2016/5/31 チュウシャクシギ Whimbrel
馴染みの田んぼでは、春の渡りにのみ見られるチュウシャクシギ。今季も何回か出会いの機会があった。しかし、5月も終わりに近づき、もう出会うこともないだろうと思っていたが、ゆっくりゆっくり田んぼを回っていると♪ピピピピピピピ♪とあの独特の鳴き声が聞こえて来た。
車の気配に驚き、飛び立ったのだろうか。2羽のチュウシャクシギが早苗の揺れる田んぼをゆっくり飛んで行く姿が見える。着地地点にそっと近づく。明日は、もう6月。
2016/5/30 アカエリカイツブリ Red-necked Grebe
寒い間、何度か足を運んだ海辺。今季は、アカエリカイツブリを見る機会が多かった。5月とは、思えないほどの暑さが続く中、久しぶりに海辺に出掛けてみると、2羽のアカエリカイツブリが、ひょっこり顔を出してくれた。
1羽は、かなりくたびれモード。少々やつれ果てた印象である。しかし、もう1羽は、元気そのもの。ピチピチはねる魚を美味しそうに食べている。食後は、すました顔で、スイスイ泳ぎ、潜水を繰り返す。すっかり夏色に変身したアカエリカイツブリ。もうしばらく滞在してくれるのだろうか。
2016/5/29 ハシボソミズナギドリ Short-tailed Shearwater
以前、「ダーウィンが来た!」で放映されたアリューシャン・マジック。夏のひととき、アリューシャン列島付近に、海鳥1000万羽、クジラ500頭が大集結する。そのミニ版とも言える、ハシボソミズナギドリの大きな群れを根室沖で見ることが出来ると言う。
一度見たいとの願いが通じたのだろうか、北海道まで出向かなくても銚子の港内でハシボソミズナギドリの大群を見ることが出来た。300羽を越す数ではなかったろうか。イワシの水揚げを待ち構えて、そのお零れを狙っているようだ。カモメと一緒に舞い上がり、水面を右、左、右、左と交互に蹴りながら、突進して来る。その光景は、不思議で夢の中にいるようであった。お知らせくださった鳥友に心から感謝している。
2016/5/28 シロエリオオハム Pacific Loon
今季は、不思議な事に、春先になってもシロエリオオハムやオオハムが、茨城・千葉の漁港周辺で、たくさん目撃されている。新緑のまばゆい季節になっても、なお、その姿が見られると言う。出来ることなら、夏羽のシロエリオオハムを見たい。そんな思いで、出掛けてみた。
2016年5月20日。雲が厚く、風の冷たい日であった。海辺では、体感温度もぐっと下がり、寒さが身にしみた。この日、茨城で、4個体のシロエリオオハム。千葉で、2個体のシロエリオオハムを観察した。それぞれに特徴があり、残念ながら、夏羽には出会えなかったが、印象深い観察となった。
2016/5/27 ウミスズメ Ancient Murrelet
寒い間、何度か見る機会のあったウミスズメ。新緑のまばゆい季節を迎え、見る機会もないだろうと思っていたが、何と嬉しい目の前での出会いが実現した。今まで、ウミスズメの鳴き声を間近に聞きながら、岸壁から見下ろすのが怖くて、離れた位置のウミスズメばかりを観察していた。
海辺の藻の生えているいるところに潜水を繰り返しながら、餌取りに来るのである。潜水している時間が長いので、背は、見えるのだが、なかなか顔をあげてくれない。夏羽に移行中の目の後方の白線が、時折見えて、それが、また、愛らしい。嬉しく楽しい出会いであった。鳥友に感謝である。
2016/5/26 フクロウ Ural Owl
もう何年になるだろうか。ランドセルを背負った小学生が、巣立ちしたフクロウに向かって「おはよう!」と挨拶して学校に向かう。そんなのどかな光景が、身近にあった。あれは、夢だったのか。と時々思い返しては、現実の厳しさに戸惑う。
