タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2017/10/31 クサシギ Green Sandpiper

クサシギの画像

蓮田で出会う機会が比較的多いのが、クサシギ。しかし、警戒心が強く、車でそっと近づいても飛ばれてしまうことがある。ところが、ここ3~4ヶ月の間に出会ったクサシギは、個体数も多いのだが、案外フレンドリーであった。

7月に入ると渡りのシギ・チとの出会いを期待して蓮田や田んぼを回り始める。そのような中で、クサシギには、田んぼでも蓮田でも出会うことが出来た。もちろん気配を察して飛び去って行ったクサシギもいるが、ずいぶん数多くのクサシギに出会っている。

渡りのシギ・チとの出会いが少ない日、クサシギとの出会いは、ことのほか嬉しいものである。

2017/10/30 オグロシギ Black-tailed Godwit

オグロシギの画像

台風の後、蓮田を訪ねてみると、ひっそり静まりかえっている。広い蓮田の片隅で動いていたのは、2羽のコアオアシシギ。あのオグロシギの群れの姿は、見当たらない。台風が、連れ去ってしまったのだろうか。ずいぶん長い間、楽しませてくれたオグロシギだったので、何とも寂しい。

その翌々日、再び訪ねてみると、何とオグロシギの姿が8羽。それぞれ思い思いに一心に食事中。すでに旅立ったと思っていたオグロシギに再会できて、何とも嬉しい限りである。秋の日差しが降り注ぐ蓮田で、8羽のオグロシギは、ゆったりと居心地良さそうに過ごしていた。

2017/10/29 アカアシシギ Common Redshank

アカアシシギの画像

収穫の済んだ広い広い蓮田。農道に沿って歩き始めると気配を察してタカブシギが数羽、鳴きながら飛び立つ。タカブシギの飛んだ方角を良く良く見ると、かなりの数のタカブシギの姿が見える。その中に、足の赤いシギを発見。嬉しいことにアカアシシギである。

アカアシシギには、今季、二度目の出会いであるが、姿を見るとやはり嬉しい。近くには、タカブシギの他、オオハシシギもいて、蓮田は、結構、賑やかである。鳥との距離があるが、これで、鳥たちは、安心して行動出来るのであろう。アカアシシギは、越冬したこともあるので、今年もまた寒い冬を、この地で過ごしてくれるのだろうか。

2017/10/28 ヒバリシギ Long-toed Stint

ヒバリシギの画像

今季、秋の渡りでは、ヒバリシギに何回か出会っている。最初の出会いは、遠すぎて識別に頭を痛めるほど。次は、あまりにも近すぎて撮影困難。三回目の出会いは、程良い距離で、ゆっくり観察することが出来た。

ここ数年、ヒバリシギが越冬することがあるので、これから蓮田へ出かけるときは、注意深く観察しようと思っていた。台風の後に出かけてみたところ、何と1羽のヒバリシギの姿。最初は、後ろ向きで、はっきりしなかったが、こちらを振り返った時の姿は、期待通りのヒバリシギ。今年も越冬してくれるだろうか。

2017/10/27 コアオアシシギ Marsh Sandpiper

コアオアシシギの画像

台風の置き土産を期待して出かけた蓮田は、あまりにも寂しくなっていた。10羽前後のオグロシギで賑わったあの勢いは、一体どこに行ってしまったのか。ずいぶん長い滞在だったから、十分、休養も出来たことだろう。蓮田には、食べ物もたっぷりらしく、いつも一心に食事をしていたから、栄養補給もたっぷり出来たろうか。

そんな思い出に浸りながら、蓮田を見渡すと2羽のコアオアシシギの姿が見えた。1羽は、蓮の葉の影に隠れている。小柄で静かな動きのコアオアシシギの姿は、蓮田を一層寂しく感じさせていた。

2017/10/26 ハマシギ Dunlin

ハマシギの画像

秋の渡りのシギ・チに会いたくて、何度も何度も蓮田や田んぼに足を運ぶ。ハマシギには、1ヶ月程前に、1羽出会っているが、距離があり、写真は撮ってみたものの、そのままお蔵入りであった。

その後、何回かハマシギとの出会いは、あったが、不満足。今回、ようやく近くで、その姿を写真に収めることが出来た。ドロドロの蓮田ではなく、水の入った蓮田であったので、足元もすっきりしている。これから寒さを増すごとに、ハマシギの数も増えて来ることだろう。いつか群飛を撮りたいものである。

