タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2017/6/30 キアシシギ Grey-tailed Tattler (2017年5月 舳倉島)

キアシシギの画像

私は、田んぼや蓮田に飛来するシギ・チに関心があり、しばしば茨城方面に足を運ぶ。ところが、この春は、どうしたことだろう。いつもの蓮田や田んぼにシギたちの姿を見かけることが、ほとんどなかった。あまりにも寂しい蓮田や田んぼ。ネットが張られ、鳥たちにとっては、あまりにも厳しい環境になっているようだ。

青い海原が広がる舳倉島で、たった1羽のキアシシギに出会った。太陽の光をいっぱい受けて、足の色が、一層鮮やかに見えた。忘れられない舳倉島のひとこまである。

2017/6/29 ノゴマ Siberian Rubythroat (2017年5月 舳倉島)

ノゴマの画像

北海道で、何度か出会ったことのあるノゴマ。東京近郊の公園に渡りの途中立ち寄ることもあり、♂♀ともに、公園で出会ったこともある。

舳倉島で、二度ほど出会っているのだが、今回出会ったノゴマは、枝かぶりながら、朝の光を受けて、赤いエプロンが、実に美しく見えた。以前、北海道で出会ったノゴマの赤も忘れ難いが、舳倉島のノゴマの赤も鮮やかで、目に焼き付いている。

2017/6/28 マヒワ Eurasian Siskin (2017年5月 舳倉島)

マヒワの画像

5月半ば過ぎの舳倉島。晴天続きということもあって、鳥が次々に抜けて行く。当然、島の中は、寂しくなっていく。そのような中で出会ったマヒワ。冬になれば、近隣の公園で出会う機会もあるのだが、♂♀同時に、至近距離でゆっくり見られる機会は、案外少ない。

水場に♂♀仲良く現れて、水をごくごく飲んでいた。旅の疲れがとれただろうか。長い長い渡りの途中、水場は、鳥たちにとって貴重なお休みどころである。

2017/6/27 キビタキ Narcissus Flycatcher (2017年5月 舳倉島)

キビタキの画像

近隣の公園や都市公園など渡りの時期に出会う機会の多いキビタキ。しかし私が時折、訪れる隣町の公園では、鳴き声は、しばしば聞くのだが、緑の森の中で、姿は、なかなか見ることが出来ない。

5月の舳倉島では、キビタキには、良く出会った。行く手に現れて、まるで道案内でもするようにチョンチョンチョンチョン歩を進めて行くキビタキもいた。舳倉島では、見向きもされないキビタキだが、美しさに、変わりはない。秋の渡りに近隣の公園で会えるだろうか。

2017/6/26 オオムシクイ? Kamchatka Leaf Warbler? (2017年5月 舳倉島)

オオムシクイ?の画像

5月半ば過ぎに訪れた舳倉島であったが、鳥は、全体に少なめであった。そのような中で、ムシクイ類には、良く出会った。外見だけで識別出来るムシクイは、限られていて、さえずり、あるいは、地鳴きによるしか識別の手立てはないのだが、以前、舳倉島で出会ったオオムシクイが、目に焼き付いていて、出会ったムシクイの半数以上がオオムシクイではないかと思われた。

今度、舳倉島を訪れる機会があったら、是非とも、さえずりは、もちろん地鳴きにも注意深く耳を傾けよう。

2017/6/25 センダイムシクイ Eastern Crowned Warbler (2017年5月 舳倉島)

センダイムシクイの画像

ムシクイの仲間で、一番出会う機会が多く、分かりやすいのが、センダイムシクイだろうか。頭央線とあの色合い、あの顔立ち。何とも親しみやすい風貌である。舳倉島では、たくさんのムシクイの姿を見かけたが、どうやらオオムシクイなのではないかと思われるものが多く、案外少ないのがセンダイムシクイであった。鳴き声は、確認出来なかったが、なぜか、センダイムシクイに出会ってほっとしている。