数日前、巣落ちしたフクロウの雛2羽が、すぐ目の前にいるとの連絡を頂いた。しかし、所用で身動きがとれず、夕方近くになって、現地に出掛けてみると、フクロウの雛2羽は、すでに暗い林の中の高い高い木の上に移動したとのこと。
諦めきれずに暗い林の中をじっと見つめると何やら白い鳥影。嬉しいことにフクロウの巣立ち雛であった。ISOを目一杯上げての撮影である。
2016/5/25 ムナグロ Pacific Golden Plover
田んぼの春の渡りは、盛り上がりがないまま、終わりそうである。一頃、エリマキシギやオオハシシギは、見られていたが、どうも越冬組だったようで、エリマキシギやオオハシシギが去った後は、何とも寂しい田園風景である。
そのような中で、ムナグロ数個体に会うことが出来た。例年、早苗の揺れる頃、ムナグロには、良く出会う。数は少ないながら、今季も何とか出会うことが出来、ホッとしている。
2016/5/24 キアシシギ Grey-tailed Tattler
田んぼの春の渡りで、キアシシギの姿を見掛けると、渡りが、もう終わりに近づいたと思う。干潟でも良く見掛けるキアシシギだが、田んぼで出会うと、ホッとした安らぎを覚える。
地味で目立たず、見られる機会も多いので、人気度は、高くないが、よくよく見ると、胸の灰褐色の横斑は、なかなかお洒落なイメージである。5月も残り少なくなって、出会う機会もほとんどないが、また、会いたいものである。
2016/5/23 キョウジョシギ Ruddy Turnstone
ムナグロに出会った田んぼで、キョウジョシギにも出会った。ムナグロとキョウジョシギは、渡りの時期が一致するのか、一緒にいるところを見掛けることが多い。
早苗の揺れる田んぼで見かけるキョウジョシギは、干潟で見るキョウジョシギとは、また、違った印象で、なかなか綺麗である。あぜ道で休んでいたキョウジョシギが、動き出し、畦の土を転がすようにしている様は、見ていて楽しい。ゆったりとした印象のキョウジョシギ。たっぷり栄養補給出来ただろうか。
2016/5/22 奥日光探鳥会
標高1,400m広大な湿原が広がる戦場ヶ原。木々の芽吹きが始まったばかりで、鳥たちの姿は、探しやすい。赤沼の駐車場から湯川に沿って歩き始めると早速、コサメビタキがお出迎え。枯れた枝にコブのように見えるのが、コサメビタキの家。さらに進むと、キビタキが、目の前にひらりと舞い降りる。それも一瞬で、あっちへ飛んだり、さらに奥に飛んだり。
元気の良いミソサザイの声が聞こえて来た。わずかに姿が見えたが、すぐに視界から消え、また、元気良く囀る。湯川沿いの倒木のところには、ニュウナイスズメの♂と♀。コガラは、小さな虫をくわえて木々を飛び回る。ヒガラもすぐ近くに姿を見せた。
集合時間が近づいたので、バスのところに戻る途中、白っぽい大きな鳥がふわりと飛んできた。一瞬、フクロウかと期待したが、それは、ノスリだった。
次の目的地の光徳牧場では、距離はあるもののキビタキ♂♀、アカゲラ、間近のゴジュウカラなどゆっくり鳥見を楽しむことが出来た。
晴天に恵まれた奥日光探鳥会。湯川沿いの道も光徳牧場も遠い記憶の中だけであったが、ひさしぶりに訪れてみると、優しくゆったりと出迎えてくれ、鳥たちとの嬉しい出会いの数々であった。
奥日光探鳥会を鳥たちの広場の奥日光 2016/5に掲載しました。
2016/5/21 ハヤブサ Peregrine Falcon
新緑の美しい季節となった。まさに緑滴ると言ったところだろうか。若葉が繁り始めると鳥たちを探しにくくなるが、大きな鳥は、何とか探すことが出来る。
若葉の中で、出会ったのは、ハヤブサ。久しぶりの出会いである。鳥に関心を持ち始めて、まだ日が浅い頃、湘南の海岸で初めてハヤブサに出会った。岸壁に佇むハヤブサの姿は、美しく、今でも鮮明に目に焼き付いている。竜飛岬で見たハヤブサも地球岬で見たハヤブサの姿も忘れ難い。
