タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2016/7/31 ツバメの雛 Barn Swallow

ツバメの雛の画像

田んぼまわりをして、ちょっと休憩。時折、立ち寄る道の駅でツバメが、賑やかな声を発していた。親鳥に餌を催促しているようである。巣から身を乗り出すようにして、5羽のツバメが、口を大きく開けている。その様は、ツバメのコーラス隊と言った雰囲気。♪ジュビジュビジュビジュビジュ♪

その声は、元気いっぱい。「お腹すいた~」「おかあさ~ん!はやく!はやく!」とでも言っているかのようだ。黄色い嘴が、何とも愛らしい。巣からはみ出さんばかりばかりの雛もいたから、翌日には、巣立ったのかもしれない。

2016/7/30 スズメと稲穂 Eurasian Tree Sparrow

スズメと稲穂の画像

一面に若緑の稲田が広がる田園地帯。住まいから、そう遠くはないところに自然豊かな環境があり、しばしば足を運んでいる。ここで出会う鳥たちは、身近な鳥ばかり。その代表格とも言えるのがスズメだろうか。

まだ稲穂が出ていないところもたくさんあるが、田んぼによっては、実りの時期を迎え、目ざといスズメが、早速、味見に訪れていた。「う~む。これは、なかなか良いお味。」とでも言っているかのように、一心に啄んでいる。今年も豊作、間違いないようである。

2016/7/29 アマサギ Cattle Egret

アマサギの画像

緑・緑・緑。柔らかな緑が一面に広がる稲田は、何度見ても心安らぐ風景である。その緑の稲田も、所によっては、稲穂が着実に実り始め、うっすらと黄色味を帯び始めたところもある。今年も台風が来る前に、無事に収穫が済んで欲しいものである。

緑の稲田で、出会ったのは、サギの群れ。ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ。アマサギの姿も見える。白いサギが、緑の稲田にたくさん集まると白い花が咲いたようで綺麗である。

久しぶりにアマサギの姿を見掛けたので、レンズを向けると遠くに飛び去った。実り始めた稲穂の前では、カクレンボをするように見え隠れするアマサギの姿があった。

2016/7/28 コチドリ Little Ringed Plover

コチドリの画像

そろそろ渡りのシギ・チが見られるのではないだろうか。そう期待しながら、何度か田んぼや蓮田を回っている。1箇所の田んぼで、7~8羽のコチドリを観察したことが数回。コチドリが見られると期待が高まって来る。

コチドリは、田んぼで良く見掛けるが、砂利のある駐車場や河原などで見掛けることもある。車の出入りのある駐車場などでは、ハラハラするが、上手に子育てをするのだから、その能力は、大したものだと思う。この日、河原でコチドリに出会った。ここも車が出入りするが、気配を察するとさっと飛び立つ。逞しく育って欲しいものである。

2016/7/27 カワラヒワ Oriental Greenfinch

カワラヒワの画像

田んぼで出会う鳥のナンバーワン(一番出会いの多い)は、ハクセキレイだろうか。時に願望から、ハクセキレイがシギに見えたりする。アオサギをはじめ、チュウサギ、ダイサギなどにも良く出会う。以前は、スズメを良く見掛けたが、最近は、案外、出会いが少なくなっているように思う。

この日の出会いは、カワラヒワ。一面の稲田の中に一箇所、草の伸びきったところがあり、そこに飛んできたのが、カワラヒワだった。ごくごく普通種。そんな鳥との出会いも少なくなっている昨今である。

2016/7/26 カルガモ親子 Eastern Spot-billed Duck

カルガモ親子の画像

暑い時期の鳥見は、朝早くに限る。そう思って、少々早起きして田んぼに向かう。私の行き先は、ほとんど田んぼである。稲がすっかり伸びきって、今の時期の鳥見は、かなり厳しい。それでも出掛ければ、何らかの出会いがあり、心安らぐものがある。

この日の出会いは、カルガモ親子。もう少し早かったら、雛のまん丸の目が見られたのだろうが、少々遅かった。田んぼの中を流れる用水路。カルガモのお母さんと子どもたちは、列を崩すことなく、静かに泳いで行く。

2016/7/25 ツバメ Barn Swallow

ツバメの画像

ほんの少し小雨がぱらつく朝。馴染みの田んぼをゆっくり回ってみる。鳥との出会いは、少ないのだが、行先は、いつも決まって田んぼか葦原である。鳥との出会いは、少ないのだが、人に会うことも少なく、ゆっくりじっくり観察出来るのが、私には、何とも嬉しい。

