2015/11/30 タゲリ Northern Lapwing
秋の渡りのシギ・チが去った後の田んぼで、出会いを楽しみにしている鳥のひとつがタゲリである。金属光沢のある羽が、晩秋の日差しを浴びて輝くとき、その美しさは、格別である。
まだ緑がわずかに残る田んぼで、飛来したばかりのタゲリが羽を休めていた。そのうちの1羽が、わずかな水溜りに入ると、すぐに、パシャパシャと勢い良く水浴びを始めた。その顔は、満足そのもの。長旅の疲れも取れたことであろう。
2015/11/29 オオハクチョウ Whooper Swan
10月の末になると白鳥の郷に、コハクチョウが越冬のために飛来する。二番穂の緑が、まだ残っている頃に飛来すると、緑を背景に真っ白なコハクチョウの姿が映えて何とも美しい。この地に飛来するのは、ほとんどがコハクチョウなのだが、オオハクチョウも少数ながら混じっている。
コハクチョウに比べて、体が大きく、ひと目でそれと分かるのだが、一番の決めては、嘴の黄色い部分である。この日見たオオハクチョウは、幼鳥で、嘴の黄色味は、なかったが、全体のイメージからオオハクチョウであることが分かった。愛らしい目が、殊更印象的であった。
2015/11/28 チュウヒ Eastern Marsh Harrier
私にとって、一番身近なフイールドは、なんと言っても田んぼである。その田んぼで、この秋、ずいぶんホトケノザの花が咲いているのを見掛けた。「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ春の七草」というくらいだから、ホトケノザは、春の花と思っていたのだが、この秋は、どうしたことだろう。
ホトケノザに気を取られ、足元ばかり見ていたが、ふと空を仰ぐと、こちらに近づいて来る鳥がいる。チュウヒのようだ。今季、何回か見掛けているのだが、初めてレンズを向けてみた。これからの季節、出会いが多くなるだろうか。
2015/11/27 ノスリ Common Buzzard
身近なフィールドである田んぼも、日々、秋が深まって行く。田んぼも所によって色々で、稲の切り株が、カラカラ状態で広がっているところもあれば、今の時期でも、二番穂の緑が色濃く、一面に広がっている田んぼもある。
一見、殺風景と思える田んぼに、アキアカネが飛んでいることがある。今の時期、稀な出会いであるが、「生」を感じ、はっとさせられる。ふと気が付くと電柱にノスリがとまっている。そのノスリが飛び立ち、辺りをゆっくり見渡しながら、飛び去って行った。晩秋の田んぼのひとこまである。
2015/11/26 伊豆沼と蕪栗沼の鳥たち
11月21日~22日に蕪栗沼・伊豆沼の探鳥会に参加させて頂いた。この地を訪れるのは、11年ぶりのことである。初日、蕪栗沼に到着すると眼下に広がる田んぼにマガンの群れが見える。その光景を見ると、2004年12月に初めて訪れた日のことが鮮やかに思い出され、何とも感慨深いものがあった。
初日の11/21は、マガンのねぐら入り、落雁を見るのが、なんと言っても楽しみである。時間は、たっぷりあるので、それまでの時間を遊歩道から探鳥することになった。距離は、あるものの先ずヘラサギを見ることが出来た。山並みを背景にマガンの群れが飛び、オオハクチョウが、すぐ目の前を飛んで行く。マガンの群れは、大きな群れもあれば、こじんまりした群れもあり、様々である。10数羽のシジュウカラガンが目の前を飛び去ったこともあった。
日が傾きかけると急激に温度が下がってくる。風もあり、体の芯まで冷えて来る。いよいよねぐら入りが始まったようだ。マガンの群れが湧き上がるように、次から次へと蕪栗沼を目指して飛んで来る。その数の多さに圧倒され発する言葉も見当たらない。辺りが暗くなり始める頃、蕪栗沼は、マガンで埋め尽くされる。こんな美しい光景があったのかとしみじみ思う。