若葉の中で出会ったハヤブサは、懐かしい思い出を次々に思い起こさせてくれた。
2016/5/20 アカゲラ Great Spotted Woodpecker
ミズバショウが丁度見頃の高原で、アカゲラに出会った。それも1個体ではなく、少なくとも3個体は、しっかり見ることが出来た。アカゲラにしてもアオゲラにしても、あまり出会いの機会がないので、「アカゲラに会えた!」それだけで嬉しくなり、心が弾んで来る。
あちらの木に飛んだり、こちらに飛んで来たりと活発な動きを見せてくれたアカゲラ。木々の芽吹きには、まだ少し早かったが、丁度見頃のミズバショウとリュウキンカと共に心に残るものである。
2016/5/19 カワガラス Brown Dipper
今まで何度か出会ったことのあるカワガラス。奥日光で出会った時は、間近で見られたという記憶があるが、かなり小さい鳥と思っていた。
しかし、今回、橋の上から、見下ろした形で、カワガラスを見る機会があり、その大きさに驚いた。鳴きながら飛んでいるカワガラスは、いつも距離があった。その印象が強くて、カワガラスは、小さいと勘違いしていたようだ。くつろいでいるカワガラスをじっくりゆっくり見る機会は、なかなかないであろう。 嬉しい出会いであった。
2016/5/18 コジュリン Japanese Reed Bunting
風薫る季節を迎えると、葦原の鳥たちが、気になって来る。オオヨシキリの声は、あちらこちらから聞こえるようになって来たし、オオセッカの声を聞くことも出来た。
コジュリンの声は、だいぶ前から耳にしているのだが、かなり距離があるようで、なかなか姿を確認出来ない。馴染みの葦原をゆっくりゆっくり回ってみると、まず、ホオジロの囀りが聞こえて来た。続いてヒバリ。ようやくコジュリンの声も聞こえて来た。
枯れた葦の間に、やっとコジュリンの姿を確認。今季もまた、よく通る♪チョッピッ チュリリリ ピッ♪の声で楽しませてくれることだろう。
2016/5/17 キバシリ Eurasian Treecreeper
初めてキバシリに出会ったのは、奥日光である。光徳牧場でキバシリを見たと言う人の言葉だけを頼りに無謀にも一人で、奥日光に向かった。当時は、まだ、探鳥歴が浅く、ひとりで探せるはずもなかったのだが、会いたい、見たいの気持ちばかりが先行していたようだ。
当然、なかなか見つからず、諦めてバス停に着いた時、目の前の林に何やら動く鳥。初めは、コゲラかと思ったが、何と嬉しい、キバシリとの初対面であった。
そのキバシリにミズバショウが美しい高原で出会った。相変わらず、忙しい動きに振り回されて、辛うじての1枚である。
2016/5/16 ノジコ Yellow Bunting
ミズバショウとリュウキンカの美しい高原で、ノジコにも出会った。以前、聞きなしを「信州そば、とろろ入り」と教えて頂いたが、今回は、まだ、時期が早かったためか、ノジコの囀りは、聞こえて来なかった。
初めてノジコに出会ったのは、裏磐梯である。当時、アオジもノジコも全く違いが分からず、鳴き声を聞けば、すぐに分かると教えて頂いても、私には、難しすぎた。今は、白いアイリングを頼りにノジコを観察している。
2016/5/15 舳倉島の鳥たち その2
初日(2016/5/8)、盛んに独特の声を響かせていたジュウイチ、すぐ近くに聞こえるのだが、とうとう姿を確認することが出来なかった。初めて聞くセグロカッコウの声も忘れ難い。