今度センダイムシクイに会うのは、春の渡りの公園だろうか。

2017/6/24 エゾムシクイ Sakhalin Leaf Warbler (2017年5月 舳倉島)

エゾムシクイの画像

5月の半ばに訪れた舳倉島。鳥が少なめであったが、ムシクイ類には、良く出会った。しかし、いつものことながら、ムシクイ類は、頭が痛い。センダイムシクイのように、特徴が、はっきりしていれば、すっきり解決するのだが、鳴き声なしには、手強くて頭を痛めることが多い。

高原では、エゾムシクイの声を良く聞いた。♪ヒーツーチー♪ヒーツーチーと鳴く。舳倉島では、この声を一度も聞くことがなかった。周りの人が、エゾムシクイと言っていたから、エゾムシクイ。やはりムシクイは、難しい。

2017/6/23 キマユムシクイ Yellow-browed Warbler (2017年5月 舳倉島)

キマユムシクイの画像

5度目の訪問となった舳倉島だが、時期が少々遅かったのか、鳥は少なめであった。それでも、ムシクイは、あちこちで見かけ、シャッターを押したものの、識別が難しく、整理を一日延ばしにしている状況である。

舳倉島に到着して、すぐに教えて頂いたのが、キマユムシクイであった。かなり以前に東京で見たことはあるが、写真もないので、ほとんど初見に等しい。黄白色の眉斑、2本の翼帯。ムシクイ特有の忙しい動きに翻弄され、なかなか思うような角度での撮影は、出来なかったが、一人でゆっくり観察出来た時間もあって、忘れられない出会いとなった。

2017/6/22 バン Common Moorhen (2017年6月 千葉県)

バンの画像

田んぼの緑が日々、色濃くなっていく。頼りなげに揺れていた早苗が、今では、たくましい緑色になり、田んぼの中に何が隠れていても探すのは、困難な状況である。

いつの間に、こんな寂しい田んぼになってしまったのか。数年前までは、アマサギが群れていた田んぼも、今では、ひっそりとして、時にアオサギの姿が見られれば良い方である。それでも、何か出会いはないかと、田んぼを回ってみる。一瞬、黒い影が横切ったように見えた。赤い嘴もチラリと見えた。バンである。寂しい田んぼで嬉しい出会いであった。

2017/6/21 セッカ Zitting Cisiticola (2017年6月 千葉県)

セッカの画像

♪ヒッヒッヒッ♪チャッチャッ♪チャッチャッ♪ヒッヒッヒッ♪田んぼ周りをしていると、賑やかなセッカの声が聞こえて来る。いつも忙しく飛び回っているセッカだが、その賑やかな声は、どうやらかなり近くから聞こえて来るらしい。

辺りを見渡すと、1本の枯れた草にとまったセッカが、すぐ近くにいた。体は、小さいが、その声量たるや、オペラ歌手顔負けの勢い。辺りを見渡し、少し鳴いて、また辺りを見渡す。真っ黒な口の中も時々見えて、何とも頼もしい。寂しい田んぼに活気をもたらすセッカ。可愛い顔に癒やされる思いがする。

2017/6/20 コジュリン Japanese Reed Bunting (2017年6月 千葉県)

コジュリンの画像

例年、6月は、葦原や草原の鳥を探すことが多い。あの賑やかなオオヨシキリに始まり、オオセッカ、コヨシキリ、セッカ、コジュリンなどとの出会いを求めて葦原や草原を目指す。

その中でも、頭の真っ黒なコジュリンは、魅力的で、出会いを一番楽しみにしている。今季も、あの♪チョッピッチュリリリリピッ♪の声を手がかりに草原を回ってみた。コジュリンの声は、実に澄んだ声で、良く通る。かなり近くに聞こえるのだが、実際には、距離があって、探すのに苦労することが多い。

