2016/8/31 キジ Common Pheasant
この夏、田んぼで出会うキジの何と多いことだろう。春に出会うキジは、圧倒的に♂が多いように思うのだが、それは、あの鮮やかな色彩からだろうか。♀は、地味で、目立たないからなのかもしれない。
夏の田んぼで出会うのは、♀や幼鳥が多いように思う。数日前の午後、ほんのひととき、田んぼを回ってみると、実に多彩な顔触れで、兄弟と思われる6羽の群れや、♂と♀と幼鳥8羽のファミリーなどキジづくしと言った感じであった。
その中で、少し変わった衣装のキジが、1羽、草の中に隠れるように佇んでいた。換羽中の個体なのだが、ちょっとお洒落なイメージに思われ、心に残るものとなった。
2016/8/30 キジと稲穂 Common Pheasant
暑い夏の日差しも、幾分優しさを感じさせる日もあり、田んぼの風景も少しずつ変わって来ている。青空にムクムクと湧き上がる雲は、力強さを感じさせる夏の雲から、優しさを感じさせる秋の雲に変化して来ているようである。
この日も田んぼの風景を楽しみながら、いくつかの田んぼを回ってみると、キジが、稲の穂先に近づいて行くのが見えた。ここがお食事処なのかな?と思ってしばらく観察。農家の方にとっては、迷惑なことだろうが、キジにとっては、大事な食料源になっているようだ。
田んぼでは、色々なものが息づいている。
2016/8/29 アマサギ Cattle Egret
相変わらず、鳥との出会いは少ないが、それでも時折、田んぼを回っている。稲の実り具合は、田んぼによってまちまちで、収穫を今か今かと待っているような色、実り具合の稲田もあれば、まだまだ穂が幼くて、一人前になるには、時間がかかりそうな稲田もある。すでに刈り取りを済ませた田んぼは、一気に殺風景になって、何とも寂しい感じがする。
そんな田んぼの光景を楽しみながら、ひとつの田んぼに差し掛かるとアマサギの姿が見える。全部で、5~6羽いただろうか。それぞれ色合いが違っていて、なかなかおもしろい。
田んぼもそれぞれ表情があるようにアマサギも個体によって色々。その表情やアマサギの衣装をじっくり観察することが出来た。
2016/8/28 レンカク Pheasant-tailed Jacana
まだまだ続く暑さ。その暑さの中で、長い時間待って、ほんのひととき、レンカクが姿を見せてくれた。初めてレンカクを見たのは、10年前の夏。やはり夏の日差しが眩しく照り輝いていた。あの時、蓮の葉の上を歩くレンカクの長い足と長い尾、優雅な姿に目と心を奪われたものだった。
今回も蓮のところに姿を見せてくれると聞いていたが、待ち時間の何と長かったことだろう。ギラギラ輝く夏の日差しに、こちらは音を上げていたが、レンカクは、すこぶる元気な様子で、蓮の葉の間から、わずかに姿を見せてくれた。それは、まるで、カクレンボをして楽しんでいるようにも見えた。
2016/8/27 クロハラアジサシ Whiskered Tern
朝の柔らかい日差しの中で、♪キッキッキッ♪と鳴きながら飛んでいるのは、セイタカシギ。赤くてスラっと長い足が印象的だ。久しぶりに見るセイタカシギに見とれていると軽やかに飛んで来た鳥がいる。右に飛んだり左に飛んだり自由自在。レンズを向けてみるが、その動きをうまく捉えることができない。
ようやく着地した。クロハラアジサシの若のようである。セイタカシギも久しぶりだが、クロハラアジサシも久しぶりである。飛翔を何とか捉えたかったが、失敗。でも、ゆっくりクロハラアジサシの姿を見ることが出来た。
2016/8/26 セイタカシギ Black-winged Stilt
朝の光が降り注ぐ沼のほとり。優しいピンク色の蓮の花も朝の光を浴びて生き生きと輝いている。柵の上にずらっと並んでいるのは、セイタカシギ。セイタカシギに出会ったのは、久しぶりだ。それも、ずいぶんたくさん並んでいる。田んぼ回りをしても、一度に、それも間近で、これほど多くのセイタカシギに出会うことは、なかなかない。
時折、♪キッキッキッ♪と鳴きながら飛び上がり、また、仲間の元に降り立つ。スラっと長身のセイタカシギが並ぶと、なかなかの見応えだ。朝日を浴びて赤くて長い脚が、一層鮮やかに見える。
沼のほとりは、なかなか楽しい。
2016/8/25 チュウジシギ Swinhoe's Snipe