この朝、出会ったのは、ツバメの群れ。20羽か30羽は、居たのではないだろうか。無理とは思いながら、ツバメの飛翔にレンズを向けたが、やはり、見られるような画像は、1枚もなかった。農道に降りたツバメ。私を哀れんでくれたのだろうか。

2016/7/24 コジュリン Japanese Reed Bunting

コジュリンの画像

馴染みの田んぼや蓮田を時折回ってみるが、鳥との出会いは、相変わらず少ない。それでも遠くから♪チョッピィチュリリリピッ♪と爽やかな声が聞こえて来るとホッとし、嬉しくなって辺りを見渡す。

コジュリンの声は、実に良く通る。♪チョッピィチュリリリピッ♪風に乗って聞こえて来るコジュリンの声に耳をすまし、どこに居るのかと目を凝らす。近くに聞こえているようで、案外、遠かったりする。そんな出会を楽しみながら、田園地帯に足を運ぶ。

2016/7/23 オナガ Azure-winged Magpie

オナガの画像

私の住んでいる町の市の鳥・オナガ。夏になると時折、オナガの声が聞こえてくるが、姿を見掛ける機会は、案外少ない。オナガは、ツミと共存共栄。ツミの近くにオナガは、営巣することが多い。

ツミが巣立った林の近くで、オナガの声が賑やかに聞こえて来る。葉が生い茂って、なかなかオナガの姿が見えないが、チラチラと長い尾が見え隠れしている。ようやく、すっきりしたところにオナガが姿を見せた。どうやら若鳥らしい。あの声から想像できない初々しい姿である。緑陰で出会ったオナガ。爽やかな風が、通り抜け、暑さをひととき忘れさせてくれた。

2016/7/22 モモイロペリカン Great White Pelican

モモイロペリカンの画像

鳥との出会いの少ない昨今、馴染みのフィールドを飽きもせず、回ってみる。沼のほとりを回る時、必ず立ち寄るのが、カンタ君の見られるポイント。時に、その姿を見られない時には、安否を気遣う。

この日、遠くに浮かんでいるカンタ君の姿が見え、急いでカメラを用意したが、あっという間に、いつものボートに舞い戻り、泳いでいる姿を撮ることが出来なかった。それでもカンタ君、気を利かして蓮の花とアカツメクサの見える位置に座ってくれた。縦にしようか横にしようか悩みながら数枚。沼のほとりのひとこまである。

2016/7/21 ヨシゴイ Yellow Bittern

ヨシゴイの画像

6月から7月に掛けて出会いの機会が多いのがヨシゴイ。今季は、特に個体数が多いようで、しばしばその姿を見ることが出来た。広い広い葦原をふんわり軽やかに飛ぶのである。日本産サギ類で最も小さいというヨシゴイ。体が小さいとは言え、何とも軽やかで、その飛翔シーンを言葉で、どのように表現すれば良いのだろう。

言葉の表現も難しいが、飛翔シーンを撮るのは、私にとって、難関で手出しが出来ない。せめて飛び立つ瞬間を待ち構えて何とかシャッターを押したいと思うのだが、緊張しすぎて、なかなかタイミングが合わない。来季もたくさん飛来して欲しいものである。

2016/7/20 ツミ Japanese Sparrowhawk

ツミの画像

ずっと気になりながら、時期を逸してしまったツミの巣立ち。巣立ったばかりのツミの雛を見たかったが、もうかなり大きくなって姿を見ることは無理なのではないだろうか。そう思いながらも諦めきれず、出掛けてみると、いとも簡単に、ツミの若を見ることが出来た。

巣立ったばかりの雛は、確かに可愛いが、成長したツミの若は、凛々しく頼もしく思えて、新鮮な出会いとなった。これから、ますます逞しく育って行くことだろう。暑さが気になる季節。緑陰での嬉しい出会いのひとこまである。

2016/7/19 アオバズク Brown Hawk-Owl

アオバズクの画像

蒸し暑い日もあったり、時には、涼しさを感じる日もあったり、7月のお天気は、めまぐるしく変わって行く。そのような中で、鳥見に出掛ける気力も失せがちだが、木陰なら、家で過ごすより快適かもしれない。緑の葉が、生い茂る木陰で、思い浮かべるのは、アオバズク。