2017/10/25 トウネン Red-necked Stint

トウネンの画像

ホテイアオイの花の咲く蓮田で出会ったのは、トウネン。今季、何度も出会いの機会に恵まれたトウネンだが、愛想のない背景がほとんどであった。花咲く蓮田での出会いは、ことさら新鮮で嬉しさが増す。

小柄なトウネンの姿を見ると、渡りの過酷さを思い、胸が熱くなるのだが、花と共にいると、ホッとして心安らぐ思いがする。トウネンの表情にも安堵感があふれているようにも思えてきて嬉しかった。ある日の蓮田のひとこまである。

2017/10/24 ツルシギ Spotted Redshank

ツルシギの画像

春の渡りの時には、出会いが叶わなかったツルシギに秋の渡りでは、何度も何個体も出会う機会に恵まれた。一番多いときには、9羽のツルシギを観察された方もいらっしゃるとお聞きした。私は、1羽だったり2羽だったり、多くても3羽であったが、出会う度に新鮮な感激に浸っている。

この日は、オグロシギの群れと共にいて、時々ツルシギがオグロシギに追い立てられたり、オグロシギとツルシギが一緒に闊歩したり面白い場面を見ることが出来た。渡りの途中の羽休め。ツルシギの姿も、そろそろ見られなくなることだろう。

2017/10/23 ノビタキ Common Stonechat

ノビタキの画像

鳥との出会いは、本当に不思議だといつも思う。今季、なかなか出会いの機会のなかったノビタキだが、思いがけず、かなり至近距離での出会いがあった。その出会いの嬉しさに浸っていると、また、別の所でノビタキとの出会いの機会が巡って来た。

コスモス畑やソバ畑で、ノビタキを撮影したいと思った日もあったが、ノビタキは、名前が表すように野のヒタキ。やはり野の草と共にいるのが、似合っているような気がする。

2017/10/22 オジロトウネン Temminck's Stint

オジロトウネンの画像

今季、なかなか出会いの機会のなかったオジロトウネンだが、一度会えると二度、三度ということで、また、出会いの機会が巡って来た。この日、ひとつの蓮田に5~6羽のオジロトウネンがいて、トウネンと一緒にちょこちょこ動き回っていた。中には、飛び上がってみたり、元気いっぱいの個体もいて、観察していると実に楽しい。

少々距離があるのが難点であったが、ホテイアオイの花の咲く蓮田で、くつろぐオジロトウネンとトウネンの姿に、しばし心和むひとときを過ごすことが出来た。

2017/10/21 モズ Bull-headed Shrike

モズの画像

暑い夏が過ぎ、秋の気配が色濃くなって来る頃、田んぼのあちこちからモズの声が聞こえて来る。少し大きめの鳥が飛び、とまった杭などで、尾をふりふりしている鳥がいれば、かなり距離があってもモズであると分かる。

シギ・チに会いたくて、田んぼ通いをしているが、モズを見かけてもレンズを向ける機会は少ない。しかし、時には、良いところにとまってくれることもある。この日は、思いがけず、お誂え向きの草にとまって良い被写体になってくれた。田んぼの秋は、日に日に深まっていく。

2017/10/20 オグロシギ Black-tailed Godwit

オグロシギの画像

昨シーズン、低調だったオグロシギだが、今季は、、最大で15羽も飛来している。このうちの2羽が、ネットの犠牲になってしまったのは、何とも胸の痛むところである。

長逗留のオグロシギの中に、1羽、夏羽の残る個体がいて、人気を呼んでいる。やはり夏羽は、美しい。冬羽に換羽中の個体も羽をよくよく見れば、実に綺麗なのだが、華やかな夏羽についつい目が行ってしまう。オグロシギをこんなにゆっくり観察出来る機会は、なかなかないかもしれない。たっぷり栄養補給して、旅立ちに備えて欲しいものである。

2017/10/19 ウズラシギ Sharp-tailed Sandpiper

ウズラシギの画像

田んぼに飛来するシギ・チに関心を持ち、好んで田んぼ回りを続けている。今季、ウズラシギとの出会いは、3回あった。それぞれ違う個体であったので、ウズラシギと言っても、その違いに驚いたり、感激したりである。

この日、四度目の出会いのウズラシギは、チャームポイントの赤いベレー帽が、一層、赤味を帯びて見え、秋らしい雰囲気の綺麗な個体であった。同じ日に、かなり離れたところで、別のウズラシギを見ているので、今季は、ウズラシギが多いのかもしれない。田んぼでのシギ・チとの出会いは、まだまだ続きそうである。