黄金色に輝く稲穂が、あちこちで見られるようになり、徐々に収穫が進み始めている。稲刈りの済んだ後の田んぼは、殺風景で少々寂しい感じがするが、まだまだ緑色の稲田もあり、ホッとする。収穫作業が本格的になるまでには、少々時間がかかりそうである。稲田が続く田んぼの光景は、しばらく楽しめるかもしれない。
少し雨模様の日、田んぼでジシギに出会った。暗色で、嘴も肩羽もタシギと違い、チュウジシギのようである。例年、オオジシギは、7月の半ば頃に飛来し、チュウジシギは、8月末頃に飛来する。今季も、例年通り、姿を見せてくれた。嬉しい出会いであった。
2016/8/24 コジュリン Japanese Reed Bunting
私は、好んで田んぼ回りをする。鳥との出会いがあれば嬉しいが、もし、その機会がなくても、四季折々、のどかに広がる田園風景には、心癒されるものがある。
この日も、ゆっくりのんびり、馴染みのフィールドを回っていた。風にのって、コジュリンの声が聞こえて来るのだが、辺りを見渡しても、なかなか姿が見つからない。何かがわずかに動く気配に草むらに目をやると、鳥影が見える。そっとそっと近づいてみる。どうやらコジュリンのようだ。♀なのだろうか。それとも幼鳥なのだろうか。田んぼに風が吹き抜けて行く。
2016/8/23 オジロトウネン Temminck's Stint
田んぼの秋の渡りは、ここ数年、9月の半ば過ぎから、10月に掛けてである。10年ほど前は、7月に入ると休耕田探しを始め、あちらこちらに休耕田があったので、シギ・チの渡りに大いに期待出来たものである。しかし、現況では、なかなか難しい。
一部の蓮田では、すでに収穫が始まっていると聞いていたので、今月初めに訪れてみるとタカブシギ2羽の姿を確認することが出来た。先日、久しぶりに訪れてみると距離はあるものの、2羽のオジロトウネンの姿を見ることが出来た。田んぼの渡りは、まだまだのようであるが、これからに期待である。
2016/8/22 ヒクイナ Ruddy-breasted Crake
夏の間の田んぼ回りは、車で回ったとしても、暑さのため、なかなか大変である。それ故、少し早起きして出掛けることになるのだが、寝不足が続く夏は、体力的になかなか厳しい。
この日、朝から、夏の日差しが、ジリジリ照りつける中、例によって、稲田と稲田の間を見て回っていると、一瞬、赤い鳥が、目の前を横切った。「あっ!ヒクイナだ!」そう確信して、その場で待機。しばらく待つと、稲田の中から、紛れも無いヒクイナが姿を見せた。
今までヒクイナを見る機会は、何度かあったが、これほど赤い個体は、見たことがなかった。それは、暑さも一瞬忘れる嬉しい出会いであった。
2016/8/21 キジの雛 Common Pheasant
朝、少し早起きして馴染みの田んぼに向かう。稲穂に朝露がついて、キラキラ輝き、とても綺麗だ。みずみずしさを感じる世界には、生命力が溢れている。
いつものように稲田と稲田の間のあぜ道を丹念に見て回る。収穫までには、まだ少し日数を要するようだ。一通り田んぼを回って、さて帰ろうと思った時、目の前で、小さな鳥の動く気配。こちらに気がついて、慌てた様子で、稲田に入って行ったが、やがて程なく、姿を見せた。キジの雛である。
母さんキジは、どっしりと構えていたが、キジの雛3羽は、チョコチョコと忙しく動き回り、体が小さいので、草に埋もれてしまう。それでも何とか数枚撮ることが出来た。朝の田んぼのひとこまである。
2016/8/20 スズメ Eurasian Tree Sparrow
一面に広がる稲田。真夏の日差しを浴びて、黄金色に輝いている稲田がたくさんある。すでに収穫が始まった所もあり、田んぼの様子も少しずつ、変化してきている。
そのような中で、目ざといスズメは、収穫前の、一番おいしそうな稲田に目をつけ、仲間と一緒に、味見をしている。チュンチュンチュンと鳴きながら、さっと飛んで来て、あっという間に、啄む早業である。稲穂が、真夏の日差しで輝いている。
2016/8/19 オオジシギ Latham's Snipe
田んぼ回りで出会ったのは、オオジシギ。枯れ草の間に居て、すぐには、分からなかった。稲が実り、収穫の時を迎えると、田んぼは、水が抜かれる。その田んぼの土手になっているような所を、長いくちばしで一心に突いていたのが、オオジシギだった。稲穂に隠れてしまうので、なかなか姿が見られない。ようやく姿が見えた時、長いくちばしには、泥がたくさんついていた。これは、オオジシギの苦労の証である。