二日目(2016/5/9)、この日も晴れて、日焼けが気になるほどである。好天で、どうやら鳥が移動したらしい。シマゴマの囀りも聞こえず、島全体が、静かになってしまった。そのような中、前日から見られているマミジロキビタキ♂をじっくり観察することが出来た。マミジロキビタキ♀には、何回か出会っているが、♂は、初見であるだけに嬉しさが一入であった。水場付近では、この冬、会えなかったマヒワ数羽に会えたのも、嬉しい出会いであった。
シマゴマのポイント付近で、シマノジコと思われる赤褐色の羽の鳥を見たのだが、一瞬で、はっきり確認出来なかったのは、何とも心残りである。今回、いつもは、愛想良く出迎えてくれるムギマキに会えなかったのも、オオルリ♂の姿を見る機会が少なかったのも、今年の離島の傾向なのだろうか。
2年ぶりの舳倉島は、滞在期間は、短かったが、コウライウグイスの飛翔や、サンコウチョウ♂の優雅な舞など充実した鳥見が出来、鳥の姿は、確認出来なくても、ジュウイチやセグロカッコウの声に耳を傾けるゆとりの時間を過ごすことが出来た。これもひとえに、ご一緒させていただいたWさん、Nさん、Kさんのお陰と心から感謝している。
ご一緒させていただいた皆様、現地でお会いした皆様、大変お世話になりありがとうございました。
最後になりましたが、コウライウグイスの画像を快く提供してくださったWさんに心より御礼申し上げます。
2016/5/14 舳倉島の鳥たち その1
昨年、欠航のため断念した舳倉島。今年こそはの意気込みであったが、風が強く心配な日が続いていた。当初、2016/5/5に乗船予定であったが、荒天のため欠航。2016/5/8、舳倉島に向かった。この日は、すっきり晴れ渡り、潮風も心地よい。航路の中ほどで、アカエリヒレアシシギの群れを何度も見ることが出来た。
いよいよ舳倉島に到着。船の中での情報収集によると、どうも鳥影が薄く、あまり期待出来ないような気配。宿泊予定の民宿に荷物を置き、早速、水場に向かう。最初に出会ったのは、キビタキ♂。近隣の公園に飛来すると大人気のキビタキもここ舳倉島では、見向きもされない。水場には、キマユホオジロとシロハラホオジロが出ているという。少しの間、様子を見たが、姿が見えないので、シマゴマが出ているというポイントに移動。久しぶりに囀りを聞き、姿を見ることが出来た。
木陰で昼食の後、午後の探鳥を開始。この日、まさかの出会いが待っていた。ご一緒したKさんが、変な鳥が飛んでいるのを見たと言う。その言葉を聞いて程なく、その鳥が飛んで来た。「あっ!あれだ!」とKさんが、指差す方向に急いでレンズを向ける。しかし、写真は、失敗。黄色の塊が写っているだけ。それは、何とコウライウグイスだった。ご一緒したWさんは、見事に撮られ、快く写真を提供してくださった。
この日は、サンコウチョウ♂が、目の前をヒラヒラ舞う姿も堪能することが出来た。天女の舞のような姿をゆっくり見ることが出来たのは、深く心に残るところである。アトリやイカルは、かなりの数。今季、会えなかったコムクドリは、群れで見られ、コホオアカもゆっくりと観察。ムシクイ類は、数個体見たが、何ムシクイなのか、判断に迷う。
2016/5/13 チュウシャクシギ Whimbrel
田んぼでも干潟でも見られるチュウシャクシギ。初めてチュウシャクシギを見たのは、谷津干潟なのだが、私が、チュウシャクシギを見るのは、ほとんど田んぼである。
今季、初めてチュウシャクシギを見た日は、鳴きながら10数羽が飛んで来て蓮田に舞い降り、また、飛び去り、舞い戻るということを繰り返していた。まだ、飛来したてで、落ち着かなかったのだろう。早苗の揺れる田んぼでもチュウシャクシギの姿が見られるようになって来たという。春の渡りにのみ見られるチュウシャクシギ。また、会いたいものである。
2016/5/12 シロエリオオハム Pacific Loon
寒い季節には、何度か足を運んだ海辺。久しぶりに訪れてみるとカモメの姿もほとんど見られず、ずいぶん寂しくなっている。この季節なら当たり前の光景なのだろう。