この日最初に出会ったコジュリンも結構、距離があり、姿を見つけた時は、ほっとして、嬉しさが、こみ上げて来た。

2017/6/19 キジ Common Pheasant (2017年6月 千葉県)

キジの画像

梅雨に入ったとは言うものの、雨が少なく、水不足が懸念されるが、稲作農家の方にとっても頭の痛いことであろう。いつものように、いくつかの田んぼを回ってみる。早苗の伸び具合は、様々で、一面に緑が広がる田んぼもあれば、まだ、田植えをして日が浅いところもあって、田んぼの表情を見ていて飽きることはない。

サギの姿さえ見かけない、寂しい田んぼであったが、ゴソゴソと動く鳥の気配。それは、キジの♀であった。二、三歩進んで、立ち止まり、また、二、三歩進む。そして時に振り返る。そんな動作を繰り返し、いつの間にか草むらの中に入って、姿が見えなくなってしまった。

2017/6/18 ヒバリ Eurasian Skylark (2017年6月 千葉県)

ヒバリの画像

♪チュルリ ピチュリ チュリチュリリ♪田んぼを回っていると賑やかなヒバリの声が聞こえて来る。♪ピュルルルル♪鳴きながら飛び上がったのは、ヒバリだ。あちらにもこちらにもヒバリの姿。一度に3羽も4羽も飛んでいる。早苗の揺れる田んぼを颯爽と飛ぶヒバリもいる。まさにヒバリの天国といったところだろうか。

ここでは、スズメは、あまり見かけないが、ヒバリは、実に数が多い。♪チュルリ ピチュリ チュリチュリリ♪また、ヒバリの声が聞こえて来る。田んぼには、緑の風が吹き抜けて行く。

2017/6/17 スズメ Eurasian Tree Sparrow (2017年6月 茨城県)

スズメの画像

人家の近くに必ず姿を見せるというスズメ。ほっぺの黒斑が、何とも愛らしい。田んぼ周りをすると、群れで、ワーッと飛び立つことがある。しかし、そのスズメも近年、数を減らしているという。

コジュリンを探しに出かけた田んぼで、3羽のスズメに出会った。1羽が親鳥で、2羽が幼鳥のようである。口元の黄色が何とも幼さを感じさせ、思わずレンズを向けた。あどけない表情の2羽は、巣立って、まだ日が浅いのだろうか。おぼつかない様子で、笹に止まり、親鳥が、飛ぶと、2羽の幼鳥も、後を追うように、飛び去った。朝の光が、辺りを優しく包んでいる。

2017/6/16 フクロウ Ural Owl (2017年5月 千葉県)

フクロウの画像

緑の木々が、日々、色を濃くし、林の中は、ずいぶん鬱蒼としてきた。竹林も杉の林も、かなり見通しが悪い。その林の中をヒヨドリが鳴きながら飛んで行く。シジュウカラの鳴き声も遠くから聞こえて来る。

暗い林の中を目をこらして見ると、1羽のフクロウがとまっている。離れた位置から見ると、それは、ひとつの塊にしか見えず、まさか、それが鳥とは思わなかった。見上げるような位置なので、少々苦労したが、そっとレンズを向けてみた。こちらの気配には、気づいていないように見えたのだが、真実は、分からない。また、いつか会えるだろうか。

2017/6/15 キジ Common Pheasant (2017年6月 茨城県)

キジの画像

早春から初夏にかけて、田んぼで出会う機会が多いのが、キジ。例年、♂の姿も♀の姿も良く見かける。今季は、なぜか、キジに出会う機会が少なかったが、最近になってキジ♂を数回見かけている。

この日、麦畑近くの草地で、キジ♂を見かけた。しばらく辺りの様子をうかがっている様子で、かなり警戒心がある。キジは、個体によっては、非常に大らかで、あまり周囲のことを気にかけないキジもいるのだが、ずいぶん慎重だ。よくよく見ると草の陰に♀が、見え隠れしている。事情が分かり、静かにじっと待つと、一瞬、母衣うちを披露してくれた。静かな田んぼの朝のひとこまである。