2016/8/18 コジュリン Japanese Reed Bunting
暑い中でも、涼しさを感じさせてくれるのは、田んぼで聞くコジュリンの声だろうか。真夏の日差しの中でも、元気良く♪チョッピッチュリリリピッ♪と囀っている。その声は、良く通り、すぐ近くに聞こえるのだが、なかなか姿を見つけられない。実は、かなり距離があったりする。
この日、出会ったコジュリンは、比較的近くに居た。ちょうど程良い草の上に居て、♪チョッピッチュリリリピッ♪と何度も何度も囀っていた。まだまだこれから伴侶を見つけるのだろうか。
2016/8/17 ヒバリ Eurasian Skylark
まだおぼつかない足取りのヒバリに出会った。恐らく巣立ちして、日が浅いのではないだろうか。いつものように田んぼを回っての帰り道、ほとんど鳥との出会いがないまま、少々気落ちしていると、目の前の農道にヒバリの姿。車からの観察であったが、こちらの気配を察したのか、飛び立った。その飛び方が、何とも頼りない。
飛んだ先を見ると、草の上である。こちらにとっては、好都合。右を見たり、左を見たり、草の下を見たり、あちこちキョロキョロしている。初めて見る世界に戸惑っているのかもしれない。羽も初々しい。真夏の田んぼで、嬉しい出会いであった。
2016/8/16 イソシギ Common Sandpiper
いつも良く出掛ける田んぼでは、一日一日、稲穂が重さを増しているようである。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」まさにことわざにあるように、実った稲穂は、頭を垂れている。早場米は、すでに収穫が始まり、シギ・チの渡りに期待を寄せている。
その田んぼで、イソシギに出会った。イソシギは、田んぼでも河原でも出会う機会は多いのだが、この田圃で、出会ったのは、初めてである。尾をふりふり、田んぼを歩いている。ごくごく普通に見られるイソシギであるが、この日の出会いは、嬉しかった。
2016/8/15 トビ Black Kite
いつものように田んぼを回っていると、稲田の奥の方に、何か鳥がとまっている。大きさや色から、多分、トビであろうと推測する。トビと言うと、あの♪♪とんび♪♪の歌が、頭に浮かんでくる
作詞者 葛原しげる 作曲者 梁田 貞
1 とべ とべ とんび 空高く 2 とぶ とぶ とんび 空高く
なけ なけ とんび 青空に なく なく とんび 青空に
ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー
ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー
たのしげに 輪をかいて たのしげに 輪をかいて
童心にかえって♪♪とんび♪♪の歌を口ずさむ。緑の稲田にポツンと1羽のトビ。見慣れたトビもこうして見ると風景の中で生き生きとしている。田んぼ回りは、なかなか楽しい。
2016/8/14 カワラヒワ Oriental Greenfinch
相変わらず田んぼめぐりを続けている。飽きもせずという言葉があるが、まさしく飽きもせずである。行けども行けども稲田、また稲田。遠くに見える家並み。ムクムクと湧き上がるような夏の雲。時折吹く田風にほっとする。
稲田が続く中に1箇所、草で覆われた田んぼがある。暑い日が続き、草は、伸び放題。そこに1羽の鳥が飛んで来た。それは、まだ若そうなカワラヒワだった。暑い夏の日。カワラヒワが涼を運んでくれた。鳥に出会えると、何故かほっとする。
2016/8/13 キジ Common Pheasant
春の田んぼで出会いが多い鳥は、キジである。♂のキジ、♀のキジ、別々だったり、♂♀一緒だったり、ずいぶんたくさんのキジに出会う。しかし、夏を迎えると様子は、一変し、キジとの出会いは少なくなる。ところが、この夏、キジに良く出会う。
この日、いつものようにシギ・チを求めて田んぼや蓮田を回っていると、稲田と稲田の間に鳥影。雲が厚く少々暗い日だったので、分かりにくかったが、キジが4羽、固まっている。このグループは、兄弟なのだろうか。夏の田んぼで、今年は、キジに良く出会う。