2017/10/18 ヤマガラ Varied Tit

ヤマガラの画像

♪コンコンコン♪小さな音だが、木をたたくような音が、聞こえて来る。窓を開けても、その音は、続いている。そっとベランダに出てみると植え込みの中に、ヤマガラの姿が見え隠れしている。今季も、ヤマガラが飛来してくれたのだ。嬉しさと安堵感で、胸がいっぱいになる。

数日後、ベランダから見下ろす位置にあるエゴノキにヤマガラ、エナガ、シジュウカラがいるのが見えた。そのとき、写真は、撮れなかったが、翌日、ヤマガラが、エゴノキの実を一生懸命取ろうとしている場面を見ることが出来た。身近なところでヤマガラとの出会い。嬉しい出会いであった。

2017/10/17 オオハシシギ Long-billed Dowitcher

オオハシシギの画像

蓮田や田んぼで見られる秋の渡りのシギ・チ。昨シーズンは、かなり遅くなって色々なシギ・チとの出会いがあったが、今季は、順調に姿を見せてくれている。大好きなエリマキシギを始め、オグロシギの群れ、ツルシギ、アオアシシギ、コアオアシシギ、ヒバリシギ、ウズラシギなどたくさんの出会いがあった。

しかし、オオハシシギになかなか出会えないと思っていたところ、いつもの蓮田に1羽、ゆったりと休んでいる姿を見ることが出来た。顔なじみに会えたような、安堵感のあるシギである。今季も越冬してくれるだろうか。

2017/10/16 ショウドウツバメ Sand Martin

ショウドウツバメの画像

シギ・チを探しに出かけた田んぼで、ツバメがたくさん飛び交っている。よくよく見るとショウドウツバメのようである。何回か姿を見かけているのだが、速すぎて撮れそうもないと諦め、レンズを向けることもしなかった。しかし、やはり諦めきれない。こんなにたくさんのショウドウツバメが飛び交っているのだから、もしかして気まぐれでモデルになってくれるかもしれない。

ちょっとオーバーだが、意を決してレンズを向ける。振り回してみると、ほとんどボツ写真ばかりだが、何とか1~2枚撮れている。今季も出会えたことに感謝である。

2017/10/15 エリマキシギ Ruff

エリマキシギの画像

田んぼを回ってみると、二番穂の緑が爽やかで実に気持ちが良い。地域によって田んぼの表情は、様々で、二番穂が程良い長さで、見通しの良い地域もあれば、勢いよく伸びすぎているところもある。また、カラカラになっている田んぼもいくつか見かけることがある。

ごくわずかであるが、水の入った田んぼがあり、そこにシギたちが立ち寄ってくれることがある。この日の朝、運良くエリマキシギ1羽に出会うことが出来た。いつ出会ってもエリマキシギの姿には、心弾む思いがする。

2017/10/14 ノビタキ Common Stonechat

ノビタキの画像

遠くのセイタカアワダチソウのところで、何かが飛んでいる。距離があるとは言え、かなり小さい鳥である。双眼鏡で覗いてみると、ノビタキであった。どうやら2羽か3羽いるらしい。何とか証拠写真を撮ってみたものの、消化不良。他の所を探すことにした。

車で移動中、畦道のところを何かが飛んだ。もしかしてノビタキ?と期待で胸が膨らむ。予想的中、ノビタキであった。今度は、近すぎというくらいの距離。ノビタキの羽の細部まで見える。ここでは、3羽のノビタキが、あっちへ飛んだり、こっちへ飛んで来たり、伸びやかに動き回っていた。

2017/10/13 セッカ Zitting Cisiticola

セッカの画像

誰も居ない川沿いの道をひとり歩く。轍の跡もあるので、車も通ることがあるのだろう。対岸にまだ若いカワセミがとまっている。♪チュッ♪とかすかな声がして、小さな鳥が飛んだ。それも一度に三羽も飛び立って対岸に消えた。しばらく歩くと1羽が戻って来たようだ。

対岸のススキの近くにとまっている鳥をファインダーに入れる。小さな鳥は、嬉しいことにセッカであった。対岸で、少々距離があり、なかなかピントが合わないが、やっとのことで、何とか撮影出来た。久しぶりに会えたセッカに気を良くして、川沿いの道をさらに歩く。