2017/6/14 セッカ Zitting Cisiticola (2017年5月 千葉県)

セッカの画像

青々と広がる麦畑が、黄色味を帯びて来る頃、田んぼで、賑やかな声が聞こえるようになってくる。♪ヒッヒッヒッ♪チャッチャッチャッチャッ♪小さな体に似合わず、ずいぶん大きな声を張り上げ、右に左に飛び回る。言わずと知れたセッカである。近くでは、ヒバリの姿も見えるが、ヒバリは、ちょっと押され気味。

セッカは、元気に飛び回るばかりで、なかなか良いところには止まってくれない。止まってもほんの一瞬で、草むらの中に潜り込んでしまう。やっと草むらに降りた。今度は、もっとゆっくり止まってね!

2017/6/13 フクロウ Ural Owl (2017年5月 千葉県)

フクロウの画像

5月の連休の頃から5月の末にかけて、あちこちの神社や寺院、森や林で、フクロウの巣立ちが見られるようになり、ネット上でも、ずいぶんその愛らしい姿を見ることが出来る。時には、昨年まで見られていたところが、原因不明でダメになったり、残念なこともあるが、ふわふわした真っ白なフクロウの雛には、心惹かれ、何度か足を運んでいる。

巣立ったばかりの雛は、比較的探しやすいのだが、数日経ってしまうと森や林の中に入ってしまい、その姿を見つけるのは、なかなか難しい。この雛も巣立ち後、3日経っていたので、すぐには見つけることが出来なかった。今頃は、林の奥深くに入り込んで、人の目を気にすることなく、ゆっくりくつろいでいることだろう。

2017/6/12 アオバズク Brown Hawk-Owl (2017年5月 千葉県)

アオバズクの画像

木々の緑が、日に日に色濃くなって来る頃、姿を見せてくれるアオバズク。今シーズンも忘れずに、いつもの場所に元気な姿を見せてくれた。金色のくりくりした目が、何とも印象的。もう少し早い時期に訪ねてみれば、♂♀仲良く並んだ姿を見ることが出来たのかもしれない。今、♀は、大事な我が子を温めていることだろう。

この♂の鋭い眼光が、それを物語っている。それは、家族を守る、慈愛のまなざしである。暑さが本格的になる頃、可愛い雛の姿を見せてくれるに違いない。それまで、静かにそっと見守ろう。

2017/6/11 アオアシシギ Common Greenshank (2017年5月 稲敷)

アオアシシギの画像

春の渡り、秋の渡り。蓮田や田んぼに飛来し、羽を休めて行くシギやチドリたち。その姿が愛おしく、今まで、何度、足を運んだことだろう。今季、いつも訪れる稲敷方面の蓮田や田んぼは、閑古鳥が鳴き、あまりにも寂しい状況が続いた。

ある日、もう、春の渡りも終わりかなと思いながら、訪ねてみると、まだ頼りなげな、早苗が揺れる田んぼで、1羽のアオアシシギがくつろいでいる姿が目に入った。たった1羽のアオアシシギ。その出会いが、貴重だと思えるほど寂しい今シーズンの渡りであった。

2017/6/10 クロジ Grey Bunting (2017年5月 舳倉島)

クロジの画像

冬の公園や都市公園などで時折、出会うのがクロジである。私が初めてクロジに出会ったのは、明治神宮であった。竹藪の中から、ひょっこり姿を見せて、また、竹藪に入って行く。アオジもすぐ近くに姿を見せるが、撮影対象は、どうしてもクロジになってしまう。

今回の舳倉島では、クロジの♂♀に出会った。黒さが、明らかに違い、どちらが♂であるか、♀であるか、容易に推測することが出来た。水場での出会いであったから、近距離であったし、その姿が目に焼き付くほど、しっかり観察することが出来たのである。