翌日11/22は、5時を少し回った頃、宿舎を出発し、伊豆沼湖畔に向かう。日の出には、まだ十分時間があるのだが、すでにカメラをセットして準備万端のカメラマンの姿も見えた。夜の帳から開放され、辺りがうっすらと明るくなってくる頃、頭上をマガモの大きな群れが、何度も通過する。更に辺りに明るさが加わった頃、マガンが飛び立ち始めた。それは羽音と共に実に壮大なものである。イメージしていた朝日とは、少々違っていたが、伊豆沼の朝は、深く心に残るものとなった。
2015/11/25 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
秋の渡りのシーズンで、一番出会いの機会が多かったのが、コアオアシシギである。一番多いときには、70羽近い数のコアオアシシギが、通いなれた蓮田周辺に滞在していたのではないだろうか。
そのコアオアシシギも10月の末頃から、急速にその数を減らし、今では、ごく稀に出会うくらいになってしまった。まだ10数羽見られた頃、1羽のコアオアシシギが、ゆっくり羽繕いをし、近距離で観察出来る機会があった。シギの羽は、いつ見ても美しいと思う。この時、見たコアオアシシギの羽は、特に印象的なものであった。また、ゆっくり出会いたいものである。
2015/11/24 コガモ Teal
カモ類の飛来は、冬の訪れを感じさせるが、例年、最初に姿を見せるのは、コガモである。身近なフィールドである手賀沼でも、コガモには、良く出会う。
シギ・チを探しに出掛けた蓮田や田んぼで、出会いの少なかった日、霞ヶ浦周辺を回ってみた。カルガモに混じってコガモの姿を見つけた時は、ほっと一安心。杭の上で、ゆっくりくつろいでいる雰囲気。近くには、イソシギが2羽飛んで来た。晩秋の日差しが、降り注ぎ、のどかな湖畔のひとこまである。
2015/11/23 モズ Northern Shoveler
公園をいくつか回っても鳥が少ない。やはり田んぼが、一番心落ち着くところと言うことになり、また、田んぼに足を運ぶ。今の時期でも、二番穂の緑が一面に広がり、その緑が微笑みかけているような田んぼもある。
その田んぼには、モズが3羽も居た。3羽で仲良くというわけにはいかないようで、何となく落ち着かない。そのうちの1羽が、あっちに飛んだり、こちらに飛んで来たり、忙しく動きまわっている。ようやく近くに飛んで来た。鳥の少ない時期にモズは、大活躍である。
2015/11/22 ハシビロガモ Northern Shoveler
冬が近づいて来たと感じさせるものの一つがカモ類の飛来である。その中で、ハシビロガモは、なかなか愛嬌があって楽しい。独特の風貌と嘴、そして大きな嘴で湖面を吸い上げるような食事のスタイル。その姿を見ているとほのぼのと心にぬくもりを感じる。
久しぶりに訪れた公園では、池の管理のために少し水が抜かれ、ハシビロガモが、一箇所にたくさん集まっていた。目の前に20羽あまりのハシビロガモが集っている。ピチュピチュピチュ。嘴が湖面にあたると小さな音がする。満足そうなハシビロガモの表情が心に残る一日だった。
2015/11/21 エリマキシギ Ruff
秋も深まり、収穫の済んだ蓮田をあちこち見掛けるようになって来た。一頃、秋の渡りで賑わった蓮田は、今では、ひっそりとして、時折、タカブシギかクサシギを見掛けるだけである。
いくつかの蓮田を回ってみるが、なかなか出会いはない。諦めかけたとき、逆光の位置にシギの姿が目に入った。シルエットであったが、スラリとした体型と嘴の形からエリマキシギと思い、少しずつ位置を変えてみる。やはりエリマキシギだ。久しぶりの出会いに心が弾んだ。
2015/11/20 アオアシシギ Common Greenshank
すっかり寂しくなった蓮田を、ゆっくり回ってみる。収穫の済んだ蓮田が広がる光景は、晩秋の日差しを浴びて一層、寂しげに見える。
眼下に広がる蓮田で動くシギの姿が見える。逆光で分かりにくかったが、少し場所を移動してみるとアオアシシギのようである。秋の渡りの時期には、良く見掛けたが、しばらく出会いのなかったアオアシシギ。2羽は、つかず離れず、仲良く行動している。
♪ピョーピョーピョー♪哀愁を帯びた声が、蓮田に響き渡る。