ところが水路を覗いてみて驚いた。遠くに数羽の鳥の姿が見える。アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリ、ヒメウ、そしてシロエリオオハムとオオハムであった。そのシロエリオオハムが、ぐんぐん近づいて来る。
シロエリオオハムには、今まで何度か出会っているのだが、間近で出会うと新鮮で、嬉しさが増す。
2016/5/11 ツミ Japanese Sparrowhawk
桜の花の咲く頃に飛来するというツミ。近年、寒い時期にもツミの鳴き声を聞くことがある。まだ、ダウンのコートと手袋が手放せなかった頃、松林の続く小高い丘で、ツミの鳴き声を聞いた。恐らく冬期をこの地で過ごしたのであろう。
春の渡りのキビタキやオオルリが、美しい囀りを響かせるようになると公園には、カメラマンが集まって来る。そして、その公園で、ツミの鳴き声が響き渡っていた。今季も雛の姿が見られるだろうか。
2016/5/10 サンショウクイ Ashy Minivet
2週間ぶりに訪れた公園は、緑が覆いかぶさるように繁り、鳥の声は、聞こえても姿を見つけるのは、なかなか難しい。最初に聞こえたのは、センダイムシクイ。♪チヨチヨビー♪チヨチヨビー♪と元気よく囀っている。しかし、どこにいるものやら。
公園内を少し回ったところで、今度は、♪ヒリリリリ♪の声が聞こえて来た。サンショウクイである。先日、戸隠で、飛んでいる姿を見ただけだったサンショウクイ。思いがけず、目の前の新緑の中で、ゆっくりしている姿を見ることが出来た。嬉しい出会いのひとこまである。
2016/5/9 オオハム Black-throated Loon
久しぶりに出掛けた海辺。前日、かなり強い風が吹き荒れたので、もしかすると、思い掛けない出会いがあるかもしれない。淡い期待で出掛けた海辺である。
遠くにいるシロエリオオハムらしい個体を見ていると、同じ所に似たような形の鳥が、1羽、2羽と集まり、何と4羽になった。それにしても大きさが違う。大きいのは、オオハムかも知れない。近づくのを待って観察することにした。
横側から見ると脇の後方に白斑が、はっきり見える。やはりオオハムだ!オオハムとの出会いは、初めてである。思いがけず、近距離でじっくり観察することが出来た。
2016/5/8 コアオアシシギ Marsh Sandpiper
早苗の揺れる田んぼで、数年前までは、たくさんのシギ・チを見ることが出来た。 ところが、ここ2~3年の田園風景は、何とも寂しい限りである。田植えが済んだばかりの田んぼが、一面に広がっているが、鳥影が、全くない。
そのような中で出会ったコアオアシシギ。たった1羽で、何とも寂しげであったが、久しぶりに見るコアオアシシギの姿は、新鮮であった。この個体は、春の渡りで飛来したものではなく、越冬した個体なのかもしれない。
2016/5/7 オオアカゲラ White-backed Woodpecker
この地の名物。代表とも言えるオオアカゲラ。是非、会いたいと思っていたが、なかなか出会いは、難しい。一瞬、♂と♀を見たが、とても撮影出来る状態ではない。何とか1枚撮れていたが、識別があやふやで、知人に詳しく教えて頂いた。今まで背面だけでは、オオアカゲラとアカゲラの見分けが出来なかった。アカゲラは、肩羽に大きな白斑があるという。なるほどアカゲラの画像を見直してみると背中に逆ハの字が白く、くっきり見える。体下面の黒い縦斑ばかりを頼りにしていたが、オオアカゲラとアカゲラの違いが、良く分かり、嬉しい出会いとなった。
2016/5/6 ミソサザイ Winter Wren