2017/6/9 サメビタキ Dark-sided Flycatcher (2017年5月 舳倉島)

サメビタキの画像

ヒタキ三兄弟と言われるのが、コサメビタキ、エゾビタキ、サメビタキである。渡りの時期に近隣の公園や都市公園で、一番出会いの機会の多いのがエゾビタキであろうか。反対に出会いの機会が少ないのがサメビタキであろう。コサメビタキには、戸隠や奥日光、裏磐梯などの高原で出会うことが多い。

舳倉島では、サメビタキにも出会った。胸が灰色がかったようなあるいは、薄い茶色を一面にまぶしたような色合いで、コサメビタキ、エゾビタキとは、印象を異にしている。しかし、エゾビタキに似たようなサメビタキもいて、戸惑うことがある。目元は、エゾビタキやコサメビタキとも似ていて、くりっとした目が、何とも愛らしい。

近隣の公園では、出会いの機会が少ないだけに、舳倉島でのサメビタキとの出会いは、嬉しかった。

2017/6/8 エゾビタキ Grey-Streaked Flycatcher (2017年5月 舳倉島)

エゾビタキの画像

秋の渡りの時、近隣の公園で、一番出会いの機会の多いのがエゾビタキではないだろうか。近隣の公園だけでなく、都市公園や松林が続く丘陵地帯でもエゾビタキには、良く出会う。

5月17日の10時半に舳倉島に到着して、民宿に向かい、真っ先に出会ったのが、エゾビタキであった。ぱっと飛んで、また、同じ止まり木のところに戻って来る。胸の縞々模様がトレードマークのエゾビタキ。コサメビタキに負けず劣らず、くりっとした目が愛らしい。何度出会っても、その愛らしさに思わずレンズを向けてしまう。

2017/6/7 コサメビタキ Asian Brown Flycatcher (2017年5月 舳倉島)

コサメビタキの画像

今まで、初夏の戸隠や奥日光、裏磐梯などで出会ったことのあるコサメビタキ。渡りの時期には、近隣の公園や都市公園などでも時折、見かけることがある。

5月半ばに訪れた舳倉島では、コサメビタキに何度も出会った。訪れた時期が少々遅かったのか、鳥の姿が少なく、あちこち島を歩き回ったが、頻繁に出会うのが、コサメビタキ、エゾビタキなどのヒタキ類、メボソムシクイ、センダイムシクイなどのムシクイ類であった。コサメビタキは、目がくるっとしていて、何とも愛らしい。その姿に癒やされ、元気に島内を歩き回ることが出来たのである。

2017/6/6 カラアカハラ Grey-backed Thrush (2017年5月 舳倉島)

カラアカハラの画像

鳥の名前も、ほとんど知らなかった頃、神奈川県にカラアカハラが出ているとの情報を頂き、訳も分からず、現地に向かった。今から10年ほど前のことである。前日まで姿が見られたとのことであったが、残念ながら、カラアカハラの姿を見ることは、叶わなかった。

2007年5月に飛島を訪れた折、カラアカハラを見たのが、初めてである。その後、舳倉島で、何回か出会っているが、今回も非常に愛想の良い個体で、水場に、何度も何度も姿を見せてくれた。しかし、その翌日には、姿がなかったのだから、鳥との出会いは、一期一会ということになるのだろう。

2017/6/5 チョウセンメジロ Chestnut-flanked White-eye (2017年5月 舳倉島)

チョウセンメジロの画像

2014年5月19日の朝、白い花の咲くグミの木に姿を現したチョウセンメジロ。数羽の群れであったが、なかなか良い位置には、姿を見せてくれず、何とかその特徴を捉えることが出来たのだった。

そのチョウセンメジロが、今回の舳倉島では、水場に姿を見せてくれた。初めの頃は、木陰の見えにくいところを動き回っていたが、しばらくすると、見通しの良いところに姿を見せ、その特徴である脇腹の赤茶色の斑が、はっきり見えたのである。