2017/10/12 ツルシギ Spotted Redshank

ツルシギの画像

春の渡りの時は、出会いが叶わなかったツルシギに秋の渡りでは、何度か出会いの機会に恵まれた。遠くに見るツルシギと近くで見るツルシギは、ずいぶん印象が違い、戸惑うことがある。

この日は、ビックリするほど近くで2羽のツルシギを観察することが出来た。手前の草が被ってしまって、ツルシギの姿が見えなくなり、ガッカリすること、しばしばであったが、何とか写真も撮れて嬉しい出会いとなった。ツルシギは、何度会っても嬉しいものである。

2017/10/11 エナガ Long-tailed Tit

エナガの画像

♪ジュリジュリジュリ♪遠くから聞こえて来るのはエナガの声。リビングにいると時々、遠くに聞こえるのだが、ごく希に近くまで飛んで来てくれる。もしかしてと期待してベランダに出て、しばし様子を見る。

♪ジュリジュリジュリ♪だんだん声が近づいて来る。ドキドキしながら、エナガの訪問を待つ。目の前の植え込みにエナガが飛び込むのが見えた。なかなか姿が見えなかったが、植え込みの中の小さな虫を見つけたようだ。こんなに近くで、エナガを見ることが出来て何とも幸せである。

2017/10/10 セイタカシギ Black-winged Stilt

セイタカシギの画像

スラリとした体型、赤くてほっそりとした長い足。蓮田の葉の間から姿を見せてくれたのは、セイタカシギであった。シギ・チとの出会いの少なかった日。9月に入っても、まだ夏の暑さが感じられ、汗をふきふき田んぼや蓮田をまわったあの日のことが懐かしい。

蓮の葉が、青々と茂り、その間から、ひょっこり、可愛い顔を覗かせてくれたのが、セイタカシギだったのである。まだあどけなさの残る顔立ち。何だか、とても愛おしく思われた。たった1羽で、あれからどこに移動したのだろう。

2017/10/9 バンの雛 Common Moorhen

バンの雛の画像

7月、8月、9月と秋の渡りのシギ・チに会いたくて、何度も何度も田んぼや蓮田に足を運んだ。以前は、7月の半ば過ぎから8月、9月で、かなり多くのシギ・チを観察することが出来た。しかし、ここ数年、傾向が変わって来て、10月半ば過ぎから11月にかけてシギ・チが結構、飛来するようになって来ている。今季は、どうだろうか。

シギ・チに会いたくて出かけた蓮田で、久しぶりにバンの雛に出会った。毎年、バンを観察していたところが、環境が変わり、バンの姿が見られなくなってしまったので、この出会いは、嬉しかった。すぐ近くには、親鳥がいて、我が子の様子を温かい眼差しで見つめているように見えた。

2017/10/8 アオアシシギ Common Greenshank

アオアシシギの画像

♪ピョーピョーピョー♪哀愁を帯びた声が蓮田を通り抜けて行く。何度聞いても胸に迫るこの声は、アオアシシギの声である。西行の「心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ」この歌が、決まって脳裏をよぎる。

収穫の済んだ田んぼに水がたっぷり入り、そこに2羽のアオアシシギが姿を見せてくれた。1羽が、思いがけず目の前で水浴びを披露してくれたので、羽の細部までも観察することが出来た。嬉しい朝のひとこまである。

2017/10/7 コアオアシシギ Marsh Sandpiper

コアオアシシギの画像

ほっそりとして華奢なイメージのコアオアシシギ。私の好きなシギのひとつである。昨年も一昨年もかなりまとまった数のコアオアシシギの群れを見ているのだが、今季は、少数を数回見ただけである。

コアオアシシギがアオアシシギと並ぶと、その違いが、良く分かる。まず小柄であること、嘴が細くてスッとまっすぐであること、顔立ちもアオアシシギに比べると優しい印象である。足もアオアシシギは、がっしりとしっかりした印象だが、コアオアシシギは、細めの印象である。

もう少し秋が深まれば、また、コアオアシシギの群れを見ることが出来るだろうか。出会いが楽しみである。

2017/10/6 ヒクイナの幼鳥 Ruddy-breasted Crake

ヒクイナの幼鳥の画像

収穫の済んだ蓮田では、時に思いがけない出会いが待っている。成鳥のヒクイナには、今までに何度か出会いの機会が巡って来たが、幼鳥との出会いは、全くなかった。もっとも真っ黒な雛には、ほんの2~3分、一度だけ出会ったことがある。