2015/11/19 ハマシギ Dunlin
晩秋から初冬にかけ、蓮田で数を増やしていくシギ。それは、ハマシギである。干潟では、当たり前のように数多く見られるハマシギだが、蓮田や田んぼで、ハマシギの群れを初めて見た時は、正直、驚いた。こんなにもたくさんのハマシギが、蓮田にいる。その群れが、飛ぶ様は、何とも美しい。
今年も、寒さを迎える時期になり、ハマシギの数が、日々増えているようである。1羽、1羽、じっくり見てみると、なかなか楽しいものである。
2015/11/18 ヤマガラ Varied Tit
9月の末に訪れた公園で、久しぶりにヤマガラの姿を見掛けた。ほんの一瞬だったので、撮影には至らず、その後、気になりながら、蓮田通いばかりを続けていた。
久しぶりに公園を訪ねてみると、ひっそりとして人影もなく、鳥の気配もない。少し歩き始めると、あの懐かしい声が聞こえて来た。♪ニーニーニー♪甘えたような声が、すっかり葉を落とした桜の木の方から聞こえて来る。地面に降りて何か木の実を探しているようだ。どうやらお目当ての木の実が見つかったようだ。ヤマガラの顔が輝いて見える。
2015/11/17 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
9月の半ばに飛来したコアオアシシギ50羽の群れは、10月の末頃まで、数が増えたり、減ったり、いくつかの群れに分散し、稲敷の蓮田に滞在していた。
流石に11月ともなると、その数は、激減し、ポツンと1羽でいるコアオアシシギを見掛けたり、2羽とか3羽で居る姿を見掛けるだけになった。コアオアシシギは、採食している間、実に忙しく動き回るので、写真を撮るのが、案外難しい。この日出会ったコアオアシシギは、羽繕いをした後、しばらくゆったりとした姿勢であった。それは、まるで記念撮影をして欲しいとでも言っているようにも見えた。
2015/11/16 永井凱巳氏のカレンダー
鳥撮りの大先輩で野鳥写真家の永井凱巳氏の作品によるカレンダー「やさしさに、包まれて」のご紹介です。永井凱巳氏の作品は、四季折々の風景の中で憩う野鳥たちの姿を優しいまなざしで見つめ描写したもので、情感あふれ心癒されます。ここをクリックすると、カレンダーの説明をご覧いただけます。感動を呼ぶ作品ぞろいです。是非、ご覧ください。
カレンダーをご希望の方は、BIRDER 12月号 P.42~43をご参照ください。
監修:叶内拓哉氏 撮影:永井凱巳氏
2015/11/15 コチドリ Little Ringed Plover
雨の降った後の田んぼや蓮田を回ってみる。上天気ばかり続いて、すっかり干上がった田んぼが、わずかながらも潤い、二番穂が微笑んでいるようにも見える。
カラカラ状態だった蓮田にも雨水が溜まって、そこに小さな鳥の姿が見える。久しぶりに見るコチドリだ。コロコロとした体型が、何とも可愛らしく、ちょこちょこと動き回る姿が、微笑ましい。朝の光が、コチドリを照らし、そこだけが明るく輝いて見えた。
2015/11/14 アカアシシギ Common Redshank
秋の渡りで、何度か見掛けたアカアシシギ。しかし、コアオアシシギやオグロシギ、エリマキシギなどの大きな群れが去った今、出会えるのは、タカブシギとごく少数のコアオアシシギくらいになってしまった。
ひっそりと静まり返った蓮田をいくつか回っていると、蓮田の片隅にスラリとした体型で赤い脚のシギがいるのが目に入った。見落としそうになるくらい隅のところに居て、後ろ向きであったが、脚の赤さが、あまりにも鮮やかであった。嬉しさのあまり思わず「アカアシシギ!」と叫んでいた。この冬、越冬して欲しいものである。
2015/11/13 オジロトウネン Temminck's Stint
収穫の済んだ蓮田が、あちこち目に付くようになってくると、田んぼの風景は、一気に寂しさを増してくる。秋の渡りのシギ・チで賑わった日々が、懐かしい。