2017/6/4 チゴモズ Tiger Shrike (2017年5月 舳倉島)

チゴモズの画像

何回か訪れたことのある舳倉島だが、いつもチゴモズの情報を得ながら、なかなか出会いが成就しない。チゴモズに初めて出会ったのは、神奈川県である。2007年6月であったから10年前ということになる。その後、長野県で二度ほど、出会っているが、いずれも距離があった。

今回、数分前まで見られていたという松林に到着し、しばらく待ったが、姿を見ることはなかった。翌日、知人からの連絡で、急遽駆けつけ、出会えたのが、このチゴモズである。紺碧の海の見える海岸に姿を見せたチゴモズ。嬉しさと愛おしさと入り交じって、しばらく胸の鼓動が収まらなかった。

2017/6/3 ソリハシセイタカシギのバトル Pied Avocet (2017年5月 千葉県)

ソリハシセイタカシギのバトルの画像

その蓮田には、セイタカシギが数組、営巣していた。今まで、セイタカシギには、何度も出会っているが、これほどたくさんのセイタカシギを間近に見たことはなく、その上、営巣しているのであるから驚いた。

そのセイタカシギの縄張りとも言える蓮田に舞い降りたソリハシセイタカシギ。嘴の反り具合が、何ともおしゃれで、白と黒の衣装が、美しさを際立たせていた。ソリハシセイタカシギが、営巣中のセイタカシギの領域に、ちょっと足を踏み入れると セイタカシギが猛然と立ち向かう。セイタカシギもソリハシセイタカシギも決して、気を抜かない。激しく戦った後、両者引き分けと相成ったのである。

2017/6/2 ソリハシセイタカシギ Pied Avocet (2017年5月 千葉県)

ソリハシセイタカシギの画像

初めて「アボセット」という名前を耳にしたのは、鳥に関心を持ち始めて、まだ日が浅い頃であったから、一体、それはどんな鳥であるのか、想像することすら出来なかった。なかなか出会いの機会のなかったアボセットにようやく出会うことが出来たのは、2012年12月21日のことである。冬の湖岸で2羽、スマートなシギの姿を見た時は嬉しかった。

今回、セイタカシギが数組、営巣している蓮田にソリハシセイタカシギが飛来したとの報を頂き、早朝、その蓮田に向かった。すでに、多数のカメラマンがレンズを向けており、あまりにも近い位置にソリハシセイタカシギの姿を見た時は、驚きと感動と複雑な気持ちであった。

鳥との距離が近い故に、その美しさは、言い様もない。白と黒のコンビネーションのさわやかさ。ステージである蓮田が、さらに清涼感を増している。5月の朝に出会ったソリハシセイタカシギ。忘れられない思い出である。

2017/6/1 コウライウグイス Black-naped Oriole (2017年5月 舳倉島)

コウライウグイスの画像

2017年5月17日~19日まで舳倉島を訪れ、身近なフィールドでは、なかなか出会いの機会のない鳥たちとの出会いを楽しんで来た。初めて舳倉島を訪れたのは、2012年5月であり、今回は、5度目の訪問となる。

今回、一番嬉しかったのは、昨年の舳倉島では、点にしか見えなかったコウライウグイスを間近でしっかり見ることが出来たことである。水場の前の松林に鮮やかな黄色い鳥・コウライウグイスが姿を見せたときは、その場が騒然となり、緊張感が走ったものであった。このとき、角度によっては、見えなかったのが少々心残りではあるが、幼鳥を含め、計3回、コウライウグイスを見る機会に恵まれたことは、感謝以外の何物でもない。

私たちが訪れた17日に、コウライウグイスにすんなり出会え、その日の夕刻、また、別の場所でもコウライウグイスを見る機会があった。18日の早朝には、コウライウグイスの若との出会いも待っていた。数日前までは、多いときで、6羽も観察されたというのだから、流石、離島と言うべきなのかもしれない。