何回か足を運んでいるが、どうやらお気に入りの枝があるらしく、大抵、ほぼ同じ場所にとまっている。雛の巣立ちが気になっていたが、16日の朝、巣立ったという。残念ながら、都合がつかず、今季は、アオバズクの巣立ち雛を見ることが出来なかった。

2016/7/18 セッカ Zitting Cisiticola

セッカの画像

♪ヒッヒッヒッ♪チャチャッチャチャッ♪緑の絨毯が一面に広がる田園地帯。セッカの元気な声が、遠くなったり、近くなったり。ひと月ほど前に比べると、その数は減ったようだが、まだまだセッカの動きは、活発である。

セッカの飛翔は、いつも眺めているばかりで、一度もレンズを向けたことがない。どこにとまるか予測もつかないが、ヒョイと思いがけず目の前にとまることもあって、なかなか楽しい。そのような出会いがあるから、暑さの中でも田んぼに向かう。

2016/7/17 キジ Common Pheasant

キジの画像

田んぼで出会う頻度の高い鳥のひとつがキジ。特に春から初夏にかけて、キジ♂とキジ♀を見掛ける機会が多い。♂は、艶やかな色をしているので、目立つこともあって、出会いの機会が増えるのであろう。

暑さが増し、草丈も伸びてくると、キジは、どこに隠れているのか、あまり出会う機会がなくなってくる。この日、草の間から、何かがこちらの様子を伺っているような気配を感じた。レンズを向けてみるとキジの目が飛び込んできた。こんな出会いも面白いものである。

2016/7/16 アマサギ Cattle Egret

アマサギの画像

田んぼの緑は、日々、色濃くなって、稲田が広がる田園地帯は、緑の絨毯を敷き詰めたようである。田んぼで一番出会いの機会が多いのは、アオサギだろうか。どこの田んぼでも、大抵、アオサギの姿を見掛けるようだ。

この日は、珍しく10羽近いアマサギに出会った。ほとんど白い色のアマサギも居て、田んぼは、白い花が咲いたようで、何とも美しかった。数年前までは、珍しい光景ではなかったが、近頃の田んぼは、寂しいことである。

2016/7/15 イソシギ Common Sandpiper

イソシギの画像

田んぼや蓮田を回っても、ほとんど出会いはないのだが、それでも時折、回ってみる。この日、コチドリとイソシギと傷ついたキョウジョシギに出会った。シギとの出会いが多い時期には、見向きもしないイソシギだが、この日の出会いは、嬉しかった。久しぶりにシギに会えた!何とも胸が弾んでくるのだから不思議である。

渡りの時期になれば、この田んぼでは、オグロシギやエリマキシギに出会える可能性もある。また、足を運んでみたいと思う。

2016/7/14 コジュリン Japanese Reed Bunting

コジュリンの画像

夏の草原で、涼やかな声を響かせているのは、コジュリン。♪チョッピィチュリリリピッ♪実に良く通る声である。かなり距離があっても、この声は、聞こえて来る。

見通しの良い広い広い草原。♪チョッピィチュリリリピッ♪この声は、かなり近い。飛ばれないように、そっとそっと近づく。真っ黒頭のコジュリン。夏の草原で嬉しい出会いのひととき。暑さを忘れる一瞬である。

2016/7/13 オオタカ Northern Goshawk

オオタカの画像

田んぼや蓮田をわずかな期待を持って、時折、回ってみる。しかし、現実は、なかなか厳しい。蓮田では、蓮の葉が勢い良く伸び、わずかな隙間に鳥の姿を求めても、ほとんど空振りである。

それでも、時には、思い掛けない出会いが訪れることがある。車の前方に白い鳥影。何とそれは、オオタカだった。ドバトを捕食したばかりのようである。ドバトには、気の毒だが、数枚、シャッターを押し、そっと車で通りかかるとオオタカが飛び立った。それと同時にドバトもふんわりと飛び立ったのである。その後の消息は、不明だが、本当に不思議な出会いであった。

2016/7/12 セッカ Zitting Cisiticola

セッカの画像

見渡す限り緑の稲田が広がる田園地帯。鳥との出会いの少ない昨今だが、田んぼや草原が広がる田園地帯では、セッカの声が賑やかである。空高く鳴きながら飛ぶセッカを目で追い、着地点を見定める。しばらく観察していると、同じようなところにとまるのが分かる。