ひっそりとした蓮田の奥のほうで、何やら動く気配。今季、飛来数の多いオジロトウネンである。蓮田の土の色に同化して見落としてしまいそうだ。小さくて丸っこい体型が何とも愛らしい。この冬、越冬してくれるだろうか。寂しくなった蓮田で、ひととき安らぐ思いがした。
2015/11/12 アメリカコハクチョウ Whistling Swan
秋が深まって来ると白鳥の郷に飛来するコハクチョウ。10月末、木枯らし1号が吹き荒れた翌日には、11羽が飛来していたという。気になっていた白鳥の郷に出掛けてみると7羽のコハクチョウとオオハクチョウが羽を休めていた。その中の1羽を良く良く見るとアメリカコハクチョウのようだ。
現地でお会いした方のお話によると、今朝(2015/11/11)、このアメリカコハクチョウは、飛来したばかりだという。長旅の疲れがあるのだろう。ぐっすり休んでいて、なかなか首を上げてくれない。それでも、ほんの一瞬、顔を見せてくれた。桃の節句の頃まで、この地でゆっくり羽を休めて欲しいものである。
2015/11/11 タゲリ Northern Lapwing
秋の渡りのシギ・チも一段落。蓮田も田んぼもひっそりと寂しくなってしまった。その田んぼで出会ったのは、タゲリ。静かな田んぼが、一気に賑わうほどの数である。50羽を超える数のタゲリが、ひとつの田んぼに集まっている。その隣の田んぼにも少し離れた蓮田にもタゲリの姿が見える。全部で100羽くらいになるだろうか。
冬の貴婦人と言われるタゲリ。金属光沢のある衣装をまとった美しい姿を寒い冬の間、楽しませて欲しいものである。
2015/11/10 セグロセキレイ Japanese Wagtail
日毎に秋が深まっていく田んぼ。2週間ほど前までは、アキアカネがたくさん飛び回っていたが、流石に11月も半ばともなると、トンボの姿を見かけることはない。
秋の渡りのシギ・チも去り、寂しくなった蓮田や田んぼで、今、一番多く見掛けるのは、ハクセキレイかセグロセキレイである。ハクセキレイにしてもセグロセキレイにしても、実に元気に飛び回る。♪チュィー♪ひっそりとした蓮田にセグロセキレイの元気な声が響き渡る。
2015/11/9 ハクガン Snow Goose
寒さを迎えると気になる鳥のひとつがハクガン。しかし新潟県まで出向かないとなかなか出会える鳥ではない。2007年12月に出掛けた朝日池で、25羽のハクガンを見たことはあるが、距離があり、羽や嘴の細部に渡ってまで観察することは難しいことであった。
今回、荒川右岸にハクガン3羽が飛来しているとの朗報を頂き、現地に出向いてみた。3羽は、すべて幼鳥で、実に仲良く、寄り添うように行動している。河川敷の草を2羽のハクガンが美味しそうについばむ間、1羽が、上空や周辺をおっとりと警戒する。その姿が、何とも微笑ましい。
食事の後は、3羽が一斉に川に飛び、水をゴクゴクと飲む。3羽の行動は、いつも一緒。しばらく川面で休んだ後は、また、3羽で一斉に飛び立つ。
東京湾周辺では、1957年12月~翌年3月まで越冬して以来、58年ぶりとのこと。ゆっくり滞在して欲しいものである。
2015/11/8 ノスリ Common Buzzard
シギたちとの出会いが少なくなった田んぼをゆっくり回ってみる。タヒバリももう飛来しているはずだが、なかなか出会いはない。ハクセキレイばかりが元気に飛び回っている。
行く手の道路にトビが一列に並んでいる。良く良く見るとノスリが1羽居て、その左右にトビが行儀よく並んでいる。どうもオオタカが捕食したカモの残りがお目当てらしい。トビとノスリ。どちらが強いのか。トビの遠慮がちの姿を見ると、ノスリが強いのだろうか。
2015/11/7 エリマキシギ Ruff
すっかり寂しくなった蓮田で、エリマキシギの姿を見つけた時は、嬉しかった。秋の渡りにしても春の渡りにしても、ここ数年、田んぼや蓮田で見掛けるシギ・チの姿は、かなり少なくなっていた。しかし、今季、コアオアシシギを初めエリマキシギ、ツルシギ、オグロシギなどのまとまった群れを見る機会に恵まれ蓮田に通う足取りの何と軽かったことだろう。