2016/8/12 バン Common Moorhen
シギ・チを求めて蓮田や田んぼめぐり。稲田は、緑一色で覆われていたが、黄金色に輝き始めたところも、ずいぶん見掛けるようになってきた。蓮田では、大きな葉が、辺りを覆い、わずかな空間に鳥の姿を求めるが、なかなか出会いは、難しい。そのような中で、何やら動く気配。久しぶりに見るバンの姿である。緑の大きな葉で覆われた夏の蓮田。黒と赤色のバンの姿は、緑の蓮田で、生き生きと輝いて見えた。
2016/8/11 カルガモの親子 Eastern Spot-billed Duck
ジシギを求めて、稲田と稲田の間のあぜ道を丹念に見て回る。除草剤が使われたらしいあぜ道は、枯れ草で、茶褐色に覆われている。そのようなところでも、ヒバリがいたり、キジの姿を見かけたりする。あぜ道で、一番良く見掛けるのは、カルガモだろうか。稲田は、カルガモにとって魅力の場所なのだろう。
この日、見掛けたのは、カルガモの親子。子どもたちは、眠そうにしていたが、散歩の人の気配に気づくと、急に姿勢をピンと伸ばし、辺りを伺った後、稲田に、そそくさと入って行った。親鳥は、悠然とその場に残り、子どもたちの安全を見守っているように見えた。
2016/8/10 ゴイサギ Black-crowned Night Heron
よく出かける田んぼで、久しぶりに飛んでいるゴイサギを見た。どこに着地するだろうかとじっと見守り、着地点を探してみたのだが、見当たらず、その日は、結局、会えずじまい。
たかがゴイサギなのだが、以前のように簡単に出会う機会は、なかなかない。別の日、朝早く、他の田んぼを回ってみた。この日、いともあっさりと、ゴイサギを見ることが出来た。鳥との出会いは、一期一会。その後、その田んぼで、ゴイサギに出会う機会は、まだない。
2016/8/9 タシギ Common Snipe
少し早起きして、いつもの田んぼを回ってみる。前夜の雨で、稲穂に水滴がつき、キラキラ輝いている。農道に生えているツユクサも生き生きと輝きを増しているようだ。稲田と稲田の間を丹念に見て回るとキジとカルガモを良く見掛ける。
少し距離はあったが、おや?と思った鳥がいた。枯れ草の中にいて、うっかりすると見落としそうだ。身じろぎもせず、じっとしている。ジシギだ。しかし、それが、タシギであるか、オオジシギであるか、瞬時には、判断出来ない。
帰宅後、PCに取り込み、画像を確認する。嘴は長く、基部も細め、肩羽もタシギのようである。オオジシギに続いてタシギとの出会い。田んぼ回りが、楽しくなって来る。
2016/8/8 オオジシギ Latham's Snipe
田んぼまわりでの楽しみのひとつは、ジシギ探しである。地味で目立たず、端正な姿とは、言い難いのだが、あの独特の風貌に魅力を感じている。出会いの機会が少ないだけに、見つけた時の喜びは、非常に大きい。今の時期、稲がずっしりと実り、稲田で見つけるのは、非常に難しい。稲田と稲田の間のあぜ道を丹念に探しまわることになる。
この日、通り過ぎようと思ったあぜ道に何か気配を感じて、戻ってみると身じろぎもせず、ジシギが立っている。目の位置、ボリューム感などオオジシギのようだ。まだ飛来したてなのだろうか。長旅の疲れなのか、じっとしている。鳥との出会いの少ない時期だけに嬉しさは、一入であった。
2016/8/7 サンコウチョウ Japanese Paradise Flycatcher
お馴染みの月日星ホイホイホイの声が、杉林の奥の方から聞こえていたが、あまりに暗い林の中。その林の中に入ることは出来ず、涼し気な声に耳をそばだて、心地良い気分に浸っていた。天女の舞の姿を想像していたのだが、思いがけず、その姿を見ることが出来た。
あの長い尾をヒラヒラとなびかせ、気持ち良さそうに飛ぶ姿は、まさに天女の舞である。ほんの一瞬、水浴びをして、ブルンと尾を振るわせ、ふわりと舞う。夢見心地の一瞬。その姿は、夏の暑さをひととき忘れさせ涼を運んでくれる。
2016/8/6 トウネン Red-necked Stint
渡りのシギ・チを求めて、時折、田んぼを回ってみる。数年前までは、水の入った田んぼが、いくつか見られ、ここにシギ・チが飛来するかもしれないとの期待が持てたが、今年は、緑の稲田が続くばかりで、望み薄である。