辺りに響き渡るその声の主は、ミソサザイ。♪♪ピピピチョイチョイチョチョチリリリツイツイピピピ♪♪体長10cmという小さな体から発する声とは思えない元気な囀りである。
木道に沿って歩くと、元気なその声が、あちらこちらと数か所から聞こえて来る。この日、何個体のミソサザイに出会っただろうか。しかし、お昼近くになると、その声がパッタリやんで、ひっそりしてしまう。あれほど賑やかにさえずっていたのに、あまりの静けさに、拍子抜け。
♪♪ピピピチョイチョイチョチョチリリリツイツイピピピ♪♪耳元にあの賑やかな声が残っている。
2016/5/5 ゴジュウカラ Eurasian Nuthatch
久しぶりに訪れた戸隠では、ゴジュウカラの声が、辺りに響き渡っていた。今まで地鳴きしか聞いたことがなかったので、よく通るその声の主は、一体何物だろうと、戸惑った。
今頃の時期は、巣作りのため、苔などを集めている。地面に降りて来て、キビキビと動き回り、樹から樹へと忙しく動き回る。そのゴジュウカラが、目の前に現れた。ここで子育てをするのだろうか。中を何度も何度も覗き込んで、様子を伺っているように見えた。
ゴジュウカラの囀りを聞き、ゴジュウカラが、新居の品定めをする様子をじっくり観察出来たのは、深く思い出に残ることである。
2016/5/4 オオハシシギ Long-billed Dowitcher
あちこちの田んぼに水が入り、まだ、か細い早苗が、田風に揺れている。数年前までは、この時期になると、早苗の揺れる田んぼに、真っ赤な夏羽のオオハシシギやムナグロ、チュウシャクシギ、ウズラシギなど結構賑やかな光景を見ることが出来たのだが、昨年も今季もシギ・チの数は、少ない。
そのような中で、出会ったオオハシシギ。越冬していたはずなのだが、なかなか見つけられなかっただけに、出会ったその瞬間の嬉しさは、格別であった。その日、25羽をカウントしている。真っ赤な夏羽のオオハシシギ。今の時期ならではの美しさである。
2016/5/3 ツルシギ Spotted Redshank
淡水系シギ・チの春の渡りは、3月の半ば過ぎに姿を見せるツルシギから始まるというのが、数年前までのパターンであった。しかし、ここ数年、ツルシギの飛来が非常に遅くなり、昨年は、4月の末近くになって、ようやく2羽のツルシギを観察することが出来た。
今季は、茨城県ではなく、千葉県で2羽のツルシギを4月初めに観察している。しかし、私が、好んで足を運ぶ茨城県の蓮田では、なかなか出会いがなく、4月も残り少なくなった頃、ようやく1羽のツルシギに出会うことが出来た。その後、出会いがないのだが、真っ黒な夏の衣装を今季も、是非、見たいものである。
2016/5/2 シメ Hawfinch
新緑が目に優しい季節となった。夏鳥との出会いを期待して出掛けた公園で、シメに出会った。嘴の鉛色が、重厚感を出していて、この季節ならではのシメの美しさに目を見張る。シメは、いかつい顔をしているが、何とも愛嬌があり、親しみやすい鳥である。
飛来当初の肉色の嘴とは、印象を異にして、優しい芽吹きの中で、鉛色の嘴が輝いて見えた。
2016/5/1 キビタキ Narcissus Flycatcher
ミズバショウとリュウキンカが、ちょうど見頃の戸隠を訪れた。今まで、この時期に訪れたことがなかったので、一面にミズバショウが広がる光景が新鮮で目に優しく、心に深く残る思い出となった。
キビタキは、まだ飛来したてのようで、♂と♂で、バトルを繰り返している。あまりの速さに写真を撮るのは、とても無理であるが、すぐ目の前を飛び去って行ったキビタキの何と綺麗だったことだろう。黄色と黒のあの鮮やかな羽の色が、目にくっきり焼き付いている。
何とか写真を撮りたいとの願いが通じたのか、水芭蕉を背景に良い所にとまってくれた。嬉しい出会いのひとこまである。