蓮田の草陰になっているところから猛ダッシュで、走り去る鳥がヒクイナの幼鳥であった。一度出会うと二度、三度ということが良くあるが、まさしく三度、出会いの機会が巡って来た。三度目は、カエルを咥えていたので、自分でとったのだろうか。いずれもほんの数分の出会いで、すぐに草むらに姿を隠してしまった。

2017/10/5 ホオジロ幼鳥 Meadow Bunting

ホオジロ幼鳥の画像

秋の渡りのシギ・チに会いたくて、何度も何度も蓮田や田んぼに足を運ぶ。キリアイは、遠くに見ただけで、撮影することは出来なかったが、大好きなエリマキシギを始め、ツルシギ幼鳥、オグロシギの群れ、可愛いトウネンやヒバリシギ、赤い足が魅力のアカアシシギ、オジロトウネンやウズラシギ、鳴き声に心惹かれるアオアシシギ、小柄なコアオアシシギ、なかなか会えなかったアカエリヒレアシシギなど、ずいぶんたくさんのシギ・チに出会うことが出来た。

出会いがほとんどない日もあったが、それを慰めるかのように姿を見せてくれたのが、ホオジロ幼鳥である。蓮田の少し枯れかかった蓮の葉にひょっこり飛んで来て、1分ほどで飛び去ってしまった。まだ羽も完成していないようで、何とも頼りなげであったが、無事に大きく育って欲しいものである。

2017/10/4 オジロトウネン Temminck's Stint

オジロトウネンの画像

まだ、シギ・チのことが全く分からなかった頃、足の黄色いトウネンがいると言う話を耳にした。トウネンのことも良く分かっていなかった頃だったが、トウネンの足が黒いということだけは知っていた。黄色い足のトウネンに会いたいと思っていたところ、何と偶然、目の前に現れた。

今では、黄色い足が蓮田で泥まみれになっていても、すぐにオジロトウネンと分かるようになったが、懐かしい思い出である。今季、なかなか出会いの機会が巡って来なかったが、やっと出会うことが出来た。それも至近距離での嬉しい出会いであった。

2017/10/3 トウネン Red-necked Stint

トウネンの画像

吹く風にも青空にぽっかり浮かぶ雲にも、秋の気配がいっぱい。田んぼは、いよいよ収穫が進み、見渡す限り、ほとんど刈田になっている。その刈田には、二番穂が出て、柔らかな緑が目に優しい。

蓮田も順調に収穫が進んでいる。秋の渡りのシギ・チが見られるのは、ほとんどが蓮田であるが、ネットが張られている地域も多く、なかなか難しい。そのような中で、トウネンとの出会いは、ことのほか嬉しい。あの小さな体で、長い長い道のりをどのように渡って来たのだろうか。トウネンの姿を見る度に渡りの厳しさに思いをはせるのである。

2017/10/2 エリマキシギ Ruff

エリマキシギの画像

春の渡りにしても秋の渡りにしても田んぼに飛来するシギ・チの中で、特に出会いを楽しみにしているのがエリマキシギである。気品あふれるその姿が、何とも印象的で、何度出会っても、その美しさに心惹かれてしまう。

蓮田で出会うことの多いエリマキシギだが、今季は、二度、田んぼで出会っている。羽の美しさ、スラリとした容姿、上品な佇まい。長い足で、田んぼの中を颯爽と歩く姿を見ると、さらにシギ・チへの関心が増して来るように思う。今季は、越冬してくれるだろうか。今から楽しみにしている。

2017/10/1 オグロシギ Black-tailed Godwit

オグロシギの画像

昨シーズン、ほとんど姿を見かけなかったオグロシギ、今季は、最大で15羽の姿が観察され、蓮田に賑わいを見せている。蓮田に張られた防鳥ネットにかかり2羽が犠牲になったことは、何とも痛ましいが、現在でも8羽が観察されている。

その8羽の中に1羽、夏羽の残った個体がいる。幼羽や冬羽とは違った美しさがあり、レンズを向ける先は、夏羽の残った個体になってしまう。数年前までは、秋の渡りの時期を迎えるとオグロシギの群れを見るのが、楽しみであり、当たり前のことと思っていた。しかし、昨年のように1羽とか2羽しか姿を見ることがないこともあり、今回の出会いは、大切にしなければと改めて思っている。