わらずシギたちとの出会いを期待して田圃道をゆっくり回る。予想もしていないところから飛び立つ鳥がいる。♪ ジェッ ♪ 紛れも無くタシギの声だ。二番穂が伸びて見通しの悪くなった田んぼに舞い降りる。秋から冬にかけてタシギとの出会いは、増えていくことだろう。
2013/10/11 エリマキシギ
好きなシギのひとつであるエリマキシギ。春の渡り、秋の渡り。それぞれにエリマキシギとの出会いの機会はあるのだが、今季は、案外少ない。オグロシギ10数羽の群れと行動を共にするエリマキシギには、何度か出会ったものの単独で行動する個体に出会うことがなかった。
この日、シギとの出会いの少なさにがっかりして田んぼを回っていると水がいっぱいに張られた田んぼに1羽のエリマキシギの姿。じっと様子を見ていると、餌取りしながらだんだん近づいて来る。それは、嬉しい出会いのひとこまであった。
2013/10/10 オジロトウネン
「ジロネン」その言葉の響きには、懐かしさと親しみが溢れている。初めてその言葉を耳にしたのは、かなり以前のことである。「ジロネン」とは、一体何者だろう?右も左もわからなかった当時、訝しく思いながらも、その響きには、心地良さを感じていた。
久しぶりに出会ったオジロトウネン。田んぼで泥まみれになりながらも黄色い脚を見せてくれた。
2013/10/9 チュウジシギ
秋の日差しが降り注ぐ田んぼ道。小雨降る日には、全く見掛けなかったトンボが、たくさん飛んでいる。二番穂にとまったのは、アキアカネ。エノコログサには、ノシメトンボ。
二番穂が勢い良く伸びている田んぼで、見え隠れしていたのは、何とチュウジシギ。神無月に入っているというのに、まだ渡らなくて大丈夫なのだろうか。丸っこい体型。くっきりした肩羽が目に心に焼きついている。
2013/10/8 ツルシギ
春の渡り、秋の渡り。田んぼで出会うシギたちは、様々で、その折々、出会いは、常に新鮮で心弾む思いがする。
神無月の蓮田で出会ったツルシギ。地味な印象の多いシギの中で、ツルシギの赤い脚は目を引く。初夏の田んぼでは、全身真っ黒。脚さえも黒い。今度会えるのは、春の渡りの時期だろうか。
2013/10/7 コチドリ
ススキの穂が、秋の陽を浴びて銀色に輝き、淡いピンクと白色のコスモスが優しい風に揺れている。いつも通る田圃道は、実に平和だ。こののどかな光景が好きで、田んぼに足を運ぶ。
渡りの始まりを告げてくれるのは、コチドリ。今季もずいぶんたくさんのコチドリに出会った。秋の日差しが降り注ぐ蓮田をコチドリが飛ぶ。
2013/10/6 オグロシギ
今季、シギたちとの出会いの少なさを嘆いているが、オグロシギには、ずいぶん出会った。多い時には、20羽ほどの群れでなんとも壮観である。ところがこの群れは、警戒心が強いのか、いつも蓮田の奥の方にいる。刈田で会いたいものだと願っていたら、その思いが通じたのか、二番穂が伸びた田んぼで見え隠れしている。しかし近すぎて撮影困難。久しぶりに胸弾み至福のときを過ごすことが出来た。
2013/10/5 ミサゴ
秋晴れ。何と爽やかな響きだろう。スッキリ晴れ渡った青空を眺めながら、相変わらずの田んぼめぐり。
蓮田や田んぼでシギたちとの出会いの少ない日、湖岸で出会ったのは、ミサゴ。錆びた金属製の杭止まりだが、背景は、筑波山。この日、初めてミサゴの声を聞いた。♪ピョッ ピョッ ピョッ ピョッ ピョッ♪静かな湖畔に響き渡る声は、実に新鮮であった。
2013/10/4 アメリカウズラシギ
暑い夏の日差しの中で、大きな青々とした葉を広げ、白や淡いピンクの花が所々に顔をのぞかせていた蓮田も収穫の時期を迎えている。その蓮田で出会いを期待するのは、シギ・チである。
嬉しい事に蓮田に到着すると同時に飛んで来たシギがいる。蓮田に降り立つと背筋をピンと伸ばしている。その姿は、正装して何かの式典にでも臨むかのようだ。アメリカウズラシギ。嬉しい出会いのひとこまである。
2013/10/3 セッカ
優しい色合いのコスモスが田んぼ道に揺れている。左手の草地から、さっと飛んで刈田に降りた鳥がいる。注意深く近づき、ファインダー越しに覗くと、どうやらセッカらしい。淡い黄色味を帯びた個体だ。
真夏の暑い日差しの中で、♪ ヒッヒッヒッ ♪ チャッチャッ チャッチャッと元気に鳴いて飛び回っていたセッカ。今は、ひっそりと過ごしている。田んぼも秋色が濃くなっていく。
2013/10/2 チョウゲンボウ
収穫の済んだ田んぼに二番穂が揺れ、日毎に秋色を増していく。シギとの出会いを期待して回る田んぼ道だが、時には、思いがけない出会いもある。
♪キィッ キィキィキィ♪田んぼに響き渡る甲高い声。見上げると2羽のチョウゲンボウが飛び交っている。ずいぶん久しぶりの出会いだ。その2羽が、目の前の田んぼに降りたった。2羽は、一瞬見つめ合い、すぐにまた飛び立った。
2013/10/1 オグロシギとエリマキシギ
早いもので、今日は、もう神無月。秋の渡りは、7月半ば過ぎから始まるので、何度となく、田んぼや蓮田を回っている。しかし、出会いは、なかなか難しい。それでも、細々ながら、シギたちとの出会いがあるのは、嬉しい限りである。
蓮田で出会ったのは、オグロシギとエリマキシギ。オグロシギ10羽、エリマキシギ6羽の群れでの出会いは、結構、見応えのあるものであった。蓮田は、日々、秋が深まっていく。