渡りの時期も過ぎ、寂しくなった蓮田。エリマキシギは、ひたすら一心に餌を啄んでいたが、もう渡りという旅路についたのだろうか。蓮田が、ますます寂しくなっていく。
2015/11/6 タカブシギ Wood Sandpiper
柔らかな秋の日差しが降り注ぐ朝、一時期の賑わいも去り、蓮田は、静寂に包まれている。蓮田に居るのは、数羽のコアオアシシギとタカブシギ。秋の日差しを慈しむようにコアオアシシギもタカブシギもゆったりとしている。
蓮の葉が、わずかに残るところで立ち止まったのは、タカブシギ。ほとんどのシギたちが去り、寂しくなった蓮田では、タカブシギの存在は、大きなものに見えて来る。広い蓮田に、もう1羽タカブシギの姿が見えた。
2015/11/5 オオハシシギ Long-billed Dowitcher
晩秋の蓮田で見掛けることの多いシギのひとつが、オオハシシギ。秋の渡りの最中、オグロシギやエリマキシギ、コアオアシシギと共に、しばしば姿を見掛けたオオハシシギだが、あの大きな群れが蓮田を去ってしまった今、オオハシシギの姿を見掛けることは、稀になってしまった。
この日、忙しく動き回るコアオアシシギを観察していると、いつの間に現れたのか、蓮田のほぼ中央に塊のようになってシギが居た。それは、オオハシシギであった。枯れ木に寄り添うようにじっとしている。静と動。オオハシシギとコアオアシシギの動きは、実に対照的であった。
2015/11/4 チョウゲンボウ Common Kestrel
秋の渡りのシギ・チを求めて蓮田や田んぼまわりを続けているが、流石にこの時期になるとシギたちの姿が少なくなって来る。一頃、100名を越す観察者があった蓮田もひっそりとして2羽のコブハクチョウが、のんびりと羽繕いをしている姿を見掛けるだけになった。
あちこち田んぼを回ってみるが、干上がってカラカラになっている。午後の陽が田んぼを照らし、逆光気味だが、畦にいるチョウゲンボウの姿が視界に入った。キョロキョロと辺りの様子を伺っている。久しぶりのチョウゲンボウにそっとレンズを向けた。
2015/11/3 オジロトウネン Temminck's Stint
脚の黄色いトウネン。シギ・チに関する知識が、全く無かった頃、田んぼに出向いては、脚の黄色いトウネンなるものを探していた。トウネンもオジロトウネンもヒバリシギも、皆、同じに見えてしまったあの頃が懐かしい。
今季、オジロトウネンの飛来数は、今までにない数という。収穫の済んだ蓮田で、泥まみれになっているオジロトウネンの姿は、何とも微笑ましい。これから寒さに向うが、しばらくゆっくり滞在して欲しいものである。
2015/11/2 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
今季、一番数多く見たシギは、コアオアシシギであろうか。多いときには、50羽近くのコアオアシシギがひとかたまりになって、蓮田でくつろいでいる。今まで、これ程数多くのコアオアシシギを一度に見たことはなかった。珍鳥アシナガシギを引き連れて来たのもコアオアシシギである。
秋が深まった今は、ずいぶん分散し、数も減って、数か所の蓮田で過ごしているようだ。単独で行動しているコアオアシシギも居る。いずれ群れに合流し、旅立って行くのであろう。それまで、ゆっくりして欲しいものである。
2015/11/1 エリマキシギ Ruff
早いもので、今日は、もう霜月。あの暑かった夏の日が、つい昨日のことのように思えるが、寒さを感じさせる霜月を迎える時期になってしまった。
ここ数年、あまり姿が見られなかったエリマキシギだが、今季、何度も見る機会に恵まれた。この日、2羽のエリマキシギを見たが、大きさから見て、恐らく♂と♀であろう。しばらくゆっくりして欲しいものである。
今季、田んぼの渡りは、順調で、ずいぶん多彩な顔ぶれのシギ・チを観察することが出来た。秋の渡りもそろそろ終わりに近づき、これからは、越冬する個体が見られることを期待して田んぼ回りを続けて行きたいと思う。