いずれ、稲の収穫が進めば、田んぼで見られるシギ・チも期待出来るかもしれないが、現状では、なかなか厳しい。そのような中で、1羽のトウネンに出会った。ごくごく当たり前に見られるトウネンで、以前であれば、それほど感激もなかったかもしれないが、この日、私は、とても嬉しかった。
たった1羽のトウネン。これから始まるシギ・チの渡りを告げに現れたのだろうか。嬉しい出会いのひとこまである。
2016/8/5 コウノトリ Oriental Stork
昨年に続き、今年も千葉県野田市の「こうのとりの里」で、6月4日、2羽のコウノトリが放鳥された。昨年、放鳥されたコウノトリは、ずいぶん遠くまで飛んでいってしまったが、今年、放鳥された1羽(きずな)は、近県で、もう1羽は、こうのとりの里周辺で、元気な姿が見られるという。
なかなか機会がなかったが、こうのとりの里周辺に出掛けてみると、♂のコウノトリ、「ひかる」に会うことが出来た。飛んでいる姿も、田んぼで採餌する姿も見られ、一安心。このまま、こうのとりの里周辺で、元気に育って欲しいものである。
2016/8/4 タカブシギ Wood Sandpiper
田んぼのシギ・チの渡りには、まだ、少し時間が掛かるかもしれないが、ひょっとして何か出会いがあるかもしれない。そう思って田んぼに足を運んでいる。
若緑の稲田が一面に広がる田園地帯をゆっくり車で回ってみる。時折、目の前を元気良く飛んで行くのは、ツバメ。颯爽と飛んで行く様に元気づけられる。
稲田ばかり続く中に、水の入った田んぼがあった。そこにいたのは、タカブシギ。久しぶりの出会い。そして思い掛けない出会い。嬉しい出会いでもあった。
2016/8/3 クサシギ Green Sandpiper
田んぼのシギ・チが気になり、蓮田や田んぼを回っているが、一面に緑が広がる稲田や、大きな蓮の葉で覆われた蓮田では、シギ・チとの出会いは、難しい。水の入った見通しの良い田んぼは、ないものだろうか。丹念に数か所回って、ようやく出会ったのがクサシギ。
クサシギの姿を見た時は、嬉しさがこみ上げて来た。それも、比較的近い距離で見られ、こちらがじっとしていると、近づいて来る。クサシギは、警戒心が強く、飛ばれることが多い。コチドリは、かなりまとまった数を見ているが、今季、初めてのクサシギとの出会いは、印象深いものである。
2016/8/2 ササゴイ Striated Heron
川の流れが、狭まったところに婚姻色をしたオイカワが集まり、それを狙ってササゴイが姿を見せるという。オイカワ漁は、ともかく、ササゴイが近くで見られるというので、ずっと気になっていた。
お声を掛けてくださる方があり、ようやくササゴイを見に出掛けることが出来た。川幅は、そう広くはないので、期待出来そうである。しかし、二日間降り続いた雨の後で、水量が増し、ササゴイは、なかなか着地せず、目の前を飛んで遠くに姿が消えてゆく。
しばらく待つと、目の前にササゴイが降りた。以前、都内の公園で見たササゴイは、かなり距離があったが、この日のササゴイは、かなり近い。じっと辛抱強く水面を睨んでいたササゴイが、オイカワを捕る姿も見ることが出来たし、少し離れたところでは、幼鳥2羽の姿も見ることが出来た。この日の出会いは、心に残るものとなった。
2016/8/1 コリンウズラ Northern Bobwhite
野鳥に関心を持ち始めて、まだ日が浅い頃、近隣の公園で出会った方から「コリンウズラ」という外来種の名前を初めて聞いた。鳴き声がして周辺を探したら、コリンウズラが居たという。一体、どんな鳥なんだろうと関心はあったが、忘れかけていた。
先日、いつものように田んぼ回りをして、少し足を伸ばしてみたところ、ムクドリ、ヒバリ、トビの姿を見るばかり。やはり、いずこも鳥が少ないのだと思って、ふと前方を見ると、ちょっと変わったウズラのような鳥がトコトコ歩いている。「アッ!コリンウズラだ!」とピンと来た。車から体を乗り出しても、なかなか難しい。思い切って外に出てみると、相変わらず、トコトコと歩いて行く。もちろん、かなり距離を開けて、そっとそっと前進した。
ウズラには、2012年2月の雪降る日に出会っている。あの雪の中で出会ったウズラと、夏の日に草地で出会ったコリンウズラ。何か共通する風貌があって、興味をそそられた。