こちらの姿が見えないように車の中で待機。やはり姿が見えないと安心するようだ。かなり近くに、しばしばとまってくれた。セッカは、通年で見られるが、やはり今の時期は、出会いが多い。

2016/7/11 アオバズク Brown Hawk-Owl

アオバズクの画像

青葉若葉の頃に飛来するアオバズク。飛来したての頃は、♂♀2羽で並ぶこともあると聞くが、いつもタイミングが合わない。今季もその時期を逸し、♂が1羽で見張り番をしているシーンを何度か見掛けた。

今月末ごろには、巣立ちを迎えることだろう。この日も、アオバズク♂は、しっかりと目を見開き、子どもの声や鳥の声に素早く反応し、警戒の目配りを怠らなかった。小さい体ながら、堂々として父親の威厳を持つアオバズク。緑の風が、すぐそばを通り抜けて行った。

2016/7/10 ツバメ Barn Swallow

ツバメの画像

緑の稲田の上を颯爽と飛ぶのは、ツバメ。雨模様の日でも、ツバメは、元気に飛び回る。しかし、この素早い動きをカメラに収めるのは、私には、あまりに難しい。

そんな気持ちをツバメは、分かってくれたのだろうか。見渡すかぎりの稲田を右に左に見ながら車を走らせていると、行く手の道路にツバメが10数羽、降りている。そのうちの1羽が、「やっ!こんにちは。」とでも言うように右手の羽をヒョイと上げた。

2016/7/9 コチドリ Little Ringed Plover

コチドリの画像

小雨がぱらつく朝。馴染みの田んぼを回ってみる。今の時期、鳥との出会いは、極端に少ないが、それでも何か出会いがあるのではないか。そう思いながら緑一色の稲田を見て回る。

田植えは、春にするものと思っていたが、まだ苗を植えたばかりと思われる田んぼが、いくつかある。その田んぼでは、ツバメが飛び、コチドリが1羽、食事中であった。小雨がぱらつく朝であったが、コチドリとの出会いに心和み、帰路の足取りは、軽やかになった。

2016/7/8 コジュリンの親子 Japanese Reed Bunting

コジュリンの親子の画像

なかなか出会えなかったコジュリンだが、思いがけずコジュリンの雛にも出会うことが出来た。コジュリンは、父親が子育てをするのだろうか。囀ることもなく静かに草にとまっていたコジュリン♂のすぐ近くに姿を見せたのは、コジュリンの雛である。

黄色い嘴。それが、何とも愛らしい。良く見掛けるスズメの巣立ち雛の黄色い嘴をふと思い出した。黒頭巾の父親と黄色い嘴のコジュリンの雛。静かな草原が、ぱっと明るくなったようだった。

2016/7/7 キジの親子 Common Pheasant

キジの親子の画像

小雨がぱらつく日、馴染みの田んぼをゆっくりゆっくり回ってみる。稲田の緑は、大分、色濃くなって来ている。あぜ道から飛び立つのは、ムクドリばかり。カルガモの姿もちらほら見える。キジの♂と♀が2羽。あぜ道をゆっくりゆっくり歩いている。

もうひとつ別の田んぼを回ってみる。少し距離はあるが、キジ♀の姿が見えた。そのキジ♀の傍らで、小さな鳥が動いたような気がした。じっと目を凝らす。草に隠れて良く見えないが、キジの雛のようだ。しばらく様子を見ていると、雛が、お母さんの前に姿を見せた。ほのぼのと心和むひとこまであった。

2016/7/6 モモイロペリカン Great White Pelican

モモイロペリカンの画像

沼のほとりの有名人。モモイロペリカンのカンタくん。久しぶりに訪れてみると、丁度、出勤するところだった。船の中央部に姿が見えたが、船が出ると、舳先に向かって歩き始め、まさに水先案内人。その姿が、何とも微笑ましい。

漁師さんが、船をとめ、網を出し始めると、邪魔にならないように、気配りをして、自ら移動する。どうするのかなと様子を見ていると、漁の妨げにならないように、飛び立って、いつもの場所に戻って行った。カンタくんの仕事は、無事に終了したようだ。

2016/7/5 ヒバリ Eurasian Skylark

ヒバリの画像

空高く舞い上がり、囀るヒバリ。春になると揚雲雀の姿を見掛ける機会が多い。梅雨のうっとおしさを、はねのけるかのように、田んぼに響き渡るのは、ヒバリの声。今の時期は、草むらで鳴いている。

麦の収穫の済んだ畑にクローバーがあちこち目につく。その近くで、ヒバリが元気良く囀りを披露している。♪ピチュ チュピ ピチュり♪ピチュ チュピ ピチュり♪鳥との出会いの少ない時期に、ヒバリの元気な囀りは、嬉しいものである。

2016/7/4 フクロウ Ural Owl

フクロウの画像

例年、5月の連休の頃、フクロウの雛は、巣立ちすることが多い。今シーズンは、何かと用事に追われ、時期を逸してしまった。ところが、嬉しいことに、巣立ちの遅れているフクロウの雛が居て、思いがけず出会いの機会が巡って来た。フクロウの雛だけではなく、親鳥にも出会えたのである。

この日、フクロウは、リラックスしていたのだろうか。何度も羽を広げる仕草を見せてくれた。6月の森の思い出である。

2016/7/3 コヨシキリ Black-browed Reed Warbler

コヨシキリの画像

シーズンに一度は、会いたい鳥のひとつコヨシキリ。毎年、出会っているところに出掛けてみたが、今年は、どうしたことだろう。全く、コヨシキリの声が聞こえてこない。聞こえてくるのは、セッカの声ばかり。

それではと、もう1箇所訪ねてみると、コヨシキリが、精一杯声を張り上げている。ここは、コヨシキリの声ばかりが辺りに響き渡っている。時折、オオセッカの声が聞こえ、遠くで囀り飛翔をする。コヨシキリの声は、何とも複雑で♪キリキリピチュピチュピピピピ♪ピュピュキリキリチュチュチュ♪少し金属質の甲高い声である。

梅雨の晴れ間の日、コヨシキリの声が、広い葦原に響き渡り、夏の訪れを感じさせてくれた。

2016/7/2 セッカ Zitting Cisiticola

セッカの画像

田んぼの緑が日々、色濃くなって行く。馴染みの田んぼに出掛けてみると、♪ヒッヒッヒッ♪チャッチャチャッチャチャッチャ♪とセッカの声が響き渡っている。小さな体ながら、その声量は、ボリュームがあり、かなり広範囲に聞こえているようである。

まだ場所が定まらない様子で、あちこちに止まり、草の中に入って餌取りをしているようであった。 こちらが、じっとしていれば、安心するのだろうか、案外、近くの草にと まってくれることが多い。通年で見られるセッカだが、やはり、今の時期、緑の中で出会いたいものである。

2016/7/1 初夏の北海道

初夏の北海道の画像

一度は、会ってみたいと願いながら、なかなか出会いの機会のなかったクマゲラ。初夏の北海道には、何回か出掛けたことはあるのだが、無念の思いをしたこともあった。一泊二日の旅ながら、クマゲラが見られるという。友人は、フェリーコースを選んだが、私は、飛行機コースを選んでツアーに参加した。

初日、早朝には、クマゲラが、間近に見られたという場所に赴いたが、クマゲラには、出会えず、一路、アカモズのポイントに向かった。最初のポイントでは、風が強く、一瞬アカモズを見ただけであったが、次に回った場所では、低木にとまったアカモズを距離はあるものの、ゆっくり観察することが出来た。ここでは、ノビタキ♂も♀も複数個体が見られ、鳴いて飛び回っている姿が印象的であった。また、ハマナスやエゾスカシユリが丁度見頃で、北海道に来ているのだという実感が、じわじわと湧いて来た。

二日目は、以前、何回か訪れたことのある公園で早朝探鳥。シロハラゴジュウカラやハシブトガラ、ヤマゲラなどを見ることが出来た。朝食後は、移動に時間がかかるため、ホテルを7時半に出発し、目的地に向かった。あいにく小雨が降っていたが、クマゲラが見られるという期待感が大きく、雨は、さほど気にもならず、クマゲラの登場を皆で、静かに待った。「今、黒い影が横切って行った!」という誰かの声がして、程なく、主役クマゲラの登場となった。

鳥に関心を持って何年越しの夢であったろうか。会えてしまえば、呆気無い。クマゲラ♂が飛び去る後姿も、ゆっくり観察することが出来た。

最後に回ったところでは、エゾリスが、愛想良くお出迎え。切り株のところに乗ったり、木に登ったり降りたり、愛らしい姿を惜しげも無く披露してくれた。そこでは、ヤマゲラ♀も、じっくり見ることが出来た。

たった2日の北海道であったが、クマゲラとの出会いは、心に残るものである。